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Drop’s

中野ミホによるDrop's 2nd EP『さらば青春』セルフライナーノーツ

PHOTO_Dropsさらば青春11/22新宿red clothにて、或る感覚と氏原ワタル(DOES)を招いて自主企画イベント“アイスクリーム・シアター 2”を開催し、大成功させたDrop’s。5人がステージの上でのびのびとロックにまみれるそのライブは、フロアに詰めかけたオーディエンスの心を掴んで離さなかった。ライブを重ねる毎に、作品を重ねる毎に目を見張る成長を遂げている彼女たちが、12/3に2nd EP『さらば⻘春』をリリースする。そこで今月のJUNGLE☆LIFEでは、Vo./G.中野ミホにセルフライナーノーツを書いてもらった。2nd EP『さらば⻘春』を聴きつつこのライナーノーツを読みつつ、来年3月に東京・大阪・札幌で開催される完全招待制・入場無料の“SHOWCASE LIVE TOUR”を心待ちにしてほしい。

 

「さらば青春」
この曲は、三年前、高校三年生のときにつくった曲で、五人のなかでも長い間あたためた大切な一曲です。今回レコーディングをするにあたって、歌詞を見直したときに、良くも悪くも、幼いなというか、今だったらこんな風には書かないだろうなと感じました。それで悩んだのですが、Cメロ(何も言わず さらば青春よ~)の部分を付け加えて、完成しました。この部分はわたしにとってはなんだかとても重要で、これがなければ納得して世に出すことが出来なかったように思います。この部分は、これからの五人のことを歌えました。全体を通しても、これが私たちだ! と胸をはって言えるような楽曲、演奏になったなあと思います。三年前の十二月の気持ちと、今の気持ちとが合わさって、五人の音楽になったので、これから先、どこかの誰かや、もちろん自分にとってもずっと大切な一曲になれば良いなと思っています。

「メトロ・ランデブー」
これはギターの荒谷さんがコードと構成を持ってきてくれて、出来た曲です。荒谷らしい、ハードボイルドな曲になったなと思います。歌詞とメロディーはわたしがつくりました。夜、地下鉄に乗って出かけるのはわくわくして好きだし、あまり人が降りないような駅にこそ何かありそうな、そんな気がして、面白いなと思ったので書きました。「メトロ・ランデブー」というタイトルは、この曲にぴったりだと思います。最初はみんなに「“ランデブー”なんていまどき使わないよね?」と笑いながら聞きましたが、結局このタイトルがすごく気に入ってこれにしました。ライブでも、どんどん演奏していけたらいいなと思います。

「ちっちゃな時から」
浅川マキさんのカバーです。浅川マキさんを知ったのは、彼女が亡くなられたときです。最初に聴いたときは、歌やその雰囲気も衝撃的だったし、演奏や録音のかんじもすごくかっこいい! と思いました。キーボードのばしさん(石橋)も好きになって、聴いていました。この「ちっちゃな時から」は、個人的に、好きな映画に使われてたこともあり、すごくインパクトがあって残っていたので候補にあげて、演奏しました。演奏のノリをだすのが難しかったですが、とても楽しかったです。オルガンがなんだかすこし滑稽なかんじがして、とても好きです。歌は自分なりにかっこつけて、でもはっきりと歌うように心がけて録音しました。

「テキサスの雨」
この曲は、最初にこの繰り返しのリフを思いついて、つくりました。乾いた、白黒映画みたいなイメージが浮かびました。テキサスへは、行ったことはないのですが、自分のなかで漠然とした憧れがあって、想像をふくらませて歌詞を書きました。実際に見たものではない風景を描くのは初めてに近かったので、すごく難しかったです。ですが出来上がってみると、最初に思い描いていた空気がちゃんと出ていたのでよかったです。これからもこういう曲にもチャレンジしたいなと思います。

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