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「さようならジャングルライフ!! 」の巻

エー、皆さん実はお知らせ。今回をもって長い間ジャングル・ライフ誌上で細々と続いていたこの連載も終了となります。長かったね、ええ、長かった。もうたぶん今ジャングル・ライフを読んでる人でこのフリーペーパーの20年前を知っている人はほぼいないんじゃないのかねえ。いたら偉い! 偉いけど、一体何をしてる人なのか俺は知りたいね(笑)。

つか、ジャングルライフって昨年20周年だったのね、このコーナーでは見事にスルーしてましたわ。たぶん自分が関わりだした頃が丁度20年前くらいなんじゃないかな、と思います。最初期のジャングルライフって動物が表紙なんですよ。これは有名な話なんですけど、なんで動物か、もうお分かりかと思いますが、PAPA JUNGLEこと平井社長がですな、「やっぱジャングルいうたら動物やろう?」という極めて安易な理由で動物表紙だったという事実! しかもその画像は勝手にどこかから引っ張ってきたという著作権を無視した剛毅さ! そんなゆるーい始まりのこのフリーペーパーもね、20年続くって立派ですよ、本当に立派。あのー、20年という歴史をロック関連に例えると、ですな、ビートルズがデビューしてサイケもプログレもパンクも通過していわゆるMTV時代に突入するまでが20年。そう考えるとジャングルライフの20年がいかに長いかっつー話ですよ、実際。変わらないのはPAPA JUNGLEの太々しいルックスと発言だけですよ、ええ。

あ、そういうのは去年の20周年記念でやった? もういい? ま、そんなジャングルライフで様々なコーナーが生まれ、そして無くなっていったけど、竹内義和さんの「怒髪天を衝く」となんでか俺のコーナーだけがずーっとずーっと最初期から続いてるのな。竹内さんはオモロいので続いてて当然と思うけど、俺のコーナー、ねえ、あまり読み返したりしないんですが、ここ数回分を読み返してみると、たまに真っ当なことも書いてたりはするものの、まあ内容があるようで無い(笑)。今まで続いていたのが奇跡かもしんないねえ。

PAPA JUNGLEからいきなり電話がかかってきて、ですよ、「まどまどー、話があんねん。」と言われたら、ああいよいよこの日が来たか、と思うじゃないですか。だってPAPA JUNGLEから電話がかかって来るって滅多にない。いつもは担当の麗しい(電話でしか話したことないけど)森下さんとやり合ってますからね。そんな社長から直電ですからね、これはきたな、と。終わるな、と。そしたら昔話ですよ、こりゃもう決まりでしょ、確実に。それから俺のコーナーの感想(というかダメ出し)ですよ、その後にジャングルライフの今後の話…え? もう電話の内容話はいいですか。まあそんな流れがありいの、で遂に言いよりました、社長が。「…そういうわけでまどまどー、長い間誌面で頑張ってくれたけどなあ、引き続きネットでこれからは2ヶ月に一度やなくて毎月更新で頼むわー。」と。え? ネットで? 毎月更新? 「そやねんー、連載なあ、全部ネットに移そうと思ってなあ。誌面でホームページに掲載される連載のフォローはするからなー。あ、まあ毎月更新やから文章今みたいにあんなにたくさん書かんでもええわ。その分せっかくやから画像頼むで、画像。ネットやからな。」と。

えー、というわけで誌面のこのコーナーは今号で最終回となり、次回からネットでの連載になるそうです。思い切りアフィリエイト的な連載にー(笑)、まあそれは冗談ですが、どうせならタイトルも一新して奇麗さっぱり新しくスタートしようか、と。これまでタイトル何度か変えたしね。画像もね、仕事やお遊びでお会いした関係の方をあれこれ嫌がっても撮影してアップしようかと(あ、許可は取りますよ)。こんな感じ?

 

187_F_gazou1毎月第1木曜深夜24時からやっているUstream「全日本モナレコード連盟」(全日本モナレコード連盟で検索、ね)出演者をパチリ。mona records行達也、たまに遊びにきてくれる可愛いどころのpaw-paw/ルルルルズのヴォーカル、モミちゃん。そしていつもゆかいなK-POPライ ター、K-POP番長こと松本拓生さん。もう明らかに行達也の目が死んでます。

 

 

 

 

 

 

でー、5月の回のゲストに来てくれたのが「失敗しない生き方」の皆さん。本来は6人ですが、この時は3人で来てくれました。ポップスの中にヒヤリとする詞やフレーズをブチ込むセンスがキまくっておりました。うーむ、6人編成を見に行かないとなあ。HP(http://flavors.me/shippaishinaiikikata)をチェックすると彼らが如何に様々な音楽を愛しているかわかります。CD買ったよ、俺。

 

 

 

 

 

 

187_F_gazou3仕事で訪れた札幌でパチリ。札幌や東京で忙しく活動している劇場型ライヴ・アイドル「WHY@DOLL」の皆さん。か、か、か、かわええなあ〜!!! 彼女達は札幌市白石区にあるライヴハウスが併設されたスタジオ「studio Link's」(http://www.eaglejp.co.jp/links/)に行けば定期公演をしているので会えるぞ。こういうアイドルの皆さんもアップします。お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

とまあ今回はお試しを兼ねて3枚アップしてみましたよ。誌面のほうは印刷都合であまりはっきりとしていないかと思いますが、(おそらく)ジャングルライフのHPのほうは奇麗に掲載されている、はず、だな。だからネットはチェックだ!ということで、次回からはタイトルも一新してジャングルライフのHP上でお会いしましょう。ちょっぴりフリーペーパーのジャングルライフから離れるのは寂しい気もするが、まあ時代ですよ、時代。そんな〜時代も〜♫(そのまま下手に去る)

 

フカミマドカ Profile

レコード会社で新人発掘をしたり、アイドル/GIRL POPのCDを作ってみたり、ラジオでお喋りしてたり、文章書いたり、あれこれしながら音楽でなんとか食っていこうとしている人。ラジオは北海道の FM NORTHWAVE 水曜 22:00 から放送している番組「nishiazabu records store」の1週目を担当。Ustreamは毎月第一木曜深夜下北沢 mona recordsから配信している「全日本モナレコード連盟」に出演。ほかいろいろ。

「日本の女性シンガーソングライター」発売! たのむよみんな、の巻

前回の雪害云々の話から2ヶ月。もうじんわりと春の気配。まあ当たり前ですけどね。これを読む頃には4月、すっかり桜も咲いて春真っ盛りでしょうかね。春になると多くの人を悩ます「花粉症」ね、僕は申し訳ないことに全く症状が出ないんですなあ、ほんと、苦しそうな人を見ていると申し訳ない気持ちでいっぱいでございますよ。いやー申し訳ない申し訳ない。
 いや、実は今年の3月初旬に花粉症疑惑があったんですよね。なんだかボーっとして目がかゆくて鼻がむずむずして…と花粉症の人に言ったら「ああ、いよいよフカミさんも花粉症ですね、花粉症!」とちょっと嬉しそうに断言されたんですけどねえ、残念ながら疲れが溜って抗体が弱くなっていたみたい。寝たら治った。そして再びその事実を伝えたところ、「ああ、そうですか、そりゃよかったですね。…ちっ。」みたいな(笑)。

さて。春はお別れの季節です、と歌ったのはおニャン子ですが(古い)、様々な変化の時期ですね。昨今で一番の変化と言えば東京界隈の人しか分からないかもしれないけど、東急東横線渋谷駅がその歴史の幕を閉じたこと。徐々に近づく終了に対しても皆クールで、おいおいこんなん50年後に三丁目の夕日みたいな映画が公開になったとしたら確実に『渋谷駅をCGで再現しました!』っていうことがネタになるくらいの大変化じゃねえの、これって! なんでそんなに冷静なのよ!? とか思ってましたが、単純に俺の気持ちが急いていただけでしたね。終了当日はニュースでご覧の通りの大混雑でございましたなあ。終了当日は東急に乗る用件がなかったのでそばを通ったくらいでしたが、もう駅前のあちこちで携帯やカメラを使って皆撮影しまくり。なんか大歩道橋を撮影している人もいたんだけど、大歩道橋は別に無くならないんだっつーの(笑)。
そしてこの原稿を仕上げている頃にはまだ営業を開始していませんが、小田急東北沢、下北沢、世田谷代田の地下駅化も始まりましたなあ。これが、まだ始まって体感していないのでなんともいえないですが、どうやら今までの地上駅よりちと井の頭線への乗り換えが面倒くさくなるようでございますな。下北沢周辺のあのあかずの踏切が無くなるのはとってもありがたいことではありますが、どうなんだろう。まあ何にせよ今年の春の東京は変化がいろいろでございます。
話はちとズレますが、かつて地下鉄副都心線が出来てすぐの時にブログで(もうやってたあのブログもまったく触れてないなあ…)乗り換えの不便さを指摘したんですよ。そしたらね、それを天下のyahoo news様にリンクされた事件がかつてございました。あれはビビるよ。普段200人くらいしか見ていなかったブログがその時一日で20万人見られた、っていう。20万ですよ、勢い20万!! あの自分の秘部を不特定多数の人に晒したような気分たるや。恥ずかしい〜(笑)。なので小田急の時はあまり必要以上の異議申し立てはしないようにしまース。
さて、話はガラリと変わりますが、2月の半月くらいかけて久しぶりにドバドバと原稿を書いておりました。その原稿は3/28にシンコーミュージック様から発売になった書籍、ディスク・コレクション「日本の女性シンガーソングライター」に掲載されております! 数名のライターさんに混じって俺! なんか申し訳ない気持ちでございますが。
昨年、今回の「日本の女性シンガーソングライター」の監修をされているライターの長井英治さんとお酒を飲む機会がありまして。その時に70年代80年代のニューミュージックのアーティストについてかなり面白おかしく話したんですよ。ヤマハのあまり再評価の俎板に上らないようなアーティストとかの話を。で、それで長井さん、この企画がシンコーさんで決まった時に僕にも原稿を頼もう、と思っていただいたらしく。ありがたいですなあ。そしてどんな飲みの席でも全力で今後も取り組むことを深く胸に刻みました、ええ(笑)。
で、内容は直接本屋さんなどで手に取っていただきたいのですが、こういうディスクガイド本ってテーマをきっちり絞るとどうやっても「なんであれが載ってないんや!」とか「掘りが甘い」なんて意見が出ます。それはもう今回も確実でしょう。でもね、今回原稿を書かせていただいて、その後長井さんに俺同様参加したライターさんの原稿も含めたまとまった校正用全体コピーをざっくりと見せていただいて、こんなに有名なミュージシャンなのに意外とこういったディスクガイドでほとんど取り上げられていない人もいるんだなーとつくづく思いましたね。読んでいただいた方もそう思ってもらえたら良いなあ、と。例えば自分で原稿を書いた分ではEPOとか、古内東子とか。そして最も意外、と思った中島みゆきとか。もちろんリアルタイムで聴いてきた方にとっては知って当たり前の内容ではあるけれど、新規のリスナーになるかもしれない人にとって偶然出会う指針がほとんどないというのは困ったものですよね。ネットで検索すりゃ出て来るけど、調べようと思わないとなかなか出会えないものだし、こういう本は偶然の出会いを促すためにやはり必要だなあ、と。
そして自分自身今回の原稿を書くにあたって改めて聴き直したアルバムがあって、いろいろ勉強になりましたよ。高木麻早とかなかなか中古レコ屋でも手が伸びなかったけど、高木麻早は70年代末から80年代のアルバム、いいですなあー。この本には残念ながら紹介できなかったけど、原稿終了後数作買っちゃいました。そしてあとがきに書いたけど、自分のルーツに歌謡曲とニューミュージックがあり、今回の参加であらためて「ジャンル関係なく全部ひっくるめてポップスが好き」ということを認識しましたよ。よかったな、参加できて。
あとね、困ったことは選考基準が一応当時のチャートにランクインしているものを中心に、ということだったけど、意外と70年代後半のニューミュージック期のアルバムってCDになっていなかったり、一度はCDになってるけどその後廃盤だったりするものが多いですね。ベストのみ、というアーティストが多い。そしてヤマハ関連は最初メジャー各社からリリースされ、現在はヤマハ自体からリリースになっている物が多かったり、現在はインディレーベルから再発売されている作品も多かった。じゃあレーベル表示はどっちにすべきなんだろうか?とか迷ったなあ。
まあそれはまだメディア時代が大きな趨勢だからこそ、ではありますが。今後はストリーミング配信サービスに向けてレコード会社や原盤管理会社がきちんとフォーマットを決めて自社管理作品の内容をネット上に掲載するべきでしょうね。サーバーからカットしない限り物理上廃盤というものは無くなる訳だし、ストリーミングに関しては原盤貸与というものもなくなるんだろうし。ストリーミング配信サービスは「当社が原盤の権利者ですよー」という事実をちゃんと公表できる良い機会になると思うんですよ。今後それぞれの作品の曲目作詞作曲だけではなく、内容について触れている文章とかも自前で用意し自社ホームページで発表、みたいな出会いのきっかけ作りももっと積極的にやらないといけなくなると思いますね。そのページが魅力的ならリンクで即その音を聴くようになるわけだし。それで著作物の収益があがるわけで。近い将来そういう部署を作らないといけないかもね。こういった未来のことを考えて今回のお仕事をやってみたかった、のでございます。まあほとんどは「楽しみたかった」、という理由ではあるけども(笑)。
皆様、ぜひとも手に取ってくださいましね。よろしく頼むぞ!

