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CHAPTER H[aus]エンジニア 樫村治延の セルフRECはプロRECを越えられるか? 第25回

明けましておめでとうございます。この連載も3年目に突入、今年は内容をよりパワーアップさせていきたいと考えています。

先日、同業の友人が栃木県宇都宮市で経営する音楽スタジオ「BEAT CLUB STUDIO」を訪ねました。

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スタジオ代表兼レコーディングエンジニアである横須賀さんは非常にキャパシティーの広い方で、ポップス、ロックはもちろんの事、ジャズ、クロスオーバー、ブルース、EDM、ワールドミュージック、エスニックなどあらゆるジャンルに対応されています。

またレコーディングスタジオのみならず、リハーサルスタジオ、ライブホール、自社レーベル、PAなど幅広い業務展開もされており、CRT栃木放送の番組制作もこのスタジオで行っているとのこと。彼のスタジオで制作される番組の一つ「我ら音楽仲間たち」には、我がスタジオチャプターハウスとも縁の深いバンドやグループにも出演のお声掛けをいただき、S.H.Eをはじめ数グループが出演させていただきました。横須賀さん、パーソナリティーの斎藤どらみさん、その節は大変お世話になりました!


■大学生バンドのセルフRECの進行状況

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最初の1時間でマイクとギターアンプ(バッキング用)のセッティング、音決めを終わらせ、ヘッドフォンの返しバランスをチェックし、【4つ打ちダンスロック:BPM=170:同期3パート有:F-Dm7-Gm7-C7sus4】を録り始めた。バッキングギターを3テイク連続で録ってみたところ、普通のコードをかき鳴らす歪み系のバッキングは問題ないのだが、曲構成A部分のクランチ気味のアルペジオ演奏が粗い。(1回目A、2回目A共に。)

その部分のアルペジオ音色のみクリーン寄りにして、パンチインしてみるが、回数を重ねてもなかなか良い演奏にならない。数回弾いたうちの使えそうな部分を編集し、一本化してとりあえずOKとした。

休憩後は【アジカン風ギターロック:BPM=158:Dm7-G7】を録ることにした。

バッキングの音色は、先程の一曲目とほぼ同じ音作りで録ってみる。メインボーカルと中高音域が少々バッティングするので、ギターアンプ(MESA)のプレゼンスを多少削るとドンピシャにハマった。2テイク録ってOKとなり、3曲目の【4/4拍子-5/4拍子:ポストロック風:BPM=183:C-GonB-Am7-G7sus4】のバッキングを録ることになり、アンプをマーシャルJCM2000に変更。

マイクはBETA52、ゼンハイザー609、DPA4091、マイクケーブルはEvidenceAudio、マーシャル用電源ケーブルはオヤイデ ブラックマンバ、スピーカーケーブルはエレクトロハーモニクス、シールドはモンスター プロシリーズ。ギターはテレキャス。

 

1テイク録ってみて、歪みのイメージがかなり近いので低音のつまみを回し、低音成分を少し増やした状態で本番録り。(同期無しなのでラインは録らない)一発OKとなり、3曲分のバッキングギターを録り終えた。残り時間の3時間弱は、4曲目以降のVo.録音に費やすこととなった。

 


【今月のちょいレア】 Audix CX111

従来のコンデンサーマイクの繊細さに、ワイルドさが追加された守備範囲の広い一本。解像度の高い質感にUreiのコンプがさりげなくかかったような、パンチのある音が特徴的。Audix初期の名マイク。

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【今月のMV】 Cuicks 「honey bee,green time」

ジャングルライフ+ジョイサウンドのコラボ企画「うたスキポスト」にも入っている、Cuicks1stアルバムのリード曲。フリッパーズギターの2nd、3rdとコーネリアス1stに通じる、2010年代の渋谷系ど真ん中な1曲。


【樫村 治延(かしむら はるのぶ)】

STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表・レコーディングエンジニア・サウンドクリエーターWhirlpool Records/brittford主宰。専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動。

全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける。

スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください。

当スタジオで一貫して制作されたアーティスト作品の一部をご紹介します。

エンジニアといたしましては、webや動画ではなく是非「CDで」音質をチェックしてほしい!!!

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Omoinotake 「so far」

InterFMでシアターブルックの佐藤タイジとセッション、FM802をはじめ各地のFM局や日本テレビ系「バズリズム」にてPOWER PLAYに決定、ROJACKで最終選考まで選出など、話題に事欠かない彼ら。豪華なゲスト陣を含め、カラフルなシティーポップを奏でる1stフルアルバム。まさに今が旬である。2017年1月全国発売。

Junky Funk 「Jack in the BOX」

アメリカ バークリー音大卒のマルチインストルメンタリスト、松井秋彦率いるプログレッシブ・コンテンポラリーJAZZの決定盤。音川英二、嶋村一徳、立川智也といった国内一流ミュージシャンを従え、前例のないフューチャーJAZZを構築。ジャズライフをはじめ多数の有名メディアにも取り上げられている。全国発売中。

アスカゼ「喜怒哀楽を武器にして」

東京と福島在住のメンバーで成り立っているPOPロック系バンドのマキシシングル。一度聴いたら頭に残る、王道のメロディーラインと、歌詞・声質が特徴だ。路上ライブなどでも足を止めてしまう求心力のある、楽曲構成力も良い。

アンダースリープ 「ブルーコンパス」

アルペジオのギターフレーズと、疾走感のあるリズム隊が印象的なギターロックバンドのE.P。楽曲と声質の相性が抜群に良く、歌詞も耳に残る。定番J-ROCKが好きな人におすすめ。

Qualtet of Death 「Heavy Metal Strategy」

全世界20ヵ国同時発売のラウド系コンピレーションに参加経験もある、北欧系シンフォニックメタルバンドの1stシングル。既に発売になっている2ndよりも、ブラジルを中心とした南米メタル要素が色濃く出ているのがユニーク。Vo.KOZAWA氏のハイトーンも健在。

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