音楽メディア・フリーマガジン

CULTURES’ BackPacker vol.17「芽生えが花蕾へ、束にしてアメリカへ」

 おそらく"夏の記憶"の原点は、多くの人にとって小中学生の頃の記憶ではないでしょうか。ともすれば、40°近い気温を叩き出す昨今の夏は、記憶にない気温だなあと感じ、狭い東京の家、クーラーには当たりすぎたくない、そんな窮屈さに加えての猛暑に辟易する日々です。

 自分の機嫌を取ることが上手い方だとは思いますが、敵わないことも多く、大好きな日本から一度飛び出してゼロリセットしたいなと自分の中で思い募ってから早5ヶ月。

 わたしは、そしてわたしたちは、自主アメリカツアーを充実したものにするためのクラウドファンディングに挑戦しています。

 昨年12月にシンガポール国営ジャズフェス「SENTOSA JAZZ BY THE COVE」にともに出演したバディ、MPC GIRL USAGIと共に決断したアメリカ共同自主ツアー。更なる飛躍を胸に、7月22日までの期間で最大300万円を目指して挑戦しています。

 表向き100万円をゴールとしていますが、それはあくまで1stゴール。300万円以上の支援が募ったら、別の国への海外企画や、EP作品の制作費として大切に昇華していく予定です。

 

 なぜ私たちが海外へ、さらには今回のアメリカへ行くことになったのか。その経緯とサイトの紹介も兼ねて、ぜひ下記リンクからご覧ください。https://wefan.jp/crowdfunding/projects/CHiLiUSA

 

 ふたりでよく「やりたいことを実現するには、どんなことにせよお金がかかるものだよね」と話しています。

 海外へ行くための資金を貯めようとすれば、作品制作が停滞してしまう。作品をより良いものにしようと磨きをかければ、自主では海外へ行けなくなる。

 じゃあ呼ばれるまで、見つかるまでじっと待ってるのかと言われれば、それも待ちきれない。

 そこで、皆さんのお力をお借りしながら、自信を持って聴いてほしい作品を携えて旅に出ることにもなっています。

 それが、CHiLi GiRL 2nd Album「CARAI」です。

 CARAIについての詳しいお話は、来月号にてまた。ただ、これまでCHiLi GiRLの作品ジャケットに多く登場してきたチューリップをメインビジュアルとして世に放ちます。

 あたためてきた作品をこれまで日本でリリースイベントをするだけだった私は、MPC GIRL USAGIというベストバディと共にアメリカへ行ってリリースツアーをするなんて、以前の私には考えつかないスペシャルなことです。

 

 思い立ったが吉日。今年2月のある日に急にひらめいたアメリカへ行く決断は、先にも書いたようにゼロリセットをするためのものでした。もちろんそれは兼ねています。

 日本でたっくさん頑張ってきた自分に、未知なるインプットをしてあげたいし、そこから新たな作品へのヒントや風を入れたい。

 ツアーだからといって毎日ライブをするわけではなく、しっかり現地のみんなと仲良くなりながら、ひとつひとつのライヴに全力を出していく。

 そして何より、ミュージシャンとして様々なところで音を出すわけではなく、アーティストとして私たちを見てほしい、愛してほしいのがもう一つの大きな理由です。

 

 どうか残りの期間、みなさんの力を貸してください。そして、私たちが胸を張ってアメリカへ、そして全世界で花を咲かせられるように、この花蕾に水や肥料を与えてください。

 クラファンリターンでは、CHiLi GiRLメイキングチームの亀井桃ちゃんの書き下ろしイラストや、衣装制作でお世話になっているシングウ夏海ちゃん(SHINPIN)のぬいぐるみ、さらに楽曲制作やメッセージムービーなど、わくわくが詰まったものをご用意しています。

 

 どうぞ応援のほどお願いいたします。

 《作品紹介》

CHiLi GiRLが自身初となる全国流通盤フルアルバム『CARAI』を9月4日にリリースすることを発表した。

日本一を4回獲得し世界で活躍する伝統芸能家/三味線奏者でありポップ・ソングライターによる次世代の才能巻き込み型プロジェクトとして2020年に始動し、スパイシーでチャーミングなNEW SPICE GiRLPOPをテーマに活動中。

今作には彼女が深い影響を受けたと公言する90s・渋谷系の音楽、そして時代を牽引してきたポップ・マエストロの沖井礼二(ex.Cymbals,TWEEDEES)が編曲とベースで参加した「FLY」などが新録されているほか、ネオ・ニューミュージックバンドとして活躍するGOOD BYE APRILの倉品翔(Vo)を編曲・歌唱フィーチャーした「One Q feat. 倉品翔」、気鋭の作編曲家・宮野弦士とタッグを組んだ「サマーロマンス計画」など話題の先行シングルも収録され、総勢15名のアーティストが参加。才能と才能のぶつかり合い、突き抜けたポップ・エッセンスにより七変化を魅せる作品となっている。

更にCD限定のボーナストラックには、2022年7月10日に渋谷WWWで開催されたライブより、初音源化となる三味線ジャズ・フュージョン「Bitter Young」や、日本テレビ系「バズリズム02」でのパフォーマンスや女性誌「non-no」掲載・ヒャダイン氏連載コラム「この歌詞がすげえ!」選出で熱い注目を浴びた代表曲「都会の森」ライブ音源を含む3曲収録。日本人離れしたスウィングとグルーヴに心躍るライヴ・アンセムも必聴だ。
合わせて新アー写も公開された。

9月にはアルバムに参加するMPCプレイヤー・MPC GIRL USAGIとアメリカ・カリフォルニアでのリリースツアーも決定。

国内では、11月17日(日)東京・月見ル君想フでリリース記念ワンマンの開催を発表。CLG BANDでの豪華バンド演奏が聴ける。スペシャルゲストは後日発表予定。

テクニカルなオリエンタルポップとソウルフルな歌声で、国内・海外を問わずに活躍の場を広げているCHiLi GiRL。これまで世界の音楽ファンと繋がり温めてきた花蕾の開花を予感させ、満を持して世に放つ最新アルバムにぜひ注目してみては。

 

<リリース情報>

CHiLi GiRL『CARAI』 2024年9月4日(水)発売

https://dobeatu.lnk.to/carai

 

収録曲:

1.FLY

2.サマーロマンス計画

3.Secret Secret

4.Scrolling Girl

5.strawberry chocolate night feat. MPC GIRL USAGI

6.Summer Sniper

7.One Q feat. 倉品翔(GOOD BYE APRIL)

8.Make You, Make Me

<CD限定 Bonus Track>

Live at Shibuya WWW(2022.7.10)

9.都会の森

10.Bitter Young

11.泣き虫の星 feat. 倉品翔(GOOD BYE APRIL)

 

<リリースツアー情報>

2024年9月8日(日)15日(日)

初アメリカ・カリフォルニア Release Tour with MPC GIRL USAGI

2024年11月17日(日)

CHiLi GiRL ONE-MAN SHOW
「LOVE SPiCE CLUB ~for 2nd Album "CARAI" Release~」
会場:東京・青山月見ル君想フ

出演:CHiLi GiRL

<CLG BAND>

Key. 宮野弦士、Dr. 油布郁、Gt. カワコウ(GET BILL MONKEYS)、Ba. 川渕浩太(GET BILL MONKEYS)、Sax. 今井晴萌、Special Guestは後日発表

開場 18:00 / 開演 18:30

チケット料金: 前売り ¥5,000 / 当日 ¥5,500 / 学割 ¥3,000

チケット発売スケジュール:

・ファンクラブ先行 : 7/4(木)18:00~7/14(日)23:59
https://clg-tokyo.bitfan.id/events/7620

・一般 :7/15(月祝)12:00~ https://clg-tokyo.bitfan.id/events/7622

※学生割引は学生書提示

※整理番号順入場

 

<ライブ情報>

2024年7月15日(月祝)東京・ 学芸大学メイプルハウス「Great Hunting Night VOL.87」

2024年8月12日(月祝)北海道・札幌SOUND CRUE

2024年8月17日(土)東京・渋谷JZ Brat 「ジャンク フジヤマ with island etc. “真夏のLIVE 2024”」ゲスト出演

 

2024.7.10

川嶋志乃舞( CHiLi GiRL ) 著

 

