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ギルガメッシュ

激烈なるヘヴィネスと圧倒的な吸引力。覚悟と信頼を胸に4人が見せる超攻撃的進化

PH_girugamesh結成10周年イヤーの幕開けをド派手に告げるかのような、初のベストアルバム『LIVE BEST』を今年3月にリリースしたギルガメッシュ。ライヴを通じて10年間で磨き上げたキラーチューンの数々を手に、4月に日本国内をまわった後で5月後半からはヨーロッパ・ツアーで海外のオーディエンスをも凄まじい熱狂に包み込んできた。その熱気に乗せて、前回のオリジナルアルバム『MONSTER』で固まった方向性をさらに振りきったものが今回の新作ミニアルバム『gravitation』だと言えるだろう。よりヘヴィかつラウドにして、抜群のポップネスをも兼ね備えた全5曲。互いを心から信頼し合う4人は強い覚悟を胸に、何も恐れることなく超攻撃的な進化を続けている。バンドの状態が素晴らしく良好なことを雄弁に物語るような左迅(Vo.)とЯyo(Dr.)の1万字インタビューを読めば、新作を待ちきれない想いはもう絶頂に達してしまうかもしれない…。

左迅 & Яyo スペシャル10,000字インタビュー #1
「10年目にして、よくケンカするようになりましたね(笑)。だから、今はバンドが良い感じなんだと思います。やっぱり信頼し合えていないと、ぶつかれないと思うんですよ」

●5月から出かけていたヨーロッパ・ツアーはいかがでしたか?

左迅:ヨーロッパでは日本のヴィジュアル系とかが流行っていた時期があったんですけど、最近はそのブームが終わりつつあると聞いていたんですよ。でも実際に行ってみたら、自分たちのお客さんは前と変わらないくらい来てくれて…。

Яyo:むしろ増えていました。

●これまで以上の動員になっていたと。

左迅:すごかったですね。ただのブームじゃなくて、ちゃんと俺たちの音楽が届いているんだなということを実感できたツアーだったので、すごく自信につながりました。

Яyo:客層が全然違いますからね。向こうにも“バンギャ”みたいな女の子はもちろんいるんですけど、俺らの場合は男も女もメタルコア系みたいな人が多くて。肉食系の人が多かったというイメージですね。

●ノリ方も今までと違ったのでは?

Яyo:フーリガン的な感じで(笑)、すごく激しかったです。元々、向こうのお客さんはアグレッシヴなので、それがより一層強くなったというだけかな。

左迅:やっぱりフロアがグチャグチャなほうが、僕らのテンションも上がるんですよね。

●どこの国でも同じように盛り上がった?

Яyo:今回は本数的にも今までのヨーロッパ・ツアーで一番多くて、初めての国もあったのでそういう場所では最初ちょっと苦戦しましたね。でも最終的にはグチャグチャになっていました。

●初めての国でライヴをやるというのは、ある意味で試練にもなったのでは?

Яyo:試練になりますね。日本語が使えないので、動作と音楽とその場のパッションしか伝える手段がなくて。盛り上がっていなければもっと本気を出すしかないし、そこで精神力も鍛えられるんですよ。

●ツアー中の生活はどういう感じだったんですか?

左迅:基本的にはベッドのついているツアーバスで移動して、空き日にはホテルに泊まったりもしていましたね。メンバーもスタッフもほぼずっと一緒に生活している感じでした。

Яyo:やっぱり、バスはストレスが溜まりましたね…。ずっと共同生活だから、他のメンバーにキレたりもして(笑)。

●メンバー間でケンカになったりもする?

Яyo:なりますよ! 今回は日本国内のツアーでも、取っ組み合いになったことがあって。

●取っ組み合いって(笑)。

Яyo:最近は多いですね。制作面とかも含めて、本当に色んなことでケンカします。でも我慢しないほうが良いなと思っていて。

左迅:前はお互いに遠慮する部分が多くて、それが良くないところでもあったんです。10年目にして、よくケンカするようになりましたね(笑)。だから、今はバンドが良い感じなんだと思います。

●お互いに我慢せずに思ったことを言い合えているから、バンドとしては良い状態なんですね。

左迅:やっぱり信頼し合えていないと、ぶつかれないと思うんですよ。だから、良いことだと思いますね。

Яyo:別に取っ組み合いのケンカをしたとしても、それが原因で解散するとかではないから。ただムカつくっていうだけで(笑)。

●ハハハ(笑)。ちなみに何が原因で、取っ組み合いにまで?

