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キノコホテル

時代もジャンルも超えた破壊力で今放つ逆襲の一撃

kinoko_A新たなメンバーにジュリエッタ霧島(電気ベース)を迎えて、新装開店したキノコホテルが新作ミニアルバムをリリースする。今作には支配人・マリアンヌ東雲(歌と電気オルガン)によるオリジナル楽曲はあえて収録せず、60年代後半から80年代初頭まで様々な時代の楽曲を独自の視点でセレクトしてカバー。GSや昭和歌謡といったイメージを彼女たちに対して抱いているリスナーには意外とも言える、初期パンクやニューウェイヴの楽曲すらも見事にキノコホテル流の調理法で昇華した。原曲以上にソリッドでアッパー、ポップなのにアヴァンギャルドな形で生まれ変わった全6曲。あらゆる音楽がジャンルや時代を超えて並列に聴かれるようになった2010年代の今にこそ、より強力なインパクトを放つ楽曲に再び陽の目を当てた今作を単なる“カバーアルバム”と称するのは違うだろう。こんなに濃厚で攻撃的な音は、彼女たちにしか鳴らせない。つまり、これこそが真の意味で“オリジナル”な作品なのだ。

 

 

「誰もが知っている曲の焼き直しみたいなカバーなんて誰にでもやれるし、そういうカバーとは別のものとして捉えてほしい。カバーでありながら、限りなくオリジナルに近いところに位置していると思います」

「キノコホテルが変わってしまったというよりもむしろ、見た目や上辺のイメージで覆われていたものが徐々に剥がれていって、実態と云うか本質が現れて来ているような…そういう時期に来ているのではないかと思っています」

●今作から新たな電気ベースとしてジュリエッタ霧島さんが加入したわけですが、メンバーチェンジは大きかったのでは?

マリアンヌ:それは大きかったけど、もう他の従業員とも馴染んでいるし、私とも仲良くやれていて。曲を覚えるのも早いし、トチらないし…むしろ替わって正解だったと思います、今のところ。もっと早く出会いたかったですね(笑)。

●キノコホテルという特殊なバンドに馴染めるという意味で、貴重な人材ですよね。

マリアンヌ:そうですね。そこそこ弾けて、経験もあって、このコンセプトや衣装に賛同してくれる人というだけで、選択肢がだいぶ狭くなってしまいますから。彼女とは初めて一緒にライブをやってみた時に、手応えがありました。それは観に来たお客さんにも伝わったようで、これならいける、と思いました。好きな音楽を訊いてみてもフリクションや灰野敬二さんが好きだったりして、わりと変態なのよね(笑)。

●ハハハ(笑)。

マリアンヌ:これからのキノコに面白い風を吹き込んでくれるような気がしたので、「じゃあ、このまま正社員登用で良いかしら?」と言ったんです。

●新たな体制でバンドのサウンドを固めていくのに、時間はかからなかった?

マリアンヌ:そんなに時間はかからなかったですね。彼女(ジュリエッタ)はとても器用で柔軟だし臨機応変なプレイヤーなの。あちこちでキャリアも重ねてきているから、その場における自分の立場や役割を短時間で察知できるタイプの娘。新しいベースになったからといって、こちらが何かを変えたりする必要もなかったし、普通に気持ちよくやれているわ。本当にあっけないくらいよ。

●すぐに順応できるタイプだったんですね。

マリアンヌ:機転が利くんでしょうね。リズム隊が止まってしまったら、音楽も止まってしまうじゃない? ギターやオルガンが1音2音外したり1小節くらい飛ばしてもさしたる問題はないけれど、ベースでそれをやられると非常に困る訳。とはいえ生のステージにはトラブルもつきものだし、とっさの出来事に対応する勘やセンスも含めて、彼女は良いものをお持ちなんじゃないかしら。

●色んな状況に、臨機応変に対応できる。

マリアンヌ:私が「ああして、こうして」とか言ったことにも、その場で対応してくれるので楽ですよ。セッションとかにも慣れているし、「わかりました〜」という感じで気負わずにやってくれて。なかなか頼もしいですよ。ふふ。ここまでべた褒めするのも珍しいわ(笑)。

●ベースのプレイに関しても気に入っている?

