音楽メディア・フリーマガジン

Whiteboard Jungle

1つの枠には収まりきらない独創性とスケール感を併せ持った4組の競演

JUNGLE LIFE × CLUB251 presents “Whiteboard Jungle”
2016/2/19(金) @下北沢CLUB251
出演:彼女 in the display / Civilian Skunk / BAND-MAID® / Fo'xTails

JUNGLE☆LIFEと下北沢CLUB251による共催イベント“Whiteboard Jungle”。昨年も継続的に開催してきた本イベントの2016年第1弾が2/19に開催された。

オープンから大勢の観客で賑わう会場にまず最初に登場したのは、沖縄から世界へ精力的な活動を展開している4人組バンド、Civilian Skunkだ。ステージに現れると、チカラ(Vo.)がいきなりオーディエンスに前方へと来るように語りかける。「溢れ出す情熱をぶつけてくれ」と呼びかけるが、それを自分たちが最も体現するかのように1曲目の「01」から情熱的なパフォーマンスを展開。どこか人懐っこさを漂わせるキャラクターもあってか、決して暑苦しくなり過ぎない。見ている誰もがいつの間にか引き寄せられて、あっという間に会場は一体感で包み込まれていった。

2番手に登場したのは、JUNGLE☆LIFE読者にはもうお馴染みのFo'xTails。メジャーデビュー曲にして、TVアニメ『黒子のバスケ』第3期ED主題歌にもなったキラーチューン「GLITTER DAYS」を1曲目から惜しげもなく披露。続く「BE STRONG」では激しいサウンドの中でベースとギターがドライブしまくる。フレッシュな雰囲気を漂わせながらも、その演奏は技術と経験に裏打ちされた確かなものだ。彼らのライブではお決まりの“コンコンタイム”でエンターテインメント色も見せつつ、最初から最後までオーディエンスを楽しませてくれた。

必殺の「Crazy Diamond」で初見の観客を一気に惹きつけたのは、福岡発J-ROCKの新機軸、彼女 in the displayだ。ラウドなサウンドを響かせながらも、あくまでもその軸にあるのは稲木亮介(Vo.)の“歌”。普遍的なメロディと共に、ストレートなメッセージが次々と胸に突き刺さってくる。名曲「Unlimited」では、特徴的なキーボードのフレーズがフロアにいる全員の身体を揺らしていた。理屈ではなく感覚に訴えかけるようなサウンドが、否が応でも観る者全てを虜にしてしまう。ラストの新曲「Super Cell」に、そのスケール感の大きさを実感した人も多いだろう。

大トリを飾ったのはこの日、紅一点となったBAND-MAID®。1曲目の「REAL EXISTENCE」が始まった瞬間、並みいる男たちを差し置いて彼女たちの鳴らすサウンドこそ、この日で最もヘヴィなのではないかと思ってしまった。メイドの衣装に身を包んだビジュアルとは相反するハードなロックサウンドは、本当に圧巻の一言。小鳩ミク(G./Vo.)と彩姫(Vo.)によるツインボーカルが小気味良く、テンションをさらに高めてくれる。ラストの「Don't let me down」ではサークルモッシュも発生し、フロアの熱を絶頂へと導いていった。

出演した4組のいずれもが、1つのジャンルやシーンには収まりきらない独創性とスケール感を見せつけた今回のイベント。それぞれがもっと大きな存在へと上昇していった時に、再び同じメンツでの対バンを観てみたいと感じた。そして、その日は決して遠くないかもしれない。

TEXT:IMAI
PHOTO:新倉映見/粂井健太(※Fo'xTailsのみ)




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