CULTURES’ BackPacker vol.16「音楽稼業七変化〜シンガー編〜」

※読者の皆様へ。前回の正式タイトルがCULTURES' BackPacker vol.15「音楽稼業七変化番外編〜音楽作家編〜」と記載がありましたが、正しくはCULTURES' BackPacker vol.15「音楽稼業七変化〜音楽作家編〜」 です。(*編集部注:訂正済)

 

 すっかり6月らしい空模様と空気になりました。イギリスからやってきた三味線の弟子に「今日はじめじめするね〜」と言うと、「jime jime?どう言う意味?」と聞かれたので、湿気がすごいってことだよ〜と教えてあげました。日本には独特のオノマトペがたくさんあって、普段何気なく使ってるそれらに疑問を持たれることで、音や表現が本当に豊かな文化圏であることを思い知らされます。

 楽器が表す効果音や雰囲気を彩る音の膜/幕とはまた異なる、言葉や音声、それらを束ねて織りなす"歌"は、やはり楽器では奏でることのできない何かを宿していると考えます。

 今月はそんな"歌"の楽しさを噛み締めたあたしの、音楽稼業七変化をご紹介です。

 

 もちろん、歌や音声などを発する人間の肉体的限界を超えてあらゆる音を奏でることができる楽器は世の中にたくさん存在します。それらは日々アップデートされ、さらには新たな楽器の誕生に向けて各国の精鋭たちが熱を注がれており、その魅力を発信するミュージシャンたちが軽やかで大胆、艶やかでスマート、などそんな心ときめく演奏をすることでユーザー、リスナーが広がっていくのではないでしょうか。

 津軽三味線という楽器に出会い、入門から数年後に本格的に触り始めてから25年が経とうとするあたしですが、楽器やミュージシャンの魅力に取り憑かれ、様々な音表現の可能性やロマンを信じ、CHiLi GiRLは展開豊かな音楽を作れているのだと自負しています。

 楽器というものの魅力は十二分に知っているからこそ、歌の凄さも解るのです。

 歌は、リスナーへダイレクトに情景や心情、パワーや勇気を与えます。それから泣きたい時に寄り添ってもくれるし、開き直って前進するために背中を押してくれる、悪いことを教えてくれることだってあります。

 シンプルに描写する歌も好きです。無理に訴えかけようとはせず、その言葉やメロディ、音声の質感が油画の絵の具のように、ビートやコードのキャンバスに乗っていく様もとても心地が良いのです。

 

 あたしは元々歌は上手い方でしたが、よりプロ思考に視点を変えて、自然と勉強し始めたのはおそらく20歳を過ぎた頃。

 東京藝大で長唄三味線専攻の副科目として「長唄(歌唱)」や能楽の「謡(うたい)」を勉強していた頃に、発声法の他にも、きちんと単語や文章を届けるための息継ぎや発音、メロディラインとは異なるニュアンスの付け方などを勉強しました。

 それを学ぶと好きな音楽をより明瞭に、深く深く感じることが出来、ジャズやソウル、R&B、大好きな渋谷系を歌うにも、はたまた提供する楽曲としてアイドル歌唱や演歌、ロックなどの考察しディレクションするにも役立っているのは間違いありません。

 

 あたしはボイトレに通ったことはなく、東京藝大時代の科目と、今でも石川きよ美師匠に習っている民謡歌唱をベースに、言葉を届けることに注力しながらポップス歌唱は独学で知見を得てきました。

 これは今後のコラムや何らかインタビューにも登場すると思いますが、いつもあたしは、大成功例と大失敗例を比較する癖があります。素晴らしい歌には言葉で表現できない何かがあり、でもその理由を探る眼を養ってきましたし、逆に大失敗、すなわち歯に絹着せず言えば他人に届きにくい自己陶酔した酷い歌は明らかに何が悪いかは分析ができるので、良し悪しを常に観察、分析し続けてきたことで独学が成立したのだと思います。

 そのことを最近友人に伝えたら、野村克也監督の言葉に「勝ちに不思議の勝ちあれど、負けに不思議の負け無し」という言葉があることを、つい最近教えてもらいました。

 

 そうやって歌が大好きで、楽器と同じくらいの分量でパフォーマンスをしたくて、観察、分析、そして修正を繰り返してきて、かつて20歳頃に言われた

「三味線は日本一の実力だろうけど、歌は(それに追いついておらず)微妙」

の言葉を、今なら打ち返せる気がします。笑

 

 CHiLi GiRLになってから、より自分の歌唱や歌詞について見つめることが多くなりました。今では「声が好き」「歌がうまい」「逆に何で、どんな経緯で三味線を持っているの?」と、プレイヤーからシンガーソングライターへと完全に逆転する場も増え、今にも浮かれてしまいそうな言葉をかけて頂くことが増えました。

 とはいえ、分析癖は趣味であり武器なので、今後もあたしの歌に乞うご期待のほど、お願いいたします。

 

 そこで、最近のシンガーワークスとしてぜひ紹介したいプロジェクトがあります! 

ELECTRIC FOUNDATION 

日立の名門Studio CHAPTER H[aus]のオーナー兼エンジニア・樫村治延と川嶋志乃舞(CHiLi GiRL)のエレクトロプロジェクト。樫村がエンジニア業務を手がける傍ら作り続けている"自分の好きな音楽"の数あるストックから、川嶋による牧歌的ながらも無機質な世界観を纏った英詞が乗り、幻想的かつ電子的、浮遊感と心身に響くサウンドが魅力のユニット。

 間も無く、初となるリリースはシューゲイザーの名門企画Total Feedback 2024」に収録されるNeo Suburbia」。(2024.6.26 発売)

◆公式トレーラームービー https://youtu.be/s9E88q3TMBY?si=V4Z3LjevUctCqgx4

◆購入予約

https://diskunion.net/jp/ct/detail/1008838718

 

また当楽曲のほか、FM川越にて第2,4水曜日 23:30-24:00放送「MUSIC TRANSLATION」にて、

・cinema template

・peel feel

の、表情の異なる軽やかでエキサイティングな楽曲も放送中。現在これら未リリース曲を聴けるのはこの番組だけ!要チェック!

FM川越 公式HP https://radiokawagoe.com/program/

 

【樫村治延 - かしむら はるのぶ】

STUDIO CHAPTER H[aus](スタジオチャプターハウス)代表

レコーディングエンジニア・サウンドクリエーター

Whirlpool Records/brittford主宰

専門学校非常勤講師、音楽雑誌ライターとしても活動

全国流通レベルのレコーディング、ミックス、マスタリング、楽曲制作を年間平均250曲以上手掛ける

スタジオについての詳細は http://www.chapter-trax.com/ をご覧ください

▶︎ CHAPTER H[aus]エンジニア 樫村治延の セルフRECはプロRECを越えられるか?

https://www.jungle.ne.jp/serial_post/chapter-haus-75/

 

2024.6.10

川嶋志乃舞( CHiLi GiRL ) 著



CULTURES’ BackPacker vol.15「音楽稼業七変化〜音楽作家編〜」

 世間はGWを明けて、春を馴らし、夏へと屈伸しているように見受けられます。あたしは夏や秋の作品をせっせとこしらえている今日この頃です。これまでの作品からまた飛躍して、いよいよ直近の集大成を出しますので、どうぞお楽しみにしていてくださいませ。

 "音楽稼業七変化"シリーズ、前回の番外編""タイアップ編"からの今回は、第5段"音楽作家編"と題してお送りします。

 自身の音楽活動とは異なる、作家スイッチを入れたこの顔は、伝統芸能家でありポップスアーティストとしての知見に期待をしてくださる方が多いお陰で、これまで実は、多種多様な作品を書き下ろし提供してきました。

 

【作品一覧※YouTubeに投稿されているもののみ】

https://youtube.com/playlist?list=PLE7hBiVpvMrybIx70mejmuGM7a20m8mbr&si=kQIkwTVJnS5FdPbr

 

 アイドル、エレクトロスウィング、ミュージカル劇伴、演歌、ソウルフルなポップユニット、フォーキーなシンガーソングライターなど、自身が歌うタイアップソングとも違う、まさにクライアントに向けて書き下ろす世界に一つだけの作品たち。

 また最近は、シューゲイザーアイドル×津軽民謡をミクスチャーした楽曲の作品制作およびディレクションも行い、巷で大好評いただき嬉しい限りです。

https://youtu.be/fiL6zw7A2Dw?si=K02jLqRfa0rIj0-N

 