マリアンヌ:彼女はとにかく動くタイプ。今までは無理矢理ドラムのフィルで埋めていた音の隙間をベースで埋めてくれるんですが、私は元々そういうのが好みですので。あと彼女はステージのアクションも良い。今まではギターのケメ(イザベル=ケメ鴨川)ばかり動いていてバランスの悪さが気になっていましたが、今はベースも負けていないから視覚的にも華やかになったと思うわ。

●ベースとの相乗効果で、リズム隊を組むドラムの音も良くなったりしたのでは?

マリアンヌ:最初の実演会で「あら、ファービー(ファビエンヌ猪苗代)ったら、センス良くなったわね」と思ったのですが、よくよく音を聴いてみるとそういう訳ではなく。ベースがグイグイ前のめりに引っ張っていってくれることで、手数の多いバタついたドラムまでタイトに聴こえる。ベースとのアンサンブルによって、ドラムの弱点が補完されるような、そういう一種のマジックを感じることはあります。あくまで主観ですけれどもね。

●音のトリックアート(笑)。

マリアンヌ:前のベーシストはスピード感よりも後ろめにややタメた感じのノリの人だったので、ドラムのモタっている感じとそれなりにマッチングはしていたんですがスピード感に欠けるところがありました。でも今は同じBPMでも疾走感が違うんです。歌っているとよくわかるの。ベーシストの交代は必然だったのではないかと思います。

●そこから今回のミニアルバム『マリアンヌの逆襲』のリリースに至るわけですが、収録曲を選ぶ基準は何だったんですか?

マリアンヌ:自分が音楽活動を始める前から好んで聴いていた曲ですね。前回のカバー集(ミニアルバム『マリアンヌの休日』2010年)は67年〜70年代初頭の歌謡曲やGSのカバーだとか、当時のキノコに期待されているようなものを取り上げたつもりです。でも今回はそういう括りを一度全部取っ払った上で、自分が単に好きな曲もしくは歌いたい曲をやってみようという主旨でした。なおかつ、あまり知られていない曲を集めました。

●M-2「ノイジー・ベイビー」は、カルメン・マキさんがCBS/ソニー時代に発表したシングルの中で最も売れなかったという…。

マリアンヌ:当時は全然売れなかったみたいですけど、なかなか沁みる曲なんです。だからこの機会にみなさんに知ってもらいたいと思って収録したというのはあります。これは過去に何度もステージでやっていて、お客さんからも評判の良い曲です。たまに「オリジナル?」って訊かれるんですけど、私こんな曲書けない(笑)。クニさん(作曲者のクニ河内)の才能をつくづく感じる曲です。

●本当は良い曲なのにあまり知られていない曲をカバーすることで、原曲の再評価にもつながる。

マリアンヌ:「なぜみんなが知らない曲をカバーするんですか?」って訊かれるけど、その辺のカバー集と同じものを作ってもつまんないから。誰もが知っている曲の焼き直しみたいなカバーなんて誰にでもやれるし、みんなやっているでしょう。そういうカバーとは別のものとして捉えてほしい。カバーではありますが、限りなくオリジナルに近いところに位置していると思います。

●知らない人が聴いたら、オリジナルと思いますよね。

マリアンヌ:そうなんじゃない? 今時の高校生や若い方が聴いたら、カバーかどうかすらわからないはずよ。原曲はもっと淡々としていてそれはそれで良いと思います。でも何となく違う料理法で食べてみたい…そんな感じに近いのではないでしょうか。きっと。

●逆に今作で一番知られているとしたら、映画『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)の主題歌にもなったM-4「かえせ! 太陽を」でしょうか。

マリアンヌ:私はこの映画がすごく好きで、DVDも持っていて何回も観ているんです。印象的な曲だし、いつかカバーしたいとは思っていました。でもいかんせんメッセージ性の強い曲なので、キノコホテルとしてやるのはちょっと違う。ところがついにああいう事故(福島原発事故)が起きて…。今こそ、この曲の出番だと思ったわけです。

