音楽メディア・フリーマガジン

Maison book girl

誰もが見るはずの夢-yume-が、誰も見たことのない世界に誘う。

矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミによる4人組グループ、Maison book girlがメジャー2ndアルバム『yume』をリリースする。音楽家・サクライケンタによって楽曲からファッションやアートワークに至るまで全面プロデュースされた、その世界観は他に類を見ないものだ。変拍子や意表をつく展開を特徴とした現代音楽的なサウンドに、個性的な4人の声が重なり合いながら紡ぎだすキャッチーで中毒的なメロディ。一見シュールなようで、不思議と脳内にスッと入ってくる歌詞のフレーズ。インストと歌ものが交互に並ぶ構成で全21曲を収めた今作『yume』は、幻想的かつ壮大なスケール感を持つ芸術作品のような風格すら漂わせている。アイドルシーンという枠だけには決して収まらない魅力と可能性を秘めた彼女たちの実像に迫る、表紙&巻頭ロングインタビューが遂に実現した。

 

Maison book girl #1

「私たちもサクライさんのやりたいことがわかってきたし、逆にサクライさんも私たちをどう歌わせたら良いかがわかってきたんだと思います」

●Maison book girl(以下ブクガ)は音楽家・サクライケンタさんのプロデュースによる楽曲からアートワークに至るまで、際立った独自性を持っているなと感じていて。異質な存在なので、ちょっと特殊な立ち位置にあるというか…。

コショージ:最近はそこまで感じなくなってきたんですけど、最初の頃は特にそういう感覚がありましたね。アイドルフェスとかに出ると、自分たちだけ浮いているというか。お客さんのノリも含めて、“たぶん(他とは)違うんだろうな”と思っていました。

和田:でも最近はバンドをやっていた方がプロデュースしているようなアイドルが増えてきているのもあって、以前よりは馴染めている気がして。そういう文化ができてきているのかなと思います。

●バンドサウンドのアイドルは増えましたが、ブクガほど変拍子や現代音楽的な曲構成を取り入れているグループは他にないと思うんです。

コショージ:確かにバンドやアイドル、J-POPみたいな感じではないですよね。どちらかと言えば、映画のサウンドトラック的な雰囲気はあると思います。

●メンバー自身も最初から、こういう音楽に馴染みがあったわけではないですよね?

矢川:全然、馴染みはなかったですね。私は変拍子というものすらよく知らない状態で入ったので、最初に踊ってみた時に拍が全く合わなくて。そこで“こういう拍の取り方があるんだな”と初めて知ったくらい、馴染みがなかったです。

井上:私はバンドもよく知らなかったし、音楽のことをあまり知らずに育ってきたので、本当に初めて聴くような感覚があって。使っている楽器もたぶんメジャーなものとは違うんだろうし、リズムも変わっているので、自分のものにするまでが難しかったですね。

●普通の音楽とは全然違うので、曲に合わせて踊るのも難しそうな気がします。

井上:私はダンス自体も元々やっていたわけではなかったので、“普通”がわからないんですよ。初めてがこれだったので違いもよくわからないんですけど…、たぶん難しいんだと思います(笑)。

●逆に先入観がないから、抵抗なく入れた部分もあるのかなと。

井上:そうですね。だから、余計に入りやすかったのかもしれないです。

●コショージさんはThe CureやRingo Deathstarrをフェイヴァリットに挙げていたりするので、メンバーの中でも音楽的なバックボーンは深いほうなのかなと思うのですが。

コショージ:私は海外のバンドも結構聴いてきていますね。サクライさんもあまりバンドは聴いていないみたいなんですけど、マイブラ(My Bloody Valentine)は聴いたと言っていて。私も聴いていたので共通するところがあるぶん、他のメンバーほど違和感はなかったかもしれないですね。

●サクライさんとは感覚的に近いところもある?

コショージ:う〜ん…、どうですかね? でも私がライブの制作とかで“こういう曲があったら良いと思うんですけど…”みたいなことを言った時に、言いたいことをちゃんとわかってくれている気はしていて。“あ、それは何かわかるわ”みたいな感じで、感覚的に同じものを共有できているのかなとは思います。

●他のメンバーも、サクライさんと感覚を共有できているんでしょうか?

