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Jin-MachineワンマンツアーFINAL、満員御礼の模様をライブレポート。ベースの水月は笑顔で卒業


 
 自称“日本一面白いヴィジュアル系バンド”として新ジャンル“プログレッシヴ・コミック・ロック”を繰り広げるJin-Machineが7月9日に原宿アストロホールで、“TOUR 2017 kiss-キス- 〜愛 miss 優〜”のツアーファイナル公演を開催した。
 ツアーの集大成ということと、4月に脱退を発表したベースのブッシュドノエル・水月・アリッサ(以下、水月)のラストステージということもあり、彼の卒業をその目に焼き付けようと、ソールドアウトした同公演の会場は満員の平民(ファン)で埋め尽くされた。以下、ライブレポートを掲載する。
 

 
 定刻から5分が過ぎ、客席の照明が静かに落ちてミサ(ライブ)がスタート。SEとともにメンバーが登場すると、大きな歓声が上がる。「みんな〜げんき? ここから先は、ぼくもわたしもおともだちも、みんな今からヴィジュアル系だよ」というMCのfeaturing16(以下、16)の語りかけから始まる「僕らはみんなヴィジュアル系」で演奏はスタート。平民のテンションを一気に上げる「さよなら†黒歴史」、「ようこそJAPAN」とテンポよく進んでいく。
 水月の脱退に関して、「なんでこんなに楽しく、面白いチームがなくならなければいけないだろう?」と涙したという16の話から、一緒に歌ってみんなの心に刻みこんで欲しい1曲として珠玉のバラード「夢の中で」を演奏、16とギターのマジョリカ・マジョルカ・マジカル☆ひもり(以下、ひもり)のダブルボーカルが響きわたった。続けて感動の雰囲気に包まれた中で「キミノテ」を披露した。
 

 
 ここからはスクリーンが下り、「みっちゃんの歴史を振り返るのコーナー」と題し、水月の写真で思い出を語りあう映像が流れ、平民からは笑いと驚きの声が上がった。スクリーンが戻るとヤンキースタイルに扮した16、水月が再登場。今回のツアーで定番となったヤンキーコントを展開し、「チャンプロード」を熱唱。平民とのコールアンドレスポンスが見事に決まり、どんどん会場が一つに。続いて警察に扮したドラムのルーベラ・木村・カエレ(以下、木村)が登場し、警察コントから「警察24時」を演奏。続けて水月がセレクトした全7曲のJin-Machineメドレー、水月&破壊のあっつtheデストロイ(以下、あっつ)による演歌ソング「death海峡のdeath岬」、Jin-Machine最短ソング「ゆずサワー」と披露した。
 

 
 ライブは終盤に入り、さらにテンションが上昇していく。今回のツアーでグッズとしても販売している電車のつり革を使った動きが楽しい「通勤モッシュはエブリディ」、「Vanilla eyes」では各メンバーに平民から起こる大きなコールが溢れた。16の煽りから一気に会場のボルテージが上がった「救声」、平民との大合唱から始まった「がんばれ!桜、アディオス」ではヘドバン、モッシュなどで満員の会場のテンションはマックスとなった。
 ツアー当初は感情的になっていたものの、後半になるにつれて“泣いている場合じゃない、思い出を作らなければ!”という気持ちに変わっていったという16。「みんなで新しい門出をむかえる水月に光をともして送り出して欲しい」と告げると、無数のサイリウムが点灯され、ラストの楽曲「FIVE」はJin-Machineと平民が一体となるパフォーマンスとなった。
 

 
 感動のフィナーレとなったミサには、まだまだ続きが残されていた。
 アンコールは本編の衣装とはかけ離れた、顔はススだらけの作業員服スタイルに。作業員アイドルグループという設定でヴィジュアル系を度外視したパフォーマンスが楽しめるのもJin-Machineの魅力だ。楽曲はおそらく猛練習をしたであろうダンスを取り入れた「ヘビー重労働」、「フライングユンボ」の2曲。
 MCではメンバーそれぞれが今回のツアー、水月とまわった最後のツアーについて言葉を残した。最後に今やJin-Machineの代表曲にもなっている「マグロに賭けた男たち」を演奏。“ラッセラー! ラッセラー!”という掛け声にのって平民は躍動し、マグロが会場を飛び交った。
 

 
 さらに、鳴りやまぬ水月コールに応えてメンバーが再登場。ダブルアンコールは、水月セレクトによる2曲「さよならアキラメロン」、「スーパーハッピー」で感動の幕を下ろした。
 ライブ終演後には、“Jin-Machineツアー2017秋 「じんましーんのプンプンガッツマン!」”の開催が発表された。
 既に決定しているイベントを含めてJin-Machineは歩みを止めることなく進んでいく。16、あっつ、ひもり、木村の4人はこれから向かう未来を確実に描いている。ヴィジュアル系バンドを一番愛していた水月の気持ちを携えてさらに大きくなっていくことだろう。今後の彼らに期待したい。
 
写真:大参久人
 
 
■セットリスト
1. 僕らはみんなヴィジュアル系
2. さよなら†黒歴史
3. ようこそJAPAN
4. 夢の中で
5. キミノテ
 〜みっちゃんの歴史を振り返るのコーナー〜(映像)
6. チャンプロード
7. 警察24時
8. メドレー
じんましーんのテーマ2 〜 レッツゴー介護 〜 アルティメットジェラシー 〜
 違法コピーしたら殺す 〜 バーニング俺ファイヤー 〜 じんましーんのくるくるロックンロール 〜
  きみの好きな人は無職
9. death海峡のdeath岬
10. ゆずサワー
 〜16手紙コーナー〜
11. 通勤モッシュはエブリディ
12. Vanilla eyes
13. 救声
14. がんばれ!桜、アディオス
15. FIVE
 
〜アンコール〜
En1. ヘビー重労働
EN2. フライングユンボ
EN3. マグロに賭けた男たち
 
〜ダブルアンコール〜
WEN1. さよならアキラメロン
WEN2. スーパーハッピー
 
 
■ライブ情報
Jin-Machineツアー2017秋「じんましーんのプンプンガッツマン!」
10/15(日) 東京・渋谷DESEO
10/18(水) 宮城・仙台MACANA
10/21(土) 大阪・OSAKA MUSE
10/22(日) 愛知・名古屋RAD HALL
10/27(金) 広島・SECOND CRUTCH
10/29(日) 福岡・DRUM SON
11/03(金祝) 埼玉・HEVEN’S ROCK さいたま新都心VJ-3
11/12(日) 東京・渋谷チェルシーホテル
 
 
■WEB
Jin-Machine OFFICIAL WEB SITE
 

 
 
 
 

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