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~関東・東北地方音楽シーンの現状報告~ Vol.1

日本ライブハウス協会理事長 / 横浜セブンスアベニュー代表取締役 / 椙江 茂起

自粛など、早期の復興のためには無意味!! 今こそいつも通りライブをしてギンギンに楽しもう!! それが被災地を助けることになるのだ。
都心の店舗は自粛や停電の影響で観客が集まらないほか、イベントのスポンサー企業が中止を決め、大半が毎日営業できていない。そんなことでは駄目だ! ライブハウスは音楽の最前線。堂々と普通に営業して、普段通りに皆さんに楽しんでもらわないといけない。被災していない地域はそうやって被災地を助けていくものなのだ。
このような時期だからこそ、不安を吹き飛ばし、存分に表現しようではないか。

3月11日金曜日、私は横浜中華街裏通りでこの地震に遭った。初めは横揺れ徐々に縦揺れとなり立っていられないぐらいの揺れだった。セブンスに戻ったら始まったばかりのリハーサルは中断、関係者は皆外に。幸い10年前の耐震工事が功を奏し、セブンスアベニューとしてはまったく被害は無しだ。しかし交通機関がすべて止まり11日12日のライブはやむなく中止。さてどうしよう? 『こんな状況でライブをやりたくない』と言うバンドからのメールも入る中、13日の朝になって私自身で決めたのが、ライブをやってやりまくろう!! だ。
PAは今までと同じに電力を使ったが、節電には照明や、以前から購入しているLEDライトを店内に灯し廊下やトイレの電気は半分にするなどして配慮した。この日の出演は憂歌団の木村充揮、彼のような出演者でライブを再開できたのも運がよかった。客も予想以上に集まってくれ、誰もが来て良かったと言ってくれた。
すべての人が人生の中でおそらく二度と経験しないこの時こそ、画家は絵を描け、舞踊家は踊れ、詩人は詩を書け、歌手は歌え、、、だ! 今自粛してどうする!? 今だからこそ、この空気の中でこそ! だ。周りを見回して~情勢を見て~なぁんてライブハウスの取る判断ではない。13日から店内に設置した募金箱にはどんどん金が貯まっていく、箱が一杯になって、一週間後には最初の募金ができた。これもライブをやらなければできなかった事だ、建物さえ無事ならば、余震を恐れずガンガンライブをするべきだ。そしてみんなで元気になろう。
計画停電(無計画経済停電!?)の影響。これはライブハウスも例外ではない。リハーサルから本番への毎日の流れが作れない、いきなり当日の朝言われても対処ができない、地震そのものよりこの計画停電が我々ライブハウスを圧迫している。こんな事でもしないと原発の損失分をまかないきれないというのがこの社会の情けない現実だ。
すでに他の業界団体とも連絡を取り合っているライブハウス協会としては、この本誌が皆さんの手に渡ってる頃には国に『計画停電の即中止、もし行うなら本当に計画的に』の申し入れをしているはずだ。
地震は天災だが震災は人災だ! そこのところを本誌の読者やライブハウスに関係するすべての人もよく考えるべきだ。たとえば義援金の行く先、チャリティイベントなんかをやったその先の話だ。復興なんとか財団とか復興ビジネスなぁンてのも出来ちゃって、そもそもちゃんと被災者のためになってるのか。ならライブハウスはライブをやって売上げ上げて、その中から直接寄付をする、これは募金とは別にライブハウスも会社としてやらなければならない事だ。
やがて個人にも会社にも税金って言う名の津波がやってくる。ライブハウスのほとんどはたいした税金を払っていない中小企業だが この津波に持って行かれる前に募金とは別に売り上げも被災地の人の役に立てよう。
たった今セブンスアベニューの3月分の電気代が出ましたが3割以上減、でした。原発なんてもういらないぜ!