矢川:私はあまりできていないかな…。

井上:たぶん私が一番、正反対だと思います(笑)。だからコショージがいてくれて、すごく助かっていますね。

●ある意味、コショージさんが通訳的な役割を果たしているというか。

コショージ:通訳できているかどうかは、わからないですけどね(笑)。

井上:サクライさんは話すこと自体、あまり得意じゃないというか。自分の思っていることを言葉で表すのが上手じゃないので、私にはあまり伝わっていないことが多くて。そういう時にコショージが“たぶんこういうことなんじゃない?”と言ったのを聞いて、“なるほどね”と思うことは多々あります。

●和田さんはどうですか?

和田:私は自分から“こういう雰囲気で”と伝えることはあまりないんですけど、サクライさんが作ったものを聴いて、やりたいことを汲み取れてはいるのかなと思います。

●作品を重ねていく中で、徐々に理解が深まっているところもあるのでは?

和田:そうですね。昔は“どういう発声をするのがこの曲にとって一番良いのか”というのがよくわからなかったんです。でも最近はサクライさんが今まで言ってきたことを総合して、曲の雰囲気も考えた上で“こういうことなのかな?”という感覚が共有できるようになってきたのかなと思います。

井上:最初はサクライさんが何をやりたいのか本当にわからなかったんですけど、年数を重ねてきたこともあって最近は少しずつわかるようになってきました。それに伴って、“もっとこうすれば良いんだ”ということもわかってきましたね。

 

 

●サクライさんの意図を理解した上で、自分たちがどうするべきか考えられるようにもなってきた。

矢川:私たちもサクライさんのやりたいことがわかってきたし、逆にサクライさんも私たちをどう歌わせたら良いかがわかってきたんだと思います。だから以前に比べて、レコーディングもスムーズに進むようになったのかな。

●レコーディングでも抽象的な指示がきたりするんでしょうか?

矢川:それぞれに対して“自分っぽく”とは言われますね。“ここをもっとこうして”みたいな具体的な指示がくるわけじゃなくて、“さっきの強いのとそれより切ないのの間くらい”みたいな感覚的な注文をされるんですよ。自分で“このへんかな?”と想像して歌ってみたら、“そう! それくらい”と言われるようなやりとりを最近はできているので、感覚の共有は上手くできているのかなと思います。

●求められている感覚を読み取るような感じなんですね。

和田:わからないところは、こちらから色々と感覚的なことをやってみたりもして。それで“このテイクとあのテイクからこっちのほうが選ばれたということは、サクライさんはこういうことがたぶん言いたいんだな”というのを頑張って汲み取るようにしています。

●自分なりにいくつかテイクを出した中からサクライさんがどちらを選ぶかを見て、求められているものを探っていく。

和田:そうやって、お互いにわかる部分を調整し合っている感じですね。

●とはいえメンバー4人で理解度や感覚もそれぞれ違うので、そこを合わせるのも難しいのかなと思うんですが。

コショージ:そこはあまり合わなくても良いみたいなんです。サクライさんが出したものに対して“みんなが感じたことをそれぞれにやってくれるのが良い”と、別のインタビューで言っていました(笑)。

●サクライさん的には、みんなの解釈が完全に一緒だと逆に面白くないのかもしれないですね。

コショージ:そうですね。リスナーに対しても、それぞれの解釈で良いと思っているみたいです。

井上:元々、性格やタイプも全く違う4人が揃っているので、それが良い方向に働いていたりもするんだと思います。

●というのは?

井上:4人とも個性があるし、ちゃんと芯のある人たちが揃っていると思うんですよ。だから、お互いの持っていないところを埋め合えていて。“この人にはできないことが、この人にはできる”という関係性ができているので、4人で輪になっているんだと思います。

●それぞれの欠点や足りない部分を補い合えている。

井上:たとえば私が歌についてあまりできていなくても、そこは和田がすごく飛び抜けてできたりして。拍子についても和田が一番わかっているので、3人がポカンとしている時に頑張って数えてくれていたりするんですよね。

和田:拍子に関しては、そういうことがよくあります(笑)。

●ブクガの曲は拍子を数えるのも難しそうですよね。

和田:歌はそれぞれの感覚で良いと思うんですけど、振りを付ける時にはちゃんと作ってくれた音楽のリズムがあるわけだから。そういうところは外しちゃいけないなと思うので、“ここは3拍子です”とかちゃんと伝えるようにしています。

●そういう部分で、メンバー内での役割分担ができているのでは?