Яyo:その件は100%、俺と弐(G.)が悪いんですよ。福岡から東京に戻る時のことなんですけど、前日に博多ラーメンを食べられなかったので俺らはどうしても食べたくて。それで出発する当日の朝に「ちょっと待っていてくれないか?」と一言残して、2人で食べに行ったんですよね。

●みんなを待たせて、2人だけ食べに行ったと。

Яyo:マネージャーも「時間もないのに今か…?」みたいな感じだったし、申し訳ないなと思いつつ食べに行ったんですよ。その後で出発して5〜6時間くらい移動した時に他のメンバーはお腹が空いてくるので、ご飯を食べるじゃないですか。でも俺らはお腹いっぱいで、ずっと寝ていたんですね。そこからまた3時間くらい経つと、今度は俺らのお腹が空いてきて…。

●サイクルがズレるわけですよね。

Яyo:その時点で俺らがご飯を食べちゃったんです。それでまた時間も食っちゃったので、左迅が怒りだして。左迅がイライラしているのはわかっていたし、こっちが悪いので罵声を浴びせられても俺はシカトしていたんですよ。でも弐はわりとすぐにプチッといっちゃう人なので、「ふざけんなよ!」とか言われた瞬間に取っ組み合いに…(笑)。

●お腹が空いてイライラしてケンカするって、子どもじゃないんですから…(笑)。

Яyo:本当にくだらないんですけど、たまにはこういうケンカも良いんじゃないのって思いますね。

●いつまで経っても、友だち同士のような感じで付き合えているというか。長く活動を続けていると、普段は喋らなくなったりもしますからね。

左迅:諦めるんですよね。言っても無駄だし、面倒くさいと思っちゃうんです。

Яyo:そういうバンドもいっぱい見てきたんですよ。でも本当に(バンドを)仕事と割りきっちゃっている感じだったら、届くはずの音楽も届かないんじゃないかなって思うから。ある程度の距離は保ちつつ一緒にやっているんですけど、距離が離れすぎるのは違うかなと。特に俺らがやっているような音楽はメンバー全員のパッションが必要だと思うから、距離感は大事にしたいと思っています。

●そういう意味でも、ヨーロッパ・ツアーでのバス移動は良かったのでは?

Яyo:良かったと思います。あの狭い空間でずっと一緒にいるとストレスも溜まりますけど、楽しかったですね。

左迅 & Яyo スペシャル10,000字インタビュー #2「セットリストを作る上で“こういう曲が欲しいな”というものが凝縮されたミニアルバムになっていると思います。ライヴで“もっと先に行きたい”、“もっとイキきりたい”っていうものが反映された作品というか」

●6月中旬にヨーロッパ・ツアーを終えて帰国してから、今回の『gravitation』は作り始めたんでしょうか?

Яyo:ヨーロッパ・ツアーに行く前の時点で、曲自体は4曲できていたんです。でも最後の1曲がどうしても書けなくなっていたら、(スタッフから)「息抜きじゃないけど、ヨーロッパ・ツアーを挟んでから改めて考えてみたら?」ということで時間をもらって。それで帰ってきた時には思いついていたので、すぐに書き下ろしてレコーディングしたという感じですね。それがM-5「Vortex」なんです。

●それ以外の4曲はヨーロッパ・ツアー前にできていた。

Яyo:大体の構成はできあがっていて、最後をどう締めようかなというところで悩んでいたんです。そしたらヨーロッパ・ツアー中に“こういうパターンは今までにないな”というものを思いついたっていう。

●「Vortex」はすごくパッションや熱量を感じる曲ですが、ツアーで得た感覚がサウンドに表れている?

Яyo:まさにそうですね。今のセットリストだと、グチャグチャ感が物足りなくて。ここまでイキきった曲はあまりなかったので、そこをイメージして作っていきました。

●曲名も“渦(うず)”という意味ですが、それもライヴでグチャグチャになっているイメージから?

左迅:前回のオリジナルアルバム『MONSTER』(2013年)の曲はラウド感やヘヴィ感を増したものが多かったので、リリース後はどんどんライヴが激しくなっていったんですよ。そこでもまだ物足りなさを感じていて、「もっと速い曲が欲しいね」とかライヴ後に話したりしていて。セットリストを作る上で“こういう曲が欲しいな”というものが凝縮されたミニアルバムになっていると思います。ライヴで“もっと先に行きたい”、“もっとイキきりたい”っていうものが反映された作品というか。

●最初からそういう作品にしたいというイメージはあった?

