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グッドモーニングアメリカ企画:「あっ、良い音楽ここにあります。その参」

小さなきっかけが人生を変える

185_GMAグッドモーニングアメリカが自身のCDデビューを前に企画して大きな話題を呼んだV.A.『あっ、良い音楽ここにあります。』シリーズは、2010年以降の日本のギターロックシーンに大きな影響を与えてきた。第二弾を2011年12月にリリースし、翌2012年2月に渋谷O-EASTで開催されて大盛況だったフェス“あっ、良いライブここにあります。2012”から約1年。バンド同士の出会いがきっかけとなり、リアルな“今”のシーンを切り取ったV.A.の第三弾がリリースされた。同V.A.の中心人物であるG./Cho.渡邊幸一と、“グッドモーニングアメリカの飛び道具”との呼び声高いBa./Cho.たなしんの2人が、参加バンドについて語りまくった。

「完成して聴いたとき、毎回本当に“やってよかったな”と思うんです。特に今回は、自分たちが今やっているシーンの最先端が集まったという自負がある」(渡邊)

「今から思うと、こういうV.A.が形になっていること自体が、色んな人を巻き込んでバンドをやってこれたという証明になっている」(たなしん)

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●V.A.『あっ、良い音楽ここにあります。その参』がリリースされましたね。

渡邊:今回で3枚目ですけど、どのバンドに声をかけようかとか考えたり、実際に声を掛けたりで大変な部分もあるんです。でも完成して聴いたとき、毎回本当に“やってよかったな”と思うんです。特に今回は、自分たちが今やっているシーンの最先端が集まったという自負があるんです。

●2013年のシーンの最先端が凝縮されていると。

たなしん:グッドモーニングアメリカが始動したころ、僕は幸一に「色んな人を巻き込んでいきたい」という話をしたんです。ペギが加入してくれて、これからどんどんやっていこうというとき、お客さんだけじゃなくて色んな人を巻き込んでいければいいなと。今から思うと、こういうV.A.が形になっていること自体が、色んな人を巻き込んでバンドをやってこれたという証明になっているなと。感慨深いですね。

●音楽だけじゃなくて、人と人との繋がりが形になったものがこのV.A.ですもんね。

渡邊:その時代の瞬間を一緒に過ごした仲間がV.A.として刻まれているですよね。それがなんか嬉しいんです。

 

KANA-BOON

たなしん:僕は最初に彼らを観たとき“若いけど凄いカッコいい!”とたなしんアンテナがビンビン反応したんです。だから今回誘いました。

●ハハハハ(笑)。

たなしん:彼らは僕らよりも若い世代なんですよね。今回の中ではKEYTALKと並んでフレッシュなバンドだと思ってます。

渡邊:V.A.のコンセプトは今までと同じなんですけど、今回は新しい広がりを持とうというのがもう1つのテーマでもあって。だからKANA-BOONはこれから新しい広がりとして若い層ともクロスオーバーしていきたいという気持ちも込めて誘わせていただきました。

 

Jeepta

渡邊:前回の時点で誘わせていただいたんですよ。でも事情があって実現しなくて、去年のフェスの方(“あっ、良いライブここにあります。2012”)に出てもらったんです。

●Jeeptaはこういうシーンの中でもちょっと異彩を放っていますよね。音楽もステージも存在感がすごい。

渡邊:そうなんですよ。すごく個性的でおもしろいですよね。俺はギターだから特にそう思うのかもしれないですけど、ギターのchoroさんは天才だと思います。

たなしん:Jeeptaが1月にリリースしたアルバム『花鏡』って全部一発録りらしいよ。

渡邊:マジで? か、かっこいい…。

たなしん:ライブが楽しみだよね。

 

DIRTY OLD MEN

●DIRTY OLD MENとグッドモーニングアメリカが繋がっていることは知りませんでした。

渡邊:前々から知り合いで、俺らのイベントに出てくれたりとか、DIRTY OLD MENのイベントに出させてもらったりとかして、ずっと繋がりはあったんです。特にギターの拓実(山下拓実)は前のバンドからの繋がりがあって、仲良くさせてもらっていて。

●そうなんですね。

渡邊:そういう繋がりがあったので、今回どうかなと思って訊いてみたら「是非!」って。

たなしん:僕らが彼らの力を借りたいというのもあるし、彼らにとってもこれが何かのきっかけになればいいかなと思ってます。

 

KEYTALK

●先ほどのたなしんの話によると今回のフレッシュ枠ということですが、KEYTALKは注目を集めているバンドですよね。

渡邊:意外に対バンする機会があまりなかったんですよ。2回くらいかな?