 たとえば仲の良いポップスシーンだと、宮野弦士くんや沖井礼二さんら作編曲家としても活躍しているこの二人は、カラーはさまざまに、しかしどこを切り取っても彼らの音楽の魔法がかかって、作家の顔がはっきり見えると日々感じています。

 作家カラーを出そうとせずとも、否が応にも作品にそのカラーが色鮮やかに出ているのは、聴いてきた音楽への敬意や、良い意味での好き嫌いがはっきりしているからではないでしょうか。

 もちろんカラーを出すまでのボーダーラインというものは少なからず存在しているはずで、そのボーダーを超えることを赦されるには、自分を信じて作り続けてきた作曲数も ものを言うと思うのです。

 反対にカメレオン作家として、何でも作ります!という作家も多い中、どちらが作家人生において幸せかなんて人それぞれですが、個性を売るか、畑をあまり問わず従順な柔軟性を売るか、という悩みは売上と共に誰もが一度は悩んでいると思います。(とはいえ、後者は相当な実力と音楽的知見が無ければ生き残っていけないでしょう。)

 あたしは間違いなく前者ですが、得意分野がいくつかあるという自負があります。

 あたしが作家として求められるタイミングは、その畑に信頼し合える知人がいて、彼ら彼女らが作りたいものにただただピュアに応え続けていたら、このようなごった煮な作品リストになっていました。

 アイドルオタク仲間からであったり、共演相手からであったり、東京藝大邦楽科や民謡界隈などの伝統芸能まわり、そこから派生してミュージカルシーンや自治体関連であったり、とにかくあたしの作品の根幹には素晴らしい知人が居るのです。

 忘れてはいけないのは、そんな知人がいるからこそ、居心地の良い界隈や好きで追いかけ聴いていた音楽があることで、スイッチを無理やり捻り変えずとも、根底には既にルーツとしてアイドルやエレクトロスウィング、演歌にソウルにフォーク、そしてサントラ含む劇伴への興味と知見があるから、毎度楽しく音楽を産むことができてきたということです。

 しかし、信頼や可能性を見出されないことにはこのチャンスは、あたしのようなポップメーカーにはなかなか出会いの無いことなのです。

 ポップメーカーの作る多種多様な作品たち、どこかしらに川嶋志乃舞/CHiLi GiRLのカラーがじんわりでも顕れていたら、大変嬉しく思います。

 2024.5.10

Shinobu Kawashima著


CULTURES’ BackPacker vol.14「音楽稼業七変化番外編〜番組タイアップ編〜」

 桜も例年よりも遅く開花というニュースを受けましたが、4月8日から日本は新学期や入学入園という今日この頃、満開の桜をくぐりながら新しい1年を迎えられた方も多いかと思います。みなさん、お目出度う御座います!

 "音楽稼業七変化"というシリーズ、今回はアカデミックな内容から少し外れて、番外編として"タイアップ編"をお送りします。

 その中でも今回は特に直近の話題で、大宮から全国に発信しているFM NACK5の朝の顔でもある帯番組「NACK5時ラジ(読:ナックゴジラジ)」のテーマソングとして、まずはこの番組のために「MAGIC HOUR」という新しい作品を発表し、起用がスタートいたしました。

 4月1日で36周年目を迎えたNACK5は、「No.1 HOT STATION」というステーションキャッチコピーに改まり、深夜番組から翌日へと切り替わる早朝5時台の番組のテーマソングを、CHiLi GiRLに任せていただく運びとなりました。

詳細▶︎https://clg-tokyo.bitfan.id/contents/160424

 

CM▶︎https://x.com/shinobu_clg/status/1774723557744164891?s=46

 

 茨城県育ちのあたしと、あたしの故パパのお気に入りのラジオは県内FMのLuckyFMとFMぱるるんのほか、よく電波が入るし愉快で楽しい番組が連なるFM NACK5でした。中学の頃から学校や塾の送り迎えはもちろん、テレビに飽きて月が明るい田舎の空を窓辺で眺める夜にパワープレイされていた山下達郎「僕らの夏の夢」(2009年)や植村花菜「トイレの神様」(2010年)なんかも、NACK5からの出会いでした。2009年はあたしが中学3年生の頃だったので、そこから数えれば、まさに青春の1ページの最中に毎日流れていた曲名やメロディを今でもはっきり覚えているわけで、ラジオの力は凄いなと間違いなく気が付きます。

 

 今回、朝の顔として暫くの間はこの「MAGIC HOUR」がリスナーの皆さんに届き、それがたとえばあたしのように、仕事柄不規則な生活をしている社会人がたまたま朝の出張で空港に向かいながら聴いたときに一発ドカンと刺さるのか、日々の早起きのお供としてこびりついてゆくのか、はたまた明け方まで頑張った人たちのお疲れ様ソングとなるのか、いつか皆さんの生活のことを知りたい気もしますが、それはともかく、誰かの生活の曲になるチャンスを頂いたことを嬉しく思います。

 

 radikoタイムフリーでも聴けますので、ぜひ時間に問わず聴いてみてください。

 

CHiLi GiRL「MAGIC HOUR」

作詞作曲:Shinobu Kawashima

編曲、Dr.、Key.、Programing:渡邊シン

El.Gt.:カワコウ

Rec.Mix.&Mastaring:友重悠

 

ーーーlyric

 

秘密の特効薬はfrom my ears

 

それゆけ!やかましいアラームよりも

先に目を覚ませ真剣勝負!everyday

太陽は似たもの同士気分屋で

寒い朝は苦手なのはdraw yet

 

秘密の特効薬は from my ears

背伸びひとつドラマティックな目覚めを

何気ない日々はいつもここから

( turn on the radio! )

 

good mornig sunshine

薄明の空をめくれば

changing my twilight

歌で夜が明けてくの

いつでも!

ーーー2番以降の歌詞はリリースまでのお楽しみにて!

 

 そして先月末にリリースとMVを発表した「Secret Secret」も大好評で本当に嬉しいです!

MV▶︎https://youtu.be/-1YYlGlxuZI?si=jW3MuL5ZJD5w_WS0

三味線をストリングスピチカートに潜ませながら、芯のある音色で弾んでいるのも気に入っています。

 Secret SecretとMAGIC HOUR、どちらも同じ制作チームで手掛けました。表情豊かなCLG Creativesのきらめくサウンドをどちらも引き続きお楽しみください。

 

2024.4.10

Shinobu Kawashima著

 

♡  ♡  ♡

LIVE INFOMATION

ご予約不要です!ジャムセッションとは何かもサイト内でご紹介しておりますので、ぜひお気軽に!

https://clg-tokyo.bitfan.id/schedules/41201



CULTURES’ BackPacker vol.13「音楽稼業七変化〜CHiLi GiRL編〜」

 本連載、新しい一年の幕開けです。先に詫びると、なんだかんだ締め切りぎりぎりになってしまうのをいつも申し訳なく思っている上、JUNGLE★LIFE編集の皆様には、いつも丁寧に記事を迎えていただき感謝しています。

 そして読者の皆様におかれましても、少しでも記事の内容や運びが成長したなあと感じていただけるように、果敢に多感に、文化間バックパッカーとしての見聞録を更新し続けて参りますので、懲りずにページを開いていただけたら幸いです。

 "音楽稼業七変化"というシリーズで、プロローグから始まり5回書き連ねてきましたが、七変化と行っておきながら、毎度毎度自分の稼業について「他に、あたしには何があったっけか…」と思い出し振り返りしている状態です。笑

 ディレクション、大会指導、海外公演、民謡演奏家と4つを紹介し、残り3つ。おそらくそれは、CHiLi GiRL、音楽作家、アナライズや開発サポートといったところで収まりが効くのではと、未来の自分のためにここで残りの手札を明かしておくことにします。

 もしこれ以上増えたら、それはそれでお楽しみください!そのくらい音楽家という職業は、柔軟であり、考え方が様々あるのだと自分でも知っておきたいつもりなので。

 

 そんなわけで今回は、CHiLi GiRLという音楽稼業についてです。

 CHiLi GiRLは、あたしには無くてはならない、アーティストとして自分の本質を秘めた顔なのです。

 血潮に流れる民謡人としてのあたしとは違う顔。違うけれど、どちらも本質的なあたしであり、好きなものをたっくさん詰めて表現することができる、絶対的必要不可欠の姿なのです。

 CHiLi GiRLは自由でなければなりません。川嶋志乃舞として生きてきた葛藤から解き放たれた、2023年12月シンガポールでの出来事をきっかけに、さらにその自由さと必要性に拍車がかかった気すらします。

▶︎vol.11 「音楽稼業七変化〜使命感の要らない海外公演編〜」https://www.jungle.ne.jp/serial_post/cultures-backpacker_11/

 

川嶋志乃舞時代から、ルーツカラーが溢れる好きな曲を作り続けているのは変わりません。その証拠に、いまだに19、20歳頃に作った曲をCHiLi GiRLとして演奏しているのですから。ひとつひとつの音楽に心を込めて、長持ちする良い曲を、というのも変わっていないのです。

 でも、川嶋志乃舞には使命感が付きまとうのです。

 vol.11が公開された時、アメリカのファンがXでこのように引用ポストしてくれました。

ーーーー

 This is not just a travelogue or tour report, but provides some inside-baseball regarding how the shows are organized and the purpose of creating the “CHiLi GiRL” alter-ego.

