音楽メディア・フリーマガジン

GALNERYUS

メタル界を代表するライブモンスター、渋谷公会堂ワンマン

“THE VOYAGE TO THE BOUNDLESSONS UNIVERSE FINAL”
2014/11/23@渋谷公会堂

gs_1158GALNERYUSにとって2回目の渋谷公会堂。客席を埋め尽くす観客の前にそびえるのは、Dr.Jun-ichiのドラムセットとKey.YUHKIのキーボードをぐるっと囲むように組まれた、上下2段の重厚なステージセット。巨大な照明セットが高い天井へとせり上がり、SEが鳴り響く中で数えきれないほどの歓声が飛び交う。

メンバーが登場して歓声は更に大きくなり、Vo.Masatoshi “SHO” OnoとG.SyuとBa.TAKAの3人がステージ上段に立ったままでライブスタート。Onoが曲名を叫んだのは「ENDLESS STORY」。すぐにSyuとTAKAはステージ下段へと駈け下り、ステージの最前で髪を振り乱して楽器をかきむしる。Onoはゆっくりとステージ最前へ。オーディエンスの興奮は早くも最高潮で、ギターソロを鳴り響かせたSyuが腕を高く高く振り上げたと思えば地響きのような声で5人の勇者を讃える。「THERE'S NO ESCAPE」「ULTIMATUM」と曲を重ねるたびにオーディエンスは身体を揺らし、頭を振り、拳をあげ、飛び跳ねて歓喜する。

今回のツアーはGALNERYUS史上最多本数だったらしいが、充実した日々を送ってきたのだろう、5人の演奏はキレキレで、メンバー同士の呼吸感はもちろんのこと、その場その瞬間を楽しむかのような客席との呼吸感も素晴らしい。

TAKAがステージ中央でスタートさせた「THE GUIDE」では大きなスクリーンにグラフィックが投影され、真っ赤な光の中で幻想的な情景を創り出す。立体的かつ視覚的なそのステージからは、彼らの音楽的世界観がより深く、より強く、そしてよりリアルに伝わってくる。間奏ではYUHKIが超絶プレイで魅せ、その後Syuが神懸かりのソロで咆哮。かと思えば、続く「ENEMY TO INJUSTICE」ではJun-ichiが繰り出す軽快なリズムでオーディエンスの心と身体を存分に揺らし、Onoの唯一無二の声とメロディが我々の魂の琴線をブルブルと共鳴させる。誰か1人だけが輝いているわけではなく、5人全員がそれぞれ別の輝きをキラキラと放つGALNERYUS、まさにライブモンスターだ。

Onoがステージから去り、スクリーンに銀河の映像が浮かび上がる。ステージに残った4人はおもむろに楽器を鳴らし始める。「VETELGYUS」だ。ギターで叙情的なメロディを描くSyu。ショルダーキーボードを手に啼いているかのような悲哀の旋律を奏でるYUHKI。大歓声に包まれたまま同曲が終わり、暗闇の中にOnoが再び姿を現して「THE JUDGEMENT DAY」がスタート。幾年もの歳月を一瞬で体験するかのような同曲の壮大な世界に包み込まれた観客は、腕を振り上げてOnoと一緒に歌う。大きな一体感に包まれたまま、12/3リリースのシングル曲「ATTITUDE TO LIFE」でドラマチックな情景を描き、「SECRET LIVE」でOnoの歌が大きな大きな空間に鳴り響く。その後、Jun-ichiのソロプレイで思う存分楽しませた後、「BASH OUT!」の炎が吹き上がる演出に身も心も熱く焦がした観客は、5人とともにOiコールを叫び、腕を振り上げ、「I WISH」をOnoと共に高らかに歌って本編終了。

そして本編の興奮そのままに2度のアンコールを経て、記念すべきGALNERYUS渋谷公会堂2回目のワンマン公演を締め括ったのは「DESTINY」。Onoが「最後はこの曲をみなさんと大合唱して終わりたい!」と想いを告げ、鋭くて生々しい4人の音、観客の興奮、熱気、Onoの突き抜けるような歌声と観客の歌声、鳴り止まない歓声…さまざまなものが混ざり合って至福の時間を作り上げた。

壮大かつ荘厳、そしてロック魂が溢れ、大きな一体感に包まれた熱いステージ。GALNERYUSという日本のメタル界を代表するライブモンスターのワンマンに脱帽した。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

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