音楽メディア・フリーマガジン

「日本の女性シンガーソングライター」発売! たのむよみんな、の巻

前回の雪害云々の話から2ヶ月。もうじんわりと春の気配。まあ当たり前ですけどね。これを読む頃には4月、すっかり桜も咲いて春真っ盛りでしょうかね。春になると多くの人を悩ます「花粉症」ね、僕は申し訳ないことに全く症状が出ないんですなあ、ほんと、苦しそうな人を見ていると申し訳ない気持ちでいっぱいでございますよ。いやー申し訳ない申し訳ない。
 いや、実は今年の3月初旬に花粉症疑惑があったんですよね。なんだかボーっとして目がかゆくて鼻がむずむずして…と花粉症の人に言ったら「ああ、いよいよフカミさんも花粉症ですね、花粉症!」とちょっと嬉しそうに断言されたんですけどねえ、残念ながら疲れが溜って抗体が弱くなっていたみたい。寝たら治った。そして再びその事実を伝えたところ、「ああ、そうですか、そりゃよかったですね。…ちっ。」みたいな(笑)。

さて。春はお別れの季節です、と歌ったのはおニャン子ですが(古い)、様々な変化の時期ですね。昨今で一番の変化と言えば東京界隈の人しか分からないかもしれないけど、東急東横線渋谷駅がその歴史の幕を閉じたこと。徐々に近づく終了に対しても皆クールで、おいおいこんなん50年後に三丁目の夕日みたいな映画が公開になったとしたら確実に『渋谷駅をCGで再現しました!』っていうことがネタになるくらいの大変化じゃねえの、これって! なんでそんなに冷静なのよ!? とか思ってましたが、単純に俺の気持ちが急いていただけでしたね。終了当日はニュースでご覧の通りの大混雑でございましたなあ。終了当日は東急に乗る用件がなかったのでそばを通ったくらいでしたが、もう駅前のあちこちで携帯やカメラを使って皆撮影しまくり。なんか大歩道橋を撮影している人もいたんだけど、大歩道橋は別に無くならないんだっつーの(笑)。
そしてこの原稿を仕上げている頃にはまだ営業を開始していませんが、小田急東北沢、下北沢、世田谷代田の地下駅化も始まりましたなあ。これが、まだ始まって体感していないのでなんともいえないですが、どうやら今までの地上駅よりちと井の頭線への乗り換えが面倒くさくなるようでございますな。下北沢周辺のあのあかずの踏切が無くなるのはとってもありがたいことではありますが、どうなんだろう。まあ何にせよ今年の春の東京は変化がいろいろでございます。
話はちとズレますが、かつて地下鉄副都心線が出来てすぐの時にブログで(もうやってたあのブログもまったく触れてないなあ…)乗り換えの不便さを指摘したんですよ。そしたらね、それを天下のyahoo news様にリンクされた事件がかつてございました。あれはビビるよ。普段200人くらいしか見ていなかったブログがその時一日で20万人見られた、っていう。20万ですよ、勢い20万!! あの自分の秘部を不特定多数の人に晒したような気分たるや。恥ずかしい〜(笑)。なので小田急の時はあまり必要以上の異議申し立てはしないようにしまース。
さて、話はガラリと変わりますが、2月の半月くらいかけて久しぶりにドバドバと原稿を書いておりました。その原稿は3/28にシンコーミュージック様から発売になった書籍、ディスク・コレクション「日本の女性シンガーソングライター」に掲載されております! 数名のライターさんに混じって俺! なんか申し訳ない気持ちでございますが。
昨年、今回の「日本の女性シンガーソングライター」の監修をされているライターの長井英治さんとお酒を飲む機会がありまして。その時に70年代80年代のニューミュージックのアーティストについてかなり面白おかしく話したんですよ。ヤマハのあまり再評価の俎板に上らないようなアーティストとかの話を。で、それで長井さん、この企画がシンコーさんで決まった時に僕にも原稿を頼もう、と思っていただいたらしく。ありがたいですなあ。そしてどんな飲みの席でも全力で今後も取り組むことを深く胸に刻みました、ええ(笑)。
で、内容は直接本屋さんなどで手に取っていただきたいのですが、こういうディスクガイド本ってテーマをきっちり絞るとどうやっても「なんであれが載ってないんや!」とか「掘りが甘い」なんて意見が出ます。それはもう今回も確実でしょう。でもね、今回原稿を書かせていただいて、その後長井さんに俺同様参加したライターさんの原稿も含めたまとまった校正用全体コピーをざっくりと見せていただいて、こんなに有名なミュージシャンなのに意外とこういったディスクガイドでほとんど取り上げられていない人もいるんだなーとつくづく思いましたね。読んでいただいた方もそう思ってもらえたら良いなあ、と。例えば自分で原稿を書いた分ではEPOとか、古内東子とか。そして最も意外、と思った中島みゆきとか。もちろんリアルタイムで聴いてきた方にとっては知って当たり前の内容ではあるけれど、新規のリスナーになるかもしれない人にとって偶然出会う指針がほとんどないというのは困ったものですよね。ネットで検索すりゃ出て来るけど、調べようと思わないとなかなか出会えないものだし、こういう本は偶然の出会いを促すためにやはり必要だなあ、と。
そして自分自身今回の原稿を書くにあたって改めて聴き直したアルバムがあって、いろいろ勉強になりましたよ。高木麻早とかなかなか中古レコ屋でも手が伸びなかったけど、高木麻早は70年代末から80年代のアルバム、いいですなあー。この本には残念ながら紹介できなかったけど、原稿終了後数作買っちゃいました。そしてあとがきに書いたけど、自分のルーツに歌謡曲とニューミュージックがあり、今回の参加であらためて「ジャンル関係なく全部ひっくるめてポップスが好き」ということを認識しましたよ。よかったな、参加できて。
あとね、困ったことは選考基準が一応当時のチャートにランクインしているものを中心に、ということだったけど、意外と70年代後半のニューミュージック期のアルバムってCDになっていなかったり、一度はCDになってるけどその後廃盤だったりするものが多いですね。ベストのみ、というアーティストが多い。そしてヤマハ関連は最初メジャー各社からリリースされ、現在はヤマハ自体からリリースになっている物が多かったり、現在はインディレーベルから再発売されている作品も多かった。じゃあレーベル表示はどっちにすべきなんだろうか?とか迷ったなあ。
まあそれはまだメディア時代が大きな趨勢だからこそ、ではありますが。今後はストリーミング配信サービスに向けてレコード会社や原盤管理会社がきちんとフォーマットを決めて自社管理作品の内容をネット上に掲載するべきでしょうね。サーバーからカットしない限り物理上廃盤というものは無くなる訳だし、ストリーミングに関しては原盤貸与というものもなくなるんだろうし。ストリーミング配信サービスは「当社が原盤の権利者ですよー」という事実をちゃんと公表できる良い機会になると思うんですよ。今後それぞれの作品の曲目作詞作曲だけではなく、内容について触れている文章とかも自前で用意し自社ホームページで発表、みたいな出会いのきっかけ作りももっと積極的にやらないといけなくなると思いますね。そのページが魅力的ならリンクで即その音を聴くようになるわけだし。それで著作物の収益があがるわけで。近い将来そういう部署を作らないといけないかもね。こういった未来のことを考えて今回のお仕事をやってみたかった、のでございます。まあほとんどは「楽しみたかった」、という理由ではあるけども(笑)。
皆様、ぜひとも手に取ってくださいましね。よろしく頼むぞ!

  • new_umbro
  • banner-umbloi•ÒW—pj