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10-FEET 2/1リリースシングル『ヒトリセカイ×ヒトリズム』、TAKUMA・NAOKI・KOUICHIインタビュー

燃えさかる想いは、20年を経てより強く。より熱く。

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約4年ぶりのリリースとなった『アンテナラスト』から約半年、バンド結成20周年&京都大作戦10周年という節目の年に、10-FEETが16枚目のシングルを完成させた。叫ぶような想いを秘めたエモーショナルな「ヒトリセカイ」、超攻撃的な10-FEETらしさが炸裂する「火とリズム」、勢いとバンド感を瞬間的にパッケージした「[final day]」の3曲が収録されたシングル『ヒトリセカイ×ヒトリズム』は、20年間走り続けてきた彼らにしか作り得ない空気感と熱を帯びている。

 

「どっちもシングル曲として出したかったけど、僕らアホやから、そんなに温存せんでもええやろと。“次が無かったらその次も無いぞ”と思って、じゃあ全部聴いてもらいましょうと(笑)」

 

●あけましておめでとうございます!

3人:あけましておめでとうございま〜す!

●前作『アンテナラスト』は約4年ぶりのリリースでしたが、振り返ってみるとどうでしたか?

KOUICHI:みんな聴いてくれてるなっていう印象がありました。リリースしてから初めてのライブのときとか、一緒に歌ってくれてる人が多くて。声は大きくなくても、口が動いているのがわかるというか。日本語詞っていうのと、歌いやすいのかなって。

●なるほど。

NAOKI:「アンテナラスト」みたいな、完全にアカペラから始まる曲って今までなかったじゃないですか。ライブで演っていると、歌い出しの時点でのお客さんのリアクションがわかりやすいというか。久々のシングルで、結構聴いてくれている人も多いのかなっていうのをリアルに感じたんです。そういう意味では、今までのシングルとはちょっと違って、リアクションがわかりやすいなと思いました。

●TAKUMAくんはどうですか?

TAKUMA:「アンテナラスト」は、まだそんなに馴染みの曲にはなってないかなって思うときはありますね。リリースの期間がすごくあった分、余計にそういうことを感じるのかな? とも思いますけど。

●ほう。

TAKUMA:いい言い方したらフレッシュやし、悪い言い方したら浮いてるというか。そういう感覚がある中でも、ライブではあの曲にしか出せへん空気感というか空間というか、時間帯を作ってくれてると思うんです。あの曲だけが放つ特殊なあの感じがなくなったときに、やっとたぶんあの曲の本当の姿が現れるのかなって。

●ふむふむ。

TAKUMA:説明が難しいんですけど、慣れた頃に初めて伝えたいことをあの曲がまとい出すようなことってあるんちゃうかなっていう気がしてて。現時点ではそんな感想ですね。

●なるほど。『アンテナラスト』のインタビューのとき、他にもシングル候補になるような曲があるという話があったと思うんですが、今回のM-1「ヒトリセカイ」M-2「火とリズム」があのときに言っていた曲なんですか?

TAKUMA:そうですね。どっちもシングルの表題曲として、それぞれのタイミングで出そうって言ってた曲です。「ヒトリセカイ」は…2年くらい前からなんとなく元となる形が出てきていて、ずっとアレンジしていたんですよ。

●ずっとアレンジしていた?

TAKUMA:はい。全っ然完成しなかった。1〜2回バンドで合わせたことはあったけど、元からやり直すみたいな感じになって、アレンジはしたけど僕がまた持って帰って、メロディとか譜割りのスケールはそのままで、骨組みの部分を3パターンくらい考えて、またやり直して。

●「ヒトリセカイ」はかなりシンプルな印象だったんですけど、難産だったんですね。

TAKUMA:短期間で根を詰めてやってなかったから進まなかったのかもしれないし、ひょっとしたら自然な形になるには時間が必要だったのかもしれないですけど、でもいちばん最初から比べたらものすごくシンプルになりました。展開自体はトリッキーにはなりましたけど、1個1個の音はもっと複雑だったり忙しかったりしてました。

●それがなぜシンプルになったんでしょう?

TAKUMA:なんか僕自身もあまり状態が良くなかったというか。

●え? 人間として?

TAKUMA:はい。人間としてだけ(笑)。

●ミュージシャンとしてというより、人間として状態が良くなかった(笑)。

TAKUMA:“こういう属性の曲を作るのは、今の自分は向いているやろうな”という時期だったんですよ。心境的にはそうだったんですけど、ただ、テンションが着いていってなかったというか。テンションは無いけど内側に沸々と熱いものがある状態で作っていて、その状態を抜けて、しっくりくるアレンジも試すことができるようになって、やっと完成した感じ。

●「ヒトリセカイ」は“言葉”が歌詞の中で1つのキーワードになっているじゃないですか。「アンテナラスト」との関連性はあるんですか?