コショージ:できている…のかな?

井上:でも誰かが“頑張ろう!”と気負っているわけではなく、自然とそうなっているのかな。

和田:それぞれが自分の好きなことをやっても、“他の3人が何とかしてくれる”っていう信頼感みたいなものが、ここまでの活動の中で生まれているんだと思います。

●お互いに支えあっているというか。

井上:支え合っていますね。

和田:“支えるぞ!”という気持ちはないけど、“3人がいる”という前提で生きているから。

コショージ:“誰かがいなくなったら、あとの3人が困るな”ということはわかりますね。

●こういう独自のサウンドや世界観があるので、メンバーチェンジがあった時に大変そうな気がします…。

コショージ:もし今からメンバーが変わったら、大変なことになると思います。4人はこのままで、人が増えるとしてもヤバいだろうなって。

井上:もう…(新しく入った人が)可哀想だと思います。“私は3年かかったんだから”っていう(笑)。

●すぐには理解できないぞと(笑)。歌詞の世界観もすごく独特ですが、サクライさんから何か説明があったりもするんでしょうか?

井上:いや、基本的に歌詞の意味については説明してくれないですね。“4人の感覚で、受け取ったままやってみて”という感じです。

矢川:だから歌詞を読んで、何となく自分の中に浮かんだ風景とかをイメージして歌っています。

 

 

Maison book girl #2

「『yume』(=夢)に関しては誰もが見たことのあるものだし、今までよりも想像しやすいものになっているかな」

●歌詞から得たイメージを歌にも反映している?

和田:たとえば“お日様”という言葉と“嘘”という言葉とでは、何も考えずにその音を発してもだいぶニュアンスが違ってくると思うんですよ。それに素直に委ねて歌うっていう感覚に最近はなっていて。それもこの3年間でだんだん変わってきて、“今はここ”という感じなんですけどね。

●今はそういう読み取り方をしているけれど、今後また変わっていくかもしれない。

和田:あと、“この文章の中で自分に与えられたフレーズがここで、このパートが私に与えられたということはたぶんこういうことだろうな”と考えたりもします。でも基本的には、そのフレーズに対して素直に感じたことが口から出るという感覚ですね。

●他のメンバーはどうですか?

コショージ:今作の「夢」(M-14)について、レコーディングでサビの部分をいつもどおりくらいの感情で歌ったら、サクライさんから“もうちょっと感情を出して欲しい”と言われて“どうしよう?”となったんですよ。その時にちょうど私は誕生日だったので、みんなからモーニング娘。’18の『ファラオの墓』という舞台のDVDをもらったところで。

●その舞台を参考にした?

コショージ:その舞台ではスネフェルとナイルキア姫(という登場人物同士)が恋をするんですけど、実は敵国の王と姫(という関係)なので“報われない恋”なんですよ。最終的に姫が報われないので“殺して下さい”と言って、スネフェルが殺しちゃうというお話で。実際の舞台も観に行っていて、ボロボロ泣きながら観ていたんです。“もっと感情を出して欲しい”と言われた時に自分の中にあるものだけでは無理だったから、“あれは悲しかったな…”と思い出しながら歌いました。

●他の作品を見た時の感情を「夢」の歌に重ねたと。

コショージ:私の中では「夢」の“対のような部屋で、涙を落とす。君と行ったはずの場所は消えても。羽を置いた鳥の髪を撫でているの。”という部分が、舞台のイメージとすごく重なるなと思っていて。

●コショージさんの中で重なるところがあったんですね。

コショージ:すごくありました。

井上:私も他の全然関係ないドラマとかに、イメージをつなげたりしています。曲にストーリーがあるわけではないので、場面ごとに“ここはあれから。こっちはそれから”みたいな感じで、頑張って探したりしていて。

●和田さんはどうですか?

和田:「夢」は、あるゲームをクリアした次の日に録ったんです。だから自分の中では、完全にそのゲームのテーマソングになっていて。

●ゲームの内容的に重なる部分もあったんでしょうか?

