音楽メディア・フリーマガジン

沖縄ファイル Vol.24

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『公園も広場も道路もゲートもカフェも! 沖縄も福島も! 日本もアジアも! いつも心に音楽を』

今年も2/23〜24日「桜坂アサイラム」、那覇市の歴史ある映画館「桜坂劇場」周辺のお店や公園が音楽で満たされた。そして3月は「Musix」で、沖縄県内あちこちで音楽が鳴り響く。ああ…私達はなんて幸せな日常に生きているんだろう。遠くで春を待つあの人に、少しでも早く届けてあげたい。あれから2年目の春。
「アサイラム」とはギリシャ語で「避難所 / 聖域」。桜坂では2008年に始まり、沖縄・青森・東京など全国各地で音楽や文化を通じて人と人が繋がって広がっていく。2011年3月の東日本大震災と津波と原発事故の後、まさに「アサイラム」避難生活を余儀なくされた人達の、心の避難所となりたいと、誰もが正解が分からないまま、もがきながら模索しながら前に進んでいる。タテタカコが呼びかけて沖縄から福島へ繋がるラインに加え、今回出演した細美武士(the HIATUS)が打ち上げで「オレはアサイラムも大好きだし、東北ライブハウス大作戦のヤツらも大好きだ! だから今度は一緒にやりたい」と宣言していた。
また3/15〜17は「沖縄国際アジア音楽祭musix2013」。県の事業として2010年から始まり、今年で4年目。昨年は那覇市や北谷町でも同時に行ったが、今回は様々な音楽や文化が色濃く渦巻く沖縄市を中心に開催。数多くあるライブハウスはもちろん、米空軍が駐留する嘉手納基地ゲート2前の通りを全面封鎖したメインステージでオキナワンロックの大御所「紫」などのライブに加え、テントステージをいくつか並べて、さまざまな音楽が鳴り響いた。
忘れもしない10年前、2003年の3月、私はシンコーミュージックから発売された沖縄音楽の雑誌の巻頭30ページを担当した時に、アメリカがイラク開戦へと向かった事に胸を痛め、音楽のシーンから訴える緊急コラムを掲載した。あれから10年の間に、ライブハウスで出会った青年たちが戦場へ飛び立ち、あんなにたくさんの民間人や子ども達まで殺したあの戦争は、いったい何だったのか。未曾有の震災から原発事故という日本の危機に「思いやり予算」を米軍に払ってる場合じゃない。そして今、国同士の間の緊張を煽られている昨今、「アジア音楽祭」と銘打ったイベントだからこそ、音楽での交流が平和の架け橋となるようにと、再び心から願う。音楽で繋がってみんなで仲良くしようぜ!

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▲「桜坂アサイラム」桜坂gにて「CINEMA dub MONKS」

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▲「musix」嘉手納エアベース第2ゲート前で「紫」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★「桜坂アサイラム」
http://www.sakura-zaka.com/asylum/2013/
★「東北ライブハウス大作戦」
http://www.livehouse-daisakusen.com/
★「沖縄国際アジア音楽祭musix2013」
http://musix-okinawa.com/2013/

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