“雪にまつわるお話と2012年のリスナーとしての音楽まとめ”の巻

 もう2月ですけど、みなさんあけましておめでとうございます。本年もよろしくです。いきなりですけど、いやー寒い! 今日は寒い(丁度東京に大雪が降った日に原稿をやっております)! 今日は西麻布でラジオ収録があったんだけど、ご一緒してる岡村詩野さんは電車が動かなかったためにスタジオに来ることが出来ませんでした。僕は地下鉄で六本木まで行ける場所に住んでいるので、なんとかたどり着きましたが、六本木から西麻布までの道のりはハードでしたなあ。道は雪で滑るし、風は強くて傘が大破しちゃったし。しかし、そんなこんなも豪雪地帯に比べたら大変なんて言っていられませんよね。僕の実家がある青森の津軽地方も豪雪地帯で、一晩で雪が膝くらい積もるんですよ。正月に帰省して雪かきしましたが、ほんの数時間で元の木阿弥。毎朝、今日東京のあちこちで見られたような雪かきをしないと車が出せない。都会は甘っちょろいぜ! とか言われそうですなあ。ただ、逆に田舎では体験できない雪の危険もありますわ。それは今日まさに六本木で体験しましたが、ビルから落ちてくる雪、ね。これが危険だわ。豪雪地帯のビルのような落雪対策をあまりやっていないが故、高いところから雪がバシバシすごい勢いで落ちてくる。ニュースによりますと、東京スカイツリーも落雪対策がいろいろ大変なようですな。今日の六本木も歩道に高いビルから雪が落ちてきまして、そのドシャッっていう音からして当たったら確実にお子さんやご老人は怪我をするんじゃないかなあ。こうまとまって昼に雪が降るのって僕が東京に来て8年にして初めて。だからこそいろいろ都会の弱点が明らかになりましたよ。

 

雪、といえば去年の12月実家用に除雪機を買いました。一昨年、親父が初めて除雪で弱音を吐きまして、「じゃあこの際除雪機買おう。」と話し合い、いつ買おうかと話しつつ、なんとか除雪機無しでしのいでたら季節が春になってしまい、結局昨年雪が降るまで親父も僕もそんなこと忘れてたんですけど。あのー、除雪機って雪が降るまでに買わないと在庫がなくなっちゃうんですね。だから気づいた時には売り切れてて、さあどうしよう大変だ、ということに。豪雪地帯の除雪機って電動式とかそういう小型のじゃ話にならんのですよ。最低5馬力、それ以上のガソリン使用の中型機以上じゃないと使い物にならない。だから在庫数が限られているんですよね。しかしまあ、この東京で、まさか除雪機についてこんなに調べて詳しくなるとは思わなかった(笑)。いろいろ調べましたよ。オーガの撥水対策は、とかさあ、絶対東京じゃ知ってても使い道がないよなあ。結局除雪機はオークションで購入しました。根気よく探してたら丁度青森の方が、もう使わない8馬力の除雪機を出品されてまして、相場より幾分高かったけど、まあ新品で買う半額くらいの価格だし、他の地方からの運搬費などを考えると、なんてあれこれ考えて思い切ってえいやっと入札。オークションでこんな10ン万のものを入札したことがなかったのでちょっと緊張したなあ。
オークションは無事落札でき、相手の方も親切でスムーズに除雪機は年末までに到着したわけです。若干バッテリーに不具合があったようだけど、それも交換で解消され、僕が年末に帰省してから初の本格的起動、と相成ったわけですが、除雪機なんて運転したことないじゃないスか。僕、今の実家は青森だけど、実は生まれも福岡だし、育ちも雪がほとんど積もらないような場所で。数年前に亡くなった母親の生家が青森で、母親の希望で青森に家を建てちゃったから実家がここになってしまったので。そんな僕が除雪機を買って運転することになるとは。で、運転してみた感想ですけど、まー慣れが必要ですな、アレは。車体を前に後ろに移動させながらオーガ(雪を巻き込んでいく部分のこと)を上下させて、さらに雪の飛ばす方向を調節して、と運転しながら何かと忙しい。底抜け脱線ゲームか、これは!! ドーっと突進させたら雪がドドーっと飲み込まれて、ブワーと雪が飛んで行って(なんか知恵ない文章ですなあ・笑)、と想像したようにはいかないもんですなあ。普段は親父が使う物なので、まずは親父が慣れないといけないけど、70超えたこれまた出身が僕同様雪にあまり縁のない場所の親父に使いこなすことができるのかなー。そんなことを運転しつつ思っていたのでございます。
で、正月が明けて実家から帰って来てしばらく後に親父に電話して、その後除雪機はどうよ? なんて聞いてみたところ、結局ね、雪が積もっている場所に除雪機が入って行かず、雪を広い場所に移動させて来てから除雪機で飛ばしている、という話。んー、それじゃああまり、意味ないんじゃない、かなー(笑)? まあ除雪機って本当は雪が積もって硬くならないうちにどんどん飛ばして行くためのものなので、積もって時間が経って雪が硬くなっている状況じゃ仕方ないらしいけど、うーむ、何か納得できんなあ。とはいえ親父は買って満足げではあるので、買ってよかったですよ、ええ。僕も納得している!
今回の話、雪害に縁のない地方でこれを読んでいる人にとっては、「ナンの話を延々書いてるんじゃい!」と思われてるかもしれないし、逆に生まれから雪害に悩まされている地方の人からは「当たり前じゃん。甘い甘い。」なんて思われているかもしれませんが、そんな除雪機購入のあれこれを経験している間にいろいろ考えちゃったんですよね。親父もいい歳だし、何か無い限り自分より早く亡くなるわけだけど、父亡き後、果たしてこの青森に将来僕が住んで雪かきをするんだろうか、と。僕は免許も無い、青森に親戚がいるとはいえこの場所に馴染みが有る訳ではない、住むのはとってもハード。そして母親が亡くなった時にも悩んだ話だけど、何より就職口がない。今の自分の仕事とリンクするような仕事は青森には到底無い訳です。でもね、行くごとにこの実家に愛着は湧いて来て、手放すのはなんだかもったいない。とはいえ、最初の方に行った通り、日に下手すりゃ膝くらいまでくらい雪が積もったりするんですよ。だから雪かきのためにも住まないわけにはいかないんですよね。別荘みたいに休みが出来た時に泊まる家として使ったら、なんてことは現実では不可能なのね。
実際青森や近県の田舎の方の話を聞くと、家族は都会に住んで、実家には老齢の方だけが住んでおり、結局その方が亡くなると誰も住む人がいなくなり、家は風雪ですぐぼろぼろになっていって、結局廃屋になって放置されてしまっている家がたくさんある、と。うちの実家の近所にもそんな廃屋がいくつもあるんだよなあ。この状況がかなり深刻な問題なのね。いわゆる「限界集落(意味は検索してくれ)問題」ほどではないにせよ、田舎を取り巻く状況はかなりハード。最近でも除雪の予算が全然足りなくて、というニュースがありましたが、あれもそのひとつ。人が少ない場所にはお金はかけられない。でも住んでいる人にとっては生死に関わる問題なのですよ、雪害って、ねえ。都会の雪問題と大きく違うのは雪をかく人がいない、かく人は高齢者で事故も多い、さらにそんな雪が春まで溶けない、ということ。溶かすにも川や海まで運ばなくてはいけない。その運搬費にもお金がかかる訳で。
最近では雪で発電するという「スターリングエンジン」というものが実用化に向けて研究だそうですが、まだまだ実用化には時間がかかりそう。北海道美唄市で行われているコンピューターのサーバーを雪で冷やす、といった試みが実験検証中ということですが、日本の各地で行うためにはやはり運搬費とか場所の確保、雪がいつも安定供給できるか、など様々な問題はあるみたい。でもね、こういった利雪というものの運営の目処が立ったらもっと予算を国から下ろしてもらってどんどん進んで行ったらいいなあ、と思う。単純に都会から遠く離れた場所で生きて行くための現地事業がどんどん増えることはいいことだと思うんですよ。事業が生まれたら、人口の流出は食い止められ、またそこに違う産業が生まれて、ということになるので、ね。未来を感じるということはとてもいいこと。
とまあ今回は雪にまつわる話でほとんど終わってしまいましたなあ。音楽の話とか全然書いてない。んー、2012年も終わったので昨年の自分のまとめくらいざっくりだけど書いておきますね。
昨年、リスナーとしては圧倒的に洋楽を聴いてましたよ。もちろん日本のアルバムもいいものがあったけど、海外の作品でよすぎる物が多かった。特に前半。ジャズではEsperanza SpaldingとRobert Glasper Experimentがほぼ同時期にリリースされて、この二枚は特によく聴いた。ヒップホップ、R&Bも良い作品が多かったね。一昨年末にリリースされ、僕が購入したのが2012年初頭だったSam OckとかKero Oneといった在米韓国人の作品が暖かくてよかった。あと元々Slakah The Beatchildという名前でヒップホップを作っていたトロントのクリエーター、ブライアン”スラッカー”ジョセフが60,70年代のロックやポップに影響を受けて作った作品The SlakadeliqsやQuantic Feat. Alice Russell、Monophonicsといったサイケ・ソウル、サイケ・ポップのエッセンスが入ったクラブミュージックも気分だったなあ。ロックでもDr.Johnのアルバムとかよく聴いたけど、やっぱりサイケぽかったしね。あとは…The Beach Boysの新作、これはもうねえ、ライヴも見に行ったし、今でも聴いて胸がきゅんとなってます(笑)。
邦楽ではアイドルもロックもポップスもクラブミュージックも、とにかくジャンルレスでバラバラに聴いてたけど、いわゆるアイドル、東京女子流やTomato n Pineのアルバムにはやられたなー。トマパイ、まさか年末に活動を散開しちゃうとは。Apogeeの永野亮君、一十三十一、かせきさいだぁのアルバムがよかったよね。
駆け足で書きましたが、今年も引き続きジャンルレスで新譜をとにかく聴き続けて行くつもりでございます。新譜買うのって楽しいス。今の作品あまり聴いてないんですよー、なんて人もよくいらっしゃいますが、もったいないですよー。
というわけで、2013年の音楽に関わるあれこれは一体どうなるんですかねえ。今年も引き続き、皆さんよろしくお願いいたしますね。それではまた次回!