TAKUMA:いや、僕はそうしたつもりはないんです。

●あ、そうなんだ。

TAKUMA:でも振り返ったら“また言葉のこと歌ってるな”と思いました。

●この曲の歌詞に“ひらがなみたいな愛や優しさを”とありますけど、“ひらがなみたいな”という比喩表現が興味深かったんですよね。この感覚、すごくわかる。

TAKUMA:人と話してて“ああ、ひらがなみたいな優しさやな”って思うときというのは、その人が意図せずに天然の健気さでやってたりとかして…なんていうのかな…それが痛いときがあるというか。

●痛い?

TAKUMA:“優しくないな”っていうか。ほんまに優しい人を見たら、そういう人のそういう言葉を聞いたら、“自分はその人に比べて優しくないな”ってめっちゃ思いますし、痛いときがありますね。

●心が痛い。

TAKUMA:うん。痛いからまっすぐに見れへん。

●「ヒトリセカイ」という曲は、その“痛い”という気持ちがテーマにあるんでしょうか?

TAKUMA:“痛い”というか“寂しい”かな? 生きているのが寂しいというか。生きていくことは基本的に寂しいことやなって思っているんですけど、誰しもが寂しいもんやと思うし、誰しもが“寂しい”と思う瞬間は必ずあると思うんですけど、それを意識している人とか気付いている人とか、気付いていない人とかわざと気付かずに強くかっこよく生きている人とかいっぱい居ると思うんです。

●はい。

TAKUMA:ただ、生きてたら“寂しい”と思うのは当たり前やし、そういうことを“寂しいもんやな”ってそこまでネガティブに歌っているわけでもなくて。でもめっちゃ寂しいんですよ。「そういうもんやで」と軽く言っているわけじゃなくて。

●結論は出していないということ?

TAKUMA:出してないというか、めっちゃ寂しいんですけど、別に耐性が出来たわけでもないし、悟ったわけでもない。ただ頭でわかって知ってるだけ…そういう心境を歌ってます。

●人間として状態が良くなかったんですね(笑)。

TAKUMA:ハハハ(笑)。でも今も思っていることは変わんないですけどね。ただ、それをいつもの楽曲みたいに出来へんかったんかなって。その方がいい曲になる場合もあるとは思うんですけどね。

●一方で、「火とリズム」はまったくタイプが違いますね。エネルギーがあって、ミクスチャーっぽさがあって、10-FEETの得意としているところがギュッと出ている。

TAKUMA:なんぼやっても曲が出来ひん時期が4〜5年続いてリリースが無かったわけじゃないですか。その間に、“「10-FEETでやる曲」と考えてるのがあかんのかな?”と思って、なんぼ考えても何日かけても何ヶ月かけても何年かけても出来ひんから、もうとりあえず「10-FEETで」ということはいいわと。

●はい。

TAKUMA:“そういうの関係なしに作ろう”と思って、グワーッと作り出した時期があったんです。ほんまに思い付いた曲を単に作るだけで、バラバラに作っていったんです。

●というと?

TAKUMA:具体的にいうと、1日1曲を目標として作っていた時期があったんですよ。そのときは“一生このペースで曲を作ったろう”と思っていたんですけど、今はもう出来てないんですけど(笑)。

●あかんやん(笑)。

TAKUMA:何日かは続いたんですけどね。「10-FEETで」とか関係なく、作りたいものとか作れるものとか、とにかくなんでもいいから1日1曲作っていた時期の、数曲目に「火とリズム」が出来たんです。

●おお!

TAKUMA:当時、もう1人ギターが居て、更に打ち込みが入ったらええんちゃう? と思いながら作ってて、3人でやったらスカスカになるやろうと思っていたんですけど、実際にやってみたら意外とイケるなと。

●最初におっしゃっていましたが、この2曲は“どっちもシングルの表題曲として”と考えていたんですよね? それを1枚に収録したのは?

TAKUMA:どっちもシングル曲として出したかったけど、僕らアホやから、そんなに温存せんでもええやろと。“次が無かったらその次も無いぞ”と思って、じゃあ全部聴いてもらいましょうと(笑)。

●ハハハ(笑)。M-3「[final day]」は?

TAKUMA:「[final day]」はレコーディング終了間際に10〜15分くらいで作った曲です。

●早っ!

TAKUMA:それは言い過ぎかな。1時間くらいかな。

●「DAVE ROAD」(アルバム『thread』収録)に近いノリ?

