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ドラマストア

何気ない日常から描き出されるドラマ。 その結末は無限の可能性を抱いている。

“君を主人公にする音楽”をコンセプトとした関西発・正統派ポップバンド、ドラマストアが新作ミニアルバムを4/19にリリースする。昨年12月には地元大阪で自身初のワンマンライブを成功させるも、同日を以ってギターが脱退。だが彼らはそこで動きを止めることなく今年1月には2nd EP『UNCYCLE』を発表し、ピアノを加えた新たなサウンドの一端を提示してみせた。今作『白紙台本』は、その魅力と可能性をさらに高めたリード曲「至上の空論」から始まる。1曲1曲が様々な情景を喚起する珠玉の全6曲はまさに筋書きのない“白紙の台本”のようであり、何気ない日常にそっと寄り添う人生のBGMだ。

 

「自分たちでそういう縛りを作っておきながら“枠に囚われたくない”っていう反骨精神もあって。それがあるから色んなチャレンジをしていける」

 

●昨年12月に大阪LIVE SQUARE 2nd LINEで初のワンマンを成功させたわけですが、それが1つ大きな自信になったのでは?

海:大きかったですね。そのワンマンでギターが脱退したんですけど、それも1つのステップとして乗り越えられて良かったなと今は思えているんです。サウンド的な変化があった中でもお客さんの反応は悪くなくて、むしろ動員も伸びたというのが自信になりました。あと、ライブを観た人から「“男性”が“少年”になったイメージ」と言ってもらえたりもして。

●印象として、若返ったということ?

海:前のバンドをやっていた頃は、完全に“少年”寄りだったんですよ。でもこのバンドを組んでからは、シュッとすることが増えて。そういう中で無邪気なところを出しても受け入れられるというのは自分にとっても幅が広がって嬉しいことだし、“このままで良いんや”っていう自信にもなりましたね。

●少年らしさを取り戻したキッカケは何だったんでしょう?

海:ピアノを取り入れたことでポップな要素が入って、結果的に少年っぽくなったんですよね。今年1月に会場限定でリリースした2nd EP『UNCYCLE』でピアノを取り入れた曲をやってみたら、メンバーにもお客さんにもウケが良くて。“こういうかわいい曲をやっても良いんやな”って思えたことがトリガーになって、今回ものびのびと書けました。

●12月にメンバー脱退があった直後の1月にEPをリリースしたのは、バンドとして立ち止まりたくなかったから?

海:脱退が決まっている中でもEPのリリースは決まっていて、さらに今作『白紙台本』のリリースも既に決まっていたんですよ。最初は“絶対、間に合わへんやろ?”と思っていたのですけど、腹を括って“やろう”と決めて。結果的に、〆切までにアルバムを作れたことは自信になりましたね。それを踏まえて次にやりたいことも見えてきたので、追い込まれたけど本当に良かった2ヶ月だったなと思います。

和也:最初はホンマに無理やと思いましたけどね。“人生で一番の本気を出したな”っていうくらい頑張りました。そういう経験をしたことで、チームワークがまた強くなったと思います。

●逆境を乗り越えたことで、バンドとしても強くなれた。

和也:今までは脱退したギターがバンドの裏方作業を全部やってくれていたんですよ。それを自分がやるようになって、“こんなに大変なんや”っていうことがわかったりもして。ホンマに12月と1月で、意識はかなり変わりましたね。

海:音楽的にも充実していましたし、そういう仕事を分担することによって個人としても自信を持てたんですよ。歌詞もブラッシュアップされて曲の精度が上がったし、動員も増えて結果も伴ってきているので“間違っていないな”と感じています。

●先ほど話に出ましたが、ピアノを取り入れたことも大きかったんですよね?

海:ピアノが入ったことで離れてしまう人もいるかもしれないけど、“それでも俺たちはやりたいことを進めていくよ”っていうことを提示するために、今作ではピアノサウンドの曲でMVを作って。“幅が広がりましたよ”っていうことを伝えたかったんです。

●そのMVにもなっているM-1「至上の空論」は、まさに“新生ドラマストア”を見せる1曲かなと。

海:そういう感じで捉えてもらえたら、メッチャ嬉しいですね。芯の部分は変わっていないし、“こういう一面もあるんだぜ”っていうのが見せられたかなと思います。MVの反響も良かったんですよ。

●MVはドラマ仕立てで、お互いに浮気を隠している男女の物語が描かれているわけですが。

海:僕は全然違うイメージで歌詞を書いたんですけど、MVの監督さんから「自分にはこういうふうに聞こえた」という感じで今回のアイデアをもらって。それが面白いなと思ったので、GOサインを出したんです。

●海くんが歌詞を書いた時点でのイメージとは?