“Spotifyと輸入アナログのお話”の巻

あっという間にもう今年も終わり、だなあ。いろいろあったなあ、今年も。でも、大きな悪いことも個人的には無かったので(まー政治が経済がどうの、といった眉をひそめるような各種社会問題はありますが)、総じて良い年といえるでしょうな。地震で被災された皆様も昨年よりは良い年だったと言えるのなら素晴らしいのですが…。来年はもっと良くなるといいよね。

さて、最近の音楽関連のトピックスといえば、iTunes storeでSONYさんの音源が買えるようになった、という嬉しいニュースがございましたね。巷では小室さんのtwitterでのつぶやきがよかったんじゃないの? なんて言われておりますが、その真偽はともかくSONYの膨大なカタログがそのうち手軽に入手できるようになるかもしれない、ということはとってもいいこと。現状ではまだ新譜と一部のヒット作の旧譜中心ですが、そのうちすかんちとかBO GUMBOSとか遠藤賢司の『HARD FOLK KENJI』とか太田裕美とかキャンディーズとかカルメンマキ初期作とかそーゆーものも入手できるようになるのでしょう、きっと! いいこと! 極めていい(ちょっと偏っててすまん)! とはいえ、おそらく来年はもっともっと大きな変化が本格化していくんだろうなあ、と。現状、今皆さんは音源を配信でもしくはCDで購入しリッピングしてそれをiPodやiPhoneみたいなもので聴く、もしくはiCloudとかで聴く、という環境で日々音楽に親しんでいるのでしょうが、来年はおそらくSpotifyのサービスがいよいよ日本でも始まるんじゃないですかねえ。そしてこれが始まったら本当に音楽を巡る環境や聴き方はガラリと変わります。Spotifyってなあに? という人にざっくりと説明いたしますと、要は「もういちいちチミのパソコンにあるiTunesに音源をリッピングしたりiTunes storeで音源を買わなくても、パソコンで、もしくはiPhoneとかでSpotifyのサイトやアプリにアクセスすればCM付きで半年間は全くの無料、その後もCM付きで同じ曲を聴く回数、時間の制限あり(回数、時間制限は欧州のみ)なら無料で、もしくは月1300円くらい(現状の海外の値段ね)払えばCM抜きで聴きたい音源をストリーミングでいくらでも聴けちゃう。ハードディスクの容量も食わないし、面倒な管理も無用。」、っていうサービス。4大メジャーレーベルもインディレーベルも参加し、1500万以上の楽曲が聴き放題とか。日本で始まってもさすがにJ-POP含め全ての音源が、というのはもちろん不可能とは思いますが(iTunesですら無理なんだもんね)、いわゆる洋楽に関しては既にサービスが始まっている国と同じになるわけで、そうなるともう本当に洋楽に関してはこのサービスが一般化して、CDを買う量が減るでしょうね。でも買う量が一気に減るから聴かなくなる、じゃなくてむしろこのサービスが始まることによって上手くやれば洋楽を聴く人が増えるんじゃないかなあ、なんて思いますよ。なんたって聴き放題なんだもの。
そういうサービスかつてなかったっけ? と思い出す人もいるはず。そう、Napster Japanね。タワレコがやっていてあっという間に撤収したやつ。懐かしいねえ。でもほんの5年くらい前の話なんだけどね。実際このSpotifyのサービスとNapster Japanがやっていたサービスってザックリと考えてみれば実はあまり変わらない。でも状況がNapster Japanが設立された2006年当時と今じゃ違う。Napster JapanはなによりiPodに対応しなかったからねえ。音源を外に持ち出すには専用のプレイヤーが必要で、基本は携帯電話で聴かせるサービス、という形がまだ一般的じゃなかった。日本ではDRMフリーの波に対応できなくて結局サービスが続けられなくなったんだけど。失敗とはいえサービスの基本フォームはNapsterが作ってたわけで、そう考えれば早かった。で、実はSpotifyの出資者がかつてNapsterを作ったショーン・パーカーだったりしますよ。あれだ、映画「ソーシャル・ネットワーク」でジャスティン・ティンバーレイクが演ってた人ね。なんか話によるとSpotifyのサービスを見てショーンさん(33歳)が惚れ込んで連絡を取り、出資することになったそう。俺の屍を乗り越えて行けるのはお前、みたいな感じか? できる男はすごいねえ。
以前僕は「CDがメディアの中心という時代が終わっちゃっても良いのに!」とここで書いて一部の人たちから反発を喰らったのですが、いや、実はあそこでいいたかったのは「パッケージは作りたい理由のある物、必要なもののみを作ったらいいじゃないスか? もう全部をパッケージ化する必要性は感じない」ということでありました。そして「その作りたい理由を持って作るパッケージが音質的にもけして高品質とはもはや言えない、なによりコピーができてしまうCompact Discでええのかいな?」ということ。当時は僕もSpotifyみたいなストリーミングサービスをあまり考えずに発言してましたが、Spotifyの登場でますます以前の考えを強くしてます。ストリーミングサービスが素晴らしいな、と思うことがもうひとつ。偉い人が考える「不法アップロード、不法ダウンロードは許さん!」みたいな物言いって確かにそりゃそうなのですが、解決する手段は啓蒙やそれに圧力をかけることも必要ですが、何より不法アップロード、不法ダウンロードの意味をなくす、「もう後ろめたい感じで不法なことをしなくても、ほら、皆さんこれ便利でしょ〜?」っていう合法なサービスを用意するということが一番と思います。その意味をなくすサービスってストリーミングサービスなんじゃないスかねえ。機能の限定はされるものの無料で、もしくは1000円ちょっと払ったら機能制限なしで好きなだけ聴けるなら当然そちらを選ぶ人も多いと思いますよ。ハードディスクの容量食わないんだから。いたちごっこを繰り返す手間暇を考えれば元から絶つ、という仕組み作りは素晴らしいなあと思います。じゃあ絶対Spotifyの登場によってこの日本で音楽を巡る状況が好転するかと言えば少々懐疑的な部分もあるんです。たとえばちょっと前までのダウンロードサービス同様、SONYの音源はSONYがやってるストリーミングサービスのみで聴いてね、ということになるんじゃないか、とかね。実際既にSONYは欧米では「Music Unlimited powered by Qriocity」というストリーミングサービスをしているのですが、そちらをSpotifyに合わせて日本に導入、SONY音源を聴きたいならそっちで、というパターンもあり得る。例によって極めて使い勝手が悪い状況になる可能性がプンプンしますなあ。そしてSpotifyが広がった一つの目玉である「無料」というフォームを許可しない可能性もある。実はSONYのMusic Unlimited powered by Qriocityも無料フォームがないんだよね。それで海外では「生まれて即死」、なんて言われていたりするんだけど…。無料で使わせて、さらに便利に使うために1000円くらい払ってよ、というSpotifyの欧米での方法ができないのなら「じゃ、イラネ」ということになりかねない。あと値段。今のiTunes storeの邦楽の値段設定とSpotifyの値段設定を見て、かつてのNapster Japanの値段設定を思い出せばわかるだろうけど、おそらく海外のように1000円〜1300円、ということはありえない。おそらく、だけど、プレミアム会員1990円、とかそんな値段になるんじゃなかろか? これね、かつてNapsterがプレミアム会員1980円だったんだけど、高い! と言われてたんだよなー。SONY音源なし。無料会員なし、月額1990円、となってしまったら? んー。心配。大丈夫かなあ。
話はちょっと変わってSpotifyのサービスがスタートしたら、CDの購入数が減るだろうけど、代わりにきっと購入数が増えるだろうな、というものがございます。それはアナログ。もう既に散々購入してるじゃないですか? と僕を直接知っている人から突っ込まれそうだけど、中古じゃなくて新譜のアナログの話ね。ビートルズのアナログがあらためて出たということもあってyahooニュースとかでも取り上げられていましたが、ビートルズに限らず結構な数のアイテムが輸入アナログでリリースされております。既に実はもう徐々にアナログを買う件数が増えていたりするんだけど、現状はCDや配信がリリースされてちょっと経ってからアナログが出たりするパターンが多いので我慢できずにCDや配信で先に買ってしまう作品もあるんですよ。でもSpotifyがスタートしたら聴き放題でチェックするのでアナログまで待っても問題ないじゃないスか? これはありがたいなあ。思う存分アナログ買えるわ(笑)。今新譜で出るアナログっていいですよー。180gとか盤が厚い物が多くて音もいいしさ。値段が多少高くてもコレクト心がくすぐられるなあ。またも批判を受けそうな気もしますが、よく配信嫌い、CDでやっぱり欲しいんですよ、とおっしゃられる方をネット上で見かけますが、その理由が「ジャケット含めてアートフォームだと思うので」、とかだったり。じゃあアナログのほうがよくない? ジャケット大きいしさあ、というと、アナログはプレイヤーがないので、とかいうんだよね。わけわからんですわ(笑)。もはやCDプレイヤーがパソコンに装備されていない時代になっていきつつあるのに。しかもアナログはほぼ複製できないじゃない? 物として残しておくなら条件はアナログの方が確実に良いと思うのよね。で、今販売されている新譜の輸入アナログって中にダウンロードカードが入っていてアクセスすると音源がデータで手に入る、アナログ+ダウンロードも多くて素晴らしいなあと思うよ。一番理にかなっているもん、普段聴くのはパソコンで、ゆっくり時間のある時はアナログで、というスタイルが。まあ一度皆さんもAmazonとかのアナログコーナーをチェックしてほしいものですな。
というわけで今回はspotifyと輸入アナログのお話でございました。では皆様残りの数週間、よい年をお過ごしください。そして2013年が皆様にとってよい年でありますよう、早めのご挨拶をさせていただきます。ではまた来年!

