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The ChronoHEAD

その答えは、ロックを鳴らし続ける彼らの胸の中にある。

AP_ChronoHEAD2012年1月、アルバム『SUPERNOVA』でその類まれなる才能を見せつけ、圧倒的な熱量を放出するライブで音楽ファンを魅了したThe ChronoHEAD。同作リリース以降も、全力で音を鳴らし、想いのすべてを歌に乗せ、その時その場所でしか体験できない瞬間を生み続けてきた彼らが、待望のアルバム『Hakucho The Loop』を完成させた。ソングライター2人から生まれる多彩な世界観と言葉の数々、センス溢れるメロディとアレンジ、第一線で鍛え抜かれた強靭なサウンドが更に進化・深化した今作。初期衝動そのままにロックを鳴らし続けるThe ChronoHEADは立ち止まらない。

 

「この4人でステージに立ったときがいちばんかっこいいという自信があるし、信頼しているからこそ“もっと俺にかっこつけさせてくれ”ってメンバーに対して思ってる」

●2012年1月リリースのアルバム『SUPERNOVA』以来の取材となりますが、ツアー後は今年2月に会場&IMC限定シングル『CURIOSITY e.p.』のリリースやツアーがあったりと、忙しくしてきたみたいですね。曲はずっと作っていたんですか?

平山:曲作りのペースが止まらないんですよ。

●お。

平山:俺は結構ゆっくり作るタイプなんですけど、湯水の如く作ってくる奴(真田)がおるんですよ。死んでほしいっすね。

一同:ハハハ(笑)。

●そうやって書きためたものが、7/3にリリースする『Hakucho The Loop』に詰まっているんですね。

石黒:『Hakucho The Loop』が録り終わった後も曲ができていて、現段階では次の作品に収録する曲もできあがりつつあります。

●才能が溢れていると。『Hakucho The Loop』はどのような作品にしようというイメージだったんですか?

真田:『SUPERNOVA』の延長線上で、更に進化したものを見せたいなという想いはありました。新たに知ってほしいという気持ちももちろんありますけど、もともとThe ChronoHEADを好きでいてくれる人たちに「ヤバい!」と思わせたい。それはライブにも繋がるんです。1度ライブを観てもらった人には、絶対に次も観に来てもらいたい。そういうところは意識しましたね。

●なるほど。

真田:音楽的なことで言えば、今回はギターリフを増やしたんです。Jimmy Eat Worldみたいな曲を作りたいなと。やっぱりリフってかっこいいじゃないですか。音楽を始めた中学生の頃ってギターリフとかに憧れたし。そういうワクワクするものを入れたかった。

●今作の歌詞は自己陶酔というか、注いだ感情の量や熱、湿度が高いと感じたんです。対して、サウンドはサラッと乾いていて、気持よく流れていく。その対比というかバランスが絶妙ですよね。前作『SUPERNOVA』を聴いて“まるで祈るような音楽だな”と思ったんですけど、それが更に進んだ感じがするんです。全部の音で1つのものを表現しているというか。

真田:バコーン! と演奏するわけでもなく、しゃがれてウオーッ! と叫ぶわけでもなく、軽快なリズムに乗って…だからチャラいですよね(笑)。

●ハハハ(笑)。チャラいかもしれないけど、それが嫌じゃないんです。

平山:本当に…メンバーみんなが信頼し合ってるんですよね。“素敵なバンドだな”っていつも思う。そうやってホモみたいにいつもメンバーを見てるんです。

●だってホモでしょ?

平山:それは内緒です。

●あ、すみません。

平山:やっぱりメンバーの関係性が音に表れると思うんですよね。メンバーみんなが無駄に難しく考えていないんです。普通のことなのかもしれないですけど、「かっこいいことをやって“かっこいい”と言わせてやろうぜ」って。やることも破天荒だし。

石黒:裕一がいちばん破天荒だけどね(笑)。

●そういうメンバーの関係性というか4人のグルーヴみたいなものが、より音に出るようになってきた?

平山:うん。俺はそう思います。「自己陶酔」って言われたじゃないですか。それはきっと、以前と比べてもっともっと自由になったからだと思うんです。

●何も気にせずに自分たちが信じるものを突き進むようになったと。

平山:曲は修(真田)と俺が種みたいなものを持ってくるかもしれないけど、結局はThe ChronoHEADで完成させるんです。そのときに「ギターはこういう風に弾いてほしいな」とかはほとんどないんです。

●あ、そうなんだ。

真田:リフを話し合って付けるとかはたまにありますけど、基本的には各々のセンスに任せるんです。そうじゃないと4人でやってる意味がないですもんね。

平山:本当に信頼し合っているメンバーだと心から思うから、これもやっていいし、あれもやっていいなっていう安心感がある。例えば俺の場合は本を読むのが好きなんですけど、そこでインスパイアされたものを歌詞にしても全然OKだし、それを「裕一! これかっこいいじゃん!」と言ってくれるメンバーがいるって、すごくいいことだなと思うんです。

●以前と比べても、より自分の個性を出せている感覚があるんですね。

平山:かなりあります。

●The ChronoHEADのアレンジは、各々から出てきたアイディアの化学反応の結果だと。

真田:ある程度は最初に伝えるんですよ。「ビートはこれで」みたいな感じで。でも俊くん(河合)は頭がおかしいんですよ。

●は?

