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Nothing’s Carved In Stone Vo./G.村松 拓 たっきゅんのキングコングニー Vol.7

PHOTO_村松201408結成以来、優れた音楽性とシーン最強のアンサンブルを武器に目覚ましい成長を遂げ、今年8月に待望のアルバム『Strangers In Heaven』をリリースし、つい先日アルバムレコ発ツアー“Strangers In Heaven Tour”を見事大成功で終了させたNothing's Carved In Stone。当連載は、同バンドのフロントマン村松が1年に渡って人間的な進化と動物的な本能を追い求めて規格外なことに挑戦していく村松拓強化プロジェクトである。

 

 

 

 

 

Vol.7:Strangers In Heaven Tour 2014/10/14@Zepp Tokyoレポートの巻

先月号の当連載にて、“Strangers In Heaven Tour”が始まった直後の9月上旬に茨城県太田市竜神大吊橋からの日本一のバンジージャンプ(103m)を敢行した日本一の漢を目指す漢・たっきゅんことNothing's Carved In Stone Vo./G.村松拓。高所恐怖症にも関わらず、ツアー開始直後というタイミングで危険この上ない103mバンジーにチャレンジしたいと言い出したのは他ならぬたっきゅん本人だったことを、改めてこの場で読者にお伝えしたい。彼はなぜそのような大事な時に103mバンジーにチャレンジし、そして躊躇なく103mから跳んだのか? 彼はなぜ跳ぶ瞬間に名曲「Shimmer Song」の一節を口ずさんだのか? その答えを確かめるべく、今月号の“たっきゅんのキングコングニー”では、“Strangers In Heaven Tour”のセミファイナルとなるZepp Tokyoに潜入。当連載初となるライブレポートを敢行する。

 

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会場に一歩踏み入れた瞬間に感じたのは、観客1人1人の放つ期待感がZepp Tokyoの広いフロアに充満していたということ。比類なきアンサンブルと高い音楽性、唯一無二のヴォーカリストを誇る最強のロックバンド・Nothing's Carved In Stoneが今年8月にリリースしたアルバム『Strangers In Heaven』を聴いた人ならばその理由はわかるだろうが、同アルバムの完成度と到達点の高さは、否が応でもツアーへの期待値と直結する。ぶるぶると震えるような抑えきれない興奮を体内に感じつつ、その興奮をヨシヨシと内心なだめつつ、開演を心待ちにする。おそらくみんな同じ気持ちに違いない。

そんな我々の興奮をあざ笑うかのようにSEの音量が一気に大きくなったと思ったら急に音が止み、会場を静寂が包み込む。客電は暗転し、ステージ全体を覆うように張られた白いスクリーンに大きな満月が浮かび上がる。想像もしていなかった幕開けにオーディエンスは大きな大きな歓声を上げる。まだ始まってもいないライブの最高の時間を確信しつつ、最初の音が耳に届いた。「キマイラの夜」だった。

ここで話をツアー初日に戻す。なぜならばこのZepp Tokyoワンマンは、約2ヶ月前に開催された新代田FEVERワンマンとはまったく違うライブになる予感がしたからだ。新代田FEVERは言うなれば灼熱のワンマン。真夏の熱気以上の熱と興奮と蒸気と歓声と笑顔と狂喜の声が充満したあのライブは、ステージ上のメンバーとフロアの距離の近さも相まって、強烈な一体感に終始包まれていた。ライブが終わって会場を出たときに気づいたのだが、全身が汗でぐっしょりずぶ濡れになっていた。いろんなものがぎゅっと濃縮されたような、密度と濃度の高いライブだったのだ。

そして一方、セミファイナルのZepp Tokyo。満月が投影されたスクリーンの向こう側で始まった「キマイラの夜」を聴いたとき、彼らがこのツアーで成し遂げた大きな進化を予感した。そのまま「7th Floor」が始まり、フラッシュのように照明が点滅してスクリーンが落ち、「ツバメクリムゾン」へ。興奮がZepp Tokyoの高い天井まで達した瞬間に始まったキラーチューンにオーディエンスは大歓声。Vo./G.村松が叫ぶ。観客が叫ぶ。真っ赤な照明の中でぶつかり合う無数の音と感情。アルバム『Strangers In Heaven』の大きなきっかけになったという新境地「Brotherhood」のイントロが鳴り響き、また大きな歓声が上がる。薄暗いライブハウスにも関わらず、目の前をパッと明るく照らすようなメロディに気持ちをグッとフックアップされたオーディエンスが楽しそうに踊り、Ba.日向が頭上で手を叩いて更に煽る。Nothing's Carved In Stoneの音さえあれば、他にはもう何も要らない。

村松がソールドアウトの喜びと感謝の気持ちを伝えた後、一瞬の静寂の後に牙をむいたのは「Spirit Inspiration」。多幸感に包まれて恍惚の表情を浮かべていた頬を思いっきり平手打ちするかのような同曲のアンサンブルに、喜びの歓声とサビの大合唱&乱舞で応えるオーディエンス。村松が「ただいま」と笑顔で言った後は、G.生形が宙にギターの音を1つ1つ刻み込むイントロで始まった「Crying Skull」。ボディーブローのように突き刺さるDr.大喜多のドラムにグラグラを揺さぶられながら同曲を浴び、アルバムの流れのまま荒々しい「What's My Satisfaction」へと続く。