海:朝井リョウさんの『何者』っていう小説で“頭の中にあるうちは何だって傑作だ”っていうセリフが出てくるんですけど、僕たちにとっても同じだなと思って。自分の頭の中にあるうちは世界で一番カッコ良い曲だと思っていたとしても、“それを形にできる人は何人いる?”っていう想いを歌詞にしたんです。でもそれが受け取り手によっては“浮気”というイメージだったり、“隠しごと”というイメージになったりもするっていう、感じ方の幅が面白いなと思ったんですよね。

●人によって色んな解釈ができる歌詞になっている。

海:僕が書いたものも「至上の空論」ですけど、あのMVも確かに「至上の空論」を表しているなと思いました。MVの主人公は絶対に(浮気が)バレないだろうと思っていたわけだし、彼女のほうは最後までバレずに嘘をつきとおしているわけで、どちらも脳内では“完璧(=至上の空論)”だったわけじゃないですか。そういう意味でも良い作品だなと思っていて、自分としても満足しています。

●M-2「スイミー」もMVになっていますが、これは会場限定シングルとして先にリリースしていたんですよね。

海:会場限定(※しかも3日間のみ)だったので(正式な音源化を)待っている人が多かったし、自分たちにとっても文句なしの自信作なんですよ。バンドマンの仲間とかも含めて圧倒的に評価が高い曲で、ライブでやっていて自分たちも楽しいので、世にちゃんと知らしめたいと思ったんです。“みんなに聴いて欲しい”っていう気持ちが強い曲ですね。

●自分たちの中でも自信のある曲だった。

和也:「スイミー」は自分たちの中でも、かなり強い曲だと思います。ライブでもやらない日がないのじゃないかなっていうくらい、定番の曲ですね。

●M-3「シャッター」もドラマストア節が出ている曲では?

海:確かに一番わかりやすいかなと思います。元々は上京した友だちのカメラマンに向けて、遊びで作ったものだったんですよ。サビのメロディを携帯のボイスメモで録って友だちに送ったものが元々あって、それに肉付けしていったら“あれ…名曲ができた!”っていう感じで。本当に良い曲になったし、しっかり情景が浮かぶ曲になりましたね。

●元々は友だちに書いたものとはいえ、こちらも色んな解釈ができる曲かなと。

海:聴き手によっては、壮大な景色を描いてくれるんじゃないかなと思います。僕も想いを美化しながら書いた曲ではありますし、みんなの中でイメージを補完してもらって、良いストーリーを描いてくれたら嬉しいですね。

●次のM-4「紫陽花が咲く頃」はアコースティック作品として発表していたものを今回、バンドで再録したそうですね。

和也:アコースティックライブを海くんと2人でたまにやっていて。そこに来てもらえたら聴ける曲という感じだったんですけど、バンドバージョンでの収録を待ってくれている人たちがいたので今回再録しました。

海:マネージャーも「メッチャ良いよ!」と言ってくれて。

●身内からの評判も良かった。

和也:もちろん良い曲ではあるんですけど、その時は“そんなに?”っていう感じだったんです。でもいざ録ってみたら、メッチャ良い曲だなって思いました。

海:陽気なテンポでノリノリな感じなんだけど、どこか物悲しさを孕んだ曲にしたくて最初はアコースティックでやっていたんです。それを今回バンドでやるとなった時に、サポートメンバーが雰囲気を壊さずに変えてくれて。あんまり笑顔で聴きとおせないような良さを表現できたと思うので、梅雨の6月みたいに鬱なシーズンに重ねて聴いてもらえたら嬉しいですね。

●逆にM-5「Extra.」はちょっと異色な感じの明るいダンスチューンですが。

和也:これが1番最後にできたんですよ。ミニアルバムとして全体の流れを考えた時に、ライブで盛り上がれるようなナンバーが足りないなと思って。「スイミー」くらいしかライブ映えする曲がないなと思ったので、こういうギターロック感を前面に出した曲を作ることになったんです。最初はサウンドのイメージがなかなか定まらなくて難航したんですけど、みんなで協力して作り上げました。ライブでは一番人気が出るんじゃないかなって思えるくらいに仕上がりましたね。

●歌詞はどんなイメージで?