●あっ、そうなんですか。

渡邊:でも俺らが出なくてもライブを観に行ったりして、“絶対に合うだろうな”と思っていて。

たなしん:KEYTALKのライブは盛り上がりますからね。彼らも初めて観たとき、たなしんアンテナがビンビン感じたんです。だから早速楽屋に行って、年下だという情報もあったので「やるじゃん!」って。

●ハハハ(笑)。たなしん先輩だ。

 

D.W.ニコルズ

●D.W.ニコルズは意外でした。

渡邊:たなしんが面識があるんだっけ?

たなしん:うん。ベースのまなんちゃん(千葉真奈美)はプライベートでご飯を食べたりする機会があって。彼女はグッドモーニングアメリカで言う“たなしん”みたいな立場で、例えばベース飲み会とかにもいつもいたりするんです。

●そうなんですね。

たなしん:バンドでも2011年の年末のイベントで前後する機会があって、お互いのライブを観て。で、前回のフェスとかワンマンに遊びに来てくれたんです。その繋がりで誘ったら快諾していただきました。

 

GRIKO

●失礼ながらGRIKOは知りませんでした。

渡邊:いいバンドですよ。すごく好きなんです。

たなしん:第一弾と第二弾に参加してもらったLiaroid Cinemaの企画イベントに出ていたのが知り合ったきっかけなんです。で、僕は渋谷O-Crestでバイトしてるんですけど、店長の室さんに最近のバンド事情を訊いてみたら「今日GRIKO出るから観てみなよ」と言われて、幸一と2人で久しぶりにライブを観たんですよ。すげぇかっこよくて。

渡邊:ライブが終わった瞬間に声を掛けたんです。

たなしん:でも声を掛けた後で、彼らはメンバーチェンジがあったんですよ。それで「メンバーが変わるけど、絶対にいい曲を作るから参加させてもらえへんかな?」と連絡が来て、幸一に相談したら「そういう熱い気持ちを持って参加してくれるのは嬉しい」ということで。今回の「Cold sleep time capsule」は新しいメンバーで作ってくれた曲なんです。

 

DOOKIE FESTA

●DOOKIE FESTAは第二弾にも参加していますよね。

渡邊:彼らとは長い付き合いなんですよね。

たなしん:僕は渋谷O-Crestでバイトしてると言いましたけど、DOOKIE FESTAはよくCrestでライブをやるので、観る機会が多いんですよね。で、やっぱりかっこいいんですよ。上手だし、勉強になることもたくさんあって。今回参加してもらう「何度も」は彼らが去年の7月にリリースしたミニアルバム『good morning yesterday』に収録されているんですけど、そのミニアルバムもすごく良いんです。だから前回も参加してもらったけど、音源を聴いたときやライブを観たときに“参加してもらいたい”という気持ちが強くなって、思わず声を掛けたんです。「第三弾も是非参加してほしいです!」って。

 

Halo at 四畳半

●このバンドも知りませんでした。

渡邊:今回の彗星です。たぶん知らない人の方が多いと思うんですけど「すごくいいバンドがいる」と噂を訊いて、俺とたなしんでライブを観に行ったんですよ。そしたら本当に良くて。曲も良いし、若いのに演奏もしっかりしているし、これは何かきっかけがあればポーンといっしゃうんじゃないかって。

たなしん:メンバーの中には10代もいて。歌詞やライブの佇まいを観たときに、是非色んな人に彼らを広めたいなと。

●良いバンド見つけたから言いふらしたいと。

渡邊:そうそう。JeeptaやDIRTY OLD MENって、俺らのことを知っている人はみんな知ってると思うんです。でもHalo at 四畳半のことを知っている人は少ないと思ったから、V.A.のコンセプトでもある“きっかけを作る”ことができればいいなって。

 

KUDANZ

たなしん:去年、音楽番組『音龍門』のイベントで対バンさせてもらったのが最初なんですよ。僕らと南波志帆ちゃんとKUDANZっていうすごいメンツで。きっかけは番組だったんですけど、そういう意味では今の自分たちの活動がなければ出会わなかったバンドですよね。

