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彼女 IN THE DISPLAY

変わることのない過去と今が紡ぐ道しるべ、その指し示す果てなき未来へ。

福岡発5人組バンド・彼女 IN THE DISPLAYが、待望の新作をリリースする。昨年6月発売のシングル『THE ROOTS』以来となる今作ではバンド初の試みとして、いきものがかりやcinema staffなど数々のアーティストを手がけてきた江口亮氏をプロデューサーに起用。確固たる自分たちらしさを伸ばしつつ、バンドとしての進化も遂げた。間違いなく今が過去最高の状態にあることを証明するような快作を手に、彼らは次なるステージへと足を踏み出していく。

 

「“遠回りはしてきたけど、何も間違っていなかったな”と思えたんです。今はそれを全員が感じられているからこそ、次が楽しみでしょうがないというか」

●前作『THE ROOTS』(2016年6月)から今回の新作『GOLD EXPERIENCE REQUIEM』まで期間がわりと空きましたが、何か理由があったんでしょうか?

RYOSUKE:確かにちょっと期間が空きましたね。

海:そこは制作の仕方が変わったというのが大きいんじゃないかな。

●今回は初めて外部から江口亮さんをプロデューサーに招いて制作したそうですね。それによって、制作方法も変わった?

RYOSUKE:今回は曲を作っていく段階から、江口さんにも入って頂いたんです。僕らが作ってきたものに対して、「こうしたほうがもう少し君たちらしさが引き立つかもね」というようなアドバイスを頂いて。距離感も近くて、やりやすかったです。

海:一緒に曲をブラッシュアップしていく感じでした。

●一方的に何か言われるわけではなくて、一緒に作っていくような形だったと。

海:本気で彼女 IN THE DISPLAYを良くしようと思ってくれているし、メンバー1人1人にマンツーマンで接してくれるんですよね。だからメンバー5人だけでやっているというより、江口さんも含めた6人で一緒に作っているという感覚でした。

●江口さんも含めて、1つのチームとして作れたんですね。

海:本当に“家族”みたいな感じでした。呑みの時間もいっぱい共有して、そこでも人間らしく付き合ったというか。そういうやりとりがなかったら、たぶん上手くいかなかっただろうなと思っていて。だから、みんなの成長が曲にも顕著に出たのかなと思います。

●自分たちが成長できた実感もある?

RYOSUKE:かなりあります。メンタル的な部分でも、技術的なところでもありますね。プロの質感を肌で感じたのも初めてだったし、江口さんが僕らをちゃんとアーティストとして扱ってくれたことが大きくて。それによって、僕ら自身も“そういうふうになっていかなきゃいけないんだ”と感じたから。あとは、“ここを伸ばしていけば良いんだ”というポイントを各々が理解したというか。自分が“こうなっていくべき”という形のベースになるものを、今回の制作を通じて見出せたのかなと思います。

●それぞれの目指すべきところが明確になった。

RYOSUKE:明確になったぶん、“無駄なことはしなくて良いや”というふうにもなりましたね。一番良いのは江口さん自身もバンドマンだから、全部が経験に基づいているというところで。頂いたアドバイスにも共感できる部分が多かったし、すごくわかりやすかったです。

海:今までやってきたことが間違っていなかったなと、改めて感じられる場面も多くて。プレイヤーとしてすごく成長したなとは自分でも感じているし、楽器隊は特に強く感じていると思います。

●今回の収録曲は、どれも江口さんとの制作期間に作った中から選んだんでしょうか?

海:実際はもっとたくさん作ったんですけど、その中から今のバンドの雰囲気と次につながるようなものを選んだ感じですね。

●“次につながる”というのも選考基準だった?

海:次のステップに上がるべきタイミングでの作品なので、そこは意識しましたね。できあがったものを今聴いてみて思うんですけど、すごく明るい雰囲気というか。自分たちが音楽を愛していて、音楽に生かされているというのを改めて感じられる作品なんです。昔はライブに来た人に対して“アーティスティックな面を感じて欲しい”という想いがかなり強かったんですけど、今は“みんなで楽しい空間を作って、また明日から頑張って欲しい”という想いのほうが強くて。だから、そういう1枚を作ったんですよね。

●ライブに来た人が楽しい気持ちになって、明日への活力を得られるような曲になっている。

海:『GOLD EXPERIENCE REQUIEM』を聴いてライブに来てくれた人たちには、笑顔で帰って欲しいですね。たとえば会社で嫌なことがあった翌日にライブに来てくれた人にとって、その日が生きがいだったわけじゃないですか。そう思ってくれる人たちがいる限りは、絶対に辞められないなという想いが今すごく高まっています。