仙台CLUB JUNK BOX / 代表取締役  / 工藤 浩明

復興のために必要なものは様々あるだろうが、やはり先立つものは資金。
利益が失われている中で、被災地の企業はつらい経営を余儀なくされている。

震災から約1カ月が過ぎようとしている。私たち仙台Club JUNKBOXのみならず、仙台の各企業・店舗はなんとか日常に復帰できるよう日々走り回っている。被害の大小や状況・業種などの違いによって、復帰できるまでにはそれぞれ差が出るだろうが、事業の継続を望む企業にとってはまさに正念場はこれからだ。

復興のために必要なものは様々あるだろうが、やはり先立つものは資金だ。そして修復を含めた一定の設備投資、さらに仕入れと続く。既に1カ月以上の時間、すなわち利益が失われている中で、被災地の企業はつらい経営を余儀なくされている。
今、おそらく多くの被災地の企業が直面している問題の中に、「リスクマネージメント」と言われる日本国中の企業が日常的に使っている単語がある。企業の本社機能が、被災地に対しての「出荷」「サービスの提供」「人員の派遣」、そして平常時であればなんの問題もなく実施していた「信用取引」。これら全般に関して数多くの企業が“リスク”を感じ、必要以上の保証や担保を要求し、さらには取引を行わない方向での社内決済が“リスク回避”という漠然としたベクトルの中で行われていると見受けられる。もちろん、各社の窓口担当者たちは誠意と情熱を持ってことにあたっていると信じるが、大企業の決済というものは人格を持たないものが一般である。
企業内でどのような議論がなされ、どのような経路で決済されているのかはあくまで想像の域を出ないが、現在仙台市内で復興を目指してなんとか頑張ろうとしている人たち、とりわけエンタテイメント系の方々にとって、強い向かい風が吹いているのを具体的に目の当たりにすると、涙が出てきて仕様が無いのである。ナーバスな問題なので固有名詞などは避けるが、「被災地でライブハウスなんて、この先、客なんて本当に入るのか?」「被災地向けに商品を送って、途中で地震にやられたりしたらだれが損害を補てんするのだ?」「被災地の興行なんて本当に売上回収できるのか?」「被災地に向けて出張など社員に命じられない」などなど、これらは実際に私や、私の仲間たちが実際に耳にした言葉である。
全く一理も二理もあることではあるが、これでは音楽産業の復興までには長い時間がかかりそうだ。無論音楽産業を、基幹産業やライフライン関連産業と同等に論ずるつもりもないし、多くの企業がリスクを顧みずに被災地仕向けとして様々なものを提供していることも承知の上だが、「現金しか信用しない」という商売の基本中の基本が、こんなところで顔を出しているような気がしてならない。義援金と商取引は全く違うのだ。

福島Out Line / ブッキング担当 阿部

現状

福島県福島市は震災直後は停電、断水があったものの、1週間~10日間でほぼ全域復旧されました。ただ、原子力発電所事故の一件は近隣地域はもちろんのこと、福島市でも不安な声は多く、県外への避難を始めている方も多いです。また、農業・畜産農家を本業とされている方も多く、風評被害や放射能による終わりの見えない問題への不安は日々、より現実的なものとして広がってきています。地元バンドはオリジナルで活動するバンドも増えてきていたのですが、この震災でそれぞれ生活を立て直さなくてはならなくなり、今後の活動が一旦白紙になってしまいました。今年高校に入ったばかりの新一年生などはこのような困難に負けることなく、楽器を購入して練習を始めています。

メッセージ

地震、津波の被害に遭われ、いまなお避難生活をされている方も多くいます。同じ震災を受けた中で、被害の少ない地域が元気に街を活性化し、その輪を被害の大きな地域へもつなげていければと考えています。様々な情報が溢れていますが、どうか真実を見極めて、皆様のご判断で福島や各被災地域へのご協力いただければと思います。

長野CLUB JUNK BOX / 店長 陣谷

現状

長野県も北部の栄村など被害が大きかったのですが、幸いにも長野市街地は被害が少なく、4月以降のスケジュールは変更の予定も無く、通常通り営業しています。長野県内の他のライブハウスやホールでのコンサートなども主だった影響は出ていないようです。当店でも募金箱の設置やチャリティーイベントなどの開催などを行なっているのでご協力をお願いします。

メッセージ

こんな時だからこそ、音楽の力を信じ少しでも前へ、前へ!!