●東日本大震災に伴う福島原発での事故が、契機になっている。

マリアンヌ:一昨年の3.11をキッカケに、実演会で演奏するようになりました。ヘドラは公害がモチーフになっているんですけど、そもそもゴジラ自体が放射能とは切っても切れない存在ですから。

●公開当時に観た多くの子どもが、トラウマになったということでも知られる映画なんですよね。

マリアンヌ:そういうところも良いと思うんですよ。昔の娯楽作品はトラウマを生むほど強烈でありながらも、どこかにユーモアがあったり、ちゃんとメッセージがあったりしたでしょう。今そういったものを作らせると、ただ単に悪趣味で不健康なだけだったり、やたら説教臭い駄作にしかならないんじゃないかしら。人から注目を集めるためだけの、グロくて病的なものが一瞬注目を浴びてすぐに忘れ去られて行く。そんな今の風潮に、私は馴染めないでいます。キノコホテルも同じで要所要所に毒がある感じが良くて、毒100%だとただのゲテモノですし、つまらないんです。様々なスパイスを何処にどう振りかけて行くかが面白い。料理のようなものですね。私はしないけど(笑)。

●この曲も歌っている内容はきついはずなのに、すごくキャッチーに聞こえるのが面白かったです。

マリアンヌ:「水銀 コバルト カドミウム 鉛 硫酸 オキシダン…」、よく考えますよね(笑)。この絶妙なはまりぶり。それをわざと誇張するような歌い方にしたりとか、色々と工夫に工夫を重ねました。この曲が一番、歌入れに苦労しました。まずどういうスタンスで臨もうか、というところから出発したので。

●原曲ともまた違った、かわいらしい歌声に聞こえました。

マリアンヌ:(原曲の)麻里圭子さんみたいな“お姉さん”っぽい感じでサラっと歌おうかとも思ったんですが。ステージでは、もはやパンクのようなアプローチで攻める事もあります。お客さんと一緒に拳を上げて思いっきり叫んだりとかね。その光景はなかなか面白いんですが、視覚のない録音物で同じことをするとシラケてしまうのね。だからそれとは路線を全然違うものにしようとした結果、大人なのか子どもなのか誰が歌っているのかもよくわからない仕上がりになりました。ボーカルのエフェクトは色々試してテープエコーを採用しています。昔のアニメの曲みたいなものをちょっと狙ってみたの。

●M-6「悪魔巣取金愚」も、『特攻任侠自衛隊』というカルトな映画の主題歌なわけですが。

マリアンヌ:“特攻”と“任侠”と“自衛隊”ってどれだけ欲張りなんでしょうね(笑)。

●ハハハ(笑)。YouTubeに上がっているオープニング映像を見た限り、すごく面白そうな気がしました。

マリアンヌ:YouTube上のオープニング映像では、曲のイントロやバックに銃声や機関銃の音が入っていて、さも劇判といった感じですよね。だから、うちでやる事になった時も何か効果音的なものを入れたいと思ったの。最初に思いついたのはインベーダーゲームの音だったのですが、アレンジの過程で案の定80sとはかけ離れた仕上がりになってしまったのでさてどうしようか、と…。ただ、曲への導入としてちょっとドキっとするものを入れたかったし…結局ああいう感じになりました。聴いた人だけのお楽しみ(笑)。

●女性がマリアンヌ様に拷問マシーンで処分されるような寸劇が入っていますよね。

マリアンヌ:あの中で迫真の名演をしているのが、私の身の回りを世話してくれているステファニーという女性。前作『マリアンヌの誘惑』の限定盤には、私がステファニーをムチ打ちの刑にして、彼女がもだえながら気絶していくシーンの後ろで淡々と演奏される魅惑的なインストナンバーがボーナストラックとして収められているの。そこで今回もステファニーをもう1回登場させようということになって。あれはまぁ…、単にわたくしの趣味でございます(笑)。