“夏のトピックス ”の巻

えー、唐突でございますが今福岡にいるのでございます。いわゆる出張ね。で、さっきまでたらふく「ふとっぱら」(博多にある居酒屋名店)で飲み食べをしてまいりまして、半ば酔った頭でこの原稿をやっている、と。なんでわざわざ福岡で? 単純に原稿の締め切り忘れてました。すみません。福岡涼しいですよ。まあこのジャングルライフが発行される頃にはきっと全国的に涼しくなっているんだろうけど、今(9/19)はまだ東京蒸しておりますなあ。飲みながら福岡の人に「東京の温度、1、2度やる。湿気付きで」なんて冗談を言っておりましたが、福岡に来て本来の初秋らしさを満喫しております。

さて、10月になりますと、世の中は変化の季節。僕の周りでも去る人あり、無くなるものあり。仙台のDate FMでやっていたラジオ番組「ニポノフォン」が終了となりました。3年やってたので寂しいねえ。聴いてくれていた人もいたのであらためてここで「聴いてくれてありがとうございました!」とお礼を述べておきます。日本で制作された曲、というくくりだけで年代もジャンルも売れた売れない関係なく選曲していた番組、だったんだけど、こんな無茶な番組をオンエアしてくれていたDate FMさんと番組制作をしてくれていたanybee soundsさんに感謝。またいつか機会があったら仙台の皆さんお会いしましょう。
でもまだ北海道の水曜22時から岡村詩野さんとやっている「nishiazabu records store」は10月以降も放送される、とのことなので、こちらのほうは北海道の皆様が中心になりますが引き続きよろしくお願いしますね。
まあそんな寂しいお知らせもございますが、先日CARNATION(9/19 アルバム「SWEET ROMANCE」発売したところ!傑作!)の直枝さんと飲む機会がございまして、その際に直枝さんに「フカミ君、またDJやりなよー。」と背中をポンと押されたりしたので、ラジオを1本失った代わりといってはナンですが、徐々にDJを復活したいなあ、とか思ったりして。で、直枝さんと飲み終わって帰って来たらtwitterのメッセージに偶然DJのお誘いがありましたよ!こりゃもう偶然とは思えん。というわけで告知。

5Z弦(blog: http://ameblo.jp/5zgen/  Twitter: http://twitter.com/5zg )
2012/10/27(Sat)  16:00 open (22:00 close)
中野Heavysick Zero(HP: http://www.heavysick.co.jp/zero/index.html)
DOOR:2500YEN(1D) *ハロウィン仮装で入場:2000 YEN(1D)

きっと楽しいよ。
この2ヶ月の夏のトピックスというと先月のこのページでも書いておりましたがTOKYO IDOL FESTIVAL 2012(TIF 2012)に行ってきました。とてつもない暑さでとてもハードな出来事も多々ありましたが、新たな出会いも思うところもあったりとてもためになったイベントでしたなあ。つくづくアイドルの本当の面白さは生にあるんだなあと思ったね。実際見ないとわかんないことも多いのね。MCがグダグダなチームがあったり、お客さんに高度な振り付けを要求するグループがあったり。女性やカップルのお客さんが多いことにも驚きでございましたね。本編に出演できなかったアイドルがゲリラライヴをしてチラシを配りまくってたり、ね。各アイドルは歩いて控え室から出演会場へ移動して行くんだけど、その移動の雰囲気で話題になっている度合いがよくわかりましたよ。単に歩いているだけでもオーラが全く違う。東京女子流やぱすぽ☆はその移動すらステージの一環のようだったなあ。
来年の夏にこのイベントが行われるのか、はたまた違う形で行われるのかそれは不明ですが、今年のこのタイミングでTIF 2012を見れたことは重要になるんじゃないかなあ。来年TIF 2013が行われるとすれば多分規模はもっと大きくなるはずだと思う。「サマーソニック」も「夏の魔物」も「MINAMI WHEEL」も出演者の中にアイドルが混じっていて、しかもそれがあくまで自然になりつつあるご時世だもんね。
あ、ちなみによかったのは「東京女子流」「でんぱ組.inc」「LinQ」「RYUTist」「キャラメル☆リボン」そして「チームしゃちほこ」でございました。しゃちほこヤバい。あれは唖然とする(笑)。
そして夏のトピックスもうひとつ。それはThe Beach Boys来日公演をどうしても見たい!ということで半ば強引に東京から来日最終日の名古屋まで行って来たのであります。
結成50周年記念としてBrian WilsonもAl JardineもDavid Marksも、そしてMike LoveとBruce Johnstonもいる再集結プロジェクト。これはもう2度と見れないかもしれぬ、と来日前からいそいそとチケットをおさえて楽しみにしておりまして。で、私用でどうしても行けなかった初日の幕張QVCマリンフィールドに行った人の話を聞いたところ、パンフレットのスペシャルバージョンとしてメンバー全員のサインが入った限定版も販売されていた、と。ああ、欲しい。どうしてもサイン入りパンフレットが欲しい!…結局何時に物販販売開始か会場に行くしかわからなかったので午前11時には会場入りし(物販販売時間スタートの実に4時間前)、延々会場脇のスペースで販売を待ったのでございました。名古屋で何部販売されるのかわからないし、あったとしても自分が並んでいる順番までサイン入りパンフがあるのかもう心配で心配で。こんなに物販で欲しいと思ったことは無いんですよ、本当。
幸いにも待ちの場所が日陰で見事に晴れ上がったその日の太陽を直に浴びることなく済んだので待つことが出来ましたが、もしあれが外だったら。しかも買えなかったら…俺、死んでたかも(笑)。
14時少し前から物販スタッフの皆さんが段ボールを運んできて物販の準備を始め、僕同様心配していたのでありましょう、僕より先に並んでいたお客さんがスタッフさんに限定パンフが何部販売されるのか聞いてくれました。その数30部!…くらい、とのこと。おお、僕の並び順10番台じゃないスか!買える!安心と同時に疲れがドッと(笑)。
並んだ甲斐あって15時に無事一生のお宝になるでありましょうThe Beach Boysメンバー全員サイン入り限定パンフを買うことができたのであります!ああよかったよかった!ちなみにサイン入りではない通常のパンフも16時には完売したとこと(販売数があまりに少ないよ!)。
パンフの話で字数を食いましたが、もちろん多くの見に行った人がtwitterやブログで書いていらっしゃる通り、コンサート自体素晴らしいものでございました。オープニングアクトのAmericaは生んだ数々のヒット曲の印象よりはるかに骨太な演奏。でもちゃんとヒット曲はたっぷり聴かせてくれた手堅いステージング。
そして続いてのThe Beach Boysはヒット曲をド頭から飛ばしまくる怒濤の展開で。安定したザッツ・エンタテインメントなマイクとブルース、繊細で、もはや安定は望めないけどその生み出したメロディの素晴らしさは十分伝わるブライアン、人懐っこい、暖かみのあふれるアル、そしてギターを弾きまくる現役感のあるデヴィッド。近年はバラバラだったそれらのビーチボーイズ・パズルが一つになるなんて想像できなかった。バックを支えるメンバーもブライアンのライヴでおなじみのメンバーにマイクのThe Beach Boysバンドメンバーが加わったスペシャルバンド。ダリアンが見事にカールの代役を勤め上げた「DarlinF"」の歌が光ったね。
染みたのはこの世に残った全員が揃ったからこそすることができたもうこの世を離れたカールとデニスの歌と映像に合わせて演奏される特別な2曲。我慢してたけどやはりホロリとしちゃいました。新曲That's Why God Made the Radioもね、何年経ってもビーチボーイズの芯のような曲を生むことが出来る、その証明のような曲だよなあ。これにもホロリ。
最後は来日公演で初めてブライアンが立ってBarbara Annでベースを弾く嬉しいプレゼントがあったり。幕張より5曲も多い2時間弱のステージはあっという間に終わったのであります。
もちろんカールやデニスはいないけれど、それでもマイク隊、アル隊、そしてブライアン隊が合体した今回の記念ライヴがやっぱり一番ビーチボーイズらしいものを提示してくれたんじゃないかなあ、と思えたことはとても重要。このプロジェクトは今回のツアーで〆、という寂しいニュースが伝わって来ておりますが、長いツアーじゃない形で構わないからたまにやってほしいなあ、と切に願いたい。
帰りの新幹線の中でコンサートを反芻しながら、ああ僕は音楽がまだ楽しめるなあ、よかったなあ、としみじみしたりしましたよ。
アイドル・フェスもThe Beach Boysも両方楽しめて、まだまだ得るものがいっぱいあるうちは音楽を生業にできるなあ、なんて。そんなことを思った夏のトピックスでございましたよ。

無茶! 地方アイドル!! のまき

やあやあやあ。ずいぶんな暑さになりましたなあ。誰が読んでいるか全くわからないページでございますよ、ええ。

さて、アイドルである。いきなりですけど。これを読んでいらっしゃる奇特な方の中にもアイドル好き、って言う人がいらっしゃるかもしれません。

とある縁がございまして、仕事でいわゆる地方のアイドル、ロコドルさんをお世話されている方々と会う機会がありまして、やはりお会いするんだったら現行のアイドルについてちょっとでも知っておかないと、と思っていろいろ調べさせていただいたんですよ。で、こりゃあかなりオモロいことになってますなあ、なんて思いまして。

多くの人が指摘していたりするのですが、これはもうかつてのバンドブーム的様相になっているのだねえ。いわゆるハロプロ所属のユニットやAKB48やももいろクローバーZといった有名どころから全国各地で活動している名前がほとんど伝わっていないアイドルまで、思う以上の数のアイドルが存在していて、それぞれがそれぞれのスタンスで活動している、と。それぞれのスタンス、それぞれのコンセプト、それぞれの楽曲、そのそれぞれが上を目指している、というのがいいよね。上って言ってもメジャーデビューとか(そういうグループもいるだろうけど)ではなく、動員であったり作ったCDの売り上げだったり、ダイレクトにお客さんありきの部分で上を目指しているって言うのがいいなあ。ファンの人たちも能動的だよね。
ファンも応援してるアイドルと接しているという感覚で応援している人が多い。ステージ上も客席も全員が楽しめるよう必死に楽しんでいるなあ、と思いましたね。まあ中には無茶な人もいるだろうけど(笑)。
ね、バンドブームといっしょでしょ(これは当時を知るおじさん向けね)? こんな話もファンの皆さんからすればもうとっくに昔からそう思っていた、という話なんでしょうけど。でもねえ、その事情を知らない人間からしたらやはり衝撃的ではありましたよ。とはいえだからバンドは駄目だ、とかは思いませんけどね。バンドの中にももちろんガンガン盛り上げてたりしっかり売り上げを作っているバンドもいるわけで。
個々では面白い試みをしているバンドもいっぱいいる。
ただ無茶を承知で「バンド全体」、いわゆる「オノレで曲を作って複数で演奏するチーム全体」でどうなのよ? といえば正直新しい何かで大成功してるバンドはなかなか出てこないし、シーンとして停滞しているのは認めざるを得ない。
そのうちこれを突破するような形で何かしらのシーンも出てくるような気もするけど…いやそれより新しい形で凄まじい動員や売り上げ、TVで音楽情報を知るような人まできっちり影響力を持ったバンドが出てこない限りはなかなか突破しにくいかもなあ。
アイドルにせよ、いわゆる同人音楽であったりにせよ、これまであまり関わってこなかったものにちゃんと目を向けて音を聴いて調べてみると、学ぶところが本当に多いね。
特にアイドルのステージには唸らされた。場内満員のZEPPで複数のアイドルが出て、そのトリでスマイレージが出て来てMC一発、「今日はたくさんのアイドルさんが出演してて、たくさんのファンの皆さんが集まっていて。そんなここにいらっしゃるいろんなファンの皆さん全員をスマイレージのファンにしたいと思っています」と言うんだよね。今、ライヴハウスの通常ブッキングでこれをちゃんと言えるバンドがいくつあるよ? と思った。しかもスマイレージ、ステージングも歌もプロだったしねー。もうあまり積極的にロック・フェスに行きたい! とは実は思ったりしてないんだけど、“Tokyo idol Festival 2012”には行きたいねえ。見たことないアイドルいっぱいいるからねえ。