Яyo:『MONSTER』を出した時点でも「次はもうちょっとイキきりたいな」というイメージはあったんですけど、それをどう形にすれば良いかがわからなくて。ただうるさいだけでストーリー性のない曲は、あんまり好きじゃないんですよ。今回はメタルコアやシンフォニックな方向にも振りきっていますけど、うるさい中でもどうやったらストーリー性を出せるかというのをずっと研究していて。どう形にして良いかわからなくて行き詰っていた中から、最初にできたのがM-1「Go ahead」だった。そこで「あ! このパターンだ」と思って、どんどん振りきっていった感じですね。

●「Go ahead」が1つのキッカケになったと。

Яyo:キッカケになりましたね。今なら絶対なブレイクダウンのフレーズやギルガメッシュならではのサビのポップさだったり、シンフォニックな表現は『MONSTER』でも取り入れてきたものなんですよ。次はそれをどうやったら上手くドロッとした雰囲気にできるかというところで、和音やストリングスの研究をしたりもして。メタルコアな曲でもただ歪んだギターだけで終わりじゃなく、ちゃんと歌の表現もあるようなものにしたかった。

●ただヘヴィでラウドなだけじゃなく、色んな表現が入っている。

Яyo:そうですね。俺はどこかオシャレなものが好きっていうか(笑)。そういう要素をメタルコアの曲に混ぜるのが難しいんですよ。音符の使い方や音の配列から曲の展開まで含めて、そこに頭を一番使ったんじゃないかな。これができてから、他の曲もすんなりできていきましたね。4曲目まではすぐにできたんですけど、最後をどう振りきろうかというところで迷って。

●最後まで振りきるというのが決まっていたんですね。

Яyo:ちょっと前の自分たちなら、最後の曲調は絶対に聴かせる感じになっていたと思うんですよ。でも今回は「もういいや!」と思って、振り切ってみました(笑)。

●メロディアスにじっくり聴かせる感じの曲がなくて、アルバム全体を通して激しい曲が容赦ないくらい続きますよね。

Яyo:ラウドな曲の中にも、メロディアスな部分は絶対に入っているんです。だから曲自体としてメロディアスなものは必要ないし、他にどれだけ違う性能を積み込めるかということだけを考えていましたね。あと、今回で強化したのは左迅のシャウトでした。左迅の元々持っている歪んだ感じの声も好きだから、メタルコア系のシャウトだけには染まって欲しくなくて。自分なりに色々と研究してみて、左迅にはすごく頑張ってもらいました。

●シャウトの幅も広げられた?

左迅:楽曲の幅や楽器陣1人1人の挑戦しているフレーズといった部分で必殺技みたいなものが今作には散りばめられていたので、自分も何か武器になるものを磨きたいなと思っていて。最近はガチのラウド系とも対バンすることが多くて、色んなライヴを観ている中で「負けてらんねぇな」という想いが自分の中でもあったんです。そこをどう磨いていくかということを考えていたところに、今作を作ったおかげで体現できたというか。すごく良いキッカケになりましたね。

●自主企画の“MONSTER BOX”でそういったラウド系のバンドたちと交流していることも大きいんでしょうね。

左迅:自分たちで色んなバンドを集めたイベントのトリを務めることで、バンドってすごく成長すると思うんですよ。「みんなで一緒に良いイベントを作ろう」と言って最後にバトンが渡ってきたところで、どう責任を持って花火を撃ち上げられるか。そこでバンドのライヴ力や人間力も磨かれると思うから。そういうイベントをやることで、すごく懐が深くなりましたね。その中で自分に対する物足りなさやダメな部分が見えてきて、そこでどうやって武器を増やしたりしていくかというところを今作のおかげで追求できました。

●そこでシャウトの幅を広げて欲しいというЯyoくんの希望とも合致したと。歌の幅も広げたんでしょうか?

