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彼らのEVOLVEは終わらない

LIVE_coldrain02SPECIAL LIVE REPORT
coldrain ONE MAN SHOW “EVOLVE”
2014/1/18@新木場STUDIO COAST

EVOLVE(進化する)と名付けられた今回のワンマンライブ。映像作品にするという前提があるとは言え、昨年秋に“THE REVELATION TOUR 2013”を終えたばかりの彼らの“更に前へ進もう”という意志が具現化した公演であることは想像に難くない。更にこのタイミングは、1月末から3月にかけて行うヨーロッパ・ツアーの直前。活動の1つ1つから強い意志と意味を感じさせるバンドのテンションは、過去最高と言っても過言ではないだろう。期待に胸を膨らませ、熱気と興奮が充満したSTUDIO COASTの扉を開ける。

スクリーンに映し出された映像がカウントダウンを始め、狂乱の開始を告げる。スクリーンに浮かび上がったVo.Masatoの影が「Are you ready?」と言って「Behind the Curtain」でライブがスタート。大きな生き物が身体をうねらせるようにフロアが波打ち、観客が我先にとステージめがけて殺到する。

スポットライトを浴びたG.Sugiのギターからスタートした「Time Bomb」でフロアが揺れ、Ba.RxYxOのベースが鳴り響く「Rescue Me」ではオーディエンスがMasatoと一緒に大合唱。ステージの上で炎が噴出する演出も相まって興奮は最高点へ到達し、Masatoの「ルールはただひとつ。記憶をなくすくらい楽しんで帰ってください」という言葉に歓声が爆発…まさに爆発音のように響き渡る。

ステージ後方の大きなロゴが赤く輝き、Dr.Katsumaの押し寄せるリズムとG.Y.K.C及びSugiの鬼気迫るギターを合図にフロアは狂騒の渦へと変貌する。「Given Up On You」で更に興奮は増し、歴戦で培ってきた5人のタフなステージングと、それにも負けないオーディエンスの熱気。ライブはまだ始まったばかりだが、空気が湿気と熱をどんどん帯びているのが肌でわかる。

何より驚いたのはキャリア最大規模のワンマンながら、ステージとフロアの一体感が過去最高と言えるほどに凄まじいこと。ステージの5人が次から次へと繰り出す楽曲の1つ1つを、観客がまるで自分の叫びのように歌い、まるで自分の鼓動のように暴れる。恒常的にクラウドサーフが沸き起こっては消えていき、フロアの前から後ろまで常に興奮が埋め尽くしている。MasatoがMCで「これからも続ける勇気をくれたし、僕らの夢や目標の場所にみんなと一緒に居られることを嬉しく思う」と言ったように、最高のライブバンドへと成長した彼らのワンマンは、最高の観客と共に作り上げたものなのだ。

伸びやかなMasatoの歌が響き渡った「Confession」、照明に浮かび上がった5人のシルエットが幾重にも音を重ねて壮大な情景を刻んだ「Next To You」、Y.K.Cの情感あふれるギターの静かな幕開けから急転直下、フロアを強烈な引力で巻き込んだ「Never Look Away」、フロアで沸き起こったウォールオブデスに興奮を振り切らせて客席最前の柵の上でMasatoが感情をあらわにした「24-7」と続いた後は、SugiとY.K.Cがアコギに持ち替えて「Miss You」「Carry On」で魅了する。

そして何かの始まりを告げるようなたくさんの手拍子の中ではじまった「The War Is On」は、ワンマンの成功を確信した瞬間でもあった。全員が一斉に頭を振り、一斉にこぶしを突き上げ、全力で叫ぶ。目に見えるほどの熱気が宙を舞い、観客の感情が水蒸気となり、フロアの温度は更に上昇、STUDIO COASTの壁に水滴が垂れる。地響きのように会場が揺れ、どの方向から歓声が聞こえてくるのかわからないほどの興奮に包まれた「To Be Alive」のスリリングなサウンドでぞくぞくしたかと思えば、数えきれないほどの肩車からのダイブが壮絶な光景を作り出した「The Maze」ではMasatoが更に客を煽って大きなサークルモッシュができては爆ぜる。自分の呼吸数が次第に多くなっていることに気づいたものの、それが興奮しているからなのか、はたまた会場の酸素が薄くなっているからなのかはわからない。とにかくcoldrainの5人は、昨年秋のツアーファイナルで見せた圧倒的なステージとはまた違う、強さと生々しさを兼ね備えたライブを見せつけた。

アンコールの最後、「Final Destination」を始める前にMasatoは「EVOLVEという言葉には2つの意味があります。1つは、俺たちの進化のきっかけを与えてくれた人たちへの感謝。もう1つは、バンドをやる前には夢にも見なかった、これからの俺たちがどこまで進化して死ぬことができるか…。俺たちがステージを去って死ぬまで、coldrainをよろしくお願いします」と言って頭を下げた。

彼らはいったいどこまで足を進めるのか。ヨーロッパ・ツアーを経た彼らのライブを、この目で、この耳で、この身体でまた体感したい。

TEXT:Takeshi.Yamanaka / PHOTO:KOHI

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