音楽メディア・フリーマガジン

怒の百十一 「B級怪獣映画への誘い……」

嵐の凄さに改めて気づかされた去年の大晦日。「紅白歌合戦」の司会に抜擢された五人は、見事にその大役をこなし、白組のメンバーとしても至高のパフォーマンスを披露してくれました。ゴシックな曲調と、複雑な振り付けで知られる大ヒット曲「Monster」を、いつもながらの美しいフォーメーションと抜群の歌唱力、そして圧倒的なダンススキルで嵐らしさを存分に発揮してくれたのでした。ほんとにでも最高のステージでした。ハードディスクに保存しているそれを、何回リピートしたかわかりません。2010年は、まさに嵐の年でしたが、おそらく今年2011年も嵐の年になることでしょう。熱烈なファンになって、まる五年、今年も僕は嵐を心から応援します。
最近、DVDを借りて仕事場で見る癖がついてしまいました。実は、二年ほど前、友人から廉価でプロジェクターを譲ってもらっていたのです。ただ、プロジェクターというのは、スクリーンを設置したり部屋を暗くしたり等、手間がかかるのであまり使用していませんでした。つまり、面倒くさいのですね。そんな時、仕事場を引っ越ししました。阿波座の方に。大量にあった単行本をどうにか面だししたいと思い、広いところに仕事場を移したのです。その仕事場は、キッチンのよこがリビングになっているのですが、そこがちょうどよかったのです。広いリビングを間仕切りするために、ソファを置くと2メートルほどのとこに白い壁があって、アレッと思ったのですね。ソファに座ると、その壁が上手い具合に100インチほどのスクリーンに見えるわけです。ならばと、ソファの後ろにネットの棚を置いて、そこにプロジェクターをセッティングしてみました。それで、映してみると、見事に綺麗に映るのです。ソファに座って100インチの画面をゆっくり見ることが出来るようになったのです。ブルーレイのデッキを日本橋で9000円で手に入れ、2000円で外部スピーカーを買って、迫力のホームシアターを完備したのです。思った以上に美しく、映画館並の迫力映像が24時間いつでも見ることが出来るわけですよ。で、ここ最近は、近所のTUTAYAでDVDを借りて、部屋飲みならぬ部屋見三昧な僕なのでした。
嵐のライブを大画面で見ると、マジで凄い。臨場感が半端ではないのです。数あるライブDVDの中でも東京ドームの「Time」、国立競技場の「5×10」を何回も見ています。噴水とか、花火とかの仕掛けも迫力満点だし、松本潤のMJウォークも今さらながらに驚きます。大野智のステップも、実に細かくチェック出来るしね。嵐のフォーメーションの美しさも堪能出来ます。あと、嵐の映画とかドラマを見るのも楽しいです。「花より男子 FINAL」もかなりリピートしてますね。
嵐以外の作品も毎日見ています。劇場に行きそびれた作品や、評判の高い作品を選んで借りるようにしているのですが、数に限界があります。そのうち借りるものがなくなってきて、やはりB級C級の映画にも手を伸ばすようになるのですね。基本的に、日本の劇場で公開されている外国映画というのは、バイヤーが厳選したものなんですね。巨額の製作費がかかっている作品、有名俳優が主演している作品、出来のいい作品……そういうものを劇場で公開するわけです。なので、ごく稀な例外を除いては未公開映画はつまらないと思って間違いないのです。そんな未公開作品こそが、レンタルDVD屋の主力商品になっているのですね。
中には、ほんとに酷い作品もありますからね。正直、アルバトロス系の怪獣映画は、ゴミです。ある意味、僕はゴミ系も嫌いではありません。ゴミの中にも、キラリと光るものがあったりするのです。まあしかし、そういったゴミ系は、好きだからこそ光っている部分を探しあてられるわけで、一般の人にはお薦め出来ません。もちろん僕も、余計な労力なく楽しく見られる映画がいいのです。B級、C級の中にもまともに面白い作品があったりします。掘り出し物をこの目で見極めたいのです。だから僕は、TUTAYAに行くと目を皿のようにして、パッケージの写真やストーリーを吟味します。パッケージのイラストとかは参考になりませんよ。あれは、厚化粧の女性みたいなもので、パッケージに惹かれて部屋に持って帰るととんでもないことになりますので注意してください。
僕は、怪獣映画の大ファンなので、DVD化されている作品は大概見ています。外国の怪獣ものは、日本ほど発想が飛んでいませんので、その大半が現実の生物を巨大化しただけのものです。好んで使われるのが、蛇ですね。あと、蜘蛛、蠍、蛸といったあたり。中には、イグアナとか、太古の恐竜が甦るとかですね。向こうの人達は、合理的というか、唯物的というか、イメージが貧困なわけです。「クローバーフィールド」という映画に登場した怪獣は、やせ細った老人と深海魚と蜘蛛を合成したような形状で、珍しくオリジナルな造形でした。あれは多分に、日本製の怪獣映画を意識した作品でしたね。
TUTAYAに行くと、ズラリと怪獣映画が並んでいます。そんな中で、何をチョイスすべきでしょう? 少なくとも、ゴミ系怪獣は避けたいですよね。怪獣の特撮と人物シーンがシンクロしないのが、ゴミ怪獣ものの定番なんですが、その代表例が「ホワイトコング」。コングがずっとあっち向いています。あと、「コモドリターンズ」や「パイソン」「アナコンダ3」「アナコンダ4」もあっち向いています。逆にお薦めは、「プテラノドン」。ある島で、プテラノドンが大量発生し、人々を襲うというお話し。低予算ながら、プテラノドンはそれなりに動き回り、人間と絡むシーンも多い。小屋に避難した人間をドアを破って襲ってくる場面は、真剣に怖かったですね。最後のアクションもきめ細かい演出で見る者を惹きつけます。なんでこんなB級なのに、こうも面白いのかなと思ったら、監督が「コマンド-」等のハリウッドアクションでお馴染みのマーク・L・レスターでした。なるほどね。

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