左迅:そこは常にボーカルとして意識はしていますけど、やっぱり今回はシャウトがメインになっているんですよね。以前はスパイス程度にシャウトが入っていたんですけど、今回は歌と同じくらいの比率で出てくるから。これはもう自分がやらないとついていけないなという気持ちになったので、すごく意識して取り組みました。

●特にM-2「gravitation」ではシャウトもありつつ、ちゃんとメロディアスな部分も立っている。

Яyo:ボーカルにしてみたら、一番つらい曲かもしれないですよね(笑)。メタルコアのバンドでも大体はシャウトとクリーンパートで歌う担当が分かれていますから。ただ、俺らはギルガメッシュなので。確かにメタルコアなフレーズをやってはいるけど、「俺らは超メタルコアなバンドだから」とか言うつもりもないんです。ギルガメッシュとして、そういうフレーズも表現してみたいなというところで挑戦しているだけで…まぁ、左迅さんなら大丈夫ッス。

●両方ともできちゃうのが、左迅さんッスからね。

左迅:ハハハ(笑)。何なんですか、この追い込み…(笑)。

●でも追い込まれないと燃えないところもあるんじゃないですか?

左迅:それは確かにありますけど(笑)。今作を作るにあたって、危機感はありましたね。色んなバンドとやってみると、みんなすごく上手いんですよ。そういうのを見てメンバーそれぞれに「もっと頑張らないとな」と思った部分はあっただろうし、それが反映されていると思います。

Яyo:フレーズも今回は容赦なく詰め込んでいますからね。やっぱりジャンルが違うバンドと対バンすると、刺激になるんですよ。自分の幅も広がるし、進化する。ヴィジュアル系だと思ってくれるならそれでも良いけど、ただ俺らは自分たちのことを“ギルガメッシュ”だと思っているから。“どっちなの?”みたいな感じで賛否の声は色々とあるし、ラウド寄りになっちゃうのがちょっとイヤだというファンもいるんです。

●ファンの中でも色んな人がいるわけですからね。

Яyo:ただ俺らはミュージシャンとして、もっと高みを目指したいというだけで。ヴィジュアル系の中だけに限定してしまうと、やれることが狭くなってしまうんですよ。だから羽を広げて色んなところで挑戦していきたいという気持ちで、今回のツアーも振りきって多ジャンルの人たちと対バンするようにしているんです。変な誤解はされたくないから、ハッキリ言っておきたいなと思っていて。俺らはもっと高みに行きたいし、自分を進化させたい。どう思ってくれても良いけど、俺らはラウド系でもないし、ヴィジュアル系でもないと思っているから。

●1つのジャンルだけに縛られているわけではない。

Яyo:可能性があるなら、どんどん試したいんです。とりあえず振りきって、自分たちの音楽を表現していきたいというか。“ちゃんと音楽を聴いて欲しいな”という素直な気持ちがあって。だからこういう活動をしているわけだし、俺らは純粋に音楽が好きなんですよね。

●純粋により良い音楽を作るために、多ジャンルのバンドと交わっている。

左迅:ワンマンばかりやっていると、危機感がなくなるから。それがバンドをダメにするし、成長を止める部分もあると思うんですよ。ワンマンも大事なんですけど、そればかりやっていると、色んな甘えが出てくるので。対バンライヴをやっていると色んな景色も見れるし、危機感も得られる。今はそうやって色んなものを吸収したい時期なので、どんどん対バンしていきたいっていう純粋な想いですね。

Яyo:今回のツアーをやろうという話になった時も、ワンマンよりも対バンでというところは全員が同じ意見だったから。今の俺らはスポンジ状態なので(笑)、色んなものを吸収したいなって。そこで1ステップ、2ステップと上がれたら、今度はワンマンでツアーをまわるかもしれない。でも今は色んな人たちに見てもらいたいし、色んな人たちと一緒にやりたいんです。

●対バンのお客さんも巻き込んでいければ、次にワンマンをやる時は今まで以上に大きな会場でやれたりもするわけですよね。

Яyo:そうなんですよ。だから、ツアーファイナルの新木場STUDIO COASTワンマンが楽しみなんです。

左迅 & Яyo スペシャル10,000字インタビュー #3「“恐れずに戦うことが今の俺たちにとって一番大事なことだ”と言いたかったんですよ。欲しいものがあるからこそ、ただ眺めているんじゃなくて、それをブン取りに行くのがギルガメッシュなので(笑)」

●ライヴに向かう姿勢も含めて“前進しよう”という意志を強く感じますが、今回は「Go ahead」を筆頭にそういうメッセージ性のある曲が多いですよね。

左迅:本当にこれまで話したような意志が詰め込まれた歌詞になっていて。今までやってこなかったことをやるのって、良い面もあれば悪い面もあると思うんですよ。でも悪い面にビビっていたら、何も掴み取れないと思うから。そういう覚悟みたいなものを今回はすごく詰め込みましたね。

●“最後は自分次第だ”というテーマの歌詞が多いのも、そういう覚悟から来ているのでは?

