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BRADIO

最高にソウルでファンクなミュージックで パーティーの向こう側を見せたメモリアルライブ

BRADIO “FREEDOM tour 2017”
2017/4/30@中野サンプラザ

3月に赤坂BLITZからド派手に開幕したBRADIOのワンマンツアーが、遂にファイナルを迎えた。初の中野サンプラザ公演というメモリアルなライブを体感しようと馳せ参じた観客たちで、ホール内は全席がびっしり埋め尽くされている。今か今かと開演を待ちきれないFUNKY PARTY PEOPLE(以下FPP)に対して、スピーカーから突如聞こえてきたのはVo.真行寺貴秋の声によるアナウンスだ。小ネタも挟みながら本日の注意事項やライブの楽しみ方を案内して、まずは一笑いを起こす。そして「参加してくれたみんなをパーティーの向こう側へ連れて行くぜ!」と高らかに宣言すると、暗転からムーディーなピアノのSEに乗ってメンバーが登場。女性コーラス隊や管楽器隊も引き連れて、華々しくライブの幕を開けた。

まずは「彼女ハリケーン」で、ゆったりとグルーヴィーにスタート。オーディエンスの心と身体を温めた後、「Flyers」のイントロが鳴り響いた途端に場内からは大きな歓声が湧き起こる。真行寺の伸びやかなファルセットで歌われるメロディに合わせて、たくさんの手が宙に突き上げられていく。畳み掛けるかのように放たれた「HOTELエイリアン」では、オープニングから大きな声で共に歌う観客たち。「まだまだ踊らせるぜ。準備はいいか?」と呼びかけてから「Super Wonderful」に突入すると、コール&レスポンスも発生してヴォルテージの上昇はもはやとどまることを知らない。迎えた最初のMCタイムでは大山聡一(G.)の要求に応えて、FPPは最高にハイトーンでハイテンションな「Whooo!」の声を響き渡らせる。

「-Freedom-」から再開したパーティーは、中野サンプラザという特別な場所でのファイナル公演だけあって、様々な趣向が盛りだくさん。「今までの自分たちにはなかったタイプの曲」だという「蝙蝠」をじっくりと聴き入らせた後は、メンバーの部屋に招いての演奏をイメージしたという“Room BRADIO”タイムへ。酒井亮輔(Ba.)がパチンと指を鳴らすと、天井からシャンデリアが降りてくる。そんな素敵な空間で、「You Make Me Feel Brand New」や「思い通りにならない世界」の美しいメロディに浸らせてくれた。通常のスタイルに戻っての「KAMISAMA」に続いては、「Get Money」の男くさいコーラスを会場全体が一丸となって披露。凄まじい熱気に包まれる中で真行寺がこぼした「演奏していて、この世で一番BRADIOがカッコ良いんじゃないかと思っちゃった…」という一言に誰もが同意したことだろう。

母親への想いを込めて歌う珠玉の名曲「ギフト」で胸を震わせた後は、いよいよ終盤戦へと入っていく。「Playback」からなだれ込んだDr.田邊有希のドラムソロに続けて、キラーチューン「Golden Liar」が炸裂。「Revolution」では途中でなぜかマジックショーが始まり、ボックス内に消えた真行寺が客席横から衣装を変えて現れ、場内を練り歩きながら歌う。「スパイシーマドンナ」でさらに盛り上げた後は、「Back To The Funk」で会場全体が一体となって踊り、最高潮に達する中で本編を締め括った。アンコールでは寸劇を交えながら、この日のライブがDVD化されることを発表してファンを喜ばせる。だが、最後の最後にさらなるビッグサプライズが…。天井から降りてきた2枚目の垂れ幕に記載された“メジャーデビュー決定!!”の文字にホール内は最大の歓喜に包まれた。

終演後に配られた号外にも記されていたとおり、今年9月にワーナーミュージック・ジャパンより遂にメジャーデビューを果たすBRADIO。彼らを信じて熱い声援を送り続けてきたFPPにとっては、まさに待望の発表を本人たちの口から聴くことができたこともこの日のプレミアム感を増したに違いない。最高にソウルでファンクなミュージックで“パーティーの向こう側”を見せてくれたメモリアルなライブを経て、4人はこれから先も頂上(※テッペン)を目指して突き進んでいく。

TEXT:IMAI
PHOTO:木場ヨシヒト

 

 

 

 
 
 
 

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