真田:俊くんはプレイヤーとしてすごく変わってて、他のドラマーからの話によると、変なリズムを叩くらしいんです。ドラマーにしかわからないようなツボっていうか。で、たまにとんでもないリズムを叩き始めるんです。「こうやって」と言っても「わかった!」と言って全然違うことをやり出す。

河合:アハハハハ(笑)。

真田:でもそれでミラクルが起こるんです。

平山:そう。とんでもないよね(笑)。いつも想像を超えてくる。

河合:4人でスタジオに入ってアレンジを詰めるとき、最初に弦楽器がコードとかを合わせてるんですよ。その間は暇だから“どういうドラムを叩こうかな?”と頭の中で考えているんですけど、そこで最初にポンと出てきたものを叩くと、「なんだこれ!」と言われることが多くて。

真田:コンパとかしたら個人プレイで女子を口説くタイプなんです。

平山:俊くん性欲強いからな〜。

●何の話だ(笑)。

石黒:移動中とかもドラムの音しか入ってないCDとか聴いたりしてるよね?

河合:うん(笑)。

石黒:俊くんはCDを買うとき、ドラマーのクレジットを見て買うんです。だから持ってるCDはジャンルがバラバラなんですよ。アイドルだったり名前も聞いたことがないバンドだったり。

河合:確かに(笑)。

真田:俊くんはThe ChronoHEADでいちばん幅がありますね。そういうのがプレイに出ているのかもしれない。

●そういう予想外のアイディアも飛び出しつつ、それがOKになると。

真田:もちろん「それもいいけど、別のも試してみて」というやりとりはありますけどね。曲によってトントン拍子で完成することもあれば、みんなで悩んでなかなか固まらなくて、アイディアを絞り出して絞り出して作るっていうこともあります。

●ちなみに今作で苦労した曲はあるんですか?

河合:M-6「YUTORIgeneration」とかは、レコーディングしながらドラムのフレーズ考えてたよね。リズムが最後まで決まらなくて。

平山:俺もレコーディングは「YUTORIgeneration」が大変だったな。でも絞り出して作ったという感じは今回はなかったね。

石黒:俺はM-8「LEMON」かな。この曲はメインで鳴っているギターが最初はなくて、もともとは静かめのアルペジオが入っていて、それで完成形だったんです。でも「このままだとライブでやらなくなっちゃうかも」という話になって、「ガツンとしたインパクトのある曲にしたいからギターでなんとかして」と。

●ギターに託されたと(笑)。

石黒:テンションがマックスじゃない曲だからこそ、それですごく苦労しました。イメージはわかっていたんですけど、それをどうやって表現したらいいのかなって。

真田:「LEMON」はすごくいい曲だと思ったんですけど、最初のアレンジでは他のバンドが演奏してもいいじゃんっていう感じだったんです。良くも悪くも“普通のいい曲”で、The ChronoHEADがやらないと駄目だっていう立ち位置じゃなかったんですよね。だから健くんに「最初から全力でいってみてよ」と言って出てきたギターがこれだったので「最高!」って。ハウリングから始まりますからね(笑)。

●The ChronoHEADらしさを出したかったんですね。

真田:そうですね。アルペジオで曲を完成させるのはThe ChronoHEADはまだ早いんじゃないかなと思って。結果的にすげぇいい感じになってよかったです。この曲だけはもうライブでやっているんですよ。今までのThe ChronoHEADのライブは、陰か陽で言うと“陽”の部分をバンバン出していたんですけど、「LEMON」はライブですごくいいポイントになるんです。この曲はもともと裕一が作ってきたんですけど。

●あ、裕一くんが作ってきたんですか。歌詞はかなり暗いというか、自己の内面を掘り下げるような内容ですけど…裕一くん性格暗いんですか?

平山:暗いですよ(笑)。この曲は梶井基次郎が書いた小説『檸檬』がモチーフになってるんです。大好きな小説なんですけど、主人公のやることがもう突拍子もなくて。病気のくせにパンク…病気パンクなんですよね。それがそのときの自分にかなり重なったというか、“こんな風に生きたいな”と。そう思って曲にしたんです。

●裕一くんは病気パンクなのか。

平山:病気パンクです。更に希望も持ってます。

一同:ハハハハ(笑)。

●こういう内面的な世界が音楽に出ると、音楽から人間が見えるというか、体温を感じるんですよね。

真田:裕一の歌詞って物語じゃないんですよ。一行一行の詩がずーっと続いているというか。前後の繋がりはないかもしれないけど、ひたすら1つのことを歌っているというか。

●うんうん。

真田:対して俺が書く歌詞は物語というか、繋がりがあって。歌詞にそれぞれの個性が如実に出ていると思います。

●確かにそうですね。

真田:それは歌詞だけじゃなくて、曲も同じで。裕一はセンスで曲を作る芸術肌でメロディメイカーでもあるし、対して俺は感覚派っていうか、あまり難しいことや繊細な部分がない。でも、The ChronoHEADのソングライター2人は正反対だからこそ交わると思うんです。裕一のことはめちゃめちゃ信頼しているし、「お前が曲を作った方がいい」ってよく言うんです。俺は歌い手であれればいい。The ChronoHEADのセンターで歌えていればいいんです。この4人でステージに立ったときがいちばんかっこいいという自信があるし、信頼しているからこそ「もっと俺にかっこつけさせてくれ」ってメンバーに対して思ってるんです。それがこのバンドでできれば幸せですね。

interview:Takeshi.Yamanaka

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