で、そんなアイドル自体ももちろんだけど、お会いしたスタッフの方々もそれぞれ全くスタンスが別で面白かったな~。もちろん企業としてキッチリやっていって収支もちゃんとして、というスタッフの方も入れば、あまりに「そんなあなた無茶な!」みたいな人もいたりして。プロフェッショナルな人の話も面白いんだけど、あまりに「そんなあなた無茶な!」な人が面白いので匿名にしつつ書きますわ。ジャングルライフ的にはこっちのほうが面白いでしょ(笑)? とある地方のアイドルのマネージャーさんに会って、どこにでもあるファミレスで打ち合わせをしたのね。
まあその前段で、まずファミレスなので注文をするためにウェイトレスさんを呼ぶわけじゃないですか。そしたらそのウェイトレスが実はその会いにいったマネージャーさんがお世話しているアイドルのメンバー(笑)。まあそこから既にかなり無茶な! っていう話ではありますが、さらにこれまでのヒストリーを聞いてみたらこれがかなり大河ロマンといいますか、無茶な大河ドラマが(笑)。そんな大河をメンバーが運んで来たハンバーグを食べ食べ話を聞いたわけです。まずその女性が元は何をしてたかって言うと、役所の水道課で契約勤務。それをしながら市の青少年育成のためのイベント手伝いをしてたそうで。
で、その頃彼女の知らぬところで市の偉いさん同士が「最近地方でアイドルを作ってPRとかさせたりするのがあるらしいぞ、うちでもできんかな~?」という話になって、市のあちこちの人に「やらないか?」と声をかけていたそうなんだけど、にべなく断られていたそうなのね(いきなりだもんなあ)。で、丁度契約が終わって暇になっていた彼女の元にも話が来て。でも彼女だけは何の裏付けもなく、「やりましょう。」と言っちゃったらしいんだなあ。それは仕事がなかったから? と聞いてみたら、「いえ、なんとなく『できる』と思っちゃったんですよー。」と(笑)。

とはいえアイドル育成の経験なんてあるわきゃあない彼女、しかも引き受けて2月後(!)の市の夏祭りでいきなり初ステージを行うことが決定して、さあ大変だ、どうしようといろいろ考えて、「曲を作らないと!」という話になったそうであります。俺は彼女に聞いてみたんですよ、あなた元々音楽を何かされていたんですか? と。そしたら「いえ、リコーダーくらいですね」とキッパリ。じゃあどうしたんよ、と聞いてみたら、「一晩中曲を考えて考えて、そしたら下りて来たんです! 詞と曲が!!」と(笑)。それで彼女すぐ青少年育成仕事で知り合いになっていた、音楽教室で楽器を弾いていた先生のところに飛んでいって、「先生! この曲を譜面にしてほしいんですっ!」って言ったらしいんですなあ。先生もいい人で引き受けてくれたらしいんだけど、その譜面に起こす方法が、

「頭に残っていた曲を目の前で何度も歌って譜面にしてもらった」

そうであります。無茶苦茶すぎ(笑)。録音して持っていったらいいじゃん! といったら「今思えばそうですよね~」ですと。ゆとりか!!

さらに、そんな無茶が通ってようやく曲ができる段取りになってハッと気がついたことが

「メンバーどうしよう」

だったそうな(笑)。まだメンバーいなかったのかよ!! で、町にあったダンススクールやらなんやらでわらしべ長者のように「かわいい子いない?」と聞いて回って、様々な人の協力もあってようやくメンバーが決まり、今度は、スタイリストとかメイクどうするよ! という話になったそうで、予算もないしどうしよう、と考えて考えてまた彼女ひらめいた訳です。

「妹が美容師やってまして」

家族か(笑)! ま~この妹もいい人で引き受けてくれたそうで(いい人いっぱいやなあ、この町)。無事曲もメンバーもスタイリストも決まって、さらにダンスのレッスンもアイドルのロゴもホームページも協力者が現れたおかげで初ステージはなんとかやり遂げたそうであります。なんというDo It Yourselfアイドル道! 無茶! ここから先もまだまだ茨のような無茶話が続くのですが、そこは割愛させていただいて(5回くらいまた無茶な! っていう話があった)、彼女の話を聞いていて、ずっと思っていたことがあったのでズバッと聞いてみたんですよ、「もしかして、あなたがアイドルになりたかったんじゃないですか?」と。そしたら彼女ニコニコしながら携帯出して来て、画像を見せてくれたんだけど、それが、

「へへへ、もうスペシャル・ユニットで妹と2人でステージ立っちゃいました。」

ていう。ズバリかい!! でもねえ、話を聞いていてなんか嬉しくなりましたわ。まさしく地方のPRらしくはある。バクチ打ってそれが普通実現不可能なのに、町のいい人たちの協力で見事やってのけるアイドルとマネージャー。で、今後の活動とかも聞いてみたわけです。盛り上がりつつある地方アイドル状況の中でこのアイドルを今後ドーするのか? と。そしたら彼女、キッパリといいましたね、

「えー、うちらは家庭や学校優先ですからそういうのが都合がついたときにイベント、出る感じかなー」

…えー、いわば「メンバーの都合が付けば会えるかもしれないアイドル」というわけですな。ゆとりか(笑)!! でもねえ、このチーム最近さらにちびっこのチームができてるんだよなー。応援したい、個人的に。いや、応援するしかないじゃないスか、マネージャー込で(邪道)!

というわけで今回はとある地方アイドルのマネージャーさんについてのお話でございました。あのー、先日エンターブレイン社様より発売されている書籍「全国あいどるmap 2012-2013」製作委員会の方とお会いして、この話をしてみたところ、「いやいやそうなんですよ、面白いんですよ実はスタッフも(笑)。」とおっしゃっていたので全国各地で無茶!、かどうかは知らないけどかなりの猛者がいらっしゃるようでございます、アイドルのスタッフの皆さん。そういう猛者の話を聞いてみたいよなあー。そんな今月でございました。ああ、Rhymeberry、いいわ~(今日買ったとこ)。

世の中は気づかないうちに刻々と変わっているのよなアの巻

はい、もうすっかり初夏でございますなあ。あっという間に夏だよ夏! まあ僕は例によって例のごとくレコード買ったりグズグズと過ごしておりますが、皆様はどうおすごしでしょうかね。最近のマイブームは下北沢のレコード店、「フラッシュ・ディスク・ランチ」で100円300円シングル盤を買ってきて、同じくフラッシュで売ってるアナログ洗浄液でのんびり拭いて聴くことですかねえ。

