音楽メディア・フリーマガジン

MASTER COLISEUM ’17 supported by NANIWAdelic ~西から昇ったお日様は東でも昇るんやで~ SPECIAL LIVE REPORT

MASTER COLISEUM '17 supported by NANIWAdelic ~西から昇ったお日様は東でも昇るんやで~ SPECIAL LIVE REPORT

2017/3/12@渋谷TSUTAYA O-EAST PAN / SABOTEN / アルカラ / KNOCK OUT MONKEY / ガガガSP Dizzy Sunfist / セックスマシーン / AT-FIELD / THE SKIPPERS / 花団 BUZZ THE BEARS / locofrank / POT / とろサーモン / バンビーノ アイロンヘッド

 

2015年に10周年を迎えた“MASTER COLISEUM”が、遂に東京初上陸。“イベント10周年を経て、今度は関西の熱い音楽シーンをもっといろんな人に見せたい”というSABOTENとPANの想いに賛同した関西のバンド13組と芸人3組が繰り広げた音楽と笑いの響宴は、終始たくさんの笑顔が溢れていて、バンド同士の繋がりや熱い想いも随所から感じることができて、関西特有の人懐っこい馴れ馴れしさも垣間見えて、純粋で真っ直ぐな出演者たちの気質も相まって、とても温かくて熱くて、心と身体がほぐれる1日となった。
結成20周年を迎えるガガガSPが爆音とハイテンションでぶっ放してトップバッターを見事に務め、

“MASTER COLISEUM”に刺激を受けて自主企画フェス“愛媛無双”を立ち上げたというBUZZ THE BEARSは熱い想いを音に乗せ、

東京のオーディエンスの心を鷲掴みにしたAT-FIELD、

掟破りのライブで度肝を抜いた花団、

アグレッシブなステージで魅せたKNOCK OUT MONKEY、

ゴリゴリの音にSABOTENとPANへの愛を込めたTHE SKIPPERS、

当日朝に機材車が盗難に遭ったにも関わらず最高のライブで無数のダイバーを誘発させたDizzy Sunfist、

圧倒的な存在感を見せつけたセックスマシーン、

グッドメロディとシンガロング、モッシュ、ダイヴ、サークルピットを次から次へと巻き起こしつつ、Vo./Ba.木下が客席に降りて歌った「ONE」で会場をひとつにしたlocofrank。

とにかく1組も見逃せない奇跡の瞬間の連続に、会場を埋め尽くしたオーディエンスは大興奮。更にはアイロンヘッド、バンビーノ、とろサーモンというNANIWAdelicの面々が会場を大爆笑させる。

例年“MASTER COLISEUM”は開演から終演まで、会場全体がほんわかしたなんとも言えない雰囲気に包まれているのだが、この日のO-EASTもあのなんとも言えない空気が充満している。全身で音を浴び、全力でライブを楽しむという、まるでお祭りのようなイベント。

SABOTENとPANの人柄がイベントの随所に表れているのだろう。
キレキレのアンサンブルと懐の大きなステージングを炸裂させたアルカラ、この日広島でライブをしてから駆けつけたPOTはフロアに大きなサークルを作り、いよいよバトンはSABOTENに渡される。
ステージに登場したSABOTEN、3人の表情は気合い入りまくり。G./Vo.キヨシが眼光鋭く音を鳴らし、フロアは一瞬でダイヴとモッシュの雨あられ。Ba./Cho.ヤッソーはニコニコしながらベースを鳴らし、Dr./Cho.サケは全身を使ってダイナミックにリズムを刻む。

「俺らが本当のライブをいうものを全員に見せてやる!」と叫び、更に会場のテンションが上がっていく。キヨシがギターをドラムセットに投げてステージで縦横無尽に暴れまくり、最後は「サークルコースター」でぐちゃぐちゃに盛り上げて終了。まるで嵐のような強烈なライブを、疲れを知らぬオーディエンスは全身全霊で楽しんだ。

そしてトリはPAN。パンを投げながら自己紹介しつつ、初披露する新曲とは思えないほど会場が一体感に包まれた「オリジナル」で魅了する。「関東でもマスコロの空気感を知ってほしかった。東京でやるのも楽しいわ。またやりたいからこの雰囲気覚えといて」とVo.川さんが言ったように、バンドとバンド、バンドとお客さんの繋がりが作り出す“MASTER COLISEUM”の空気感は最高だ。「天国ミュージック」でこの日いちばんと言えるほどオーディエンスを盛り上げ、笑いと興奮と感動で埋め尽くす。

アンコールではSABOTENとPANによるバンド・SABOPANが登場し、9/16に地元大阪で“MASTER COLISEUM '17 NEO ~I'll be back ダダンダンダダン~”を開催することを発表。最後は出演者が入り乱れての「夏の虫インザファイヤー」でワチャワチャに騒いで大団円。

とても“MASTER COLISEUM”らしい1日が幕を閉じた。

この日来ていた観客は、今まで“MASTER COLISEUM”に参加したことがない人が大半だったという。東京で初めてのお客さんを大満足させ、これからますますパワーアップするであろう“MASTER COLISEUM”。9月の開催が今から楽しみで仕方がない。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

  • new_umbro
  • banner-umbloi•ÒW—pj