和田:『ミノニヨクシティ』っていうフリーゲームなんですけど、死んだ人が“引っ越してきた”という体(てい)で住んでいる街を舞台にしていて。寝る度に“なぜ死んだのか”という生前の夢を1日ずつ見ていって、それを自覚してしまうとあの世に連れていかれちゃうっていうゲームなんです。

コショージ:何それ? 怖いんだけど…。

●ちょっとホラーっぽいですよね(笑)。

和田:(主人公の)友だちとかが夢から覚めていくんですけど、その子が住んでいた部屋を見てみると廃墟になっているんです。そういうところが「夢」の“覚めていった夢の声を探すの。”や“君と行ったはずの場所は消えても。”という歌詞に、自分の中ですごく重なったんですよ。

●そこに重ねて、和田さんは歌っていたと。

和田:だからさっきの話を聴いていて、本当にそれぞれが全然違うことを考えていたんだなと思って面白かったですね。

コショージ:それぞれで全然違う“夢”を見ています(笑)。

●ハハハ(笑)。ちなみに井上さんと矢川さんはどうでしたか?

井上:2人にそんなに重い想いがあったとは…。私はそこまでの想いはこもっていないです(笑)。

矢川:この曲の音源をもらう前日に私は個人的に嫌なことがあって、すごく落ち込んでいたんです。とりあえず寝ようと思って、翌朝起きたらデータが届いていて。自分でもなぜだかよくわからないんですけど、そこで「夢」を聴いた時にすごく泣いちゃったんですよね。ひとしきり泣いたことで気持ちが切り替えられたのもあって、私は“ありがとう”という気持ちでこの曲を歌いました。

●これまでにもサクライさんのデモを聴いて、泣いたことはあったんでしょうか?

矢川:今回が初めてかもしれないです。

コショージ:(デモ音源なので仮歌の)サクライさんの声で…泣いたっていうことだよね(笑)。

矢川:うん。サクライさんの声でも泣けたっていうことは、精神が相当まいっていたのか、すごく良い曲だったかのどちらかだと思う(笑)。

一同:ハハハ(笑)。

●サクライさんから曲を受け取った時は毎回、新鮮な感覚がある?

和田:新鮮さは、いつもありますね。3年やっていても、今まで聴いたことのない音色やリズムやメロディが出てくるので素直に感動はします。

井上:いつも“また違う感じだな”と思いますね。1回聴いただけでは全然掴みきれないので何回も何回も聴いて拍を数えるけど、結局わからないっていうことを繰り返しています(笑)。

●個人的には「rooms」(M-8)を初めて聴いた時に、曲中で止まる瞬間があるのがすごく印象的でした。

井上:ファンの方からも“あの止まる曲が好き”って言われることが多いので、やっぱりそれだけ印象が強いのかなと思います。

コショージ:私の中でちょうど“次の新曲は無音(の部分)があるくらい、変なものが良いな”と思っていたところだったんです。それで「rooms」を初めて聴いた時にサビで一瞬ブレイクがあったから、“おおっ!”となって。“こういう使い方もあるのか”と思いました。

●新鮮な驚きが毎回あるけれど、“今回はこうきたか”みたいな感覚があったんですね。

井上:毎回サクライさんからシングル曲が送られてくる度に何か新しいことをしてくるから、“あ〜今回は無音ね”という感じでした(笑)。

●もはや何が来ても受け入れられるというか。今作はインストと歌ものが交互に来る構成になっていて全21曲という大作なわけですが、そこに驚きは感じなかった?

コショージ:前回のアルバム(『image』/2017年)では収録曲のど真ん中に10分のインスト曲(「int」)があったので、今回も“まさか…”みたいな感覚はなかったですね。逆に普通に曲を並べられたほうが、違和感はあったかもしれない。

●普通の構成のほうが、逆に違和感がある(笑)。

和田:前のアルバムには10分のインストが入っていたので、今回もそういう(まとまった)1曲として入るのかなと想像していたんです。でも全体を通して聴いてみると、今回のインスト曲は歌ものと歌ものの間を滑らかにつなぐようなものになっていて。それによって全体で“すごく長い1曲”みたいなイメージになっているので、アルバムとしての意味がちゃんとあって良いなと思いました。

コショージ:1曲1曲の間にインストが挟まることで、次の曲につながる感じになっているんですよね。だから1枚を通して聴いて頂けると、すごく嬉しいなと思います。

 

 

●自分たちとしてはアルバム全体を通して、どういう印象を受けましたか?

