音楽メディア・フリーマガジン

収納、悩ましいよね~の巻

さて、震災から1年が経ちました。まだたったの1年。先はまだまだ長いのですよ。お話にならないくらい物事は片付いていないし、状況が良くなっていない。かつての阪神淡路の震災でも被災された方がおっしゃってましたが、一番辛いのは忘れられること、ですよね。阪神淡路大震災での被害はもう片付いている状況に思えるけれど実際は様々な点で終わっていないわけで、そう考えると今回の震災も10年、20年では到底片付くなんて思えませんよね。でも震災関連の現地のニュースはだんだん扱いが小さくなっているような。ニュースもグルメとかファッションとかそういうニュースもよいかもしれませんが、こっちのほうが視聴率とれるから、といって震災の被害を受けた地域のニュースを小さく扱ってはいけないと思うんですがね。仕方ない、ですかね。どうなんですかねえ。今年の3/11に黙祷をされた方もされなかった方も、これから毎年3/11になったら現地を思うことはしましょうよね。状況を見守りましょうよ。

さて、話は変わりまして。
今回は趣味のCDやレコード購入に関してのお話。あのー、中古レコードの値段がどんどん下がっていると思いません? 同好の皆様。もちろん元々高くて全然値段が下がっていないものもありますが、全体的に買いやすい値段になりつつありますなあ。以前は数千円するレコードが今や千円台で買えたり、逆に以前高値で買ったレコードが1000円切ってたり。買う側の僕らからすると安くなったことはありがたい限りではありますが、売ってる側の中古レコード店の方は大変だろうなあ。そんなことを考えながら一喜一憂、恩恵にあずからせていただいております。
最近今まで買ったレコードの整理をしようと考えまして、あらためて自宅の倉庫部屋に積んであるレコードの入った段ボール箱を開けちゃあ中身の盤の裁判をしておりました。この裁判、なかなかにキツいものがございます。もうこのレコードはいらないだろう、でも売っても値段がつかないだろう、じゃあもったいないから残すか。いやいや、そんなやさしいことを言っていたら全然減らないじゃん!! 心を鬼にして有罪、処分。いや、でも一度だけ聴いて考えよう(笑)。そんなことをやってたら日が暮れるわけですよ、ええ。そんな中身チェックしなくてはならない段ボール箱が3、40箱ございます。さらにそれとは別に棚に並んでいるレコードもあったりしてね。よくレコード何枚くらいあるんですか? と聞かれますが、数えていないので正確な数字はわかりませんが、1万枚はあると思うんですよ実際。それを半分くらいになんとかしたいなあ、と。なんで処理したいかは後述しますが、とにかく倉庫部屋にうず高く積んである段ボール箱をなんとかしなければ。
そんなにあったら高いレコードもありそうですよね、というのもよく言われるんですが、それがねえ、僕が買ってきたレコードというのがほとんど値段つきません。かつてジャングルライフから出版された『DISCナウ! !VSレコードやくざ』という本に僕も参加していて、そこで現BALLROOM RECORDS店長の内門洋さんと対談しているのですがね、読んだ人にしかわからない話ですが、発行された1998年から14年経って、今になって僕は言いたい! 「あそこで内門さんが僕に言ってる言葉は全面的に正しい! それに当時気づかなかった僕がアホだった!!」と。僕が90年代後半から2000年代前半にかけて馬鹿買いしていたいわゆるクラブでかける用の12インチ、ほとんど今やお金になりません。元から高かったディスコものの名盤12インチ(いわゆるガラージュ・クラシックみたいなもの)みたいなものや一部のもの以外はもはやタダなら引き取ってあげてもいいかな、みたいな感じになっております。考えてみればこういった新譜で買っていた12インチ、1枚1000円くらいでしたからおそらく今までにつぎ込んだ金額は結構人気の軽自動車新車1台分くらいは軽くつぎ込んでいることでしょうな。それが今やゴミ値。とほほほほ。まあ車同様使い倒して廃車、みたいなものと考えて自分を納得させようとはしているものの、それでもナア。
あとね、当時盛んに買っていた100円コーナーレコの類も今となっては場所をとるだけとなっちゃいましたねえ。いや、これは今でもたまに買うんですけど、今はもうただ安いというだけではなるべく手を出さないようにしております。これは本当に必要か、CDでよくない? とか逡巡しながら吟味しないと。まあそれでも買っちゃうんですけどね(買ってるんじゃん!)。
