音楽メディア・フリーマガジン

矢沢永吉

最後の曲で見せた、矢沢の涙の意味

EIKICHI YAZAWA 40th ANNIVERSARY LIVE「BLUE SKY」
2012/9/1@日産スタジアム SPECIAL LIVE REPORT
出演:矢沢永吉、ザ・クロマニヨンズ、怒髪天、ギターウルフ、The Birthday、マキシマム ザ ホルモン

伝説は誰にでも作れるものではない。しかし、確かにこの日、2012年9月1日、横浜日産スタジアムの6万5千人の心の中には、一生涯忘れることの出来ない“伝説”が刻み込まれたと思う。
開演前に激しい雨も、オープニングアクトが始まる頃には青空さえ見えていた。それでも矢沢登場の前までは、暗い雲がいったりきたり。しかし、登場時には何故かスタジアムの上空だけが晴れていた。
2時間30分のパフォーマンスは、正にプロの極み。説得力・パワー・圧倒的な存在感と豪華なエンターテインメント。矢沢のROCKは、この日本において完全に市民権を得ている。
38年振りにCAROLのギタリストだった内海利勝を招いて2曲を披露する。この40年のケジメは矢沢が自ら、その呪縛を解いた。内海との演奏は決して“懐かしさ”や“ファンサービス“なんかではない。最新アルバムに収録されている「BUDDY」の歌詞が示す通り、“別れた道のどちらかが 正しいのかなんてもういいさ 確かにあの時 同じ景色を見ていた“これに集約されている。
また、このコンサートにおいての曲順は、矢沢永吉という人の本質を如実に物語っている。中盤での「MARIA」を経て、そして最後は80年リリースのアルバム『KAVACH』に収録されている「So Long」。“ここに二度とは戻れない 涙をふいて good bye so long my sweet heart”と、祈るように絞りだす言霊と、澄んだ綺麗な瞳が潤んでいた。
矢沢永吉という人を、知れば知るほど愛しく、本当の勇気と優しさを兼ね備えた“男”だと再認識できた。これだけ多くのファンに長く支持され、目標とされる。すべてに“ありがとう”が響きわたるステキな夜となった!!

JUNGLE☆LIFE 発行人 平井孝明(PJ)

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