●バンドを続けることへの覚悟も高まっているんですね。

海:M-1「アカネ」をライブでやると、対バン相手が泣いたりするんですよ。僕らと同じような時期に活動を始めて、今まで一緒に走ってきたヤツらが結構バンドを辞めたりしていて。そいつらのためにこの曲を歌ったところもあるんですけど、実際に対バンで聴いてくれた人が泣くんですよね。今作の中でも、特に「アカネ」は大切な曲だと思っています。

RYOSUKE:この曲の歌詞はバンドの歴史だったり、メンバーそれぞれが感じたものを凝縮していて。みんなで思い出話とかをしながら、一緒に考えていったんです。実際に“過去の自分を愛せるくらい 大人になったつもりでいたけど”とか“今だけが全てなんかじゃない”というフレーズはそういう話の中で出てきて、「それ使おう!」となったんですよ。だから、この曲をライブでやる時は自分たちもすごく気持ちが入りますね。

●自分自身の弱さや上手くいかなかったことも隠さず歌っているから、リスナーも共感できるものになっているのかなと。

RYOSUKE:本当に強い人って、そういう部分を隠さない人だと思っていて。自分はそういう人に憧れてきたから、その影響は出ていると思います。

海:やっぱり福岡って地方だから、情報が偏って入ってくるんですよ。だから俺らが東京で感じたことをちゃんと福岡の後輩にも伝えたいし、ツアーでまわった土地の地元バンドにも伝えたくて。何があっても絶対に続けて欲しいし、キツくなったら電話してこいと思っています。俺らもこれまでの7年間でキツいこともいっぱいあったけど、結果的に今は笑えているし、チームの人数も増えていっているから。“俺らを見ろ! 何でも教えてやるから”という気持ちが今は強いですね。

●遠回りをしたり、順風満帆ではない中でも続けてきたからこそ、語れる言葉や想いがあるというか。

RYOSUKE:その時間にも“こういうことがあった”というのを、しっかりライブで伝えなきゃなと思いました。ちゃんとそこでお客さんと会話して、その人が受け取ったものを他の人にも言いたくなるようなライブをしていかないとなと思っています。何人来ようが、1対1というか。お客さんとは常にそういうスタイルで向き合いながら、ライブをしていきたいですね。

海:リリース期間が空いたことで不安になっているファンもいるかもしれないですけど、今のライブに来れば絶対に払拭できると思うから。“この人たち、メッチャ楽しそうだな!”と思ってもらえるはずですね。遠回りをしてもちゃんと意味のあることをやっているから、“悩んでいるなら来い!”という感じです。

●過去を踏まえた上で、ちゃんと前に進んでいくという意志は今作からも感じられます。

海:『GOLD EXPERIENCE』(1stフルアルバム/2013年)で俺らの名前が広がったので、そこで培った歴史があって。今回はそこから“次に進む”という意味合いも込めて、後ろに“REQUIEM”を付けたんです。

●どちらも『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦)のスタンド名ですが、“ゴールド・エクスペリエンス”の進化形が“ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム”なんですよね。

海:新しい進化とこれからを見据えるという意味で、今回は『GOLD EXPERIENCE REQUIEM』にしました。

RYOSUKE:“変化”じゃなく“進化”というプロセスを大事にしたから、タイトルも含めて、こういう楽曲になったんです。

●過去の自分たちから全く変わってしまうわけではなく、これまでの歩みを糧にした上で進化していく。

海:自分たちなりにツッパって、背伸びしていた時期もあって。「ビートダウンとかそんなんじゃねえよ」とか言ったり、「歌とちゃんとしたメロディで伝えよう」みたいなことを言ってギターロック界隈のイベントに出たりもしてきて。でも最近になってまた昔の仲間と改めて一緒にライブをするようになった時に、“遠回りはしてきたけど、何も間違っていなかったな”と思えたんです。今はそれを全員が感じられているからこそ、次が楽しみでしょうがないというか。今作が絶対に売れるという自信もあるんですよ。この『GOLD EXPERIENCE REQUIEM』は、これからの未来に必ず残る作品になると思っています。

●ちなみに今回のアーティスト写真をジョジョ立ちに戻したのは、原点に帰るような意味合いもある?

海:原点回帰です。

RYOSUKE:前回も“原点回帰”と言ったんですけど、ずっと原点回帰なんですよ。ループしているというか…、やっぱり原点が好きなんですよね。

●それは毎回、初期衝動を失っていない証というか。毎回“1st”を作っているくらいの感覚なんじゃないですか?

海:確かに毎回、“1st”を作っている感じがありますね。

RYOSUKE:制作って、自分たちを見つめ直す作業でもあるじゃないですか。突き詰めると毎回、改めて“俺らってこうだな”という結論になっちゃうんですよね。そこに尽きると思います。

Interview:IMAI
Assistant:室井健吾

 

 
 
 
 

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