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SPECIAL LIVE REPORT:OTODAMA’17 〜音泉魂〜 どうでもいいことを一生懸命やる大人たちの、たまらなくドラマチックな夏の終わりのお祭り騒ぎ。

SPECIAL LIVE REPORT:OTODAMA'17 〜音泉魂〜 どうでもいいことを一生懸命やる大人たちの、たまらなくドラマチックな夏の終わりのお祭り騒ぎ。

2017/9/2、9/3@大阪・泉大津フェニックス

 

2017/9/2(土)

泉大津フェニックスへ向かう朝、南海本線の遅延といういきなりのハプニングに見舞われるも、ガリガリガリクソンのTシャツを着た清水音泉“番台”清水氏の「5分押しでスタートします!」という気持ちがあふれるひと言で幕を開けた“OTODAMA'17~音泉魂~”。「2日間限定!地域密着スーパー型イベント」と銘打たれた今年、会場はまさに地域密着スーパーマーケット。ジャパンやKOHYOの看板をフィーチャーした会場の装飾、入口に上がるアドバルーン。毎年毎年度肝を抜く演出に、訪れた観客は会場に入る前から興奮気味。

岡崎体育

 

前述した南海本線の遅延によってKOHYOの湯(ステージ名)壱番風呂の岡崎体育は観ることが叶わなかったが、アルカラ以降、ステージに出てくる出演者はみんながみんな、清水音泉と“音泉魂”への熱い想いをステージで露わにする。ダンサブルなナンバーで踊り狂わせたOKAMOTO'S、「やっと“音泉魂”で楽器を持つことが出来ました!」と喜びを叫ぶPAN。“音泉魂”が今年初の夏フェスということで暑い太陽が似合うミクスチャーを炸裂させたORANGE RANGE。ここでしか観ることが出来ない組み合わせ、清水音泉でしか出来ないブッキングに、炎天下の中で観客はロックを存分に楽しんでいる。

アルカラ

OKAMOTO'S

PAN

ORANGE RANGE

来年デビュー30周年、「今日も30年の重みを感じさせないニコニコなライブをやってやるぜ!」とハードでヘビーなロックを鳴り響かせた筋肉少女帯、やや日が傾きかけた時間帯に風と夕日の中で聴く「風待ち」が最高だったGRAPEVINE。“遊びきってから帰宅”という「KITAKU BEATS」の歌詞がまさにオーディエンスの気持ちを代弁していたフレデリック。会場の興奮はどんどんボリュームを増し、空が暗くなっていくに従って一体感が強くなっていく。

筋肉少女帯

GRAPEVINE

フレデリック

ジャパンの湯とKOHYOの湯だけではなく、スーパー露天風呂、SET YOU FREEテント、宴会場テントと(全てステージ名とテント名)、常に見どころがあるのが“音泉魂”のいいところ。大きなステージで音と風を浴びるもよし、フードを食べながらのんびり楽しむもよし、SET YOU FREEで暴れるもよし、ビール片手に宴会場で踊るもよし。ステージと客席、主催者/出演者と観客のほどよい一体感。百貨店ではなくスーパーなのだ。
みんな大好きユニコーンは、強烈な存在感とバイタリティでオーディエンスを思い切り楽しませる。「大迷惑」をみんなで歌って騒いだ後、“夏フェス OR DIE!!! 編”という9/2のサブタイトルから分かる通り、トリはヘッドライナーのPOLYSICSだ。

ユニコーン

POLYSICS

3人はソリッドなステージでオーディエンスを踊らせまくり、圧巻&さすがのステージを披露。唯一無二感をまとった爆音、キレキレのアンサンブル、生音とデジタルの融合、Toisu! コール&レスポンス。驚くべきことにPOLYSICSのライブ時にはほぼ全スタッフがメンバーと同じくバイザーを装着し、出演者だけではなく全員で会場を盛り上げる。「夏フェス OR DIE!!! こんなもんじゃねーだろ!」と更に煽り、POLYSICSはストイックに自らのロックを追求した到達点へと達して、最後までオーディエンスを存分に楽しませる。誰にも真似の出来ないフルテンションで突っ走ったPOLYSICS。汗だくで高揚したまま、“夏フェス OR DIE!!! 編”は幕を閉じた。

 

2017/9/3(日)

清水音泉“男湯”田口氏の挨拶で幕を開けた“OTODAMA'17~音泉魂~”2日目。壱番風呂の打首獄門同好会は今日のヘッドライナー・四星球の「クラーク博士と僕」をいきなりのカヴァー。初っ端からエンジン全開、観客は土煙をあげて暴れまくる。今日も暑い1日になりそうだ。