この100円300円シングル、かなりボロッボロなものが多いんだけど、国内ではリリースされてない曲も多いのね。で、それを買ってきて拭いてある程度汚れを落として聴いてみて、ああ、この盤は割と奇麗になったとか、この盤は拭いてもちょっと駄目かあ、とか考えながら、仕事とか心配事とかそういう雑念を一切考えずにのんびり過ごす、と。そうするとストレスが飛ぶんですよね。もはやストレス発散のためにこの安っレコを買っていると言っても過言ではございますまい…とほとんどオッサンの域でございますが、まあいいんだよ! アナログ・フリークの贅沢でございますよ、ほんと。もうねえ、100円だから音がシャリシャリしててもこの際いいの! オモロいことにシングルなら許せるんだよなあ、ノイズも。あ、フラッシュのアナログ洗浄液は安いしオススメですよ、皆さん。もう某AB液とか使ってないもんね(とまあこれはハードなアナログ・フリークしかわからないネタ)。
あと、パソコンを買い替えました。新しいパソコンは初のノートパソコン、初のMac。Mac book proに限界ギリギリまでメモリを増設してもらい、HDも積み替えてもらって。そうしたらなんだよ、この快調さ! なんだよこのスピード! 一体なんだったんだ、今までのパソコンの鈍重さは! きわめて快調なパソコン生活になっておりますよ、ええ。使い慣れないMacということもあって最初は心配したけど、1ヶ月も触ってたら慣れましたわ。もうあまりストレスを感じたりしないね。さっさと早いうちからMacにしときゃよかったね、なんて思いましたわ。今着々と書き込んでいるこの原稿もMacに搭載したWordでやってますがねえ、フォントが美しいわ、Macは。よほど革新的なことがない限り今後Windowsに戻ることはなさげだね。さようならWindows、こんにちは、Mac。別にMacの回し者じゃないんだけどさあ。
とまあそんな楽しげな時間は過ごしているものの、実際は楽しくない話もいっぱい。いわゆる「不景気」話も多いねえ。でもね、先日参加するのは2回目なんだけど、「M3」というイベントに参加してきたんだな。このジャングルライフ読者の皆さんは「M3ってなあに?」っていう人も多そうなので軽~くしますと、東京流通センターで年2回行われている「音系・メディアミックス同人即売会」のことでございますよ。音に特化した同人即売会。詳しくはM3で検索するとおそらくトップに出てくるのでそれを読め(ざっくりした説明でスマヌ。まあ http://www.m3net.jp/ を見てみたらよいよ)。要は同じ志向を持った人が集って同人サークルを作り、音楽や映像作品を制作してそれを音盤化してこの場で売っているんだけど、本当にたくさんのサークル、たくさんのお客さんが毎回来場しているんだな。参加サークルは1000以上、参加者は1日1万人を超えていると思う。昨年初めて行った際には圧倒されている間に1日終わってしまったけど、今回は幾分冷静になってあちこち散策、楽しませていただきました。M3に行ったことのある人はみんなきっと思うだろうこと、それは「CDの売り上げが不調って言ってるけど一体なんだよ?」っていうことでしょうなあ。大勢のお客さんがわいわいと来場し、それぞれがお目当てのCDを買い、1FにあるコンビニのキャッシュディスペンサーにはCDを買って足りなくなったお金をおろす長い行列ができ、昼過ぎには人気サークルの作品が売り切れて早々に店じまい。夕方くらいになると今度は宅急便で買った大量のCDを家に送る人がいっぱい(宅急便業者さんも会場内にコーナーを作っているし、配送用の段ボールも売ってます)。とにかくこの場所では、たくさんのお客さんが皆CDを買いにきている。こんな風景、見たことがない。まあそんな話をすると、中には「マニアックなジャンルだから…」っていう人もいたりするんだけどね、あのー、いわゆるロックのインディって今やCD作っても500枚売ることができない、流通しても通販やっても売り上げ数百枚が限度だったっていうバンドを僕はいっぱい知っていて、もちろん売り上げがすべてではないけれど、少なくともたった1日で数百枚の売り上げをこのM3で作る、そういうものがあるものをマニアックと言い切ってしまっていいのかねえ? 敵を作りそうな発言しちゃいますが、僕はもはやロックっていうものもマイナーになりつつあるという認識を皆持った方がいいと思うんだけど。もちろん売れてるものもある、でも以前よりずっと作った作品を売ることが難しいジャンルになりつつあるんだもの。そしてその選んでいるプロセスが実はかかったお金の回収率がきわめて悪い方法を選んでいるんだよなあ。これについてはまたの機会で。
で、あらためていろんなことを考えたね。いわゆる「CDの売り上げ不調」とか「これからはライヴの時代」とかそういったよく目にする文章は果たして本当かもう一度みんな考えてみた方がいい。果たしてこれはすべてのジャンルに対してそうであるのか? 少なくとも全てではないんじゃないかなあ。目の前の状況を見てたらそう思うよ。もちろんこういった同人音楽がすべて素晴らしい! と手放しで褒め上げるつもりはないし、実際様々な問題も聞いております。でもね、こういうジャンルもあって、そこでは媒体で言われていることが当てはまらないものもあるという事実は認識しておくべき。そう考えれば、今音楽が抱えている様々な問題も考えようだよね。最近呑みの席で良く口走ってしまうんだけど、僕は2000年代のやってきたことを敢えて否定したい。否定して違うやり方をしたほうがこの先も残っていられるんじゃないかな、と。もちろん好きなものはそのまま好きなんだけど、一度否定して新しいことに飛び込んでいかないとずっと同じ悩みを抱えたまま時間が過ぎていくんじゃないかなあ、と思う。よく考えて、というのは当たり前だけど、よくよく考えすぎて時間をかけてしまうなら失敗覚悟で違うやり方で飛び込んで行く方が僕はいいと思うんだな、特にアマチュアは。失敗上等じゃないスか、アマチュアなんだもの。少なくとも今の方法よりはいいものが生まれるかもね。最近ネットを中心に様々な新しいメディアやらSNSやら出てくるじゃないスか。いろいろ勉強しなきゃあとか皆考えてると思うんだけど、新しいものの恩恵を大きく受けられる人って新しいものを時間をかけてあれこれ様子見しながら理解する人じゃなくて、実は面白いと思ったらいち早く飛びついて使いながら覚えていく人、なんだよね。誰かが使ってみて、その具合を聞いてみて、それから、なんて様子見をちんたらやってたら当たり前に使えるようになるだけで、大きな恩恵は受けられないという認識をしたほうがいいね。で、一番恩恵が受けられる人はもちろんプログラミングをしてアプリやソフトを開発しちゃう人。先日かつてインディレーベルやマネージメントをしていた方と久しぶりに昼ご飯を食べて、今何やってるんですか? と聞いてみたら「成功するかどうかはわからないけど、あるアプリ企画を思いついたので知人のプログラマーに頼んでソフト開発をしてもらっているんですよ」とのこと。音楽は? と聞いたら、「もう自分がこれまで関係を持っていたジャンルで生活基盤を作っていくのはなかなか難しいので、そこに予算を投下するんじゃなくてこのアプリに…」とのこと。うーむ、かつては有名バンドのマネージャーさんだったんだけどね。でもとても納得できるお話だったなあ。
余談だけどその時出ていた話で、日本の音楽関連の人は未だにsxsw(サウスバイサウスウエスト)を「音楽のお祭り」と思っている人がいっぱいなんだけど、それは一部正しいけど、全体では間違っていて、2000年代後半以降sxswは「IT・音楽・映画のお祭り」になっております。特にIT関連は世界最大規模ということでIT関連企業の人がいっぱい当地に行っているんだけど、皆さんはこれを知ってました? 大きさからすると音楽よりむしろそちらのほうが規模はずっと大きい。かつての新人ミュージシャンを紹介したりするためのイベントは、今や新しいアプリやソフトを紹介するイベントに変貌しているのでございます。日本でかつてのsxswに影響を受けて始められた都市型のイベント(ライブ・サーキット)がいくつかありますが、じゃあ現在の姿であるITと音楽と映像のイベント、という切り口でやっているイベントが日本であるのか? といえばそれは音楽事業がやっているものじゃなくて僕は「ニコニコ超会議」じゃないの? と思っておりますよ。仕事柄音楽を中心とした状況を見てるけど、書籍、映像、そのほかあらゆるものの状況が変化をしているなあ、といよいよ実感ができるようになってきてるね。数年前に今は変化の途中、てな話をこのページで書いた記憶があるけど、もう皆が目に見える形にいよいよなってきているのですな。だからもう変化は完了しつつあるのかもしれないね。その変化を感じて理解しているなら、敢えて旧態のやり方を選びコツコツやっていくということもありかもしれない。でもなんだかよくわからないままいつの間にか乗り過ごし、もう後を追いかけていくだけということは絶対に避けたいね。でも、どうやらそうなりつつある会社や個人がいっぱいいそうな気配。
これは皆さんももちろん関係のある話。個人個人それぞれが考えるべき話ですよ。友達やミュージシャン仲間や様々な人と酒でも飲みながらいろいろ討論してみたらいいと思うよ。そうやって身近にどんどんしないとね。
そんなことを思いつつ、今回はこれまで。また次回!!

収納、悩ましいよね~の巻

さて、震災から1年が経ちました。まだたったの1年。先はまだまだ長いのですよ。お話にならないくらい物事は片付いていないし、状況が良くなっていない。かつての阪神淡路の震災でも被災された方がおっしゃってましたが、一番辛いのは忘れられること、ですよね。阪神淡路大震災での被害はもう片付いている状況に思えるけれど実際は様々な点で終わっていないわけで、そう考えると今回の震災も10年、20年では到底片付くなんて思えませんよね。でも震災関連の現地のニュースはだんだん扱いが小さくなっているような。ニュースもグルメとかファッションとかそういうニュースもよいかもしれませんが、こっちのほうが視聴率とれるから、といって震災の被害を受けた地域のニュースを小さく扱ってはいけないと思うんですがね。仕方ない、ですかね。どうなんですかねえ。今年の3/11に黙祷をされた方もされなかった方も、これから毎年3/11になったら現地を思うことはしましょうよね。状況を見守りましょうよ。

さて、話は変わりまして。
今回は趣味のCDやレコード購入に関してのお話。あのー、中古レコードの値段がどんどん下がっていると思いません? 同好の皆様。もちろん元々高くて全然値段が下がっていないものもありますが、全体的に買いやすい値段になりつつありますなあ。以前は数千円するレコードが今や千円台で買えたり、逆に以前高値で買ったレコードが1000円切ってたり。買う側の僕らからすると安くなったことはありがたい限りではありますが、売ってる側の中古レコード店の方は大変だろうなあ。そんなことを考えながら一喜一憂、恩恵にあずからせていただいております。
最近今まで買ったレコードの整理をしようと考えまして、あらためて自宅の倉庫部屋に積んであるレコードの入った段ボール箱を開けちゃあ中身の盤の裁判をしておりました。この裁判、なかなかにキツいものがございます。もうこのレコードはいらないだろう、でも売っても値段がつかないだろう、じゃあもったいないから残すか。いやいや、そんなやさしいことを言っていたら全然減らないじゃん!! 心を鬼にして有罪、処分。いや、でも一度だけ聴いて考えよう(笑)。そんなことをやってたら日が暮れるわけですよ、ええ。そんな中身チェックしなくてはならない段ボール箱が3、40箱ございます。さらにそれとは別に棚に並んでいるレコードもあったりしてね。よくレコード何枚くらいあるんですか? と聞かれますが、数えていないので正確な数字はわかりませんが、1万枚はあると思うんですよ実際。それを半分くらいになんとかしたいなあ、と。なんで処理したいかは後述しますが、とにかく倉庫部屋にうず高く積んである段ボール箱をなんとかしなければ。
そんなにあったら高いレコードもありそうですよね、というのもよく言われるんですが、それがねえ、僕が買ってきたレコードというのがほとんど値段つきません。かつてジャングルライフから出版された『DISCナウ! !VSレコードやくざ』という本に僕も参加していて、そこで現BALLROOM RECORDS店長の内門洋さんと対談しているのですがね、読んだ人にしかわからない話ですが、発行された1998年から14年経って、今になって僕は言いたい! 「あそこで内門さんが僕に言ってる言葉は全面的に正しい! それに当時気づかなかった僕がアホだった!!」と。僕が90年代後半から2000年代前半にかけて馬鹿買いしていたいわゆるクラブでかける用の12インチ、ほとんど今やお金になりません。元から高かったディスコものの名盤12インチ(いわゆるガラージュ・クラシックみたいなもの)みたいなものや一部のもの以外はもはやタダなら引き取ってあげてもいいかな、みたいな感じになっております。考えてみればこういった新譜で買っていた12インチ、1枚1000円くらいでしたからおそらく今までにつぎ込んだ金額は結構人気の軽自動車新車1台分くらいは軽くつぎ込んでいることでしょうな。それが今やゴミ値。とほほほほ。まあ車同様使い倒して廃車、みたいなものと考えて自分を納得させようとはしているものの、それでもナア。
あとね、当時盛んに買っていた100円コーナーレコの類も今となっては場所をとるだけとなっちゃいましたねえ。いや、これは今でもたまに買うんですけど、今はもうただ安いというだけではなるべく手を出さないようにしております。これは本当に必要か、CDでよくない? とか逡巡しながら吟味しないと。まあそれでも買っちゃうんですけどね(買ってるんじゃん!)。
昨年段ボール7箱分のレコードを抜いたんですが、それは東北方面のお知り合いになった某レコード店に売ったんですよ。お店で役に立つんだったらという気持ちで。そしたら一応買い取り金額を出してくださったのですが、「こんな駄盤をいっぱい送ってしまって逆にごめんなさい!」ていうお値段で。申し訳ないのでそのままその出してもらった買取金額は東北の義捐金に回してください、ということにしました。具体的な金額は書きませんが、5ケタはもちろんありません、そんな金額でございます。
まあでもそれがきっかけで、レコードを後生大切に抱えていっても特に12インチは2度と聴かないだろうものも多いし、引越しのたびに大変な思いをするのも馬鹿馬鹿しいとかそんな気持ちになったのでございますよ。持ってる全てをふたたびかけるようなDJイベント数をする気ももうありませんしね。ああ処理しちゃおうかな、という気持ちに。
そして、もうひとつ処理したい最も大きい理由があるんですけど。それはCDの在庫も相当なものになってしまった、ということでございます。あのー、以前も書いたと思うんですが、基本僕は特殊パッケージ以外CDのプラケースをはずして随時捨てております。東京に引っ越しで出てくる際に思い切ってプラ外しをして、捨てたプラケースの重さが実に200キロあったんですよね。なんで重さを知っているかっていうと、あまりに外したプラが大量すぎて、普通のゴミ回収では持って行ってくれなくて、それで友人の車に外したプラケースを詰め込んで産業ゴミ処理場に持ち込んだら、その重さによって処理金額がかかる仕組みらしく、計ってみたら200キロだった、と。
その後、買ったCDはケース外しをしてコンスタントに捨てて、基本パソコンに音源を取り込んで段ボール箱に詰めて保管、ということを日夜繰り返しておりますが、だんだんとその段ボール箱の数が増えておりまして…。ケース外しをしたCDはだいたい元の3分の1の厚さになるんですよ。つまりよくホームセンターで売られている、CDが100枚収容できる段ボール箱に300枚弱収納できるんですが、それがね、今見えるところにあるだけで20箱以上ある(笑)。もちろん特殊パッケージなんかもあるので一概に300枚とはいきませんが、単純計算CD6000枚。プラス倉庫部屋にまだあるのでCDこれまた1万枚はあるんじゃないか、と。それをドーする? と考えりゃ、そりゃレコード処分しておくべきだろうという自分内の結論に。
さらに最近はせっかく外したケースをはめ戻したり、もとのまま保管したりするものも出てきております。最近よく買っているCDっていうのがace recordsとかKENT recordsといった50年代60年代英米オールディーズものだったりするんですが、ブックレットの内容が素晴らしくて、これは手元に並べていつでも読める状態にしときたいなあ、なんて贅沢なことを思うようになりまして。何やってるんですかねえ、俺様ったら!
CDの存在理由がどんどん希薄になっていく中で、このブックレット(+音源)の内容というものがどんどん重要になっていくんじゃないかなあ、なんてやっぱり思います。持ってて価値のあるブックレット(+音源)ならCD買うよ。ブックレットの中が歌詞のみなら正直もう音源だけパソコンに取り込んだらいい。なんなら配信でもいい。そのジャケがいいっていうなら僕はやっぱりアナログで欲しいや。
基本今回の話は再発盤のことを書いておりますが、現在進行形で活動しているバンドの人も資料価値という点でブックレットの編集とかしたらいいと思いますよ。1stならそれまでのライヴ出演のリストとか、収録した楽曲の解説とか。
まあそんな収納の話云々で今回は潰れちゃいますが、このレコードとかCDにまつわる盤の内容以外の話はいつまで経っても飽きることがない。長い間にわたってたくさんの人と様々な話をしてきました。これからも事あるごとにすると思いますがね。レコードを収納する袋(いわゆる外袋)はどこがいい? とかさ、レコードの掃除のウオッシャー(洗浄液)はどこがオススメかとかさ。盤の内容話ももちろんしますが、アクセサリーの話はジャンル関係なくただただレコードやCDを買っている全ての人とすることができますもんね。
以前僕は全ての販売される音楽が配信に一度なってしまったらいい、という話を書いて様々なご意見をかなりいただきましたが、『拭いたり外袋に入れたり収納のことを考えたり、そんなどうでもいい余計な世話がかかるところが好きなので(残って欲しい)』と言われたら、その気持ちはわかります。だからこそ一度全部配信にしちゃって、その余計な世話をかけてもいいと思える、本当に必要な作品のみ形としてリリースするほうがよくない? とも思うけど。そしてそう考えると僕はやっぱりCDより手間がかかるアナログのほうを残して欲しいと思っちゃうんだよナアー。
といいながら1万枚近くCD持ってるけど(笑)。

