音楽メディア・フリーマガジン

沖縄ファイル Vol.7

もうこの号が出る頃にはもはや知らない人はいないのではないかと思いますが、原稿が遅くなったお陰でというと変だけど、この号に書く事にしました。10/13(木)12時17分、FUNKISTのフルート、陽子ちゃんが永眠しました(享年35歳)。今は未だ実感もなく、信じたくもなく、でも友達に連絡をして悲しみを共有する度にじわじわと悲しみが襲ってきています。2005年6月の「ClapHands!!」代々木公園以来、東京に行けばFUNKIST荘にお世話になり、スタッフびーびーの家で陽子ちゃん&宮ちん夫妻とセッションを重ね、たこ焼きやモズクパーティを、沖縄では私の狭いアパートで私のユニット 「すべりだい」1stの汗だく宅録に参加。2009/5/9には青山の国連大学でのトークライブにもサポート出演、清志郎の葬儀“青山ロックンロール ショー”にも一緒に行った。思い出すほどに涙が出そうだけど、私達が泣いてばかりいても陽子ちゃんが喜ばないだろう。Vo.西郷からのメッセージのように、私達の心の中の陽子ちゃんはいつも笑っている。私達も大事に生きよう。大事に歌おう。これからは一番近い所、「心の中」にいるのだから。

★ 世界中から5000人が帰ってきた!★ 10/12~16 “世界のウチナーンチュ大会”

5年に1度、世界中に移民したウチナーンチュ(沖縄人)達が一堂に会するお祭り“世界のウチナーンチュ大会”。世界に点在する県人会も現在は2世、3世、4世が主流となり、沖縄に一度も来た事がない若者達も増えたが、古い民謡や芸能を大切に伝えている所もあり「まだ見ぬ故郷」と慕う人も多い。(今年の参加者最高齢は2世の96歳!)沖縄では良くも悪くも「進化」してしまった音楽が、海外の県人会によって、当時のままに口承で残されているという例もあるとか。
私は実は1996年から空手を習っており、過去に指導員&通訳として海外に行ったこともあるのだ。この数年は音楽関連で忙しかったので遠のいていたが、今回こそはと、武道館での“空手・古武道交流会”に女性空手家の部と有段者演武で出演。海外に行った時、恥ずかしいほどに海外の人達の方がよく勉強していた。学ばされる事が多いのも外部との交流の醍醐味だ。
この週末は、あいにくのお天気で、野外グランドは泥でぐちゃぐちゃ、“世界エイサー大会”土曜日は中止。しかし2日目の日曜日はどうにか晴れて、様々な国々から、沖縄の各地域から、個性溢れる創作エイサーも披露された。

昨年建てられたセルラースタジアムでのコンサートは2日とも盛り上がった。土曜のメインステージは“OKINAWA LATIN FESTA”と称して、ラテン音楽と踊りの祭典が行われた。日常でなかなか見る事のないサルサやサンバダンサー達のセクシーな衣装と踊りに、男性のみならず老若男女が釘付けになった。今年20周年を迎えた「ディアマンテス」の名曲メドレーでみんな一緒に歌い、この日の司会も務めた元メンバーのPatiもダ ンスで参加して華やげた。トリは「KACHIMBA DX」が「Orquesta de La Luz」のVo.NORA&Tb.前田大輔を迎え、お互いがお互いの曲を好きで聴き込んでいる事が分かる、愛の溢れるステージだった。そして最後はダンサーたちもドラム隊も加わって、みんなチャンプルーになってカチャーシー! いろんな国の人が入り交じって感動のエンディング! 途中から再びパラついた雨も心地よいほど、みんなが1つになった素晴らしい夜だった!
最終日は晴れたお陰で更に多くの人が詰めかけた。サブステージに「きいやま商店」も登場、そしてメインステージにも多種多様な出演者たちと参加者たちに彩られ、熱気もクライマックスで閉会式を迎えた。イベント後の報道では、今回は過去最高のべ50万人近い参加者数だったとか。ぜひまた5年後も、笑顔で会いましょう!!

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今回の“世界のウチナーンチュ大会”でも素晴らしいライブで世界からの観客を魅了したKACHIMBA DX。

1998年に結成以来、キューバンサルサから出発したカチンバの音楽は、オリジナル曲を中心に沖縄民謡をサルサに大胆にアレンジするなど、オキナワンサルサという独自の世界を開拓し常に進化し続けている。
海外公演でも評価が高く、2007年にはキューバで開催された“沖縄移民100周年式典”にも参加。
現在は、キューバ音楽の基本的スタイル「ソン」の形で4人での活動も加え、メンバーが営むラテン音楽と料理が楽しめるお店「ミルベッソ」(宜野湾市)でのダンスレッスンや各種イベントも好評。

KACHIMBA DX
『i Busca la Felicidad!』

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