井上:“夢”っぽいなと思いました。わりと毛色が違う曲が入っているんですけど、寝ている時に見る“夢”もあまり統一性がないじゃないですか。でもインストで良い感じにつながってはいるので…、本当に“夢だな”って思いましたね。

●ジャケットにも写っていますが、今作の歌詞に“ベッド”という言葉がよく出てくるのも“夢”のイメージとつながっているんでしょうね。

コショージ:きっとそうですね。でも前から“ベッド”という言葉自体はよく出てくるんですよ。今までのブクガのイメージの中にも“夢”というものはあったので、今回はそこを切り取ったアルバムという感じなのかなと思います。

●ジャケットの印象では、ちょっと悪夢っぽい気もしますが…。

井上:確かに、良い夢ではなさそうですよね。

コショージ:だって「NIGHTMARE」(M-11)ですからね。

●まさに悪夢を暗示している(笑)。でも作品全体としては、決してとっつきにくいものではないと思うんです。

矢川:これまでは『image』とか『elude』(EP/2018年)みたいな、一見しただけではわからなくて“どういう意味なんだろう?”と考えさせられるようなタイトルが多かったんです。でも今回の『yume』(=夢)に関しては誰もが見たことのあるものだし、今までよりも想像しやすいものになっているかなと思っていて。ブクガはよく“難しい”と言われるんですけど、今回はそういう“難しい”良さも残しつつ、リスナーにもう少し寄った感じがするというか。これまで以上に“聴いてね”と人に言いやすくなったアルバムかなと思います。

●これまで以上に開けているというか。

井上:私は、今まで作ってきた作品の中で一番好きだなと思いました。ちょっとわかりやすくなったというのもあるし、(既発曲に加えて)新たに入った曲も全部良いなと思ったから。女子が好きそうな感じもするので、私は好きです(笑)。

●女子ウケしそうなんだ(笑)。

井上:私はミーハーなので、わかりやすいものが好きなんですよ。

コショージ:確かに(井上)唯が好きと言うものは売れそう…(笑)。みんなにもわかってもらえそうというか。

●“売れたい”という気持ちもある?

井上:売れて欲しいです!

コショージ:時間がかかっても、たくさんの人に届いて欲しいと思っています。

●そういう意味で今回は井上さんの感性にも響いているので、売れる可能性が高いのかなと(笑)。

井上:そうですね(笑)。私は一般層に感覚が一番近いから。本当に今までで一番好きな作品ができたので、これからライブでやっていくのも楽しみです。

和田:もうライブでやっている曲もあるんですけど、今回のレコーディングでは自分的にもサクライさん的にも、今まで以上にこだわって録ったんです。メンバーもみんな前より歌えるようになって、自分の表現もできるようになっているので、完成した音源を聴いた人たちの反応を早く聞いてみたいなと思っています。

●リリース後には11/25に“Solitude HOTEL 6F hiru”と“Solitude HOTEL 6F yoru”の昼夜2公演を予定していますが、全く違うものになるんでしょうか?

コショージ:全然違うものになります。“hiru”はスタンディングで、“yoru”は着席ということは発表しているので、勘の良いお客さんなら“全然違うことをするんだろうな”と思ってくれていると思うんですよ。12/16には“Solitude HOTEL 6F yume”というタイトルで追加公演もやるんですけど、そこにもつながるような感じになっていて。

●12月の追加公演も含めた3本が全てつながっている。

井上:今までも1本1本で雰囲気が違うワンマンライブをやってきているので、“あっちのほうが好きだ”という人もいれば、“こっちのほうが好きだ”と言う人もいると思うんですよ。今回は3部構成でさらに色んなことができるので、みなさんに楽しんでもらえたらなと思います。

コショージ:全部観てもらえたらとても楽しいけれど、1本ずつ観ても楽しめるようにはしたいなと思っていて。今回のアルバムには色んなタイプの曲が入っているし、インストをどういうふうにライブで表現しようかなと考えていたりもしますね。

和田:純粋にアルバムの曲が全部好きなので、この曲順と違う組み合わせでもまた面白いことができたら良いなと思っています。

●自分たちでも気に入っている作品ができて、重要なライブも控えているわけですが、今後もさらにどうなっていくのか楽しみですね。

コショージ:12月のライブが今年の締めくくりみたいになるとは思うんですよ。だから2018年の集大成という意味もありつつ、“来年もブクガのライブがもっと観たい”と思ってもらえるようなものにはしたいなと思っています。

Interview:IMAI
Assistant:Shunya Hirai

 

 

 
 
 
 

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