音楽メディア・フリーマガジン

濃厚かつ“本物”の音楽体験をもたらした仮BANDのタワーレコード新宿店インストアライブ

 1stミニアルバム『仮音源 -Demo-』を今年4月にリリースした仮BANDが、タワーレコード新宿店7Fイベントスペースにてインストアライブを開催した。スタジオ・セッションミュージシャンとして数々のアーティストのバックを務め、国内外で活躍している3人だけにその人気は凄まじく、店内のステージ前には大勢の観覧者が集結。まるでライブ会場にいるのかと錯覚させるような大きな拍手と歓声が、メンバーを迎え入れる。
 メンバー同士の軽妙なやりとりに笑いが起こる和やかなムードの中で、Dr.前田遊野の叩きだすビートとG.藤岡幹大とBa.BOHによる特徴的なリフで「忍者Groove」からライブがスタート。ゲストミュージシャンの西脇辰弥が弾くキーボードも含めて、ギター・ベース・ドラムという4つの音が絶妙に絡み合う様にフロアからは拍手とため息が漏れ聞こえてきた。超絶技巧と呼ぶべきテクニックも笑顔でさらりと見せてしまうのが、このバンドの凄みだろう。
 幽玄なスライドギターと鍵盤の音色がスピリチュアル・ジャズのごとき雰囲気を醸し出すイントロから始まったのは、「Djentleman」。だが藤岡のギターが歪んだリフを奏で始めると、途端に前田のドラムも激しいビートへ。BOHのベースもうねりまくり、ヘヴィなグルーヴを生み出していく。楽曲の展開に合わせて、メンバーのテンションもどんどん上昇していくのが見て取れた。
 MCタイムでは悪フザけ的なネタも交えて会場に爆笑を巻き起こす反面、演奏が始まると音の世界にグッと引き込む技量はさすがと言うしかない。スケール感のあるイントロから始まった「Snowflakes」では、美しい音色とドラマティックな曲展開で観る者たちを恍惚とさせる。様々な奏法でユニークな音を創り出していく藤岡のギターは、1種類の楽器しか使っていないということが信じがたいほどに多彩だ。
 ラストの「Chuku」ではそれぞれの楽器の音がスリリングに交差し、ステージもフロアもヴォルテージは最高潮へ。ベースを弾きながら絶頂に達したかのように、声にならない叫びをあげるBOH。その姿は彼らの演奏に感情を揺さぶられ、胸を高ぶらせ続けたオーディエンスの気持ちをも代弁していた。
 4曲で30分足らずという短い時間ながら、濃厚かつ“本物”の音楽体験をもたらした仮BANDのインストアライブ。演奏を終えて笑顔がこぼれるメンバーを大喝采で包み込んだ観客たちは満足しつつも、“もっと欲しい”という気持ちになったはずだ。まずは今作『仮音源 -Demo-』をじっくり聴きこんで、次に彼らのライブを体感できる時を期待して待ちたい。
 
■仮BAND『仮音源 -Demo-』インタビュー記事はこちら!
【URL】
 
 
■リリース情報
1st Mini Album
『仮音源 -Demo-』

 
BELLWOOD RECORDS
BZCS-1153
¥1,667+税
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■WEB
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