●聴く側の勝手な想像として、もしや前メンバーのエマニュエル小湊さんを処分するシーンかと…。

マリアンヌ:ふふ、それも良いわね(笑)。「従業員としての役目を終えた女たちはこのように人知れず処分されていく…」。ふふ、サイコーね。色んな人にこれは一体どういうシチュエーションなのかと、妄想をふくらませて楽しんで頂きたいですね。エンジニアの中村宗一郎さんも「何よ、これ〜?」と笑いながら、ミキシングしていましたけど(笑)。

●ハハハ(笑)。この曲は声も重ねていますよね?

マリアンヌ:オクターヴ違いのダブルボーカルは、前からやってみたかった手法でした。なかなか曲調に合っているんじゃないかしら。

●曲ごとに違う表情を見せる歌も、今作の面白いところかなと。

マリアンヌ:曲ごとに歌い方もエフェクトも全部変えている。ギターにエフェクトをかけるように、私は自分の声をただの楽器だとしか思っていませんので。ファズもかませるし、テープエコーもかけるし、色んな実験をしていて、1曲ごとに声が違う。でも歌っている私の声の本質そのものが変わるわけじゃなくて。元々、私の声って変だから、歌い方を変えたりエフェクトをかけても決して他人の声にはならないのよね。

●どれを聴いてもキノコホテルの曲だとわかるのは、マリアンヌさんの声が大きいですよね。

マリアンヌ:上手いとか下手とかより、私の声質の面白さでキノコホテルを聴いてくれている人が多いと思うんです。私は歌唱力で勝負しているシンガーではないですし、今回もただ同じように歌えば原曲のほうが良いに決まっているわけだから。

●実際、個人的にはM-1「エレキでスイム」なんて、原曲よりもカッコ良いと思いました(笑)。

マリアンヌ:当たり前ですよ、うふふ。今回のテーマは「キノコホテルがイジることで原曲よりももっとクールに仕上げる。もっとソリッドでアッパーな作品に昇華する」ですから。手前味噌ですけど、そういう意味では6曲とも成功していると私は思っています。

●東京ブラボーの原曲は、GSっぽい曲をあえてニューウェイヴ的な解釈でやる面白さですよね。

マリアンヌ:東京ブラボーも「これ、カッコ良いだろう!」的な姿勢でやったわけではなくて、たぶんおふざけだったと思うの。うちのギターの子はサーフはお得意だから、ちょっと本気モードでギターとオルガンが拮抗しているスリリングさを表現してみました。

●東京ブラボーやアーント・サリーのような80年前後のニューウェイヴ/初期パンクのカバーが意外でした。

マリアンヌ:別に私の趣味が60s〜70sから突如そっちに移ってしまった訳ではなくて、東京ブラボーもアーント・サリーも元々好きでしたから。元々、自分の中にあったものだし、いい加減GSやら歌謡曲から離れたことに挑戦したいという思いは今に始まったことではないんです。確かにM-5「すべて売り物」は今回の選曲の中ではリスナーにとって一番意外かも知れない。でも今のキノコホテルのムード…アティチュードとでもいうんでしょうか。そこに上手くフィットしているような気がするんです。

●今だからこそハマったところがある。

マリアンヌ:前作あたりからなんですけど、キノコホテルを始めた頃に比べてイラ立ちだとか怒りだとか…そういう負の感情が作品にもにじみ出て来るようになったのね。あえてそういうものを押し殺す手法もあるけれど、ステージを重ねるにつれ、自分が非常にヒステリックで激しい人間であることを思い知らされるようになったわけです。

●そういう感情が次第に内面から湧き出てくるようになった?