TAKUMA:ではありますけど、あそこまで自由な感じではなかったですね。あまりアレンジせんでもいいような元ネタを集中してグッと作ったんです。各自が各楽器のフレーズに集中してできるような曲っていうのが自分の中での条件やったというか、実際に時間が無かったから、そこまでを計算して。いつもだったらそこですごく煮詰めるんですけど、敢えてあまり精査せずにやって、歌詞を書いて歌入れをしていく中でちょっとずつ完成させた感じですね。

●ちなみに、今作以外にも新曲はあるんですか?

TAKUMA:まだ完成してないけど、数曲ありますね。他にも、過去にトライしてすげぇいい曲になりそうな予感があったけど断念したネタがあったりとかします。

●『アンテナラスト』は4年ぶりのリリースでしたけど、今回の『ヒトリセカイ×ヒトリズム』は前作からあまり期間が空いていないですよね。ということは、次もまたすぐにリリースがある?

TAKUMA:それはほんまにわかりません(笑)。

●そうなのか。でも新曲があった方がライブに対するモチベーションとか気持ちにメリハリが出ますよね。

TAKUMA:そうですね。新曲があったらセットリスト難しいですからね。明らかに熟練度が低い曲やから、熟練度は練習をして上げていくんですけど、でも何万回演ってきた曲との差を、そのときに出来ることでうまくプラスにしていかなあかんから。今回のツアーも、そういうことのスキルアップには絶対に繋がると思いますけど。

●今回の3曲で難しいのはどれなんですか?

NAOKI:「[final day]」は簡単です。

●でしょうね。

NAOKI:ベースに関しては、「火とリズム」は全体的に難しくて、「ヒトリセカイ」は部分的に難しい箇所があるかな。

TAKUMA:僕は「火とリズム」が難しいかな。かなり目まぐるしく変わっていくので、1人で演るにはかなり難しいというか。

●「火とリズム」はギターたくさん入ってますよね。ライブではどうなるのかな? と。

TAKUMA:だから大忙しなんですよ。いろんな選択肢から選んでいかないといけない。

●サポートドラムはどうですか?

KOUICHI:僕はサポートドラムなので、どの曲も難しいです。

●ライブで聴くの楽しみにしてます。ところで今年はバンド結成20周年で、“京都大作戦”も10周年じゃないですか。何か特別なことは考えているんですか?

TAKUMA:そこまで特別なことは無いかもしれないですけど(笑)、いい20周年とかいい10周年になるように一生懸命がんばります!

NAOKI&KOUICHI:一生懸命がんばります!

●20年という実感はあるんですか?

NAOKI:あまり考えてなかったですね。僕とかは周りに言われるまで覚えてなかったですから。

●そういうもんか。

NAOKI:でも20年やっていると、周りのバンドもいっぱい解散していくし、“めっちゃかっこいいな”と思う若いバンドもいっぱい出てくるし。振り返ってみると、そういえばいろんなバンドが居たし、いろんなバンドとの交流があったなって思いますね。

KOUICHI:今でもバンドができてるのはありがたいですよね。いろんなことを経験して、それでもバンドができている。ありがたいなと思います。

●TAKUMAくんは20年間やってきたことについて、どうですか?

TAKUMA:20年に対して? うーん、難しいですね。走り続けてきた感じですから…。走り続けてきたから、あっという間ではありますけど、考えている時間が長かったなと思います。

●考えている時間が長かった?

TAKUMA:うん。走り続けてきたのと同じくらい、考えていたかな。嬉しかったとか、辛かったとか、我慢したとか、そういうことじゃなくて、自分の人生って行動しているとき以外は考えてばかりやなと。

●そういうことを最近振り返るようになったんですか?

TAKUMA:そうですね。そこに答えは出ていないんですよ。でも“なんで考えてたんやろ?”とか思いますね。僕はもともと細かいことを考える人じゃなかったんです。でもバンドをやったから、“こんなんじゃあかん”と思ったんでしょうね。何に対しても。曲でも歌詞でも、人に対してもずっと考えていましたね。今もそうですけど。

●ということは、20周年はひとつの区切りですけど、そこまで意味や重きを置かずに、今年も今までの延長線上でやっていくと。

TAKUMA:そうですね。

●ところで今回のツアーは久々のレコ発ツアーですが、楽しみですね。

KOUICHI:やっぱり自分らのツアーやから演奏時間も長いですから、しっかり魅せることができたらいいですね。

NAOKI:なんやかんやで常に地方には行っていましたけど、冠ツアーでこの本数は久々やから、気合いは入りますね。いい空気になればいいなと思います。

●TAKUMAくんはどうですか?

TAKUMA:テクニック重視でがんばります。

●それ絶対ウソや。

TAKUMA:ハハハ(笑)。僕らの熱いところを観てもらいたいです。

interview:Takeshi.Yamanaka

 

 

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