左迅:10年間バンドで活動してきて、何をやるにも最後は自分がやらなきゃいけないというのを…。

Яyo:それを俺らは痛感しているんですよ。自分たちは活動が1回止まった時期があって、そこで『MONSTER』というアルバムを作って。たぶん今言いたいことって、それだけだと思うんですよ。“自分で動かないと、何も変わらない”っていう想いが今作にもすごく詰められているので、今はそこをバンドとして伝えていきたいですね。

●メンバーそれぞれがそういう責任感を持ちつつ、この4人じゃないとダメだという意識もあるから、バンドとして良い状態なんでしょうね。

Яyo:そうだと思います。本当に今は、4人が見ている方向が一緒なので。

●ちなみに、字面だけ見ると「gravitation」の“go to war!!”って、すごい歌詞だなと…。

左迅:そうですよね(笑)。しかも、この曲のMVを解禁した日がちょうど終戦記念日だったという…。

●空気を読まなすぎでしょ(笑)。

一同:ハハハ(笑)。

左迅:ニュースを見ながら、すごい日にMVを公開しちゃったな…と思いました(笑)。

●みんなで平和について考えましょうという日に、武器を持って戦いに行くMVが流れるっていう(笑)。

Яyo:ロケットランチャーとか持っていますからね(笑)。

左迅:実際には(“go to war!!”というのは)“戦争に行く”という意味じゃなくて、“恐れずに戦うことが今の俺たちにとって一番大事なことだ”と言いたかったんですよ。

●闘争心を掻き立てるというか。

左迅:欲しいものがあるからこそ、ただ眺めているんじゃなくて、それをブン取りに行くのがギルガメッシュなので(笑)。そういう意志をすごく詰め込みましたね。

●作品タイトルにもなっている“gravitation”は“引力”と“重力”の両方の意味があるわけですが、どちらの意味なんでしょう?

左迅:自分のイメージとしては自分たちの音楽の“引力”という部分を表しつつ、今作の曲がどれも激しくて重いので“重力”という部分も表現しているつもりですね。重苦しい楽曲たちと、人を巻き込んでいく自分たちの音楽っていう、その2つを表現した言葉です。

●この曲名を今作のタイトルにしたのは?

左迅:曲ができた時に「この曲でMVを撮りたい」という話になって、これが推し曲に決まって。歌詞にも出てくる言葉だし、この作品をすごく象徴する曲だったのでタイトルにしたという感じですね。

●作品全体で歌詞に共通するテーマがある?

左迅:1つのことに対して色んな視点から見ているような感じなので、言いたいことは全部一緒だと思います。見る位置や考え方をちょっとずつ変えて書いているだけで、全5曲とも共通の想いの上で歌っていますね。

●「Vortex」やM-3「Not Found」はライヴのことを歌っているのかなと思ったんですが、そこにもヨーロッパ・ツアーでの経験が活かされていたりする?

左迅:今回の歌詞は、ヨーロッパ・ツアー中にほとんど書いたんですよ。ライヴの熱量を感じながら書いたので、そういうものが出ているとは思います。

●ツアーの渦中だからこそ、リアルな想いが表れるというか。

左迅:ツアー中は色んな人と話をするし、その中で思うこともあって。そういった想いを書き留めておくというのは重要なポイントですね。バンドマンとして言葉が一番出てくる状態だと思うから。常にライヴをしているし、常にライヴやバンドのことを考えているので、言葉が出やすいんですよ。

●「Vortex」だったり、あまり日常で耳にしない単語を曲名にしているのも面白いかなと。

左迅:とにかくインパクトのある響きが好きなので、濁点が付いている感じの…。

Яyo:強そうなヤツだろ?

左迅:そうそう(笑)。曲に負けない強さというか。聞こえ方や字面の部分でそういうところは意識して、曲名を付けましたね。とにかく曲にパンチで負けたくないんですよ。たとえば「シュークリーム」とか「マシュマロ」だったら、曲に負けちゃうじゃないですか(笑)。

●逆にパンチはありますけどね(笑)。「Not Found」はインターネット上で、ページが見つからない時に出るメッセージから?

