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グッドモーニングアメリカ

ギターロックシーンの注目を一身に集めるグッドモーニングアメリカ パッションがファイヤーするキラーチューン揃いの3rdミニアルバム完成

自主企画フェス“あっ、良いライブここにあります。2012”を2/4に渋谷O-EASTで開催し、チケットをソールドアウトさせて大成功させたグッドモーニングアメリカ。

まだ自身の音源を全国リリースしていなかった2010年8月、V.A.『あっ、良い音楽ここにあります。』を企画してギターロックシーンに新たな風を吹き込んだ彼らは、同年10月に1stミニアルバム1st『空ばかり見ていた』をリリースし、その存在をより多くの音楽ファンに知らしめた。

彼らがシーンに現れた当初、クローズアップされがちだったのはその企画力とキャラクター性だった。

“シーン全体を盛り上げよう”という意識がなかなか育まれにくいギターロックというジャンルで、多くのバンドを巻き込んでV.A.やライブを次から次へと打ち出して実行する。サングラス&短パン(時に金髪)という出で立ちでライブMCの概念をぶち壊し、衝撃的なパフォーマンスで初めて観た者の度肝を抜きまくる“たなしん”という強烈なキャラクター。そういったバンド的なトピックスがきっかけとなって、いわゆる「珍しいもの見たさ」で彼らの音楽に初めて触れた人も少なくないだろう。

しかし、彼らはきっかけなんて何でもいいと思っていた。なぜなら彼らの最大にしていちばんの魅力は音楽なのだから。他のバンドがやらないようなことをやっていくら注目を集めても、その音楽が良くなければファンはすぐに飽きて離れてしまう。CDデビューより1年半という短い期間で彼らが瞬く間にその名を広めた根本には、グッドモーニングアメリカの音楽に中毒性と瞬発力、普遍性と説得力が備わっているからに他ならない。

グッドモーニングアメリカのソングライターである金廣。「痛みがない音楽は作りたくない」と言う彼が綴る歌詞は、聴き手の感情に深く突き刺さる。彼が紡ぎ出すキャッチーなメロディにはフックがあり、聴き手の記憶にクッキリと焼き付いていく。たくさんのライブで経験を重ねてきた4人のアンサンブルは強固で、オーディエンスの興奮を限界にまで引き上げる。前身バンド時代からも含めてメンバーがそれぞれ成長してきたからこそ、常にその時点での最高の音楽と最高のライブで全力勝負してきたからこそ、彼らは今の位置に到達したのだ。

そんな彼らが持ち得るものすべてを詰め込んだのが、5/9にリリースされるグッドモーニングアメリカ3枚目のミニアルバム『輝く方へ』。目の前に見えるモヤを一瞬のうちに振り払うかのようなエネルギーに満ち溢れる表題曲M-1「輝く方へ」は金廣の新機軸とも呼べるポジティブな楽曲。
吐き出したような刺々しい言葉をダンサブルに歌うM-2「マリオネット演者ノ詩」はライブハウスをフェス会場へと変貌させる前作ミニアルバム表題曲「ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ」のネクストゾーン。何気ない日常を切り取ったM-5「いつもの帰り道」は金廣の人間性を垣間見せる名バラード。押し寄せる雄大なリズムと雨のように降りしきるギターの中でありったけの想いを歌うM-7「届いたらいいのに」は温かく力強いグッドモーニングアメリカ的メッセージソング。彼らの魅力が余すことなく詰まった7曲が収録されている。

今までの“グドモらしさ”を持ちながらも、ソングライターとしてもバンドとしても大きな進化を見せた今作。6/5からはレコ発ツアーも決定しているとのこと、同作とツアーでグッドモーニングが更に大きく飛躍することは間違いない。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

※次号、パッションがファイヤーするグッドモーニングアメリカのインタビューが決定! 震えて待て!

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