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coldrain “FATELESS JAPAN TOUR in 日本武道館”
ライブハウスと化した武道館で見た彼らの未来

ライブハウスと化した武道館で見た彼らの未来

“FATELESS JAPAN TOUR in 日本武道館”
2018/2/6@日本武道館

 

巨大なビジョンにメンバー1人1人の紹介動画が浮かび上がり、そしてメンバーがステージに登場。笑顔のVo.Masatoが「武道館!!」と叫ぶ。結成10周年、ラウドシーンの雄として国内だけではなく海外でも活動の幅を拡げてきた彼らが、日本武道館のステージに降り立った。

「ENVY」の凶悪なサウンドに乗せてアリーナのオーディエンスが跳ぶ。熱気が凄まじい。Masatoはステージを大きく使い、巨大な空間を支配していく。「Fire in the sky」ではG./Key./Prog.Y.K.Cがギターを激しくかき鳴らしたかと思えば、ステージには何本もの炎の柱が噴出。アリーナはダイバーの海。彼らの音はヘヴィでラウドながらキャッチーさと聴く者の感情を掻き立たせる磁力のような力がある。

Ba.RxYxOとDr.Katsumaが繰り出す地を這うようなリズムが襲いかかり、更にG.SugiとY.K.Cのギターが降り注ぐ。胸の奥底に潜む感情を鷲掴みするかのような「LOST IN FAITH」、「10年間で史上最強のライブを一緒に作る準備できてるか? お前らの力を貸してくれ!」と叫ぶMasato。「NO ESCAPE」が始まった頃には、武道館が興奮の坩堝と化す。肩車からのダイバーが乱発した「To Be Alive」、大きなコール&レスポンスを巻き起こした「BURY ME」、オーディエンスのクラップが大きな一体感を作り出した「COLORBLIND」。最高の瞬間が次から次へと更新される。

 

 

オーケストラとのコラボに聴き惚れた「STAY」、Masatoが「俺にラウドロックを教えてくれた、弱くても人前で歌えるんだよって教えてくれたP.T.PのKとLinkin Parkのチェスターに歌わせてくれ」と言って弾き語りで披露した「Confession」。ラウドだけではない、coldrainが持つ深淵な世界観を見事に表現し、会場は大きな歓声をあげる。

その後、MCでMasatoが「いずれフェスも絶対にやろうと思っている。でも地元名古屋で何万人も集めるためには、coldrainはまだまだやるべきことがある」と4月からのツアー、そして5月には海外のバンドをゲストに迎える新たな主催企画”LOUD OR NOTHING”を開催することを発表し「ここをライブハウスにするって決めて来ました。ここから地獄の後半戦!!」と「Fiction」「Adrenaline」とキラーアンセムを連発。煽らなくても客席は爆発的な盛り上がりをみせ、大きなサークルがいたるところで沸き起こる。本編最後は「A DECADE IN THE RAIN」、そしてアンコール最後は「The Revelation」で最後まで暴れまくって終演。

ライブ終盤にMasatoが「10年間ここを夢見ていたわけじゃなくて、これは夢ではなくてあなたたちがくれた現実です。まだまだ上に行ける。辛いときも楽しいときも、吐き出して、一緒に音楽をやっていこう」と言ったように、「好きなものだけを追いかけて10年間、これからもよろしくお願いします」と言ったように、coldrainの10年間を凝縮したような、そしてcoldrainの未来が楽しみになるような、とても濃密な夜だった。

TEXT:Takeshi.Yamanaka
PHOTO:Julen Esteban-Pretel

 

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