 I made a joke about how she could be the “shamisen idol” and should just add a lot of shamisen to every pop song, but the reality is some of her performances are as a “cultural ambassador” and they expect traditional songs, so she can’t fit her original songs into the set.

 これは単なる旅行記やツアーレポートではなく、ショーの開催方法や「CHiLi GiRL」の分身制作の目的などについての秘話をまとめています。

 私は、彼女は "三味線アイドル "になれるのだから、すべてのポップソングに三味線をたくさん入れればいいのではと冗談を言ったのですが、現実には、彼女の公演のいくつかは "文化大使 "として伝統的な曲を期待されているので、ポップソング、ましてや彼女らしさのあるオリジナルソングをセットリストに入れることができないようなのです。

ーーーー

 このポストを受けて、理解してくれるリスナーや読者が世界中にいることを知り、本当に励まされました。だからこそ、CHiLi GiRLは自由で自分らしく、スパイシーでチャーミングでいたいのです。

 

 時々「川嶋志乃舞とCHiLi GiRLはどちらも三味線を弾いていてポップスを作っては演奏しているわけだけど、どのように違うの?」と問われます。

 あたしははっきりと

「川嶋志乃舞は何でもやります。CHiLi GiRLは音楽ジャンルや作品テーマは勿論、三味線を使うかどうかすらも自由に決められる、あたしの音楽人生で不可欠の癒やしどころなのです。少しでも相手からの要望、たとえば民謡や津軽じょんがら節を三味線奏者として求められれば、CHiLi GiRLではなく川嶋志乃舞が動きます。CHiLi GiRLは、誰にも何も言わせない、あたしが我儘してもいい居場所であり、姿なのです。」

と答えます。

 

 加えて、ここ最近はお陰様で新作歌舞伎「流白浪燦星(ルパン3世)」の編曲とレコーディングに携わらせて頂いたこともあり、川嶋志乃舞は伝統芸能ベースのしっかり万屋、CHiLi GiRLはお転婆なチャレンジャーであることを世間にもようやく、これまでよりも明瞭に区分を伝えられるようになりました。

 川嶋志乃舞でも恋に纏わる作品はたくさん書いてきたものの、どこか古の作品や感情とリンクさせなければならない課題があったのです。それが"伝統芸能ポップアーティスト"の条件だったから。

 

 しかし作品は、コンセプトはあれど束縛を設けては絶対にいけないと思うのです。

 あたしはいつしか、伝統芸能ポップというコンセプトを束縛だと感じてしまったのです。

 使命感や束縛の無い自由な音楽制作。憧れてたまらなかったそれをCHiLi GiRLとして体現しています。

 それに嬉しいのが、仲間の顔触れは概ね川嶋志乃舞時代から変わらないのです。

 メンバーは増えはするものの、昔からの盟友であり親友たちは変わらずそばにいてくれていることが誇らしくて、ついつい甘えてしまうことばかり。

 だからこそ、パッと思い付いたアプローチや構成を、にこにこと無遠慮に共有しては一緒に音を鳴らしてもらうというリハーサルやステージ本番が、より楽しくて仕方がないのです。

 音楽を作るコンセプトや歌い方、衣装や客層や共演する界隈がたとえ変わったとしても、音楽に向かう姿勢自体は昔から変わらないからなのでしょうか。

 でもそれは、そばにいてくれる仲間にも同じようにあたしも思うのです。何も変わらない、むしろ丸くなって大人になって、知識も増えて、お酒でヘマをすることがぐんと減ったくらい。笑

 CHiLi GiRLが自由でいられるから、川嶋志乃舞はしっかり万屋でいられるのです。川嶋志乃舞が万屋として頑張るから、CHiLi GiRLはよりクリエイティブでいられるのです。

 頭の中にある音楽や絵や、映像のニュアンスや、セリフや言葉を、思いのままに自分色に表現していいのです。

 

 このサイクルのお陰で伝統芸能ポップを、今は全く束縛だとは思わなくなるほど、CHiLi GiRLは表現のリハビリを助けてくれた、自分自身の中にいるヒロインなのかもしれません。(民謡アレンジや、より日本的アプローチでの作品を作るのも対照的で楽しくなってきたので、川嶋志乃舞としての作品集が出る日も近いかも!)

 そんなお転婆CHiLi GiRLは、来たる3/20に「Secret Secret」をニューリリースします。

 アートワークはお馴染み亀井桃ちゃん。「恋のドキドキとクールを装ってるつもりの、頑張り屋で働き者のシティーガール。ほんでレディースコミック感」というのも、漏れなくバランスよく一枚の絵に書き下ろしてくれました。素晴らしすぎます。現代と90年代がミックスされた、あたしの好み大爆発のアートワークになりました。桃ちゃん、いつもドンピシャをありがとう!

 

 楽曲制作期間を共に過ごしてくれたのは、渡邊シンくん。川嶋志乃舞時代にも「ショコラトーク」「おしゃれなふたり」で編曲に入ってくれており、今作は5年ぶりに編曲をお願いしたものになります。Rec,Mix,Masteringは友重悠くんにお願いしました。良いチームです。

 シンちゃんは、「都会の森」MV撮影監督および1st album「MEBAE」ジャケット撮影、キツネを被り始めた頃のアー写撮影、ファンブックvol.1のポートレート撮影など、実はCHiLi GiRLに携わってくれていました。

 シンちゃんとの制作の日々は本当にノンストレス。あたしたちは昔から変わらずツーカーの仲で、好きなものや見て育ってきたものがドンピシャゆえに、スムーズに曲が完成したのです。

 

 MV撮影もしたのでその公開も間も無く。そしてもうひとつ、まもなく追加で発表する、シンちゃんと作ったもうひとつのビッグニュースも間も無くです。みんな喜んでくれたら嬉しいな。

 

 編曲に携わってくれている友重くんや宮野、ほかfeat.アーティストらは、CHiLi GiRLにおいてスパイシー&チャーミングをバランス良く引き出してくれるのですが、今作はおそらく、チャーミング&キュート、時々サワーといった、そんな作品になった気がします。

 新しい味にまた出会えた予感。どうぞリリースまでお楽しみに。

 中四国ツアーも間も無くです、元気にお会いできたら嬉しいです!

 

2024.3.10

Shinobu Kawashima著

 

♡  ♡  ♡

LIVE INFOMATION

2024.3.22〜25 四国中国ツアー、チケット好評発売中!