海:自分ではエクストラ(※特別)な人間だと思っているんだけど、客観的に見ると実際はドラマの端っこにいる“エキストラ”みたいな人っているじゃないですか。そういう人にはなりたくないなと思って、ちょっとバカにした感じで書いてみました。Cメロの“ロンリーお兄さん ロンリーお姉さん”っていうフレーズは、できるだけ抽象的でバカっぽい言葉にしようと思って選んで。これくらい意味がないほうが良いと思ったんですよね。

●あえて意味のない言葉を選んでいる。

和也:1曲1曲ちゃんとした情景の浮かぶものが並んでいる中で、“何も考えていません!”みたいな曲が1曲くらいあっても良いと思うんです。僕らは“ドラマストア”と名乗っているとおり1曲1曲にドラマがあるようなものを作っているのですけど、自分たちでそういう縛りを作っておきながら“枠に囚われたくない”っていう反骨精神もあって。それがあるから色んなチャレンジをしていけるし、この曲に関しても大成功だったと思います。

海:「至上の空論」が堤幸彦監督作だとしたら、「Extra.」は完全に宮藤官九郎監督作だと思うんですよ。“コメディもやってみました”みたいな(笑)。今までコメディ的なものをやったことがなかったので挑戦ではあったんですけど、周りからの評価も高くて。“こういうのもやって良いんやな”と思えたし、また新しい発見ができました。

●ラストのM-6「バースデー」はバラードですが、これはどんなイメージで書いたんですか?

海:これが『白紙台本』っていうタイトルを付けるキッカケになった曲なんです。「至上の空論」から「Extra.」までは主人公や登場人物が明確にいる歌詞なんですけど、「バースデー」だけは主観的に書いてあって。そこまでの流れがあった上で、“じゃあ、あなたはどうしますか?”っていう提示ができるような楽曲に仕上げました。“外枠はこっちで決めるから、キャスティングとセリフと(物語の)中での役割は全て、あなたが決めて下さい”っていう想いから『白紙台本』というタイトルにしたんですよね。

●作品タイトルにもつながる曲だったんですね。

海:今日も車の中でこの曲を聴きながら、「やっぱり良いなぁ」と話していて。あんまり歌詞を覚えない和也くんが、この曲の歌詞は覚えてくれているのが嬉しいですね(笑)。

和也:「バースデー」は全部歌えます!

●自分たちでも聴いていて心底、良いなと思えるものができた。

海:僕らは普段から、自分たちの曲を聴きながら移動したりしているんですよ。

大暉:僕もよく聴いていますね。ライブ中も一緒に歌ったりしています。

●作品全体としても自信のあるものになったのでは?

和也:名盤です!

海:過密スケジュールの中でも、ここまでのレベルの作品が作れたことは自信になりましたね。これを“次回作につなげたい”っていう意欲も湧いてきたし、“曲が書きたい!”って思えるようになったことはすごく大きいです。あとはライブでどれだけ昇華できて、ツアーファイナルを迎えられるかというところだけで。もう次にしたいことや伝えたいことを、メンバーの間では共有しているんですよ。ツアーも間違いなく良いものになるだろうし、各地でドラマを生んで帰ってこようかなと思っています。

●ツアーでさらに進化してくるということで、ファイナルが楽しみですね。

大暉:キーボードも入ったりしてバンドの体制が変わってから、まだ観てもらえていない人もたくさんいると思うんですよ。その人たちに今の自分たちを観てもらいたいし、新しい人にもたくさん観てもらいたいですね。そこで成長して、次のツアーも良いものにできたらなと思います。

海:これまでに出した曲に関しても“あの曲がこんなアレンジで!? 進化しているなぁ”って思われるようなライブがしたいですね。そういうところもファンの方には楽しみにしていて欲しいし、思いっきりビックリして思いっきり泣いてもらいたいです。

Interview:IMAI
Assistant:室井健吾

 

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