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【CDレビュー掲載】最近ロックンロールを聴かなくなってしまった人にもおすすめ。ガレージ、パンクスピリッツの新たな継承者、がらくたロボット『BREAK OUT』レビュー

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 3/8に2ndミニアルバム『BREAK OUT』をリリースした、がらくたロボット。平均年齢21歳にしてすでに“腕利きのロックンローラー”としての風格が漂う彼らの新作のレビューを掲載する。
 
■がらくたロボット『BREAK OUT』レビュー
 神戸から現れた3ピースバンドのがらくたロボットが、2ndミニアルバム『BREAK OUT』を完成させた。
 アルバムは、ガレージ臭漂うイントロのM-1「Lonely It's Alright」から始まる。ヤマモトダイジロウ(Vo./G.)の青臭さとしゃがれ声の渋さを合わせ持った歌声には驚くばかりだが、年齢を調べてみて更に驚いた。なんとまだ20歳なのだ。そんな若さで今までにどのような音楽を吸収してくれば、このようなロックンロールサウンドができあがるのだろうか。
 聞けばSAやSTANCE PUNKSといった、歴戦の猛者と呼ぶべき先輩バンドの主催ライブにも出演経験があるとのこと。“なるほど!”と合点がいった。彼らの音楽は2ndにして、すでに“腕利きのロックンローラー”としての風格が漂っているのだ。
 平均年齢21歳のバンドが、ガレージサウンドやパンクロックをものにして、カッコ良い“がらくたロボット流ロックンロールサウンド”に昇華するスキルには、目を見張るものがある。
 もちろん熟練した技術だけではなく、若さゆえの危うさも混じっている。表題曲M-5「BREAK OUT」の性急なビートのロックンロールサウンドに乗せ、“大人になって 息が詰まった”と歌うところが良い例だ。
 そんなカッコ良さと危うさの混じったロックンロールをぶちまけたあと、最後のM-6「ハネル」では、美しいアコースティックギターの旋律と切ないエレキギターの音色で、しっかり“聴かせ”に入る。これにはただただ脱帽した。カッコ良いだけでなく、しっかりと聴かせることもできるのだ。
 涙が出そうなほどきれいなメロディラインの曲を聴いていると、僕たちが大人になるにつれて忘れかけてしまっていた“青春感”をまた思い起こさせてくれる。“僕は叫ぶ 僕は叫ぶ それしかないから”という言葉からは、メンバーの音楽に対する深い愛情があふれていた。
 代々受け継がれてきたガレージやパンクスピリッツの新たな継承者は、がらくたロボットで間違いない。今作を聴いて、その思いが確信に変わった。ロック好きの若者はもちろん、最近ロックンロールを聴かなくなってしまった方にもおすすめしたい。

TEXT:室井健吾

 
 
■「Lonely It’s Alright」MV

 
 
 
■リリース情報
CD_GARAKUTA-1_3002nd Mini Album
『BREAK OUT』

Bellwood Records
BZCS-1151
¥1,389+税
NOW ON SALE
 
 
 
■ライブ情報
“BugRism vol.1”
2017/3/23(木) SHIBUYA CYCLONE
 
“NEW LEVEL vol.326”
2017/3/24(金) F. A. D. YOKOHAMA
 
“血管パンチ Vol.1”
2017/3/25(土) 下北沢CLUB251
 
“がらくたロボット『BREAK OUT』レコ発 大阪編”
2017/4/13(木) Live Music Bar Fandango
 
 
■WEB
Official Site

 
 
 
 

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