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四星球

着実に堅実に、真面目に取り組む コミックバンドという奥の深い“楽団”

『OMODAMA'14〜オモロイ魂〜』
‐祝「OTODAMA〜音泉魂〜」10周年!Zeppで勝手に前夜祭‐
2014/7/11@Zepp Namba

BD2_3224なんばHatch公演からわずか1年たらずで挑んだ、関西最大級(2,000人キャパ)のライブハウス公演。気負うことなく、自然体でライブを進行する。このバンドの腹が据わり方はハンパじゃなかった!! よくぞ育ってくれました!! 関西屈指の大型野外イベントOTODAMAの顔!! 四星球(スウシンチュウ)

 

 

 

前回のワンマンライブは、大阪でも屈指の名ライブハウスなんばHatch。1,500名のキャパを見事に売り切った四球星。おおよその下馬評では、これくらいのキャパがMAXとみられていたが、今回まさかのZepp Namba。これは正直、厳しいものになるのかな? と思いきや。見事に、緩い感じのソールドアウト。入口エントランスから、今までに使用していた小道具販売コーナーやメンバー厳選の徳島名物ソーメン、Dr.モリスのカレードッグなど、お祭り気分を味える仕掛けでお客さんをお出迎え。まずは腹ごしらえで、メインホールへと移動していく。

スタート前の演出は、今回のイベントテーマである「株主総会」から始まった。何故か、オークションより始まった総会だが、売上金は全て次回の公演で使用予定の小道具代として使われるという。まずはモリスの、友達からもらったスネアが5円よりスタート。次には、会場内中央に設置されているVIP席を賭けて。そして、目玉は“あなたのためだけに作る曲”の権利をかけて11万円の値段が付いたところで3名が残ってしまった。Vo.康雄の判断で、11万円を3人で分担することとし、3名それぞれに曲を書くことになったのだ。いつもながら、欲のない彼等らしいオープニングとなった。

ZARDのヒット曲「負けないで」。いきなりカバー曲からのスタートとなる。

このバンドの根底にあるJ-POPのヒットナンバーを、四星球風にアレンジしてのカバー曲は、良くも悪くも“らしさ”を演出するのに効果的だと感じさせる。次に演奏された、代表曲「クラーク博士と僕」で見事に変化を楽しませてくれたからに違いない。康雄のパフォーマンスは3本のフラフープを駆使して行われたが、何度見てもハマッテいるのが印象に残る。MCを挟んで、「Paint Pain」〜「コミックバンド」まで駆け抜ける。トレードマークである白いブリーフをタオル替わりに回すお客さんの光景はまさに、“ライブ珍百景”だと思う。

このワンマンは、9月に開催される“OTODAMA'14”の前夜祭でもあるが、この時点で四星球の出演は決まっておらず、康雄は「出演出来なければ死んでしまう!」と2階席に駆け上がり、決死の出演交渉を敢行する。芝居じみたやり取りだが、イベンターの配慮により、その場で出演が決まると会場より大きな拍手が湧き上がった。

 

コミックバンドは新たな手法を手に入れ、更なる高みを目指す。

後半戦は「絶対音感彼氏」や新曲の「前作で全部出し切った」といった、スピーディな曲の展開が会場のテンションを上げていく。スローバラードの「フューちゃん」でホロリと泣かせ、「Mr.Cosmo」で一体感を作り出し、「フューちゃん」の新アレンジバージョンでは、メロディック・パンク調を披露。モリスとまさやんのスイカ割コントを挟んで、ラストの「おセンチセンチメートル」へと突入。今回のライブは、小道具などを多用せず、曲のつなぎや構成による演出効果が随所に見られ、四星球の新しいアプローチが感じられた。クレージーキャッツやドリフターズがそうであったように、ライブの構成がしっかりと組まれていれば、楽しめることに気づかされた。

“何か面白くないことや、しんどいことあったらライブに来て自分を解放しよう!!”。康雄の温かい言葉の後に、アンコールが演奏される。10月に発売となる「妖怪泣き笑い」そして、アンコール最後は、「オモローネバーノウズ」。20曲と5時間近い公演は、あっと言う間に終わってしまった。Zepp Namba始まって以来のコミックバンドのライブは、日本を代表するエンターテインメント・バンドとしてのポテンシャルを十二分に感じさせ、お茶の間へと浸透していくと確信させてくれた。この記事を読んだ人は、必ず四星球を知らない誰かに紹介してください。きっとオモロイ魂と出会えるから。
TEXT:ジャングル・ライフ発行人 PJ