ご予約はこちらから 

https://clg-tokyo.bitfan.id/schedules/menu/34068?_gl=1*p2e5*_gcl_au*MTIwOTYyNzgzNy4xNjg5NTA3NjE3



CULTURES’ BackPacker vol.12「音楽稼業七変化〜民謡演奏家編〜」

 早いもので、この連載も12回目を迎えました。ご愛読頂いている皆様は、私と共に文化間を旅してくださるクルーの一員です。まる一年を通じて自分の拙い文章が、少しずつでも説得力がついたものになっていれば幸いです。次の新たな一年も、どうぞ共に旅してくださいませ。簡素なご挨拶ではありますが、御礼申し上げます。

 

 「新春」という言葉を耳にしたり目にしたりしますと、大抵は日本伝統芸能にまつわる演芸で新年のお祝いを彩るケースが多いものです。

 

 CHiLi GiRLの中身である川嶋志乃舞も、原点回帰新春民謡ショーにて、セットリスト全編を民謡一色でお届けするコンサートを開催いたしました。

 

 連載vol.10では、あたしが主宰する佐々木光儀流光櫻会(みつさくらかい)の門弟を津軽三味線全国コンクールに送り出す稼業について書きましたが、今回は津軽三味線一本ではなく民謡演奏家としてのコンサートを開催しました。

川嶋志乃舞新春民謡ショー2024 ダイジェスト映像

https://youtu.be/UAG9qZBKOsI?si=I5rtUCnOpMgM5WI9

 

 津軽三味線奏者民謡演奏家、同一人物の演者でも少々演ることが異なります。

 

 津軽三味線奏者は、その名の通り津軽三味線を演奏する者を指します。

 

 メジャーどころで例を上げると、吉田兄弟や蜷川べにさん(和楽器バンド)、我が兄弟子である上妻宏光さんなどです。津軽三味線を用いて作曲したり、ポップスに津軽三味線を乗せて演奏し、民謡はやれど、曲弾きにて披露するケースが多くなります。

注釈)曲弾き(きょくびき)は、本来民謡歌手が歌う前に独奏を演奏する前弾き(まえびき)が独立したものになります。津軽ものや秋田ものに多くみられる独奏曲です。

 

 

 昨今では、大学の津軽三味線サークルの増加や、SNSの発達によって師匠無しでも津軽三味線を演奏する環境を手にいれるビギナー増加など、1970年頃の民謡ブームまでとはいかないものの、津軽三味線が一般化してきているのは間違いないでしょう。とはいえ、あくまで津軽三味線を演奏する”プレイヤー”であって、スタンダードな民謡、例えばソーラン節や花笠音頭、九州炭坑節などはバリエーションとして弾けても、”伴奏家”とは別物になるのです。

 

 あたしも大学在学中にリリースした1st AL「紅梅センセーション」は、民謡演奏家ではなく津軽三味線奏者としての初の作品になりました。

https://shinobu-shamisen.bitfan.id/contents/68657 (川嶋志乃舞HP ディスコグラフィーより)

 

 しかしながら津軽三味線奏者によるパフォーマンスや作品集は、曲のバリエーションや賛助出演ゲストとのコラボレーション、お客様が飽きない構成にしていく必要があります。さらにはステージに立つ際には、加えてMC上手であるとか人柄もズバリ必要な要素です。

 

 

 ここで上を目指し自分のフィールドを拡げていく者は、津軽三味線だけに留まらず、自然と各地域の民謡を勉強していくことになります。正調津軽民謡を専門とする演奏家も存在しますが、様々な民謡と出会うことは、自分らしさと向き合った時に必然的に起こるものなのかもしれません。

 

 あたしはポップスの魅力に取り憑かれたのと同じくらい、民謡の魅力に取り憑かれた演奏家のひとりです。ただ実は、うちの佐々木光儀流は、宗家佐々木光儀が様々な民謡を達者に演奏はすれど、弟子に教えるのは宗家作曲の津軽三味線合奏曲や華やかなパフォーマンス向きであり独奏しても映える民謡を多く教える流派であったため、民謡により詳しくなったのは大学の後半頃からでした。(もちろんある程度の民謡レパートリー、それから唄や太鼓などの三味線以外の楽器を、民謡を演奏する上でのスキルは幼少期より指導をいただいてきましたので決して少なくはありません。)

 

 東京藝大で専攻していた長唄三味線の勉学に一区切りつく頃、幼少期からうちの流派にゲスト歌手としてご助力頂いていた民謡歌手・石川きよ美に改めて師事したのが2016年9月頃。私事ながら、いつも何かが終わりそうになると、終わる少し手前で次のものに目をつけて勉強をし始める癖があり、その時もそのような感じで門を叩きました。

 少々余談ですが高校の頃も、まだ実技入試が残っていたにも関わらず、センター試験帰りに本屋に寄って父にTOEIC参考書を買ってもらいました。常に自分に暇が出来ないようにしていたと思っていたのですが、いや、おそらく新しいものに出会う刺激が常にないと退屈してしまう性分なのだと思います。

 

 それから7年半、月に1度の民謡歌唱と伴奏修行は今尚続けており、昨年CHiLi GiRLの自主企画「ラブスパイス」シリーズの原点回帰編として、年明けに完全民謡ショーを企画しました。

 

 津軽三味線奏者である側らポップスを作曲し披露していたあたしは、過去完全民謡ショーを自主企画したことが無かったと、開催当日にふと気づいてしまいました。

 

 完全民謡ショーの伴奏は、もちろん石川きよ美師匠の助演を務めるなどして経験してきましたが、光儀流では、CHiLi GiRLとして皆様に当たり前に見て頂く”立ち三味線スタイル”を取り入れた演目など民謡以外にも魅せる曲が多く在ったし、自分がソロアーティストになってからも民謡とポップスを取り入れたスタイルでのスタートだったので、気がつけば初挑戦ということに…!

 

 とはいえ、このような企画をやるからと急いで付け焼き刃でレパートリーを増やしたのではなく、知らず知らずのうちに選べるほどに45分2部制で自分らしく、唄も三味線も民謡のみでお届けできるようになった程には、修行の成果が出たのではないでしょうか。全国大会で優勝をした津軽三味線合奏曲も取り入れつつ、自分らしい選りすぐりの民謡をお届けいたしました。

 

▶︎SET LIST

秋田大黒舞

津軽あいや節

常磐炭鉱節

磯節

猿島豊年音頭

六段(光櫻会門弟も一緒に)

佐々木光儀流合奏曲「天音」

秋田荷方節

南部茶屋ふくし

宮津節

おてもやん(with カワコウ、CHiLi GiRL arr.)

九州炭坑節(with カワコウ、CHiLi GiRL arr.)

秋田甚句太鼓踊り

佐々木光儀流合奏曲「弦遊Ⅱ」

津軽じょんがら節曲弾き掛け合い

en)東北民謡メドレー(ソーラン節〜りんご節〜ドンパン節〜花笠音頭〜津軽甚句

 

 今をときめくアーティストが作曲に躓いた時、ルーツミュージックたちが自分にとって新たな糧になるように、伝統芸能や民謡もまた、未来の自分を助け、さらに輝く自分になる糧となると信じています。

 

 どこから民謡を聴いていいかわからない方は、手始めに美空ひばりや江利チエミが歌うビッグバンド共に魅せられる”ポップス民謡”から入るのがお勧めですよ。

 

2024.2.10

Shinobu Kawashima著

 

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LIVE INFOMATION

2024.3.22〜25 四国中国ツアー決定!

ご予約はこちらから https://form1ssl.fc2.com/form/?id=fe9fe1f77e0ad53b

CULTURES’ BackPacker vol.11「音楽稼業七変化〜使命感の要らない海外公演編〜」

 人の面倒を見るのも好きなのですが、人の面倒を見れば見るほど自分のステップアップの糧になっていくのもまた然りなのです。

 

 CHiLi GiRLとして先月12月、シンガポールはセントーサ島という素晴らしい場所で行われた国営音楽フェス「JAZZ BY THE COVE(以下JBTC)」へ出演してきました。才能巻き込み型プロジェクトことCHiLi GiRLとして、今回パートナーに迎えたMPC GIRL USAGIと旅をしてきました。素晴らしい女です、彼女は。

 

 

 さて、今回は海外公演編です。津軽三味線というスペシャルな楽器をやっている線の上では、海外文化交流、日本文化伝承という役目を負うのはしばしば。

 

 その役目を果たすべくこれまで行った国は、イタリア、オーストラリア、スペイン、スリランカ、台湾、ロシア、アメリカ、そして今回のシンガポール。

 

 各国一度きりではなく、数度訪れたこともある国もあり、その場合は現地のファンが駆けつけてくれたりと嬉しいことも重なりました。

 

 ただ、いくら自分らしい活動が元で選ばれたと言っても、自分の力で海外公演を掴んだわけではなく、やはりいずれも"日本文化を伝承するタレント"というカテゴリありきで恵まれた公演だとも思っています。

 

 その場合、たとえば30分の出演時間のうち、運営のオーダーとしては「ポップス×民謡=7:3」であるとか、完全に自分の好きなように構成することは難しいのです。

 

