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LIFESHOP

何にも代え難いものを積み重ねてきたLIFESHOPの第二章

PHOTO_LIFESHOPJUNが思い描く世界を宅録で表現するところから始まったバンド、LIFESHOP。ミニアルバム『People always praying』をリリース後、メンバーの脱退によって解散の危機に直面するも、たくさんの人の気持ちに支えられながら、人としてもバンドとして大きく成長した彼らが、待望の新作『People always praying』を完成させた。エンジニアに岩田純也氏、PVに青木亮二氏と菊池翔氏を迎え、それまでのシューゲイザー色が強いサウンドから脱却し、LIFESHOPというバンドの才能を爆発させた熱量の高いサウンドは、たくさんの人の心に響く強さと熱さに溢れている。

 

 

●2012年10月にリリースしたミニアルバム『People always praying』以来のインタビューとなりますが、前作以降はメンバーの脱退があり、ブログにも書いておられますけど、精神的にはかなりまいっていたみたいですね。解散も考えたとのことですが。

JUN:前作はディストリビューションだけ手伝ってもらって、レーベル的な動きはすべて自分たちでやっていたんです。お店まわりもしつつ、ツアーをまわってファイナルを迎えて、バンド全体的な雰囲気として明らかに摩耗していたんですよね。もちろん達成感はあったんですけど、それが終わりじゃないから。

●うんうん。

JUN:要するにモチベーションの差が生じたんです。それで前のベースが脱退して。バンドとしては2人になるわけで、続けるかどうかをISMIと話し合ったところ、ISMIは「もっとがんばりたい」と言ってくれて。

●ISMIさんは『People always praying』のリリース直前に加入されましたが、要するに入ってすぐにメンバーが脱退してバンドが不安定な状態になったわけですよね。戸惑いは大きかったんじゃないですか?

ISMI:そうですね。最初のリリースで大きな流れができたという実感があったから、LIFESHOPの可能性を感じていたんです。そう思っていたときの脱退だったから、止めるわけにはいかないなと。そこで解散することは簡単だったんです。でも続けることは大変じゃないですか。苦しいですし。でもその先に見えるものがあると感じたんです。だから「2人でもやるだけやろうよ」と。

JUN:このバンドは僕が1人でスタートさせたバンドですけど、ツアーが終わった時点でもう自分のことだけじゃなくなっていたんですよね。ISMIも居るし、お客さんやサポートしてくれている人もいる。それはこのバンドを1人でやり始めたときに見たかった風景だったんです。その風景を無くしたくなかったし、後悔したくなかったんです。

●なるほど。

JUN:でもサポートメンバーもなかなか固まらなくて、ライブも毎回違う人とやるような状況が続いて。それでやっといいメンバーと出会ったから、今作にとりかかることができたというか。本当は今回、もともとは収録曲はこんな感じじゃなかったんですけど、なんか前を引きずっている感じだったので全部ボツにして、作り直したんです。今の状況だからこその作品にしたかった。

●おっしゃるように、今作はLIFESHOPの歩みが如実に表れていると感じるんです。前作はシューゲイザーっぽいサウンドで、JUNさんが思い描いていた世界観をバンドサウンドに落とし込むアプローチで完成した作品でしたよね。

JUN:そうですね。内省的というか。

●そうそう。対して今作は、すごくダンサブルな曲もあれば、感情が振りきれているものもある。それはきっと、もともとはJUNさん1人のLIFESHOPだったものが、現時点ではたくさんの人との繋がりによってLIFESHOPが形成されている証拠だと思うんです。音楽に込める熱量が上がったのは、今おっしゃっていたように、LIFESHOPの人との繋がりが形になっている気がするんです。

JUN:そうですね。今までのLIFESHOPというスタイルから脱却していこうと思っていて。もともと宅録から始めたところだったので、自分で完結することが多かったんですけど、ツアーをまわったりバンドの仲間ができていく中で、単純に自分以外の要素を感じることが多くなってきたんです。それを踏まえたとき、前作を踏まえた上でもっと肉感的なものを曲にしたんです。これからもっともっと変わっていくと思うんですが。

●それは楽しみだな。JUNさんはこうやって話していると、すごく自制心があってあまり感情を表に出さないタイプだと思うんですけど、今作の楽曲から感じる感情の熱量が新鮮だったんですよね。

JUN:確かに僕は普段から感情を表に出したりテンション高くしたりできないタイプなんですけど、自分がアーティストとして人と接するのはやっぱりライブだから、そこでは嘘偽りない自分を見てもらいたいんです。そういう意味では、吹っ切れたんでしょうね。これからも大変なことはいっぱいあると思うんですけど、続けてるといい出会いがあると思うんですよね。

●ツアーが楽しみですね。

JUN:そうですね。O-Crestからスタートして、ずっとお世話になっている渋谷club乙-kinoto-さんで締め括るっていう。対バンも繋がりがありつつ僕らがかっこいいと思うバンドさんに声をかけたら快くOKしていただいて。今までは他のバンドとかと積極的に関わっていこうとしていなかったんですけど、実際に関わろうとしてみたら全然違いました。僕たちを観てくれていた人は居るし、自分たちが一生懸命やっていれば色んなことで声をかけてもらうことも増えたんです。これは素晴らしいことだなって。

●しんどい時期がありましたけど、今から考えたらすごくバンドにプラスになりましたね。いい変化だな。

JUN:何も保証がなかったり、“こうなったら売れますよ”という確証がなにも無い中で、人の心に触れて、そういう人たちが足を運んでくれるようになる…それは何にも代え難いことだと思うんです。だから今後は、それをもっと自分たちの手の中の確固たるものにしたいです。

interview:Takeshi.Yamanaka