打首獄門同好会

SET YOU FREEテント、東狂アルゴリズムの「琵琶湖の水止めたろか音頭」に魅了された後、ジャパンの湯に登場したドレスコーズの唯一無二の世界観に惚れ込み、SET YOU FREEテントでメガマサヒデとコール&レスポンス&大合唱で盛り上がり、KOHYOの湯のフラワーカンパニーズで踊り狂う。地域密着スーパー型イベントは今日も見どころ満載でめちゃくちゃ忙しい。

ドレスコーズ

フラワーカンパニーズ

強烈な存在感を放ち続けるステージで魅了した大森靖子、心の芯まで最短距離で歌を突き刺すようなライブがとてつもなかった銀杏BOYZ。映画『アウトレイジ』のキャッチコピーは“全員悪人”だったが、“音泉魂”の出演者を例えるならば“全員強烈”。いい意味でひと癖もふた癖もある猛者たちの共演。たまらない。

大森靖子

銀杏BOYZ

 

「初登場BRAHMAN始めます」オーディエンスを熱狂させ、「いつも横目でフェスらしくないメンツを見て“狂ってんのか?”と思ってた。でも今年のメンツを見て“あれ?フェスらしいかな?”と思ったけど、タイムテーブルを見たらやっぱり狂ってた。石巻 BLUE RESISTANCEのスタッフに聞きました。2011年、いろんなバンドにオファーして断られました。そんな中、四星球は4回来てくれました。どんなイベントでも1回も断ることなく、来てくれました。そんな四星球がトリをつとめる“音泉魂”。俺は今年、大好きなフェスが1個増えました。どうでもいいことを一生懸命やる大人に、俺たちもなりたいです」と、最大限の賛辞を贈るVo.TOSHI-LOW。やっぱりたまらない。

BRAHMAN

ステージの上と客席でまるで水面のような演出、そして最後は巨大で透明なウォーターボールの中でライブをした水曜日のカンパネラ。空にぽっかり浮かぶ月を背に、“音泉魂”と夏の終わりを惜しむように全員で大合唱したクリープハイプ。サウンドチェックからガチの演奏でテンションMAX、「TOSHI-LOW(仮)」という新曲を披露しつつ規格外のステージで暴れさせたキュウソネコカミ。どうでもいいことを一生懸命やる出演者たち、清水音泉への愛が溢れているステージ。

水曜日のカンパネラ

クリープハイプ

キュウソネコカミ

そしていよいよヘッドライナー・四星球。いったい彼らはどのような“夏フェスというボケ”を魅せてくれるのか?と固唾を呑んでいると、“SET YOU FREEテントから初めて大トリをつとめたバンド”という彼らの物語そのままに、シンガー・北島康雄以外の3人がお手製の大きな鳥に乗ってSET YOU FREEテントからジャパンの湯へ登場。そこからはネタとキラーチューンのオンパレード。あまりにも彼らがしたことが多すぎた(&めちゃくちゃだった)ので大半のネタの記述は割愛するが、清水音泉の清水氏をステージ上の椅子に縛り付け、「夏フェスは起こりそうにないことが起きる。だから今日は雪を降らせようと思ったけど、予算の関係で雪を降らせるマシーンは借りれなかった。その代わりにみんな携帯のライトで雪を降らせよう」という一幕は涙が出そうになった。

と言うのは、“京都大作戦”でDragon AshのVo./G.Kjが主催者である10-FEETのライブ中にゲストで参加した時、「お前らライターでも携帯でもいいから火を点けて、10-FEETの3人にこれだけいっぱいの人たちが来てるってことを見せてやってくれ」と観客に言い、会場全部の照明を消してその光景を見せたというのは有名な話。おそらく四星球はステージからの素晴らしい景色を清水氏に見せたかったのだろう、彼らなりのやり方で。

四星球

オーディエンスが携帯のライトを点けて感動的な光景が繰り広げられ、観ていた我々の涙腺が緩もうというまさにその時、事前に20:37に仕込ませたアラームが一斉に鳴るという時限爆弾的ボケで肩すかし。巨大清水さん人形を「胴上げしよう」と客席に投入したり、スタッフ100人をステージに上げて感謝の気持ちを表したり、“長田大行進曲”が控えているクロージングアクト・ガガガSPへと繋げるべく花火を早めに上げさせたり、型破りまくりかつ愛が溢れまくったステージは、めちゃくちゃだったけどたまらなかった(最後はローションでギター・まさやんと清水氏もぐちゃぐちゃになっていた)。

どうでもいいことを一生懸命やる大人たちの、たまらなくドラマチックな夏の終わりのお祭り騒ぎ。主催者と出演者と、観客たちの気持ちがいっぱい溢れる唯一無二のイベント、“OTODAMA’17~音泉魂~”。いい湯でした。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

 

 
 
 
 

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