あけまして、しょっぱい話の巻

2012年、あけましておめでとうございます。ってもう2月だけどさ。でもいいじゃん、昨年は辛いことがありました。でもまあこうして腹立ったり泣きそうになりながらも年を越えることができた、と。皆さんにとって今年は悲しみや怒りより喜びや笑いがいっぱいありますように。といいつつ、今回もちょっとしょっぱい話を書くんだけどね。

一昨年くらいから徐々に自分の中の音楽に関わる仕事内容を変えつつありまして。それはどういうことかと申しますと、まあこれまではバンドとかシンガーソングライターの人に関わって、インディレーベルでCDを作ってみたりライヴでいっしょにいろんなところに行ってみたり、という仕事をしてきたんだけれども、数年前から「今までの仕事内容だけじゃきっと今後駄目だろうなあ」と思ってきたのであります。もちろんとはいうもののインディレーベルやメジャーのバンドとかの音を聴くのは好きでCDを買ったりはしてるんですけどね。でも自分でやる仕事は方向性を変えていきたいなあ、と思った。
で、一昨年から曲も詞も書かない、いわゆるヴォーカリストの子に目を向けるようにし出したんです。最初は慣れぬことなので“なんじゃこれは?”とか“ドーしたらええんよ!”なんてことも思ったりしてたんだけど、ちょっとずつコツみたいなものとか考え方や捉え方を学ぶようになりました。今までの僕を知っている人からすると、「そんなことしてたんですか!」とびっくりされるんだけど。でもヴォーカリストの子と関わるようになって、学ぶことも多いんですよ。歌手になりたい、と志望する人はそれこそたくさんいて、そんな中で飛びぬける子はやはり貪欲なんですよね。自分を認識させるために必死。ヴォーカリストなんだから歌だけで勝負すればいいじゃないか、というのは甘くって。それだけではなかなか飛びぬけられない現実があったりします。上手い子だったら実はそこそこいっぱいいるんですよ。その中で飛びぬける子は話しているとどんどん引き付けられるんですよね。話し方や表情や話す内容においても“ああ、なるほどなあ”と思います。さらに僕はあまり多くのお付き合いはありませんが、いわゆるローティーンのアイドル志望の子とか、“この歳でこのしっかりした考え方はなんじゃ!!”とか思いますよ、ホント。いわゆるヴォーカリストのみ、ではないんですが、去年知り合った12歳の女の子は歌以外にもギターで弾き語って、ダンスも踊って、演技の勉強もして、それを親がやらせているわけでもなく、自分で通いたいと言ってやってる、っていう。まーすごい。話をすると将来のビジョンをちゃんと持っててねえ。何してたよ、12歳の時のオレ! 鼻垂らして赤とんぼ追っかけているようなもんでしたわー(笑)。
そんなヴォーカル志望の子にソングライターチームが曲を書き、プログラマーであったりミュージシャンであったりがトラックを作り、そのオケで歌って、という作業(まあそんな完成形のところまで僕はやってませんが)を今まで僕はあまり意識して仕事して来なかったわけですが、そんな音楽制作の現場にいらっしゃる会社の人たちとここ最近でお知り合いになってお話を伺っていると、これがとても勉強になりますね。今週中に曲を、とクライアントから言われたら今週中に複数の曲を用意するのが当たり前。しかもメロだけじゃなく、ある程度アレンジも完成した形で。なかなか曲が上がらないバンドマンやシンガーソングライターにとっては耳の痛い話ですが、それが彼らの仕事。できなかったらもちろんお金は発生しないし次からの仕事が来ない場合もある。かなり厳しい仕事ですが、一様にみんな熱を持ってお仕事をされていらっしゃいます。素晴らしいなあと思いましたよ。
そんなあれこれを経験し、勉強した上で思ったことは、だいたいバンドの子と接していると考え方がバンド的と言いますか、『自作自演が基本、オリジナリティ至上主義』みたいなものになりがちじゃないですか。でもその思想が実はとても偏っていて、当たり前だけどそうじゃないパターンもいっぱいあって。で、実は“いわゆるバンド志向のみで物事を考えてるほうが今後どんどんマイナーになっていくんじゃないの?”という考え方になってきたんですよ。
最近アルテスパブリッシングから発売になっている『文化系のためのヒップホップ入門』という本を読ませていただいたんですが、これが面白くて。もちろんこの本が元々意図するヒップホップってなんなのよ!? という部分で入門書としてかなり面白い内容ではあるんですが、同時に現状いかにロックの分が悪いか、ということを痛感するんですよね。そしてこの本で書かれていることが今僕がバンド志向に対して考えていることほとんど同じなのです。日本におけるヒップホップの意味合いがこの本で語られるアメリカのシーンとは違うのですべてを当てはめることはできないのですが、それでもロックという音楽に関する考察は日本の現状とかなり当てはまるんですよね。詳しくどうの、というのはこの本を読んでいただいたらよい、という話でもあるんですけど(笑)、僕が思ったのはどんどんそのオノレの志向によって個の音楽であるロックは、小さいコミュニティになりつつあるんだなあ、と。時代とずれを生じているかも、と。2010年11月に新書『未来型サバイバル音楽論』が発刊になって、あの時は僕もこのページで取り上げたけど、たった1年で状況はまた変化していて、今になって思えばあの本はあくまでバンド志向、自作自演する人に向けて書かれたものであって、あの前後から出てきたアイドルブームや個々完全分業制で作品を作り上げている同人音楽やVOCALOIDといったものに対してはそぐわない部分もありますよね。ネットも、“あの本以降に一気にUstreamで自己表現しているバンドが増えたか?”といえばさほどでもないし。自作自演をしている人はなんとか損しないようトントンにしていきましょう、という部分では今でも全然有効でためになるとは思うけど、音楽で生活をし、大きくしていくという意味では別のやり方もあるんじゃないかなあ。全て自作自演で考えなくてもいいんだから、というのが今の僕の考えです。もちろんこれは音楽の質の話では全然なくて、ロックのマイナーだろうとメジャーだろうといいと思える作品はいっぱいあるし、今後もリリースされるでしょう。すでに別にお仕事をしながら生活の基盤を作り、すばらしい作品をリリースしているバンドもいますしね。そして無論今後もバンドの中でも多くの人を引きつけるものは出てくるだろうけど、こと音楽をお金に還元し生活を続けていくことをしたい、という話なら従来のバンド的な考え方のみで行動というのはハードルをどんどん上げる要因になるでしょうね。じたばたしないとたぶん難しい。ここまで書いてきてバンドの人の中には「じゃあ何? 音楽で生活しようと思ったらバンドなんてヤメれ、ということ?」と腹を立てる人もいるかもしれないけど、ヤメろ、というより、今やっている形態で活動を続け生活基盤を確保して暮らして行きたいと考えるのなら、まず自分達を巡る環境はどういう状況になっていて、それを理解した上でどう活動していくか考えて行動したほうがいいんじゃないのかなあ、というお話かと。たとえば複数のバンドが出演するイベントばかりに出ていれば全体の上がりがバンド数で等分されるし、さらにバンドはメンバーが複数いるわけで、ライヴで稼いだお金はさらに等分される。結局楽器運搬のために車とか使ったらマイナスとかよくあるお話。それはどうなのか考えたほうがいいですよね。ライヴハウスでのバンドもしくは職業イベンターではない人による企画(僕もかつてはかなりやってました)が当たり前のようになって早幾年ですが、お友達だから、とかじゃなく何のために出るのかをちゃんと考えたほうがいいよなあ、と思いますね。ワンマンやったほうが確実にギャラはあるんだから、ワンマンへの導線のためにどう活動するのかを考えないといけない。そんな当たり前のようなことから、さあマネージメントをどうしようとか、作品はどうしようとかそんなことまで今までよりもっともっとシリアスに考えないとまずい時代になってるよ、と思います。
先日旧知の元ライヴハウスのスタッフさんで現在はバンドのお世話をされている方と茶飲み話をしていて、つくづくバンドの人は10年以上前からあまり考えが変わっていないんだなあ、と思いました。その話の中で「バンドメンバーが『やっぱりCDをプレスして流通に乗せたいんですよね、だって他のバンドになめられるから』と言ってるんですよ」と言っていたので、状況が整っていないのに、今やレコード店も昔と違って厳しいから「なめられるから」とかそういう理由でプレスして流通に乗せてもね、全然商品を取ってくれないし、幸運にも取ってくれたとしても売れなかったらその数はパソコン上に記憶され、次回作の時に手厳しい初回数をつけられますよ。自分で自分の首を絞めているんですけどね、それ。と答えました。未だにそんな感覚なのかーと逆に驚いたくらいですわ。以前ならとりあえず1枚、という注文数が今や1枚取るくらいならゼロにして注文にしなさい、と店長や本部からお店の人は厳しく言われているのにねえ。自分を取り巻く環境を考えると、もうこの環境下でインディレーベルでCDを、というのはあまり考えていないし、個人的にはインディ・バブルはとっくにはじけてる、と思っています。注文数も以前よりずっと少ない。これからCDを流通させてお店に置いてもらおうと思っているバンドの人は(初めてCDをリリースするという意味で)新人というだけでもうリスキーな時代なんだということは認識しておくべきですよね。「じゃあどーすりゃいいの?」という質問には個々のジャンルもあるし、活動状況もあるので一概には言えないんですが、今後はアマチュアバンドの中にも格差がどんどん生まれてくるとは思います。失礼な言い方ですが、できるチームとできないバンド。「できる」というのはきっとバンドじゃなくてチーム。できるバンドはバンドだけじゃなく、友達やファンの関係じゃない冷静な判断をする人がスタッフとしてついてたりするパターンが多いと思うのでチーム、と。そして申し訳ないですが、そうじゃないバンドは他に定職を持ってあくまで趣味としてバンド活動を続けることも考えの中に入れておいたほうがいいかもしれません。だってもうできるチームでさえその全てが経済的に潤うかと考えると疑問だったりするので。自作自演の、バンドという形態はどんどんシビアな状況になっています。きっと皆さんが思う以上に。
いやー今回はしょっぱい話だったでしょ。でもそう思っています。そして、世の中さらにややこしいことになってきているのですが…それはまた次回、かなあ。