 民謡を挟むために、そして津軽じょんがら節を挟むために、前後の自作ポップスを流れ良く検討しなければなりません。そんなとき、せっかくリリースした例えばスウィートな曲を、披露したくても流れが悪くて披露すら諦めなければならないとか、流れを良くするために、自分らしさよりも利便性に傾いた新曲を作らなければならないとか、それなりに葛藤がありました。それを大胆ながらもお利口に請け負ったのは"川嶋志乃舞"名義でした。

 

 どの公演も本当に本当に楽しかった。それは間違いないのです。ただ、どこかで必ず使命感というものはついて回っていたのだと思います。

 

 ここまで読んでいただければCHiLi GiRLを創った理由もちょっぴりお察しいただけるはず。スパイシーでチャーミングで、無責任で大胆で、和風ではない自分の好きな衣裳が着られて、思い付きだらけの自由で、どうしようもなく友達が大好きで、そんな才能あるおバカでかっこいい仲間たちと演奏して、そんでもっていくつになっても新しい発見をして、また思い付きを体現していく。

 

 そんなものに憧れた、あたしの夢そのものなのです。

 

 

 夢を持てば必ず叶うわけではないと、酸いも甘いも生きてきた人は思うかもしれません。あたしもそうです。

 

 しかし、夢を持たなければ動くことすら出来ないのです。夢を語れば人に伝わり、"実現"させようという見栄ではなく、"実行"せねばという感覚を持てる人が、夢を叶えるのではないでしょうか。

 

 今回旅を共にしたソエジマくんと本連載vol.2で、世界にどう出て行くかを、記事では簡素ながらも芯を持って対談したのを振り返ります。

 

▶︎連載vol.2 ソエジマトシキと語る https://www.jungle.ne.jp/serial_post/cultures-backpacker_2/

 

 

 そして自分たちのフィールドは世界であると、早々ターゲットを明確にして業を磨いてきたTOKYO GROOVE JYOSHIとの台湾フェスも忘れてはいけません。彼女らも今回再びシンガポールを共演しました。

 

▶︎連載vol.3 自分らしく、海を越えるには

https://www.jungle.ne.jp/serial_post/cultures-backpacker_3/

 

 このJBTCでは、川嶋志乃舞ではなく、ソエジマバンドやTGJのゲストミュージシャンでもなく、CHiLi GiRLとして呼んでいただきました。そして一番聴きたかった言葉が。

 

「あなたらしいライヴパフォーマンスを」

 

 本当に本当に、懲りずに続けてきて良かったと心が満たされ、愛いっぱいのパフォーマンスに全力を尽くすことができました。

 そして、寂しがりな私にパワーと勇気をくれて、いっしょにステージで音の会話やバトルを楽しんでくれた最高の仲間、USAGIがいたからこそ、新曲strawberry chocolate nightや世界を踊らせるパフォーマンスが叶いました。

 

 彼女は一生の友達です。

 

 

 もうひとつ気がついたこと。それは、CHiLi GiRLは音楽だけを届けていたのではないということです。シンガポールの国営無料フェスということで、連日CHiLi GiRLを観に通ってくれた女の子が、最終日に似顔絵をプレゼントしてくれました。

 

 このプレゼントがなければ、あたしはまた迷う日が増えていたかもしれません。

 

 このイラストはいま、iPadの後ろに挟めて毎日持ち歩いています。彼女はあたしの、もっと素直な部分を見てくれていたんだということを忘れたくないから。

 

 

 本当の意味で、自分らしい自由でスペシャルな海外公演を成功させることができました。

 

 さあ、次はどこへ行けるのだろう。それもこれも、日々のあたしの歩幅次第なのかも。みなさん、楽しみにしていてくださいね。

 

 本年も謹んで大胆に、宜しくお願い申し上げます。

 

2024.1.10

Shinobu Kawashima著

 

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LIVE INFOMATION

 

来場超満員完売御礼、YouTubeより当日配信をリアルタイム/アーカイブからご覧いただけます(応援金制)

▶︎https://shinobu-shamisen.bitfan.id/schedules/29845?r=s76hm0


CULTURES’ BackPacker vol.10「音楽稼業七変化〜大会指導編〜」

 前回ディレクション業についての紹介の中で、人と何かをやることにものすごく喜びややり甲斐を感じるタイプだということを書きましたが、今回はそれと似たようなところで、指導業について触れていきます。やはりこちらも、誰かと共に達成するという点では同じなのです。

 

 先月末、滋賀県で行われた津軽三味線・津軽民謡全国大会inびわ湖が開催され、出場する弟子たちの引率に行ってきました。

◆大会HP:https://npo-japan-traditional-art.com/?page_id=461

 そもそも津軽三味線の世界には地区大会というものが存在せず全国各地からその大会に出場するということで、誰もがいきなり”全国大会”に出場することになります。ただしプロアマ様々な方が出場するので、レベルや性別、年齢などで部門が区分されています。

 

 今回うちの門弟は、

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初級の部:初めて、あるいはまだ出場回数が少ない方におすすめの部門。年齢性別問わず、師事年数なども問いません。とにかく”大会”というものにあまり出たことがない人向けの部門になります。課題曲は津軽じょんから節曲弾き(または津軽五大民謡の中から得意なもの)で2分以内。

★野田涼平/準優勝(各地大会含む※以下同じ 出場2度目)、有賀大晃/入賞(初出場)

 

一般男子の部:高校生以上の男性なら誰でも出場できる部門。大会出場自体が初めての場合でも、初級の部を飛び級して出場も可能です。出場者はアマチュアからプロまでと経歴も幅広いです。課題曲は津軽じょんから節曲弾き(または津軽五大民謡の中から得意なもの)で2分30秒以内。

★榎本空也/第3位(出場5度目)、日吉泰佑/12位入賞(出場3度目、夏の名古屋全国大会初級部門で優勝)

 

津軽三味線甲子園:現在学生である方は年齢性別問わず誰でも出場できる部門。少年少女(=小中学生)の部や一般の部との併願も可能です。年齢による体格差などを均等にする狙いか、高年者はハンデ減点ありで審査スタートとなります。課題曲は津軽じょんから節曲弾き(または津軽五大民謡の中から得意なもの)で2分30秒以内。

 

ーーー

 

 このように様々な部門に出場するにあたって、全員もちろん優勝〜10位以内を狙っていきたいという気持ちは、あたしも弟子たちも同じ方向を向いているのですが、いくらスパルタとはいえ(笑)、短期間で改善していくにはなかなか難しい部分もあります。

 

 やはり弟子たちの多くは社会人であり学生であり、プロでない限り三味線に全ての時間を捧げることは難しいのです。だからこそ的確に苦手なポイントを押さえつつ、得意なところをより伸ばし、だらだらと丸々1曲を弾くばかりにならないように、効率重視で指導をしています。

 

 それは今の各位のレベルで、出場部門の中でより印象に残るためには満遍なく上手いのは大前提として、苦手を減らし自分らしさや得意な部分をより伸ばしていくことで、曲全体にメリハリを出していくのが素敵だと思うからです。

 

 それにどんな音楽ジャンルでもそうですが、やはり毎日同じ曲ばかりを一生懸命練習するだけでは飽きてしまうのは仕方のないことですよね。(あたしもそう…笑)

 

 うちではフル尺で稽古するのは1、2度だけにキメ撃ちして、このように指導しています。

ーーーー

・苦手あるいは得意なセクションやフレーズは練習を何度も音を出して精度を上げていく

 

・課題曲以外の曲を弾いたり唄ったりして知識経験を増やし、自分の肥やしにしていくことで課題曲に昇華していく(津軽民謡以外ももちろんやります!)