●番組がきっかけですもんね。

たなしん:東北のバンドだっていうことは知っていたんですよ。KUDANZは東北ならではの雰囲気を持っていて、イベントの当日も僕がいつもの感じで「ワーッ!」って接したらすごく気に入ってくれて、そこから親交が始まったんです。

●はい。

たなしん:彼らのTwitterとかを見ていると震災のこととかも色々と発信していて、そういうところもリスペクトできるなと思ったから、「参加してもらえないかな」って連絡したんです。

●「過去のカルテ」はいい意味でズルいですよね(笑)。

渡邊:びっくりしましたね(笑)。もっと他の曲も聴きたいと思いますよね。

 

Rhythmic Toy World

●Rhythmic Toy Worldはどういうきっかけで?

たなしん:新潟の“音結び”というイベントで対バンしたのが最初のきっかけなんです。そのときに良いバンドだなと思って。

渡邊:今回色々と参加バンドを決めていって「あと2〜3バンドどうしようか?」となったとき、「Rhythmic Toy Worldは良いバンドだったよね」ってみんなの意見が一致したんです。あと、グッドモーニングアメリカのお客さんからも「Rhythmic Toy Worldが超好き」という話はいくつか聞いていたんですよね。だから俺らも気になっていたし、俺らのことを観に来てくれるお客さんも「好き」って言ってたから、V.A.に誘ったら絶対にみんな喜んでくれるだろうなって。

 

LUNKHEAD

●今回のV.A.の中でもやっぱり音に存在感があると感じました。さすがだなと。

たなしん:ベースの合田さんはベース飲み会とかでは幹事みたいな存在なんですよ。だから前から繋がりはあって。で、バンドとしては、去年の僕たちのツアーに出てもらったんですけど、すごく仲良くしてもらって。

●なるほど。

たなしん:一方で、金廣がヴォーカルギターの小高さんと弾き語り繋がりで仲良くなって。事務所やメーカーにも所属されているので“無理かな?”とも思ったんですけど、ダメ元で声を掛けたらOKしていただいて。

渡邊:すごくありがたいですね。

たなしん:あんなキャリアを持っている方がこのV.A.に参加していただけるっていうのはすごく嬉しいことですよね。

 

AJISAI

渡邊:AJISAIは付き合いが長いんですよね。俺らも彼らもO-Crestでずっとやっていたというのもあるし、ツアーやイベントでも対バンする機会が多くて。前回はフェスに出てもらったんですけど、満を持して今回はV.A.にも参加してもらおうと。

たなしん:彼らとは仲良くなりましたね。以前のJUNGLE☆LIFEのインタビューのとき、山中さん(インタビュアー)が教えてくれたじゃないですか。

●あ、そういえば「AJISAIの松本くんがグッドモーニングアメリカのライブを観て“すごく良くて嫉妬した”と言っていた」と言いましたね。

たなしん:そういうことを聞いていたということもあって、僕たちに対して興味を持ってくれているんだなと思っていたし。

●僕のひと言もインプットしていたのか(笑)。

渡邊:そういう情報が大事なんです!

●ハハハ(笑)。

たなしん:そういうので仲良くなって。だからイベントも誘いやすいし。

 

FAT PROP

●FAT PROPも意外だったんですよね。

渡邊:今回のメンツの中でもすごくおもしろいと思うんです。彼らはピアノ・ロックですけど、今まではメロコアとか割とそっち系の対バンが多いじゃないですか。

●もともとの活動シーンがそっちでしたからね。

渡邊:でも音楽はすごく綺麗で。対バン自体は少ないんですけど、金廣がドラムのEmaくんと仲が良いということもあって。たぶんFAT PROPを好きなお客さんって、こっちのシーンを余り知らないと思うんです。あと、俺たちのことを好きな人もFAT PROPのことを知らない人も多いだろうし。

たなしん:うん。知らないだろうね。

渡邊:そういうところのクロスオーバーがハマッた気がしているんです。つい最近ライブを観たんですけど、音源のクオリティをライブで再現しようとしているところとかがすごいなと思って、勉強になることも多かったんですよね。