歯をなめんな!の巻

今年もいよいよ終わりですなあ。ほんと、あちこちで言われていることですが、今年はいろいろあった。ありすぎて何がなんだか、という気持ち。このジャングルライフの連載も3/11以降はどうしても震災について触れざるを得なかった。震災のインパクトはそれこそ今年だけじゃなくてこれから何年も語られていくべきことでしょう。実際まだその衝撃は大きい。過去のものではもちろん全くない。

実は震災とは別に僕個人的にも大きな出来事がありました。いや、震災なんかと比べものに全くならない些細なことなんですけど。しかもジャングルライフではこのことを全く触れぬまま半年過ぎてしまいましたわ。それくらい小さな、でも個人的には大きい出来事(笑)。あのー、5月に入院をしてたのです。生まれてはじめての入院、と思っていたんですけど実は先日父親に聞いたところ幼稚園の頃小児喘息で若干入院してたらしいのですが、まあそんな記憶はありませんから、記憶が固まってはじめての入院。その入院の理由が「歯と歯茎」。歯で入院。もっと大きなご病気や怪我で入院した人にとっては本当に申し訳ない話なんですけども。よく虫歯をこじらせたら人間死ぬで、という話は日常出たりするじゃないスか。生死のことはともかく、経験したから言いますが、歯はこじらせたら少なくとも入院、手術はするぞ、と言いたい。今回はこの入院のお話。
元はといえば昨年の年末に前歯の差し歯が取れちゃいまして、さすがに前歯が無いのは正月早々見場が悪いということで歯医者に行ったわけです。取れた差し歯をはめてください、という理由で。そしたらレントゲン撮られていろいろ診察されんですけどね、先生が言うには「差し歯はとりあえずはめますが、年明けても通ってきてもらえますか?」というお話。まあこの際だから他の歯も虫歯でどうしようもなくなっているようだし通いますか、くらいの軽い気持ちで了承したわけです。で、年明け。歯医者に行くと先生がこれからの治療説明というのをしてくださったんですけど、その際に、「あのーフカミさんの歯の生えている付け根が膿んでしまっているんですよ。それもかなり患部が大きい。ここで治療できる分はしますが、この膿溜りは歯科では処置ができないので大学病院の口腔外科に行っていただきたい。紹介状も用意しますので。」とのこと。いやはや歯で大学病院とはえらいことですなあ、なんて呑気に思っていたんですが、何度も歯科に通ううちに詳しく話を聞いていると、どうも状況が思うよりシリアスなようで。普通歯の根元の膿溜りみたいなものは差し歯の穴から治療薬を入れて治療するそうなんですが、僕の歯の根本に広がっている膿溜りは数本の歯の根本にまたがってあるくらい大きなものであるということ。そしてこの膿を治療しないとそのうち大変なことになる、と。それでもまあその時にはまださほど大きなことだとは思っていなかったんですよね。
そのうちに3/11。大学病院に行くきっかけを失い、しばらくそのままになっていたのですが、歯医者の先生が毎回「大学病院に行きましたか?」というのでついに行くことに。長い長い待ち時間を経てレントゲンを撮り、口腔外科の先生と面談したのですが、開口一番「すみませんが次回CTスキャンを撮ってきてください。」と。CTスキャンですか? 歯で? と思いつつ、その次の回にはCTスキャンを撮影。だんだん事が思うよりずっとシリアスなんだと思ってきたところで先生の衝撃的な言葉。「(CTスキャンの結果を見ながら)あなたの歯の付け根の膿溜りね、ここからここまで、この黒くなっている部分が全てそうなんですよ。これはちょっと特殊な状況です。」と前歯の左半分ほぼ全てを指差して言うわけです。さらに「さあ、いつ手術しましょうか?」と。手術ですか? 歯で? そしてどうやら手術後は数日入院してほしい、とのこと。歯で手術! 歯で入院!

手術の手順を聞いたら、これがもう無口になるような内容で。唇を持ち上げて歯と歯茎の間の部分を切って開き(痛たたたた)、膿溜りを全て除去して再び縫う、と。その際に前歯の差し歯の部分が残るかどうかはわからない。もしかすると差し歯にしている前歯3本なくなる可能性もある、とか言うんですよ、これが! ここにきてようやくこの自分の置かれている状況がシリアスなんだと気づきましたわ。ただ、手術は1時間あまりで終わるし、入院は顔が腫れるのと手術後の経過を見るためということで3日以内で退院は出来るから大丈夫、といわれてちょっとだけ持ち直しましたが。
すっかり気持ちが落ちて5月末の木曜日。僕は信濃町の大学病院に入院いたしました。入院病棟は昔からある古い病棟。6人部屋。まるでサナトリウムのよう。入院して4時間後、手から点滴を流されながら車椅子で手術室へ。手術室に入ると、よくTVや映画で見るような大きな部屋。歯と歯茎の手術でこの部屋かよ! と思ったら手術室に続々と白衣を着た男女が入ってくるのです。そう、ここは大学病院。生徒が僕の手術を見学しにきてたのでございます。ああなんか恥ずかしいぞ。
いよいよ部分麻酔から手術にとりかかるべく先生がやってきたのですが、手術直前に先生が、「あのー、手術中なにかBGMをおかけできますが、どうしましょうか?」といわれたので、室内で流れていた音楽をあらためて聴いてみれば(手術室に入ってからそんな音楽をまともに聴けるような状況ではございませんでした)、イージーリスニングアレンジをされた山下達郎先生の「クリスマス・イブ」のカヴァーが流れていたので思わず、「山下達郎さんが好きなのでこれでお願いします。」と答えたりして。
そこからまあ鼻と口だけが出るような布で顔を隠し、歯茎に部分麻酔の注射を打ち、麻痺してから手術がスタート。音楽は山下達郎からユーミンやらサザンやらのポップス・イージーリスニング・カヴァーが流れる中、何かの金属がカチャカチャ音を立てて自分の歯と歯茎のあたりをいじっているのですが、見えないから何をやっているのかわからない。麻酔がかかっているので痛くは無いけれど、時々先生が「××をとって。」とか「これは××だよな。」とかそういう言葉が音楽とともに遠くで聞こえている、奇妙な時間。そんな状況がしばらく続いていると、徐々に痛みがちょっとずつ戻ってきて。おいおい、大丈夫なのかこれは、と。歯と歯茎上では電気のこぎりのような音が鳴っているし、どんどん不安になっていく。そのうちとんかちで歯をガンガン叩かれ始めたりして。その頃には痛みがかなり戻ってきていたので、もうこれが痛い痛い! とはいえそれを言葉で伝えられないのでしょうがなく、「ううう」、とか「ああ」、とかそういう言葉を出すとようやく先生が「患者さんが痛がっているじゃないの。麻酔を追加して。」と言って処置してくれたので痛みは和らいだものの、それまでの痛みで泣いてやんの、俺! …まあ、人生で確実にトップを争う痛みでございました。

結局1時間の予定の手術は大幅に延長し、2時間近くかかって終了したのでございますが、不安だったのは前歯が残っているかどうかわからないということ。麻酔がかかっているし、歯があるかどうか確認の仕様が無い。すると先生が一言「ご苦労様でした。歯もなんとか残しましたから。」と。もうそれを聞いて、完全に脱力ですよ。手術室にむかう廊下では別に歩けるから車椅子なんか使わなくてもいいのにな、なんて思っていたのですが、もう帰りは絶対車椅子じゃないと無理! 病室に帰ってきて、点滴しながらようやく一息ついて1時間。すると看護士さんがやって来て、「フカミさん、食べられなかったら食べなくてもいいですから。」といいながら持って来た夕食、酢豚! 食えるか、こんなもん!! …えー、結局さらに1時間ほどして食ってやがんの、俺! 手術して2時間で腹が減って酢豚食ってしまう悲しい俺! そしてその日の夜。口の周りがなんだか違和感あるのでトイレに行って鏡を見てみたら顔の下半分が腫れあがって別人になっておりました。これはそりゃ大事とって入院だわ、とあらためて思った次第。翌朝、ふたたび看護士さんがやって来て持ってきた朝食、納豆! なんでこうとろっとしたものとかねばっとしたものを用意するかなあ、なんて考えながらやっぱり食べてしまう悲しい俺の腹! 昼過ぎにふたたび先生のところで診察を受け、その際に昨日の手術の内容を聞いたのですが、どうやら膿溜りの袋が歯の根本にこびりついていたので歯の根本をカットしたそうで、そのために電気ノコギリやとんかちを使ったそうでございます。怖い。想像するだけで怖い。唇を持ち上げて歯茎をカットして丸見えになった歯の根本をノミととんかちで砕いて取る手術。ただ術後はかなり良好のようで、翌日の朝診察したらもう退院してもいいですよ、と。結局入院、手術は2泊3日の短さで終わったのでございました。
まあしかしこの歯と歯茎の手術、聞いた話によると、虫歯の人がそれを放置しておくと菌が脳に回って、っていう話の「菌」の溜りを除去した手術だったのね。つまりこれが放置して脳に回って、ということを想像すると処置してよかったなあ、と思います。歯茎からよく出血がある人、なんだか風邪とかをひくと鼻と歯の間が痛くなったりする人、は一度歯医者さんで見てもらうのもいいかもしれません。僕も思えばそういう症状がありました。そして半年後の11月。術後経過のため毎月大学病院に行っていたのですが、手術直後は歯の上にぽっかりと黒い穴みたいなものができているのをレントゲン写真で見せられていたのですが、この部分が徐々に白く変化していっている(歯肉ができているそうでございます)状態で、このたび毎月行く必要がなくなりました。
人生(ほぼ)初めての手術の話でございましたよ。歯はこじらせたら少なくとも入院、手術はするぞ、ほんとに。