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組織暴力幼稚園

神を名乗る男が仕掛けた“復活の日”

組織暴力幼稚園2年前、恐怖の手紙をよこし編集部を戦慄させた死神(Webニュース「死神から届いた不幸の手紙」参照)。彼が活動10周年を記念するイベントで“とあるバンド”を復活させ、自身もそのバンドに参加するという。そのバンドの名は組織暴力幼稚園。初期衝動による過激なパフォーマンスで話題を呼んだ、アングラ界の孤高の存在である。今回はそのイベントに先駆け、仕掛け人の死神と園長に迫ってみた。

 

 

●組織暴力幼稚園は何がきっかけで活動休止に至ったんですか?

園長:もともと俺が何故こんなことをやり始めたかっていう所まで遡るんですけど。当時、親から「普通に生活して何か常識的なことをやれ」と言われたりする中で、俺はその根本的なところを全然受け付けなかったんです。それである時、サブカルチャー(以下サブカル)とかアンダーグラウンド(以下アングラ)というシーンとライブハウスを知って、「あ、ここが俺の居場所だな」と思ったんですよね。それでライブハウスの世界に飛び込んだんですけど、入ったら入ったで元々常識や流行にカテゴライズされることが嫌だったのに、今度はサブカル、アングラの中で固まらなきゃいけなくて…。

●収まるのが嫌なのに、また別のところにカテゴライズされたと。

園長:「なんでなんだ?」ってさらに突っ込んで行かなきゃいけない状況に追い込まれて、何かを悩んで真剣にやればやるほどストイックになって行かざるを得なくなって結果的に独りになったというか。それがバンドからソロに移ったきっかけだったんです。

●休止後はどんな6年間でしたか?

園長:ライブハウスに行ったりはしましたけど、引きこもりみたいだったかな…。人とほとんど話さなかったり共演者もちゃんと観なかったりとか、どんどん内に篭っていった時期ですね。

●死神さんとはどのタイミングで出会ったんですか?

死神:2004年くらいに組織暴力幼稚園の自主企画イベント“紅白裏合戦”を観に行ったんです。それが初めて観に行ったライブだったんですけど、その時に「あ、私が居たい世界はここだな」って思ったんですよね。それまでサブカル、アングラという言葉すら知らなかったんですけど、どうやら自分がやっていることはこれに近いんじゃないか? って思ったんです。その後も組織暴力幼稚園のライブを観に行くようになって、今度は園長も自分のライブを観に来てくれるようになって、お互い自主企画に呼ぶようになったんですよ。それから死神と組織暴力幼稚園はライバルみたいになっていったんです。

●よっぽど相性が良かったんですね。

死神:自分のパフォーマンスが静で、園長のパフォーマンスが動みたいに対比されることもありましたね。

●昔は死神さんもステージで爆竹を投げたり、小麦粉を撒いたりしていたとか。

死神:よくご存知で(笑)。

園長:ライブで墨汁を被ったりしてたよね?

●え?

死神:墨汁をペットボトルで持ち込んで、それを客席で被るっていう。

園長:出番のときにトイレからトイレットペーパーを引きずりながらステージに行ったこともあったよね?

死神:よく切れずに延びてくれましたね(笑)。

●2人ともそういう発想が似ている気がしますね(笑)。

死神:お客さんを「あっ!」と言わせたいんですよね。

園長:ただ変なことをやりたいんだよね。

死神:そう(笑)。やってみたいことに理由なんかないんですよ。

園長:代表曲に「血にまみれた巨大なイカ」という曲があるんですけど。実際に大量のイカをぶら下げてライブしたこともありますね。

●おお、エグいですね。

園長:「血にまみれた巨大なイカ」は、きゃりーぱみゅぱみゅにカバーしてほしくてしょうがないです。それが復活の理由と言っても過言じゃないです。

●そもそもの復活するきっかけは何だったんですか?

園長:復活するきっかけはTwitterだったんです。昔、ずっとバンドの映像や写真を撮ってくれていた人がいるんですけど、俺がソロになった後にその人が「組織暴力幼稚園をもっと撮っておけばよかった」ってツイートしていたんですよ。だから俺が「じゃあ、そろそろ復活しましょうか?」って言った。きっかけはそれだけです。

●…(あれ? きゃりーぱみゅぱみゅは?)

園長:その後Twitterで一気に広がっていったんですよ。そこからメンバー募集を始めたんです。初めに昔バンドに所属していたドラムの幼妻閉じ込め装置(以下閉じ込め)が「俺、ドラムやるよ!」って言ってきて。前に俺がクビにしたんですけど「他のやつに任せられない!」ってバンドに戻って来たんです(笑)。もう昔のわだかまりもないし、面白そうだから「じゃあやれ!!」っていうことで決まりました。

●ベースの目黒ネグロさんはどういった繋がりなんですか?

園長:俺がソロになりたての時に対バンしていたんです。それで、もともと仲が良かったのでベースに誘ってみたら「イーヨ」っていうことで決まりました。

死神:目黒と閉じ込めはトントンと決まって、私も「ギター弾くよ!」って言ったら園長は私にだけ試練を与えてきたんです(笑)。

園長:死神が「弾くよ!」って言ってきたから「何ィ!?」って思って(笑)。

●ライバル意識があると(笑)。

園長:そこで“Twitterで100リツイートしたら死神ギター加入決定!!”っていうイベントを作ったんですよ。

死神:そうしたらあっという間に100リツイート集まったんです。それで加入が決定して、すぐにスタジオに入りました。

園長:トントン拍子に行きましたね。でも当時、俺は「このメンバーで大丈夫なのか?」って思ってたんですよ。だってキ◯ガイばっかりじゃん! そしたら意外や意外、みんなに火が付いたんです。今はどう料理して、ヤバイライブをやってやろうかっていう状態ですね。

●8/2の復活イベントですけど、何か企みはありますか?

園長:(コップを持ち上げる)例えばこれが紙コップだとしますね。活動が休止して6年間溜まったものが入っています。そこで、ソロ活動でストイックにソリッドになった俺がコップの底を突き刺します。中身がドバァァッと出てきますよね。それが今回の復活なんです。昔の勢いや爆裂感は持っていたい、だけどネガティブなところとかストイックさっていうのを突き刺して飛び越えて、飛び散らして。あとは一人一人が楽しくやれればいいじゃんか、みたいな。

●6年間溜めに溜めたものを出すと。

園長:出すまでは修行中なんです。俺は都会の仙人ですから。

●なるほど。今着々と準備しているものが8/2をきっかけに…。

園長:後は飛び散って広がって「垂れ流せ! ドバドバいけっ!! メジャーデビューしちゃえ! きゃりーぱみゅぱみゅと共演だぞォォ。ウォォォオ!!」っていう(笑)。それが俺の思い描く復活祭ですね。

Interview:馬渡司