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ROTTENGRAFFTY

あの頃に見た未来とは違っても…それでも僕達は生きてゆく

PHOTO_ROTTENGRAFFTY_reライブのみを重ねた4年の沈黙を破って2010年4月に3rdアルバム『This World』、2011年2月には4thアルバム『FAMILIARIZE』をリリースし、両作品ともにスマッシュヒット。その勢いを止める事無く、2012年には金閣・銀閣をモチーフにしたSINGLE&BESTアルバム『SILVER』、『GOLD』を連続リリースし、ライブツアーも各地でSOLD OUTを続出させる。そして間髪入れることなく、2012年8月にリリースしたシングル『D.A.N.C.E. / 灯』ではROTTENGRAFFTYの新境地を見せつけ、各地夏フェスにも多数出演。年末には地元京都での自主企画イベント“ポルノ超特急”を京都KBSホールにて開催、もちろんチケットはソールドアウト。そして2013年6月、もはや立ち止まることを忘れ、日々勢いを増していくROTTENGRAFFTYが満を持して完成させたファン待望のニューアルバム『Walk』が完成。大好評のシングル曲「銀色スターリー」、「金色グラフティー」、「D.A.N.C.E.」、「灯」も収録したファンにとって生唾ものの豪華仕様!! もちろん新録曲もそれに負けず劣らずのROTTENクオリティー!! メンバーチェンジなし、バンドキャリア15年目に突入した唯一無二のROTTENサウンドを体感せよ。

 

KAZUOMI(G./Programming)によるアルバム『Walk』全曲セルフレビュー

●01. STAY REAL
このアルバムの幕開けとなる曲。タイトル通りこの曲には「STAY REAL」という想いがあります。迷い苦しみ逃げ出そうとする自分の弱さに嫌気がさし「STAY REAL」と言うその意味に助けられ、その言葉の難 しさにまた悩み、そしてまた繰り返す。制作期間、僕はずっとそんな風に生きていた様に思います。それは今も、たぶんこれからも。人はそんな風に理想や現実 の狭間で生きてるのだと思います。その中僕がこのアルバムを出す決意みたいなものが“僕等は今ここに立つ”という詩にあります。人生を強く豊かに生きてゆ く術など何にも持ち合わせていませんが、そう決めた。そんなことを曲にしました。

●02. ill-usion
いろんな場所で心のない言葉や中傷を目にすることがあります。それはいろんな世界で。そういうことに対しての想いや感情をラウドにパンクに突っ走る曲に載せ作った曲です。
この詩〈うた〉に正解、不正解、答えなどありません。ただヘッドホンでもライヴでもフラストレーションや感情を剥き出しにできる曲が欲しかった。

●03. 金色グラフティー
部屋にこもりこの曲を作っている頃、気分転換に外へ出た時よく夕焼けを見たんです。いつも見るそれとは違い凄く感慨深く、あんなにしっかりと夕焼 けを見るのは久しぶりでした。その夕焼けを見てると子供の頃や昔の出来事、若かったあの頃の自分の考えや記憶、感情が溢れてきて。今と過去の時がその夕焼 けの世界では1つに繋がっている様に感じたんです。でも、もうあの頃には戻れない現実に何とも言えない気持ちになって。サビの詩はそんなことを想いながら 作りました。

●04. 鬼ごっこ
「かくれんぼ」って曲の延長になる曲です。僕はどうも歌謡のニュアンスが好きみたいです。SKAと言うよりもデビュー当時のチェッカーズと言う か、日本の感じを出したかったんです。たぶん今の若い子たちはその時代の音楽を知らないでしょうね。そこにいろんなもの足していって。て感じです。

●05. 灯
ROTTENなりのラウド・ミュージックですかね。洋を邦の解釈でとらえると言うか、日本語にこだわり作った曲だからそうなると思うんですが、メロディ1つとってもそこに邦が見えるような物にしたかった。

●06. Walk
「マンダーラ」という曲があるんですが、この「Walk」はその第二章になる曲です。「マンダーラ」を作った頃から時が経ち、あれからも出会いや 別れ、喜びも悲しみも沢山あって。その自分が歩いてきた道筋と、まだ見ぬこれから先の人生をこの「Walk」に込めました。“あの頃に見た未来とは違っても…それでも僕達は生きてゆく”という詩ができた時、この曲の完成が見えた様に思います。これからも僕達は、不安や安心、楽しみも苦しみも、幸福や葛藤、 強さも弱さも、抱えて生きてゆくのでしょう。この詩〈うた〉が聴く人の心に響くことを心から願っています。

●07. I&I
アルバムの中でもPOPでアッパーな曲に仕上がったと思います。意味なんかなくライヴでオーディエンスと一緒に騒げたらと思います。

●08. 銀色スターリー
東北震災後に初めて作った曲です。メンバー全員で被災地に行った時、その景色に唖然としました。これは本当に現実なのか?って。今出来ることは何なのか考えこの曲を作りました。命の儚さ。そして決して忘れないという気持ちを、この「銀色スターリー」に詰め込みました。

●09. NO THINK
シングル「マンダーラ」にも収録されてる曲で、今だからこそ歌い演奏できるんじゃないかと思ったから再録しアルバムに入れました。

●10. リンカネーション
ずいぶん昔に出来ていた曲で『This world』よりも前にあったかも。どのタイミングで世に出すかをずっと考え置いておいた曲です。今作に入れたのはこの曲を入れることで、より良い作品に なると思ったから。ROTTENの激しさや攻撃的な面を好きでいてくれる人達にもぜひ好きになって欲しい曲です。

●11. Error...
あることに凄く怒っていた時があって。いろんなことが手に付かない位に。でもそれをただ怒っただけで終わらすのはアホらしく思えて。その怒りの力 に身をまかせて作った曲です。曲中にホーンを入れた曲は初めてかも。HEY-SMITHの満とIoriが吹いてくれてるんです。何かあいつ等大好きです♪

●12. D.A.N.C.E.
GOLDツアーを終え、曲を作ろうとしていた頃に(Dragon Ashの)馬場さんが亡くなったと連絡があったんです。数日なにも、本当に何も手につかない状態でした。でも何か作らなければならなくて。心は悲しさや寂 しさで埋め尽くされてて。そんな時に作った曲です。悲しい時に悲しい曲を作るのが嫌だったんです。悲しい曲を作れば自分自身前に向かって進めなくなりそう だったし、悲しい時だからこそそういった感情を吹き飛ばせる様な曲を作りたかったんです。曲名のとおりダンサブルでアッパーな曲ですが、作った意図はそん なとこです。
ライヴもいろんな人がいろんな想いを持って抱えてライヴハウスにくると思います。ライヴハウスに来る1人1人のそう言った感情をこの曲を演奏している時だけでも吹き飛ばせたらと思ってます。

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