音楽メディア・フリーマガジン

松原の出張 MUSIC ZOO!! JUNGLE園 Vol.54

あれ? 自由ってなに? そんな仕事に終われた毎日が嫌いじゃない松原がお送りする松原の隔月コラムのお時間です。お相手はもちろん、松原デス!

という事でCOMIN’KOBEも終わり一息…と思いきや休む暇なくすぐに重大な1日が待っていたのです。そう、我がレーベルのEGG BRAINというバンドの活動休止ライブです。覚悟はしていたのですが、やっぱり当日は涙が枯れてしまうぐらいの1日であり、一生忘れない1日となった訳ですが、嬉しい事に全社員が集結してEGG BRAINを見届け、そうなると全員参加の大打ち上げを大阪で開催する運びとなります。

太陽と虎など全店舗お休みで全社員参加なんて中々無い機会なので打ち上げは大爆発する事はここで説明する必要も無い御周知な社風。2次会、3次会と夜は続いていきます。神戸に拠点を置いている弊社従業員はもちろん神戸在住な訳で、全員が始発まで飲み続ける事となる。しかし激しいイッキの応酬で全員がベロベロになり、最終的には気が付くと松原は心斎橋という街を1人で歩いている事に気付く。ワンマンの演出の準備などで寝てなかった事も背中を押して、5分前の記憶さえ解らない状態で1人きりである。社員のみんなを探したい気持ちが溢れているのですがベロベロな状態で、もう諦めて神戸に帰る事にする。そして向かった心斎橋駅はシャッターがまだ閉まっている。時計を見ると4時半。始発は確か5時。さぁ、困った。ベロベロの状態のこの30分の待ち時間は砂漠のアイススケートシューズぐらい使い道に困る代物。睡魔が背中から圧し掛かり、泥酔が足元を攻撃してくる。どうする事も出来ず御堂筋沿いにある花壇の塀の上で横になり、仮眠をとる事を決意する。ベットインザストリートにはもちろん抵抗はあるが、そうは言ってられない。横になると一瞬で目蓋に重力がかかり、夢の中へと吸い込まれていく。

すると夢の中で黒い猿が数匹やってきて、松原を囲いこみだした!…そして抱き枕を抱えて夢の中で寝ている松原に近づいてきて抱き枕を奪おうとしてくるのだ!「なんだこの猿わっ!」苛立った松原は猿を追い払おうとした瞬間、目が覚める。するとヤンキーっぽい数人が松原の周りを囲んでいて、松原が抱えている鞄を取ろうとしているでは無いか!「な、何するんだ!?」大声で叫んだ松原に驚いたヤンキーたちはダッシュで逃げ出した! 置き引きをされそうになったという事実がゆっくりと脳に浸透してきた松原は段々と腹が立ってきて、その逃げるヤンキーたちを追いかける。「ゴラァ、待て!」御堂筋大カケッコの始まりである。しかし泥酔している松原は若者に追いつく事も無く、どんどんと後ろ姿が小さくなっていく。そしてようやく気付く。追いついても向こうは4人でこっちは1人。「絶対負けるやん。」冷静になってきた松原の足は減速していく。なんか悲しい気持ちになり、心斎橋駅へと戻る事となる。そしてさっきの場所に戻ってきたらさっきの花壇で数名が横になっているではないか!松原と同じ事になってはいけないと思い、起こそうと近づくとそれはなんと弊社スタッフではないか…。理由は解らないですが凹んでた気持ちがなんかちょっと救われた明け方の心斎橋。一生忘れない朝でした。

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