音楽メディア・フリーマガジン

ロマンチップス

繋がってくれる全ての人に「ありがとう」

 “ポップマイスター”と称されるそのメロディセンスで、思わず口ずさんでしまうほどキャッチーなメロディを産み出し続けているロマンチップス。

そんな彼らが、4月に2ndミニアルバム『Newgic』をリリースする。“旅立ち”をテーマとした今作は、誰もが持つ弱さを抱えながらも、前向きに進んでいく彼らの等身大の姿が表現された一枚。

様々な出会いを経て成長したロマンチップスが、今新たな一歩を踏み出した。

Interview

●以前からよくお名前を耳にしていたので、活動歴も結構長いのかと勝手に思っていたんですが…まだ結成3年目(2010年1月結成)なんですね!

伸司:最初は僕が"ロマンチップス"名義でソロ活動をしていたんです。その時はまだ趣味のつもりでやっていて、ギターボーカルじゃなかったんですよ。もともと自分で曲を作っていたのもあって徐々に歌うようになったんですけど、それがだんだん楽しくなってきて。

●はじめは趣味だったんですね。

伸司:3人になってからの初ライブも割と遊び感覚だったんですけど…めちゃくちゃ楽しかったうえに、なぜか根拠のない自信が湧いて来て。

●「根拠のない自信」というと?

伸司:"このバンドは、しっかりやっていけば形になるんじゃないか"と思ったんです。2回目のライブではもう「音楽で生きていこう」って考えになりましたね。

●しかも、奇しくもそのタイミングで"見放題"実行委員の方に見初められたと。ちょっと運命的ですね。

伸司:そうなんです。今の僕らを形作る、本当に大きなキッカケでしたね。

藤井:僕もメンバーと初めてスタジオに入った時、なんというか"すごい人たちに出会ったぞ感"がありました!

●あ、そこも運命的な出会いだったんですか(笑)。今作のアルバムテーマは"旅立ち"ということですが、リスナーだけでなく自分自身の背中も押しているというか、すごく共有できる歌詞になっていますよね。例えばM-1「モールスのラブソング」の"上手く言葉に出来ないから 鼻歌でごまかそうとしてる"っていう言葉とか、"あぁ~わかるなぁ"と思って。

浩司:サビの言葉がすごく残りますよね。わかりやすいし、誰もが感じることだと思うんです。

●1曲目にこれが来ると、アルバムに聴き入りやすいですよね。

浩司:曲順も結構迷ったんですよ。もうちょっとアップテンポな曲を持ってこようかという案もあったんですけど、この方が聴きやすいし、なにより僕らはこの曲を本当に大事にしていて。性格が表れている感じがしますね。

伸司:ポジティプだけど、根から明るいわけではないというか…どこかで必ず弱い部分が入っている。背伸びして書くのは苦手なんで、等身大な姿が出ているんじゃないかと思います。アルバムの1曲目はバンドのイメージがつく曲だと思ったので、僕らなりの"ロマンチップスらしさ"を出しているんです。

●みなさんが歌詞を大事にしていることが伝わってきます。サウンド的な部分ではどうですか?

浩司:僕はリズム要素にこだわりがありますね。M-3「カウントスリー」ではベース音が目立つよう少し大きめに録ったりしてます。エンジニアさんも意図を汲んでくれたのか、僕から伝えるまでもなくそういう仕上がりにしてくれたんですよ。

●エンジニアさんはいつも同じ方に録ってもらっているんですか?

伸司:そうですね。腕の良さはもちろん、人間的にもすごく合うんですよ。やっぱり音楽を作ると言っても、"人"対"人"の作業なので。

藤井:レコーディングって人によって全然違う音になったりするし。1stミニアルバム『ボクナリズム』を出した時に偶然出会えてから、今までずっとお願いしてますね。

●信頼しているんですね。そういう人間関係を築くのって、ある意味一番難しいことじゃないですか。それが既に出来ているのは、みなさんが"人との出会い"をすごく大切にしているからだと思います。

伸司:本当に大切ですね。ガガガSPさんと一緒にツアーを回ったのも『MUSIC☆JUNGLE TV』でコザック前田さんと出会ったからだし、そもそも番組に出れたのも、僕らを推薦してくれる人がいたからだし。まだ結成して2年足らずで、これだけたくさんの素敵な人と出会えたことに心から感謝しています。

●M-6「ありがとう」は、まさにその気持ちが表れていますよね。ゲストミュージシャンとして谷崎航大さん(THEラブ人間)と安東唯一さん(AWAYOKUBA)が参加されていますが、いつもとは感覚も変わるでしょうし、アレンジで悩みませんでした?

伸司:ある程度イメージを伝えて、その場で「もうちょっとこういう風に~」って感じで、少しずつ調整していきました。バイオリンやキーボードに関しての知識がないので、専門の人に任せた方が良いものが作れると思ったんです。

●実際、双方の音が良い感じに曲全体を装飾していますよね。

藤井:でしょ!? 完成した時に鳥肌立ちましたもん。

●今までの出会いや経験がギュッと詰まって完成した、現時点の集大成といったアルバムが出来たわけですが、音源が出来た感想は?

伸司:嬉しいとしか言いようがないですね。今の僕らのベストがつまっているから、最初は『今ベスト』ってタイトル付けようとしてたくらい(笑)。ほんまに自分たちらしいものが出来たと思っています。

浩司:"前作から1年経ってこんなにも成長したんだ"っていうところと"変わらずに進んできたんだ"っていうのを見てもらえれば嬉しいですね。

●そうですね。ミニアルバムを引っさげてのツアーも決まっていますし。

伸司:4/12に心斎橋Music Club JANUSで、僕らのレコ発パーティではアシガルユースやplane、慧くん(岩崎慧/セカイイチ)といった仲の良い先輩たちに祝ってもらえるので、負けない気持ちで行きたいですね。そこから2ヶ月半くらいで30箇所ちょっと回る予定です。

●かなりの本数ですね。

藤井:今作は全国流通なので、僕らが行ったことのない街の人も聴いてくれる機会があるわけじゃないですか。本数が多ければ多いほど、その人たち出会うキッカケが増えるので、僕らのライブに来て欲しいなと思います。

伸司:そうやって出会ってくれた人たちに「ありがとう」という言葉を伝えたいです。ぜひ会場で直接「ありがとう」と言わせてください!

Interview:森下恭子

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