高崎club FLEEZ / 店長 本多 裕和

現状

現在は通常通りの営業となっていますが、震災があった日から3週間くらいはライフライン(特に計画停電)の不安定により公演が「延期・中止」「開場・開演時間の変更」になる時がありました。それに伴い当店では可能な限り「節電」を心がけた最小限の電力にて営業を行っています。そして世の中が少しずつ動きを見せているのと並行して、群馬のアーティスト達もストリートライブの決行やチャリティーCDの作成、完全アンプラグドなチャリティーイベント「ひとりの手(下写真2点)」の開催などの動きも見受けられます。

メッセージ

東日本大震災の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。「自分達で出来ることを何かしたい」このキーワードを持つ限り「音楽」という物は前向きである、そしてその志を持つ人達が身近にたくさんいる事を改めて日々感じています。

DRUNKARD’S STADIUM / 店長 森田 大介

現状

陽気な日差しを受けて春の訪れを感じさせていた3月11日の午後、出演バンドの面々が到着しリハーサルが始まった。エンジニアがキックの音をキメ始めホールには3月11日その日だけの音が広がっていた。もともと地震が多い日本なので揺れ始めてもあまり気にならなかったが、3秒でいつもと違うことは現場にいた誰もが感じただろう。今年の流行語大賞候補になりそうだがあえて使わせてもらうと「未曾有」とは、こういうことかと、今になって思う。ドランカーズスタジアムが入っているビル自体は地震の直接的な被害は無く出演者及びスタッフは全員無事で何よりだったがUSTREAMから流れる悲惨な状況を目の前にして公演の中止を決断した。駅前は色々な店舗から退避した人たちでごった返し、ワールドカップ開催時の渋谷かと勘違いするほどだった。電車が止まり徒歩で帰る人たちが沢山いたのは皆さんもご存知だろう。だんだん正確な情報が入ってくるにつれて公演の延期/中止が決まっていった。地震の影響なく公演が開催できたのは2週間後の3月26日となる。計画停電のアナウンスが始まると自粛ムード一色に染まった関東でライブをやることについて色々な意見がよせられたが、なにが正しいのか今は誰もわからないと思う。でも音楽が東日本大震災で被災した沢山の人へ直接的ではなくても何かしら力になるのであれば、亡くなられたかたのご冥福を祈るとともに生きて音楽を感じられる日々に感謝して絶賛爆音営業中。

メッセージ

今年の夏は電力不足でエアコンがつけられるか分かりません! 汗だくライブが予想されますので会場へお越しの際はタオル必須にて宜しくお願いします! 現在オリジナルうちわを検討中。アーンドオリジナルタオルもね!

府中Flight BOOKING MANAGER / 倉本 まきや

現状

多方面で多くの方に心配を頂いておりますが、府中Flightは施設または設備等はまず問題ありません。スタッフもケガも無く、無事です。現在は節電にも心がけながら営業を再開しております。

メッセージ

こういう時期がきっかけで、ライブハウス、そして音楽というものが人に与える力というのを改めて考えました。立ち上がれるアーティスト達と震災で疲れた人の心の復興を目指して、変わらず邁進していきます。そしてその笑顔が復興の為のエネルギーとなるはず! 乗り切っていきましょう!

鶴見TOPS / 統括マネージャー 立山 裕介

現状

今現在、CLUB TOP’Sでは奇跡的に通常通り(もちろん節電)営業させて頂けています! しかし地震が有った当初、沢山のイベントが延期、中止が有りました。CLUB TOP’Sは計画停電の区域に入らず、営業は可能な状態でした。しかしバンドマン自らの自粛、周りの目を気にしての自粛、非難されてやむ終えず自粛、色々です。中でも一番悲しかったのが、【こんな時にライブハウスは営業するのか?】と言う言葉。【こんな時だからこそ!】と思うのは音楽関係者だけなのかも知れませんが、不謹慎と非難の声。もちろん被災された方々に比べたら軽い悩みかもしれません。でも【ライブハウス】と言う、夢の有る場所の存在価値を考えさせられました。

メッセージ

こんな時だからデカイ音に踊りましょう! こんな時だからこそ沢山のメッセージを届けましょう! こんな時だから音楽の力を信じましょう! 【なんで今】と言われる事も有るかもしれません! でも今も先も僕たちにはコレしか無いんです! 音楽の力を信じましょう!

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