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パワーサウンドスクウェアー

20th Anniversary Special Interview

パワーサウンドスクウェアー(以下PSS)はリハーサル・レコーディングスタジオの運営をはじめ、ボーカル、各種楽器、サウンドエンジニアなど『音』に関するあらゆる分野をサポートするスタジオ&総合スクールだ。そしてこれまでのべ40,000人ものスタジオ会員を有し、それぞれ最前線で活躍するミュージシャンを輩出してきた実績を誇っている。なぜこれ程までに多大な功績を残すことができたのか。それは、PSSが音楽を愛する人にとっての“square(広場)”として、多くの人を繋げていたから。関西から様々なミュージシャンを生み出し、この地を音楽の発信地とするべく、PSSは21年目に向けて邁進する!

 

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めっちゃ明るいPSSスタッフ!! 

●PSSはミュージシャンが始めたスタジオですよね。他と違う大きな特徴はどういう点なんでしょうか?

PSSスタッフ(以下"ス"):ミュージシャンが求めていたスタジオ、プロアマ問わず、自然と仲間があつまる場所でありたいと考え作りました。また、スクールも併設しているので、個々の目標に合わせて、第一線で活躍するミュージシャンが講師となり自身のノウハウを基にレッスンをしています。

●スタジオではあるけど、学校の要素が大きい?

ス:大きいですね。グループレッスンではなく、ミュージシャン達が1対1で丁寧に教えているという内容が評判を頂いております。

●多くの生徒さんがいるということですが、社会人が多いんですか?

ス:社会人も学生も多いです。専門学校や音楽学校を出ても卒業と同時に食べていけるほど甘い世界じゃないので、そういう方々がさらに、スキルを磨くための場所にもなっています。関西で活躍している名だたるプレイヤーというのは決して多くはないんですが、うちの講師陣はそういった人たちばかりなんですよ。

●PSSはミュージシャンのユニオン的な側面も持っていて、しっかり指導できる人が集まっているんですね。それもあって、ネットワークが自然とできあがっている。

ス:そうですね。「こういうことを考えているんだけど、どうすればいいか教えてほしい」とご相談も頂くこともありますし、音楽に関するいろんなアドバイスができること、それこそがうちが目指してた形なんですよ。

●講師として指導しているのはどんな人たちですか?

ス:たくさんいるので名前は伏せますが、現役で活躍している有名ミュージシャンたちですね。単に技術練習だけでなく、“現場でどういう風に対応したら良いのか”といった知識と経験を学んでもらいます。講師たちは、現場で培った経験から、当然そのやり方を知っているし、その上でどうやって対処していくかを心得ているんです。だから生徒の悩みや質問に瞬時に答えられるんですよね。プロのミュージシャンに付いていれば現場にも連れていってくれるし、チャンスが山程ありますよ。

●音楽で生計を立てていく人たちの道標になるような体験ができるスタジオなんですね。

ス:目標がしっかりと定まっていたら、その目標に最短でたどり着ける術を教えてあげられると思います。

●なるほど。それではデビューを目指している人に対してはどうですか?

ス:うちで取引のあるレコード会社さんに直接お話したりします。今はインディーズとメジャーの垣根がほとんどなくなっているし、昔みたいにアーティストを抱えて育ててプロモーションするという時間もお金もかけられない状態になってきていますよね。だからレーベルが求めているのは即戦力。出せばすぐ売れるような、できあがっているアーティストを求めているんです。実際すぐデビューした子もいますし、うちの学校で1年2年頑張ってきてデビューした子もいます。

●アーティスト以外にも、PAや音響といったコースもあるんですよね。

ス:そうですね。それにツアーを回っているミュージシャンは音響会社の方たちと知り合いですし、現場に連れていってもらって勉強することができます。

●音楽関係のことを学びたい人は最適なスタジオだと思いますが。

ス:そうですね。先ほども言ったように、目標に最短で到達できる手段を教えてあげられるのが強みです。

●OJT(On-the-Job Training)ということで、指導を現場でするということですね。

ス:はい。専門学校では大抵2年間ですが、うちはその半分で知識や技術を詰め込んで、後は現場で磨いてもらいます。

●夜間学校もコースもあるんですか?

ス:あります。営業時間内であればどの時間帯でもレッスンできるから、仕事終わりに夜の11時からレッスンを受ける人もいますよ。

●なるほど。もうひとつ大きな特徴といえば、大阪だけでなく京都にもあることだと思いますが。

ス:京都は世界的に見ると歴史の街かもしれないけど、大学や学生の数が多くてアカデミックな雰囲気の街なんですよね。だから次の世代を担うような、僕らが予想もしないようなことをしているアーティストがたくさんいるんです。そういう子たちに知識やノウハウを伝えながら京都をたくさんのアーティストが出る街にして、関西の力を底上げしたいという気持ちがあって。デビューするんだったら東京へ、じゃなくて“音楽をやるなら関西やで”という風になりたいんです。

●生徒さんのポテンシャルを上げるためにも、BIGCATで毎年イベントを開催していますよね。対外的にもいろいろやっていらっしゃるイメージがありますが、それについてはどうですか?

ス:スタジオのお客さんや関わってくれているバンドの方々に、良いステージで演奏させてあげよう。そしてみんなに広く知ってもらおうという場が、毎年秋に開催されている“POWER LIVE”なんですよ。コンテスト形式のイベントで、優勝者はうちでレコーディングをしたり各レコード会社に斡旋したりしていて。音楽関係の企業さんからの協賛等でご協力頂いているので、生徒をご紹介させて頂いたりもしています。秋の“POWER LIVE”以外にも3ヶ月おきにイベントをやっているので、そこで技術を学んでもらって。秋の大イベントである“POWER LIVE”でその集大成を発表するんですよ。

●そこを目指す、みたいな形ができているんですね。今年の7月からは21年目に入るわけですが、目標やビジョンはどうでしょうか。

ス:我々は好きな仲間と好きな音楽をやりたいというのが元々のテーマなんですよね。当然音楽で生計を立てていこうと思ったら、楽しいことばかりではありません。だけどそういう楽しさというのは、いくら歳を取っても若い頃と変わらず、ずっと持っているんですよ。それを今の若い人たちにもっともっと教えて上げたいし、広めたいという気持ちを持っています。

●「ENJOY MUSIC,ENJOY LIFE」の精神ですね。

ス:そのためにも、関西圏の音楽文化をもっともっと盛り上げていきたい。アーティスト達にいろいろな道標をしてあげられるようにしたいんですよね。

●名前通り、あらゆる音楽活動を包括して応援していけるsquare(広場)なわけですね。

ス:そうなんです。会社名の『パワーサウンドスクウェアー』も、そういう人たちが集まってくる場所であるように、との思いがこもっているんですよ。

Interview:PJ / Edit:森下恭子

http://powersound.co.jp/

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