ーーーー

 

 これは謂わば、ファンクギターにおけるカッティングを反復練習して体にグルーヴを染み込ませてより精度、そして柔軟さを上げていくのと似ています。そして課題曲で沼にハマることなんてしょっちゅうですから、他の曲で楽しく肥やしをつけていくのは、あたしとしては最も大事なポイントとも思います。

 

 やはり優勝クラスの方の演奏を見ると、「あ、おそらく唄付けが得意なんだろうな。曲弾きだけの知識量ではないぞ」と、曲を聴いただけでその為人がよく見えるのです。今回優勝者を出せなかったのは、そこが大きいことを全員で反省しました。

 

 効率重視は体力面も考慮しています。

 メリハリがしっかり存在する丸々一曲を全力で心をこめて演奏練習するともなると、案の定体力を消耗してしまいます。肩の力を抜いてショートフレーズの反復練習をする方が長く三味線と向き合う時間が取れるとも思うのです。

 

 そうして門弟がライバル、そして自分自身との闘いで結果を出してきたのは、指導者としてとても誇らしいのです。

 

 どこかでお話ししたかもしれませんが、競技音楽とパフォーマンス音楽は全く異なります。今回は競技音楽です。されどもどちらも音楽なのです。

 

 弟子たちが自分らしく演奏するための指導でありディレクションは、よりかっこいい魅力的な音楽を作るのと同義です。これからもこのお仕事も心を込めて務め上げていくつもりです。

 

 弟子たちが勝つためには指導者もなんらかで勝ち続けて、弟子より先の世界を知り指導をする必要があると思います。なのであたしは、弟子の先導を常に走り続けるために自分自身と闘い続けているのです。

 

 大学2年で大会出場を引退し、プロ奏者として振り切ることにしました。それは先にも言った競技音楽とパフォーマンス音楽とを両立するのでは、津軽三味線の域を超えてミクストしていく自分らしい音楽づくりには合わないと思ったからです。とはいえ自己紹介していくのに胸を張れるだけの経歴は、師匠である宗家佐々木光儀の指導ありきです。

 

 弟子たちの未来や展望を広げていくためのキャリアを間違いなく掴むために、あたし自身も変わらず精進して、「光櫻会は優勝入賞常連!」という会としての実績も間違いないものにしていきたいのです。

 

 あたしたちの、それぞれの夢に向かって。

 

◆BIG NEWS◆

12月15日にデジタルニューリリース「strawberry chocolate night feat. MPC GIRL USAGI」

 

12月16〜17日シンガポールセントーサ島ジャズフェス「JAZZ BY THE COVE」CHiLi GiRL feat. MPC GIRL USAGI出演決定!日本からはソエジマトシキ&nahokimama、TokyoGrooveJyoshiも出演!

2023.12.10

Shinobu Kawashima著

 

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LIVE INFOMATION

・2023年12月8日〜12月11日 桜花浪漫堂主催/株式会社ブシロード協力「朗読劇 人間失格・紅」全公演生演奏劇伴

 

・2023年12月5日〜12月25日 新作歌舞伎 #流白浪燦星 津軽三味線収録/一部編曲

 

CHiLi GiRL pre. LOVE SPiCEシリーズ番外編

2024年1月13日(土)「川嶋志乃舞新春民謡コンサート」

10/9~10/10 先行予約受付  10/12~一般予約受付開始

https://clg-tokyo.bitfan.id/schedules/29846

 

 

 

 



CULTURES’ BackPacker vol.9「音楽稼業七変化〜ディレクション編〜」

 前回のプロローグに続いて、さらに細かく各稼業を紹介していきます。今回はディレクション業。三味線弾きとしての人生で全く伝統芸能に関係ない、なんなら三味線も現場に持っていかない、脳みそと明るさで支えていくお仕事です

 

 さてまずはどんな内容か。

・アーティストディレクション

・作品制作ディレクション

現在は主にこの二つです。

写真)よく一緒に制作をする友重悠(はるか)くん。編曲はもちろん、レコーディング、ミックス、マスタリングも素晴らしいハイスペックな頼りになる友人。ほんとうにほんとうにいつもありがとう!

 

 アーティストディレクションは、そのアーティストのやりたい音楽や活動を叶えるために指揮をとっていくお仕事。たとえば、過去に服部奈緒やBoobie Goonなどをディレクションしましたが、彼女たちがシンガーソングライターとして歩んでいくために必要な仲間を集めたり、相性の良いライブハウスを紹介したり、リリース作品の方向性を整えてスケジュールを決めて舵取りをし、そのリリースキャンペーン(イベント企画制作を含む)などを支えていきます。

 それっていわゆるプロデューサーってことじゃないの?と疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。プロデューサーとディレクターとは業務が異なります。

 

ーーー

プロデューサーはディレクターの上司といったポジションで、企画全ての責任を負う立場にあり、企画の立案やスケジュールなどを行います。 一方、ディレクターはプロデューサーの部下というポジションで、プロジェクトの詳細な管理やクライアントとの直接交渉、そして現場の総指揮を行うといった現場の責任者です。(出典:https://www.geekly.co.jp/column/cat-position/1906_023/)

ーーー

 

 なので、「こんなアーティストになりたい!こんな歌を歌いたい!」をそもそも立案している彼女たちはセルフプロデュースであり、そのために必要なことを揃えて進めていく舵取りをするのがディレクターの勤めということです。よく聞く”アイドルプロデューサー”というのは、アイドルたちの多くは「どんな歌でも衣装でも構わないから、とにかくアイドルになって舞台に上がりたい」という気持ちでオーディションに参加し、プロデューサーの思い描くアイドルコンセプトの元で活動していきます。あたしが面倒を見ているアーティストの多くは、歌やステージパフォーマンス像、衣装やキャラクター性など、自分らしく活動したい子達が多いです。しかし、本人自身でも分からないことがあります。そこで、客観意見でその子の魅力を引き出し、さらにフィットするものを提案しながら、スケジュールを組んで足を止めないように扇動していくのです。

 

◆服部奈緒「部屋着はグレー」ほか

M1,2作曲、M2編曲、トータルディレクション

https://music.apple.com/jp/album/%E9%83%A8%E5%B1%8B%E7%9D%80%E3%81%AF%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC-single/1599013959

 

◆Boobie Goon「Many Men, Many Minds」

M1編曲、M2共作曲、編曲、トータルディレクション

https://music.apple.com/jp/album/many-men-many-minds-single/1708864008

◆Cheek Eee「Doragonista」

リリースまでのトータルディレクション

https://music.apple.com/jp/album/doragonista-single/1700373438

◆M78「M78」

M1,2 共作曲、トータルディレクション

https://music.apple.com/jp/album/m78-single/1609030307

もちろんこれは長期的なものもあれば、1年ディレクションをしてみて巣立っていくもの、1作品だけのものもあります。

 

 1作品だけの場合は、例の二つ目に挙げた作品制作ディレクションのケース。この場合、あたしが関わるのは作曲や作詞で携わっている延長線上でディレクションする運びがほとんどです。歌入れ、コーラスワークのアドバイス、より深みのある作品にするために必要な音素材を引き出すために、レコーディングスタジオやエンジニアを紹介するところからディレクションしていくことが多いです。その紹介までするのは、心許せる慣れたエンジニアとの制作によって現場を和ませ、少ない言葉でスムーズに進行する連携が取れるのもメリットだからですね。こちら側の意図を汲んでくれ易いので相談も持ち掛け易いですし、チャレンジングなレコーディングにも積極的にトライしてくれることもあります。

写真)友重くんのほか、お世話になっている二大信頼エンジニアの三軒茶屋クロスロードスタジオ井上勇司さん。CHiLi GiRLのRecはもちろん、いろんな作品でよくお願いしている父のようなひと!と、母のような奥様♡(ママと呼んでいます)

 

◆和楽器プロジェクト「千響万来」

サウンドディレクション、レコーディングディレクション

https://youtu.be/u9bdozQ3XZU?si=zCl_7TLM6VKYWMRD

 

ーーーではなぜディレクション業をするようになったのか。

 

各回できっかけは様々ありましたが、先ほども言ったように作詞作曲、時に編曲で提供する機会があって、そこの延長線で携わらせていただくのが多かったです。それは三味線は関係なく、作家としての川嶋志乃舞/Shinobu Kawashimaを求めてくれた皆さんのお陰でもあります。しかしそもそも三味線に関係ないジャンルに踏み込めるようになった大元を振り返ってみると、伝統的ではない作品を自分自身が作り続けていたことに限ります。そこで気に入ってくださったから音楽的信頼感が芽生えてのことだと思います。

 

 さらに振り返ってみると、CLG BANDでも一緒にやってくれているような頼もしい仲間たちがそばにたくさんいることや、その仲間たちともっと何かを作りたいと思う気持ち、そして作っていく音楽に誰が最もマッチするかをセレクトしていく”愛とドライさ”が自分の中にあるからでしょう。その人に何が必要で、誰が最もその完成を祝ってくれるまで関わってくれるのか、我ながらその分析も得意だと自負しています。

 

 それにあたしは、自分が指揮をとって良い作品づくりを導くことも、その結果人がたくさん関わって完成をみんなで喜び合えることも大好きだから。これが間違いなく一番のきっかけかもしれません。

 