マリアンヌ:たぶん本当は、キノコホテルを始めた頃からあったのかもしれない。GSや昭和歌謡とかを真似っ子して遊んでいた頃もそれはそれで良かったんですけど、もう結成して7年くらいになるとそれなりに思うこと、心境の変化もあるし、私という人間そのものも某かの変化を経ているはずですから。だんだんそういう自分の内面や心境の変化だとかが出てきて。 キノコホテルが変わってしまったというよりもむしろ、見た目や上辺のイメージで覆われていたものが徐々に剥がれていって、実態というか本質が現れて来ているような…そういう時期に来ているのではないかと思っています。

●この曲もそうですが、今作の収録曲には怒りを感じさせる歌詞が多いように感じました。

マリアンヌ:偶然なんだけど、確かにそうなのよね。何か血なまぐさい曲っていうか。これはもう完全に私の趣味嗜好ですが、これからのキノコホテルを予兆させる雰囲気というのも多少は意識していると思います。

●今作を作り終えて、次にやりたいことも見えてきているんでしょうか?

マリアンヌ:何となく、ぼんやりとは。新しいベースがなんでもできる娘だから、もっとソリッドで無駄がない曲とかね。それこそ派手なオルガンソロもギターソロもない、ひたすら淡々とした…もはやテクノみたいな曲とか(笑)。せっかくベースがソリッドな感じだから、この機会にドラムの子も幅を広げてくれたらと思いますね。他にも色々と、実験はしたいと思っていて。その中で面白い曲ができたら、どんどん実演会で披露していきたいと思っています。

●「すべて売り物」みたいなパンキッシュな感じも、今後のオリジナル曲で聴いてみたいですね。

マリアンヌ:そうね、スターリンとか町田町蔵あたりも大好きでした。GSや歌謡曲にはまった時期もありますけど、大人になった今、精神的にシンパシーを感じるのはパンクなのかも。ヒリヒリした、危なっかしい感じ。要するにそれは今の私そのものなんですけれどね。むき出しの自分をさらけ出すのって結構恥ずかしいことなんだけど…パンティ見せながら歌っている人間が何言ってるのって感じですが(笑)。凶暴さとその裏にある弱さとのアンバランスな感じ、自分を持て余しているもどかしさ。それって別に10代の若者だけが持っている感情ではないんです。まあ色々あるけど、メラメラしていたいですね、私は。

●今作のタイトル『マリアンヌの逆襲』からも、そういった意志を感じさせます。

マリアンヌ:でも別に、何かに対して(の逆襲)とかはなくて。基本的にキノコホテルというのは、創業時からずっと攻めの姿勢で来たつもりなの。明確な敵やライバルがいる訳ではなく、いるとしてもそれは常に自分の中にあるものだから。でも星の数ほどいるバンドの競争社会の中でも強気で行きたいし。まだまだ満足にはほど遠いです。主観ですが私から見て「これは敵わない」と思えるガールズバンドは今いないし、キノコホテルがそういう存在でありたい。少なくともガールズバンドの中では1番でいたいですね。自分の中でそう番付できれば良いだけなんですけど。

●自分の中でもまだまだという気持ちがある。

マリアンヌ:“攻撃”っていうのは初めに仕掛けた人よりも、仕返しする人間のほうが強いと思うの。その攻撃は時に理不尽だったり正当だったりするわけだけど、やられっぱなしも口惜しいじゃない。私はやられたら倍にして返すのがモットーなんです(笑)。実際に何か大きなトラブルがあったとか騙されたとか、そういうことは別にないんですけれど、小さなことが積もり積もって“なにくそ精神”っていうのが生まれたのね、きっと(笑)。

●カウンターパンチ的な感じですよね。

マリアンヌ:あと、“逆襲”っていう言葉の持つB級感も、良い意味でキノコホテルが持っているB級感と符合するように思えまして。前作が『(マリアンヌの)誘惑』っていうエロティックでクールでアーバンな感じを打ち出していたので、今回はキノコホテル本来のB級感、胡散臭さを全面に出してみたつもり。

●あとは「当時あまり売れなかった曲たちが現代に蘇って逆襲する」みたいな意味もあるのかなと…。

マリアンヌ:なるほど、そういう解釈もありですね。あなた良いこと言うじゃない。それ採用してあげるわ。

一同:(笑)。

Interview:IMAI

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