左迅:まさにそれですね。今はインターネットがすごく発達しているじゃないですか。良い点もあれば悪い点もあるので、騙されずに自分で何が本当に正しいことなのかを見定める力を大事にして欲しいというメッセージを表現しているんです。だから、インターネット用語をタイトルにしたという感じですね。

●エッチな画像を見て気になったので動画サイトのリンクに飛んでみたら、会員じゃないと見れないようになっていて…。

左迅:「じゃあ、会員になっちゃおうかな…」って(笑)。

●会員になっちゃうんだ!?

一同:ハハハハハ(爆笑)。

左迅 & Яyo スペシャル10,000字インタビュー #4「フロアを見ていると“もっと来いよ!”みたいな雰囲気は伝わってくるので、たぶん今作の曲をライヴでやったら水を得た魚のごとく暴れまわってくれるんじゃないかと思っています」

●先ほど「最後の1曲がなかなかできなかった」という話もありましたが、今回は5曲入りというのは最初から決めていたんですか?

Яyo:自分の中で表現したいものが、今回は5曲くらいで足りちゃっていたんですよ。“今の自分が表現したいものはこれでMAXだ!”と思ったので、そこで止めましたね。

●『MONSTER』で提示したものをさらに振りきったのが今作だと思うんですけど、この先に見据えているのはどういうものなんでしょう?

Яyo:軸になるものはもうできたし、“ギルガメッシュ節”というものが今は絶対にあると思うんですよ。あとは、そこをどんどん磨いていくだけかなと。ヘヴィで歪んだ音が好きというのは『MONSTER』を作った時点で再確認できていたから、そこはもうブレないなって。ヘヴィな部分をもっと追求していきたいですね。

左迅:この流れで行くと、次はもっとエグいのが来るんじゃないかっていう想像はしていますね(笑)。色んなバンドと対バンしていることでの手応えを考えてみると、もっとエグい曲が生まれるんじゃないかと思っています。

●さらに振りきることで、お客さんが付いてこれないかもという不安はない?

Яyo:そこは心配していないです。俺の曲って、ヘヴィなものを作っても絶対にポップなんですよ。そこには自信があるし、それがきっと“ギルガメッシュ節”なんだと思うんですよね。だからヘヴィな方向にもっと振りきったとしても、絶対にポップなはずなんです。その“ギルガメッシュ節”は絶対に変わらないし、それが俺の音楽スタイルだから。

左迅:逆にフロアを見ていると、そういうものを今求めているのかなという感じがして。“もっと来いよ!”みたいな雰囲気は伝わってくるので、たぶん今作の曲をライヴでやったら水を得た魚のごとく暴れまわってくれるんじゃないかと思っています。

●ライヴでのお客さんのリアクションもちゃんと曲に反映されている。

左迅:伝わってくるんですよね。“もっと騒ぎたい”という想いが伝わってくることが多いので、そこは今回の曲をやれば解消されるんじゃないかな。爆発するだろうなとは思っています。

●今作の曲をやって反応を見ることで、また次に求められているものを発見できるかもしれない。

左迅:それはもう永遠に出てくると思います。それがなくなっちゃったら、もう終わりだと思うから。常に“こうしよう、ああしよう”というのは出てくるはずなので、そういうものをどんどん自分たちの力にして爆発していきたいなと思いますね。

●「Go ahead」に女性コーラスが加わっていたりもするのも、面白いものがあればどんどん取り入れていこうという意志の表れかなと。

Яyo:自分たちに規制は掛けたくないっていうか。“正解”なんてものはないわけだから。そこに関しては単純にメロディを作っている時に“この高さは(左迅には)出せないな”と思ったんですけど、どうしても使いたかったので女の子に歌ってもらおうと。これまでの曲でも女の子の声を使っている時は、いつもそういう感じなんですよ。

●ライヴではどうやって表現する予定ですか?

Яyo:そこはまだ考え中です。でも何とでもなると思うんですよ。お客さんに歌ってもらっても良いし、同期でメンバーのコーラスと混ぜても良いわけで。上手いことやれると思います。

●そういった面も含めて、今回のツアーが本当に楽しみですね。

左迅:いつもギルガメッシュはワンマンでツアーをまわるのがお決まりだったんですけど、今は色んなものを吸収したい時期なので今回は色んなゲストバンドを迎えていて。そこで切磋琢磨して成長したギルガメッシュがファイナルの新木場STUDIO COASTでは見られると思います。みんなでお祭り騒ぎをして音楽を楽しもうというツアーなので、遊びに来てくれたら最高の夜にしてみせます!

Яyo:絶対に損はさせないので、みんな遊びに来て下さい!

Interview:IMAI

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