音楽メディア・フリーマガジン

ジェッジジョンソン × Migimimi sleep tight × JAWEYE

音源では味わえない、熱量と肉体感に満ち溢れた本物の“ライブ”を観た

6/26(日) 下北沢CLUB251
“251 presents AND POINTED vol.105 supported by JUNGLE LIFE”

ジェッジジョンソン、JAWEYE、Migimimi sleep tightによる3マンイベントが、6/26に下北沢CLUB251で開催された。JUNGLE☆LIFEとCLUB251との共催となる本イベントの先陣を切ったのは、JAWEYEだ。

PH_JAWEYE 今年1月に約2年半ぶりの新作ミニアルバム『Humanizer』を発表後、ツアーで全国各地をまわってきた彼ら。オープニングナンバーの「Paralyze」からいきなり観る者の度肝を抜くような爆発力のある演奏で、ツアーの成果を感じさせる。続く「Lost Control」では高橋コースケ(Mp.)が飛び跳ねながら手を振り、オーディエンスを煽っていく。「腹から声出していこうぜ!」や「踊ろうぜ!」「心の声を聴かせてくれ」など、楽曲の合間合間に次々と呼びかける上田浩平(Vo./G.)。この2人が煽動するのに加えて、ラウドなバンドサウンドでガンガン攻められてしまえば、もう盛り上がるほかない。ラストの「STARGAZER」まで、フロア中の人々を熱狂と興奮の渦へと導いた。

 
PH_Migimimi 観客たちの興奮が冷めやらない中で、ステージに現れたのはMigimimi sleep tightの4人だ。サウンドチェックをしているのかと思いきや、セッションから急激に本番へと突入。何が起こるのかと見守っていたオーディエンスを一気に、自分たちの世界へと引き込んでしまった。ガムランの音が会場内に流れ始めると、これまた異なる場所へと飛ばされてしまったような不思議な感覚に陥ってしまう。そんな「puputan」では宮川依恋(Vo./G.)と涼平(G.)によるラップの掛け合いにトライバルなビートも相まって、身体を揺らさずにはいられない。「WonderWave」ではピースフルな雰囲気を、「Message」ではパーティー感を生み出すなど、個性的過ぎる4人のメンバーが生み出すバラエティ豊かな楽曲も彼らの大きな魅力だろう。

 
PH_Jedze この日のトリを務めたのは、ジェッジジョンソン。1曲目に披露した「青の連続」から西川響(Ba.)のベースが太いビートをうねらせ、蓮尾理之(Key.)がきらびやかな鍵盤の音を響かせ、会場全体を魅了していく。続く2曲目は、今年5月にリリースした新作『ストライク・リビルド【アッパー】』のリード曲「太陽の帝国」。新作を聴き込んできたであろう観客たちがイントロから手拍子で、ハッピーな空間を作り上げる。何よりもこの日のライブで印象的だったのは、藤戸じゅにあ(Vo.)の力強い歌声だ。これまで以上にフィジカル感を増したボーカルがバンドを先導し、強力なグルーヴを生み出していた。終盤は「KRUNK」から「HEADLINER OF THE YEAR」へとつなぎ、最後まで容赦なくアッパーに心と身体を揺らし続けた。

3組共にバンドサウンドに同期を取り入れるという方法を取ってはいるが、それぞれが出す音は決して似通っているわけではない。いずれも自分たち独自の表現手法と解釈で、多彩かつ独創的な音を創り出しているのだ。そんな3組に共通しているのは、生粋のライブバンドであるということに尽きるだろう。音源では味わえない、熱量と肉体感に満ち溢れた“ライブ”がそこにはあった。

TEXT:IMAI
PHOTO:ふかつみちよ

 

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