 

ircle

●ircleはこのV.A.シリーズ皆勤賞ですね。

渡邊:ここまできたら、第四弾があったらircleはマストで参加してもらいます(笑)。

●ハハハ(笑)。

たなしん:がんばってほしいよね。すごく良いバンドだから、何かきっかけを掴んでガーッといってほしい。それくらいのポテンシャルを持っているバンドだと思います。

渡邊:ircleもつい最近ライブを観たんですけど、すげぇ良かったんですよね。ギラついてて。

たなしん:メンバー全員そうなんですけど、特にヴォーカル・ギターの河内くんがね、僕らが出た“スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2013”のファイナル(3/9@赤坂BLITZ)に観に来ていたんですけど、悔しそうにしてて(笑)。

●そういうのいいですね。

たなしん:「俺らやってやりますよ。何ならグドモ喰いますよ」くらいの熱さでやってくれているんです。いい刺激になるなって。

 

Jessika

●Jessikaも知らなかったんです。

渡邊:Jessikaは沼津在住のバンドなんですけど、いちばん最初に対バンしたのは僕らがツアーで静岡に行ったときだったんです。ヴォーカルがすごくいいんですよね。本当にきっかけがないだけで、何かきっかけがあればもっともっと色んな人に届くバンドだと思っていたんです。

●なるほど。

渡邊:彼らは沼津在住で四苦八苦してたので、仲良くなったきっかけで東京のライブハウスとか紹介してあげたんですよ。それで定期的に東京でライブをするようになって。

●あ、そこまでの繋がりなんですね。

渡邊:そうなんです。たぶん彼らも不器用なんですよ。沼津でどうやっていいかわからなくて、でもがんばりたくて、でも後がないっていう感じで追い込まれていたんですよ。それがすごくわかるんです。俺たちが迷っている感じと似ている気がして。おこがましいですけど、きっかけを作ってあげたいなって。

たなしん:だから気迫がありますよね。このV.A.に気持ちを乗っけてくれてる。

 

the hills

●the hillsは歌モノのギターロックなんだけど、リフとビートがすごく気持ち良いバンドなんですよね。

渡邊:the hillsはかっこいいんですよね。ライブがすごくかっこよくて、東京でも観てるし、ツアーで彼らが拠点にしている新潟に行ったときにも対バンして。ペギもずっと「the hillsかっこいい」と言っていたんです。だから今回是非お願いしたいなと。

たなしん:僕は新潟が大好きなんですよ。だから新潟のバンドが入ってくれるっていうのは嬉しいですね。

●なぜ新潟が好きなんですか?

たなしん:さっきチラっと言いましたけど“音結び”という企画をやっている子達がいるんですよ。そのイベントには僕らも1stくらいからずっとお世話になっていて。例えば去年末にワンマンツアーをやったんですけど、東名阪と仙台と新潟でやったんです。その新潟ワンマンのときもすごく手伝ってくれたし。そういう繋がりがある上で、新潟代表としてthe hillsが参加してくれるっていうのは感慨深いものがありますね。

 

Half-Life

●Half-Lifeとの付き合いは長いですよね。

渡邊:付き合いも長いし、俺たちが企画した無茶なイベントを助けてもらったりもして。第二弾は事情があって参加してもらえなかったんですけど、今回お願いしたらOKしてもらえて。俺、この「コンサート」っていう曲が大好きなんですよ。V.A.のマスタリングが終わって、酒飲んだ後に1人で歩きながら「コンサート」を聴いたら、良すぎて泣いちゃったんです。

たなしん:去年の秋に彼らが3ヶ月連続自主企画イベントをやっていたじゃないですか。そのイベントに来た人には「コンサート」をプレゼントしていたんです。僕らは3ヶ月の最後の日に出演させてもらったんですけど、そのときにこの曲を聴いて「すげぇ!」と思って。でもそのときのバージョンはイベントに来てくれた人たちだけのものだから、今回改めて録り直してくれたんです。嬉しいですね。

●そして6月には企画フェス“あっ、良いライブここにあります。2013”を東名阪でやると。

たなしん:やりましょう! このフェスはV.A.のレコ発という位置付けではなくて、現時点で僕らが良いと思ったバンドに声を掛けて東名阪でフェスをやるっていうコンセプトなんです。楽しみですね。

●来月はメジャーデビューも控えているし、楽しみにしています。では最後にたなしんお願いします。

たなしん:みなさんご一緒に! 3! 2! 1!

一同:ファイヤー!

Interview:Takeshi.Yamanaka

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