 CHiLi GiRLはそれらの集大成みたいなもので、セルフプロデュース&ディレクションはあたしがやっていますが、自分の音楽でみんなと笑い合いたいしメラメラ燃えたいという気持ちでメキメキと成長しています。

 

 これを読んでくれているCHiLi KiDSのみんなはもちろんですが、演奏家や作家だけではなくディレクターにもチャレンジしてみたい皆さんへ。自分の可能性を信じて、相手にその可能性を持ちかけてみるのが第一歩です。待つより動く。楽しい、美しい、素晴らしい音楽や才能ある人のそばにいたいと思うのは当たり前のことで、服部奈緒もBoobie Goonもあたしから「一緒にやろう」と声をかけました。

 

 自分の実績のスタートは自分自身なのです。

 

2023.11.10

Shinobu Kawashima著

 

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LIVE INFOMATION

・2023年12月3日(日)日立シビックセンター主催「CIVIC CROSSOVER LIVE」※バンド出演

 

 

・CHiLi GiRL pre. LOVE SPiCEシリーズ番外編

2024年1月13日(土)「川嶋志乃舞新春民謡コンサート」

10/9~10/10 先行予約受付  10/12~一般予約受付開始

https://clg-tokyo.bitfan.id/schedules/29846

 

 

 

 

 

CULTURES’ BackPacker vol.8「音楽稼業七変化〜プロローグ・稼業分類紹介〜」

 三味線を持っている日、持っていない日。着物を着る日、キツネをかぶって好きな服を着る日。表に出る日、裏でせっせと準備をする日、誰かの手助けをする日。伝統を紡ぐ日、未来を創る日、誰かを彩る日。あたしの生業である音楽稼業は日々、人よりも様々な形に変化(へんげ)しています。それ故にこの頃は、CHiLi GiRLを演りながら毎日いろんなことをしているけど詳しくは何をしているの?と聞かれることが多いので、改めて自分でも振り返ってみようと思います。

 前置きとして、あたしが責任を持ってやる仕事のルールである

・出来るもの/見極められるものならなんでもやりたい

・アーティストブランドを守るために名義を分ける必要性がある

を貫いています。今回はやっている音楽稼業の区分だけの紹介ですが、一つ一つこだわりや信念を持って取り組んでいることは間違い無いので、詳しくは折を見てシリーズで紹介していこうと考えています。

 

◆伝統芸能家/津軽三味線演奏家の川嶋志乃舞として

・津軽三味線の演奏(主に民謡演奏および伴奏、川嶋志乃舞作品の演奏)

・アーティスト活動(~2020年にCHiLi GiRLへポップス制作の主軸を移行。)

・佐々木光儀流師範佐々木光櫻として光櫻会への育成指導(2015年〜。全国コンクール入賞者多数輩出)

・レコーディング参加

・制作ディレクションや和楽器監修(和楽器をよくわからないけど楽曲に入れてみたい製作陣に対して、楽曲の方向性を考慮しながらその楽器の出来ることや魅力的に映えるようにアシスト/ディレクションを行うなど。それに伴うメンバー選定。)

詳しくは川嶋志乃舞HP▶︎https://shinobu-shamisen.bitfan.id

 

◆CHiLi GiRLとして

・アーティスト活動(音源制作、ライブ活動など)

・feat.参加

・制作ディレクション(三味線に関係なくポップスシーンを軸とするものに限定)

・コラム執筆(当コラム)

 

feat.作品参考▶︎Beautiful in Tokyo - Toshiki Soejima & Shinobu Kawashima (Guitar × Shamisen)(kimama session)

https://youtu.be/rH58m2BJIpQ?si=oxVt1JXjlhBN4QZc

 

ディレクション作品参考▶︎Boobie Goon 1st single「Many Men, Many Minds」

https://boobie-goon.lnk.to/Many-Men-Many-Minds

アーティストディレクション、編曲、一部作曲などに携わっています。

◆総じて”川嶋志乃舞”として

・大学での特別講義やワークショップ(東京藝術大学、静岡文芸大学、名城大学ほか)

・楽曲提供

・楽器開発サポート(Ainoco撥)

・水戸市みとの魅力宣伝部長(2015年〜)

・笠間市笠間特別観光大使(2016年〜)

 …と、自分で見ても色々手広くやってるなあと思います。笑 が、CHiLi GiRLを始める前はこれを全部川嶋志乃舞名義で行っていたため、よりごちゃごちゃしていたのです。同じ名義でアーティスト活動も、三味線教室の会主も、楽曲提供やディレクションもやっていると、しかもそれらが多岐に渡ると、たとえ一つ一つは質の良いとしてもボヤけて見えてしまうことは気づいていました。その頃、自分はアーティストのはずなのに”色々頑張っている優秀な女の子”だったし、それを地元が大きく応援してくれていたので、音楽家というよりスポーツ選手のようだなと自分を俯瞰していました。プロフェッショナルは自分の存在の輪郭がぼやけずくっきりしていないとならないようです。

 

 それに、地元や伝統芸能界、ましては日本を背負ってるような気さえしてきて、自分らしい音楽が書けなくなってきてしまったのです。期待に応え続けて結果を出していく、そう、いよいよスポーツ選手から抜け出せなくなってしまったのです。結果を残して次の期待を背負うのは、職業作家ならそれでも良かったかもしれないし、自分の表現したいものが”誰かに求められるものを作ること”であればそれでも良かったかもしれません。でもあたしには、好きな音楽だけじゃなく、自分に似合うものを知り、その先にあるまだ身に纏ったことのないそれを着こなしてみせると意気込むほどのこだわりがたくさんあったので、お利口にしてられなかったのです。

 

 時期の相性が幸か不幸か、2020年にCHiLi GiRLを発足して再スタートを切ったことはあたしにとって大正解でした。不謹慎と承知で、幸でした。正直、人生のほとんどの時間を津軽三味線に捧げてきたあたしにとって、期待に応え続けてきた自分に”もう好きにしていいんだよ”と赦してあげるような、ある種リハビリのような、心のリフレッシュ期間は必ず必要だったからです。

 

 名義を分けたことでより好きで得意な活動に恵まれたと感じています。萬屋はこの世に必要だけど、自分は萬屋でありながらブランドを全く変えることでバランスを取りやすくなりました。その分HPやSNSの更新も全く内容が分かれるので、まさに二足の草鞋ではありますが、マルチタスクが心地よい自分の性格にとっては、このくらい毎日、毎時間、変化していくのが楽しいし、スッキリ取り組めます。「そんなにやって大変じゃないの?」と労っていただくことも多いのですが、逆に一つの仕事を長時間やるのは他のことが気になって気が散ってしまう性分なので、むしろこのくらいぐるぐるしてたいのです。

 

 幸いにも、走り回ってあれこれ仕事はしていません。笑顔を忘れない程度にはセーブしています。

 

 今回はまず、自己紹介として経緯を踏まえてまとめてみましたが、三味線奏者なのにどうやって他の音楽での信頼を得られるようになったかや、三味線要らずで仕事をするようになったきっかけ、詳しい稼業内容をご紹介していくつもりです。皆さんからの質問もお待ちしています。

 

 ご質問は下記メールまたはファンクラブ会員が使えるグループチャットなどから受け付けます!

▶︎chiligirl.house@gmail.com

▶︎https://clg-tokyo.bitfan.id/contents/73744

 

 ところで、ダイエットでよく「20:00以降は食べないこと。夜22:00までには就寝しないとお肌は生まれ変わらない。」などの世の中の定番的規則に準ずるダイエット法ばかりが取り上げられて、自分は付き合いが多く食事に出かけるし、就寝時間もまちまちな自分は一体どうやったら痩せられるんだと悩み続けていたことがあります。

 おそらくこれは誰しもが自分にあったダイエットメニューを日々探しているものだと思いますが、自分の生活リズムや体のこと、しいては得意なこと、性格のこと、自分に合った環境を理解して選択するのには人一倍かかったからこそ、輝けるものを手に入れていけるのだと信じています。仕事も同じかもしれません。

 

 知識は血となり肉となり、人を結び愛となる。

 

 次回以降の記事のヒントとして、三味線要らずで音楽を生業にできている最大の武器が「好奇心」であることは、先にお伝えしたいと思います。

 

★昨日10/9で29歳になりました!今後ともよろしくご愛顧下さいませ。

 

2023.10.10

執筆:Shinobu Kawashima

 

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