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ReFrain ReFrain

1年間で確かな進化を遂げた2人が紡ぎ出す明日への希望

『ReFrain ReFrain 2017 TOUR “Breezing”』TOUR FINAL
2017/11/22@渋谷eggman

 

 

今年8月に新作ミニアルバム『Breezing』をリリースし、ツアーをまわってきたReFrain ReFrainがファイナルの渋谷eggman公演を迎えた。11/22はちょうど1年前に、彼らが初のワンマンライヴを同会場で開催した日でもある。
そんな記念すべき1日を祝うべく集まったオーディエンスの温かい手拍子に迎え入れられて登場したメンバーがステージに立ち、「everything」でライヴがスタート。
Vo./G.中村 禎の優しい歌声に、G.吉田 啓一がコーラスを添える姿は1年前よりも明白にナチュラルだ。リズム隊として支えるサポートメンバー2人も含めて、“バンド感”が確実に強まったことは間違いない。

 

 

アップテンポな「loveless」でグッとスピード感を増したかと思えば、続く「last scene」ではミドルテンポの曲調に乗せて切なく歌い上げる。序盤から勢いに任せるのではなく、緩急を効かせた展開にもバンドアンサンブルの進化が見て取れた。
当日もあいにくの雨模様だったように、以前から“雨男”だと言われているとMCで話した禎。だが、そんな彼にとって雨は過去の色んな出来事を思い出させてくれる特別なものだと話してから、情感たっぷりな歌で雨にまつわる「BLUE」へと入っていく流れは見事だった。
さらに、ゆったりとしたリズムの「Another sky」で心地よく身体を揺らした後に突入したジャムセッションでは、幻想的なサウンドスケープを描き出す。

 

 

中盤では彼らにとって初となる、アコースティックセットでの演奏も。まずは禎と啓一が高校時代から一緒にやっていた思い出の曲「HAPPY RAINY DAY」を披露する。共通する記憶の中で“印象的な場面はいつも雨だった”という“雨男”2人の作る名曲が、いずれも雨に関連しているのが面白いところだ。
爪弾かれるアコースティックギターの音色と温かい歌声がノスタルジックな空気を作り出した「真夏の星空」まで、2曲を同じ編成でしっとりと聴かせてくれた。
そして「難しいことを考えずに、音を楽しむことが大事だと今回のツアーで学んだ」という禎の言葉に続いて、「花」から後半戦へと入っていく。

 

 

ソリッドなサウンドが印象的な「Stay with me」では、間奏で禎と啓一によるエッジの効いたギター2本が絶妙に絡み合う。ダンサブルな「TONIGHT」ではメンバー紹介に各楽器のソロパートも挟み込んで、バンドも会場も1つになった。
本編ラストの「We gonna go!!」では疾走感のある曲調に合わせて、オーディエンスがタオルを振り回す。その楽しい雰囲気は、アンコールに入っても終わらない。全員で禎のバースデーを祝った後は、「恋する週末」のコール&レスポンスでよりハッピーな気持ちに。
「みんなと一緒に進みたい。少しでも良いから希望になれたら」という禎の言葉に続けて最後に奏でられた「to you」は、彼らのポジティブな姿勢を象徴するかのようだった。

 

 

かつて共に夢を追いかける日々を送っていた2人が別れを経て、7年ぶりに再会を果たしたところから始まったReFrain ReFrain。
決して器用ではないかもしれないが人間らしいメンバー2人だからこそ生み出せる、温かなバンドサウンドと歌がここにはある。
自分たちなりの進化を遂げながら、一歩ずつ明日へと進んでいく彼らの未来に期待して今後も見つめていきたい。

TEXT:IMAI

 

 
 
 
 

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