Nothing's Carved In Stoneのライブのたびに思うことは、そのアンサンブルの暴力性と爆発力。エンジンをふかすようにグルーヴを練り上げてサビで一気に爆発させるその破壊力は他に類を見ない。ステージ中央で歌う村松の両脇で日向と生形が客席方向へと駈け出して楽器を掻きむしり、オーディエンスが爆発的な興奮を露わにする。大喜多が立ち上がってスティックを掲げ、我々の興奮を更に煽る。村松がふてぶてしいほどにキラキラと輝く笑顔を見せる。4人が一丸となって興奮の導火線に着火する。幸福なカオス。

驚いたのは、Nothing's Carved In Stoneの真骨頂とも言える独特なリズムを持つ「(as if it's)A Warning」のイントロでたくさんのクラップが沸き起こったこと。それは、彼らの音楽が隅々まで浸透していること、そして独特な楽曲であっても強烈なキャッチーさを兼ね備えていることを証明している。間奏の艶かしい生形のソロに歓喜の声が上がりつつ、曲は更に混沌の渦中に突入し、フロア全体が巨大な蛇のようにうねり始める。手がつけられない。

「最高の夜にしようぜ!」と村松が叫び、興奮が更に加速して全員で狂喜乱舞した「Out Of Control」、無数のダイバーが舞った「November 15th」、フロアで目を真っ赤にした者たちが飛び跳ねた「雪渓にて」、ダンサブルかつ重厚なリズムで意識をシャッフルした「Midnight Train」。休む間が一切無い。興奮と興奮の繋ぎ目が見えない。

ガシガシと火花を散らせながらアンサンブルが組み上がる。金属的な輝きを放つ巨大な音の塊がスピードを増して迫り、歌と手拍子が始まって「Pride」に血液が流れ込む。オーディエンスは全員が腕を上げて村松と一緒に歌い、大喜多のリズムに合わせて手を叩き、歓喜の表情で飛び跳ねる。生形がオーディエンスを煽って始まった「白昼」ではステージから放たれる熱量がぐんと上がり、フロアの興奮もヒートアップ。まるで秒読みのようなコーラスを全身で感じ、4人の体温を肌で感じ、胸を焦がしながら意識を宙に飛ばす。凶暴なグルーヴの「Idols」でダイバーがひっきりなしに打ち上がる。

メンバーも含め、興奮と感情の高まりを全身で表現する人々が飛び交うこのライブハウスの中で、村松はただ1人しっかりとステージに立ち、歌う。歌を届けることに全身全霊を捧げ、その歌が強烈な吸引力で人々の心を惹きつけるのだ。頼もしく歌う彼を中心に、大きな大きな歓声が幾度となく沸き起こる。ヴォーカリストとして、バンドマンとして、そして人間として大きく成長した村松の表情には気負いの色が一切見えない。まるでオーケストラの指揮者のごとく先頭でライブを牽引するその姿に魂が釘付けとなる。

「今回のアルバムは、聴いてくれる人たちに寄り添えるようなものにしたいと思って作りました。ライブをすることで、アルバムが完成していく実感があるんだよね。ありがとうございます」と村松は言った。その後、「俺たちはたくさんみんなにもらいました。ここからは俺たちがみんなに返します」と言った。それがこの日初めてのまとまったMCだった。その言葉通り、以降のライブは記憶に深く刻み込まれる瞬間が次から次へと連続する。「きらめきの花」ではたくさんの“笑顔”という名の花がフロアを埋め尽くした。無数の肩車が4人を煽り、讃え、興奮させた「Isolation」。その興奮が沸点に達したまま「Around the Clock」ではオーディエンスが更に暴れ、飛び跳ね、腕を振り上げ、汗を撒き散らした。

照明に浮かび上がる4人のシルエットがまぶたに焼き付けられたのは、本編最後の「Shimmer Song」。イントロのエモーショナルなギターを聴いた瞬間に鳥肌が立ち、村松が伸びやかに歌い上げる言葉とメロディに意識が吸い込まれる。日向のベースを合図にオーディエンスが人の渦に身を投げて歓喜。幾重にも折り重なった感情が一気に解きほぐれるような感触を胸に覚えつつ、本編が終了。

そしてアンコール。生形が感情豊かに哀しげなソロを奏で、それをじっと見つめる村松の姿が印象的だった「Assassin」、再びオーディエンスを狂喜させた「Moving In Slow Motion」の後、現在制作中という新曲を少しだけ披露。来年1/14にシングルで発表されるという同曲の強靭なグルーヴと瞬殺力のあるリフに触れて次への期待が大きく高まりつつ、最後は「Same Circle」。同曲の最高な一体感に包まれたまま、記憶に深く残るワンマンが幕を閉じた。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

 

特別付録:使用前使用後のたっきゅんを公開

※今回は特別にZepp Tokyoワンマン開演直前と終演直後のたっきゅんを激写!!
闘う前のピリピリと張り詰めた表情と闘い抜いた後の緩んだ顔の対比をチェック!!

使用前(Zepp Tokyoワンマン直前)

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   ↓

使用後(Zepp Tokyoワンマン直後)

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