昨年段ボール7箱分のレコードを抜いたんですが、それは東北方面のお知り合いになった某レコード店に売ったんですよ。お店で役に立つんだったらという気持ちで。そしたら一応買い取り金額を出してくださったのですが、「こんな駄盤をいっぱい送ってしまって逆にごめんなさい!」ていうお値段で。申し訳ないのでそのままその出してもらった買取金額は東北の義捐金に回してください、ということにしました。具体的な金額は書きませんが、5ケタはもちろんありません、そんな金額でございます。
まあでもそれがきっかけで、レコードを後生大切に抱えていっても特に12インチは2度と聴かないだろうものも多いし、引越しのたびに大変な思いをするのも馬鹿馬鹿しいとかそんな気持ちになったのでございますよ。持ってる全てをふたたびかけるようなDJイベント数をする気ももうありませんしね。ああ処理しちゃおうかな、という気持ちに。
そして、もうひとつ処理したい最も大きい理由があるんですけど。それはCDの在庫も相当なものになってしまった、ということでございます。あのー、以前も書いたと思うんですが、基本僕は特殊パッケージ以外CDのプラケースをはずして随時捨てております。東京に引っ越しで出てくる際に思い切ってプラ外しをして、捨てたプラケースの重さが実に200キロあったんですよね。なんで重さを知っているかっていうと、あまりに外したプラが大量すぎて、普通のゴミ回収では持って行ってくれなくて、それで友人の車に外したプラケースを詰め込んで産業ゴミ処理場に持ち込んだら、その重さによって処理金額がかかる仕組みらしく、計ってみたら200キロだった、と。
その後、買ったCDはケース外しをしてコンスタントに捨てて、基本パソコンに音源を取り込んで段ボール箱に詰めて保管、ということを日夜繰り返しておりますが、だんだんとその段ボール箱の数が増えておりまして…。ケース外しをしたCDはだいたい元の3分の1の厚さになるんですよ。つまりよくホームセンターで売られている、CDが100枚収容できる段ボール箱に300枚弱収納できるんですが、それがね、今見えるところにあるだけで20箱以上ある(笑)。もちろん特殊パッケージなんかもあるので一概に300枚とはいきませんが、単純計算CD6000枚。プラス倉庫部屋にまだあるのでCDこれまた1万枚はあるんじゃないか、と。それをドーする? と考えりゃ、そりゃレコード処分しておくべきだろうという自分内の結論に。
さらに最近はせっかく外したケースをはめ戻したり、もとのまま保管したりするものも出てきております。最近よく買っているCDっていうのがace recordsとかKENT recordsといった50年代60年代英米オールディーズものだったりするんですが、ブックレットの内容が素晴らしくて、これは手元に並べていつでも読める状態にしときたいなあ、なんて贅沢なことを思うようになりまして。何やってるんですかねえ、俺様ったら!
CDの存在理由がどんどん希薄になっていく中で、このブックレット(+音源)の内容というものがどんどん重要になっていくんじゃないかなあ、なんてやっぱり思います。持ってて価値のあるブックレット(+音源)ならCD買うよ。ブックレットの中が歌詞のみなら正直もう音源だけパソコンに取り込んだらいい。なんなら配信でもいい。そのジャケがいいっていうなら僕はやっぱりアナログで欲しいや。
基本今回の話は再発盤のことを書いておりますが、現在進行形で活動しているバンドの人も資料価値という点でブックレットの編集とかしたらいいと思いますよ。1stならそれまでのライヴ出演のリストとか、収録した楽曲の解説とか。
まあそんな収納の話云々で今回は潰れちゃいますが、このレコードとかCDにまつわる盤の内容以外の話はいつまで経っても飽きることがない。長い間にわたってたくさんの人と様々な話をしてきました。これからも事あるごとにすると思いますがね。レコードを収納する袋(いわゆる外袋)はどこがいい? とかさ、レコードの掃除のウオッシャー(洗浄液)はどこがオススメかとかさ。盤の内容話ももちろんしますが、アクセサリーの話はジャンル関係なくただただレコードやCDを買っている全ての人とすることができますもんね。
以前僕は全ての販売される音楽が配信に一度なってしまったらいい、という話を書いて様々なご意見をかなりいただきましたが、『拭いたり外袋に入れたり収納のことを考えたり、そんなどうでもいい余計な世話がかかるところが好きなので(残って欲しい)』と言われたら、その気持ちはわかります。だからこそ一度全部配信にしちゃって、その余計な世話をかけてもいいと思える、本当に必要な作品のみ形としてリリースするほうがよくない? とも思うけど。そしてそう考えると僕はやっぱりCDより手間がかかるアナログのほうを残して欲しいと思っちゃうんだよナアー。
といいながら1万枚近くCD持ってるけど(笑)。

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