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爆ひな‘13 powered by FM OSAKA

飛び散る汗もそのままに、頭から終わりまで全力投球! これぞ“爆ひな”クオリティ!

2013/3/3@心斎橋Music Club JANUS
PAN/キュウソネコカミ/みそっかす

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毎年3/3のひな祭りに開催されるロックの祭典“爆ひな”。全国では女の子をフィーチャーしたイベントが数多く開催されている中、今年は…いや今年も、飛び散る汗がよく似合う、実に男臭い面子が集まった。むしろ、ひな祭りのイベントなのに女の子の出演率の方が低いんじゃ…? これが爆ひなクオリティなのか? ともあれ、どの出演者もアツいライブを見せてくれた。

まず一番手は“名古屋の超新星”ことみそっかす。Vo./G.デストロイはるきちが「大阪まで来るのは骨が折れました」と言いつつ、Key.マイケルTHEドリームが足に骨折用のギプスを着用して登場し掴みはバッチリ(笑)。(ちなみにマイケルは本当に骨折していたらしいが、ライブ中はハデに暴れていた。ケガは大丈夫なのか…?)イントロのクリアなギターサウンドが印象的な「オテントサマ」やダンサブルなビートが心地良い「ムーンライト伝説」など、楽曲には様々な要素を取り入れているが、共通して言えるのはメロディが良いということ。さらに特定のパートだけが目立のではなく、それぞれが耳に残るフレーズをかましてくれる。特に1曲の間に様々なアプローチがなされている「アメリカと中国と静岡」では、バンドが持つポテンシャルの高さを実感。間違いなく、今後さらなる話題を呼ぶ存在になるはず!

松浦 亜弥の「♡桃色片想い♡」をSEに現れたのはキュウソネコカミ。可愛らしい曲がまったく似合わないムサい男連中が出揃ったところで(笑)、「困った」「JP」とキラーチューンを畳み掛ける! 「DQNなりたい、40代で死にたい」では恒例の“ヤンキー恐い”コールで、Vo./G.ヤマサキが「女の子の黄色い声が聴きたい!」と言うと、至るところから「えぇ〜」と愛ある大ブーイング(笑)。曲はもちろん、オーディエンスとの掛け合いも楽しみのひとつだ。あまりにもしゃべる時間が長いからか、演奏曲数が少なかったのはご愛嬌(笑)。そして「お願いシェンロン」でメンバー全員が客席にダイブ! かつそのままフロア出口へとフェードアウト…かと思うと、ダイブ中に靴が脱げたらしいヤマサキがひょっこりステージに戻って来る。照れながら靴を受け取っている姿は、ちょっと可愛いなと思ってしまった。

トリを務めるのは、今年で19周年のPAN。「温泉から流れる熱湯でも流そうか!」というVo.川さんの言葉を皮切りに、いきなり「人生の湯」という激アツなセットリストでスタート! もはやベテランの域に達している彼らだが、いつ見ても活き活きとしたフリーダムなステージングはスカッとして気持ちが良い。MC時のPAN名物“パン投げ”では、なぜかおもむろにジャガイモを取り出す川さん。“なんでジャガイモなの…??”と思っていると「ひな祭りだから、男爵じゃなくてメークインにしました」と一言。ところどころにちょっとしたネタを挟んでくるあたりがPANらしい。さらに「遊SONG」や、この日初披露の新曲「直感ベイベー」では、先ほど投げられたパンをかじりながらダイブするファンキーなオーディエンスも! アンコールは「ムサンソ」「ジャパニーズソウル」の2曲を披露しフィニッシュ!

ライブではところ狭しと暴れ、MCでは腹を抱えて大笑い。汗をぬぐう暇もないくらい、頭から終わりまで全力で楽しめる、これぞ“爆ひな”クオリティ! いまだ余韻も覚めやらぬままだが、今から来年が待ち遠しい。

TEXT:森下恭子

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