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Bentham

2010年代のインディ・シーンに放たれた必殺のニューカマー

AP_BenthamKEYTALKを輩出したKOGA RECORDSがシーンへと送り込む必殺のニューカマー、Bentham(ベンサム)がデビュー作をリリース! タワーレコードのイチオシアーティスト「タワレコメン」と共に、HMVのイチオシアーティスト「エイチオシ」にも選ばれるという快挙を見てもその期待値とクオリティの高さがうかがえるだろう。異なるルーツを持つメンバー4人の感性を、緻密に構築されたサウンドに昇華。そしてキャッチーかつエモーショナルなメロディを歌う、Vo./G.小関のハイトーンヴォイスはどこまでも突き抜けていくかのよう。今作『Public EP』を耳にすれば、誰もが彼らの世界へと引き込まれることは間違いない。

 

 

●2010年結成ということですが、最初からこのメンバーだったんですか?

小関:元々は僕とG./Cho.須田(原生)が前身バンドを一緒にやっていたんですけど、何回かライブをやった後に前のベースとドラムが抜けて。その後に、今の2人が入ったんです。

辻:僕は2010年に入ったんですけど、当初はまだドラムがサポートメンバーでしたね。そこから半年後くらいにDr./Cho.鈴木(敬)が入って、今の形になりました。そこから本格的にスタートしたという感じです。

●そこで音楽的な変化もあった?

小関:音楽性に関しては今とあまり変わっていないですね。当時からメロディを重視していたし、4つ打ちの曲もやっていました。“こういうふうにしたい”という何となくのイメージは最初からあったんですよ。

●そのイメージというのは?

小関:元々、僕はコピーバンドではメロコアを中心にやっていたんですよ。だから、このバンドを始める時も「メロコアとかをやるんだろうな」と思っていて。でも曲を作ってみたら一切そういう要素の入っていないものができて、自然と今みたいな感じになりました。“歌モノ”という括りの中で攻めて行きたいんですよね。

●音楽的なルーツはパンク系なんですか?

小関:共通点もあるんですけど、メンバーの音楽の趣味はバラバラなんです。僕はTHE BLUE HEARTSから音楽を聴き始めて、基本的には邦楽ばかり聴いていました。須田はメロコアや洋楽をよく聴いていますね。

辻:鈴木も洋楽中心で、ザ・バンドやレッド・ツェッペリンが好きだったりして。そういうルーツ的なロックンロールが彼は好きですね。僕は父親の影響でカントリーやブルーグラスをよく聴いていたんですよ。他にはジャクソン・ブラウンやビートルズが好きで。ベースに関しては、レッド・ホット・チリ・ペッパーズやニルヴァーナが好きでよくコピーをしていました。

●色んなルーツを取り込んでいるから、1つのジャンルにカテゴライズできない音になっているのかなと。

小関:ジャンル的な縛りがないんです。

辻:その時「良いな」と思ったものを柔軟に取り込んで、そういうエッセンスも曲に入れられたら良いなというイメージでアレンジは考えています。

●アレンジは全員でやっている?

小関:曲を作る時は僕がメロディを持ってきて、バンドで形にしていくというパターンが多いですね。展開もある程度は自分で考えてくるんですけど、基本的には簡単なフレーズを持ってくるだけで、演奏に関してはメンバーと一緒に作っている感じです。

辻:抽象的なものが多いので、大変ですけどね…。

●意図を上手く読み取る能力が必要というか。

辻:「何となくこういうの」というイメージを小関が持ってきて、それをスタジオでみんなで合わせるんです。

小関:そこに関してはかなり迷惑をかけているなと思っていて。よく「何を言っているんだ?」という顔をされますね(笑)。でも自分の想像をガンガン超えてくるので、自由に発言するようにしています。

●自分の想像を超える演奏をしてくれるから、信頼して任せられる。

小関:本当にそのとおりですね。たとえば意見がぶつかった時もメンバーが出したアイデアのほうをやってみると上手くいくパターンが多いので、僕も「じゃあ、それで」という感じですごくスムーズに進むんです。

辻:メンバーからも意見を出しつつ、それを全員でまとめていく感じですね。あくまでも歌がメインとしてあって、そこにバンドのアレンジを加えることで一体感を出せたらと思っています。

●小関くんの声はすごく特徴的なので、それがバンドにとって大きな武器になっていますよね?

辻:僕は加入する前に一度、ライブを観に行ったことがあって。ヤンチャな後輩だったのでどんな曲をやっているのかと思っていたら、めちゃくちゃポップだったんですよ。ハイトーンでメロディもすごく良いから、普段のイメージとは全然違って別人みたいだなと思いました。

小関:見た目だけだと、よく「ジャンルはハードコアでしょ?」って言われますからね。

一同:ハハハ(笑)。

●確かに見た目と声とのギャップはある(笑)。

小関:最初に歌のレコーディングをした時に、エンジニアの方に「嘘でしょ!?」って言われましたからね(笑)。

辻:歌い始めた瞬間にエンジニアさんがメンバーのほうを振り返って、「あいつはフザけてんの?」って。「いや、こういう声なんです」という説明から入りました(笑)。でも他の人は持ちあわせていないものだと思うからこそ、一緒にバンドをやっているんですよね。

●この声で歌うからこそ、よりキャッチーに響くというか。特にリード曲のM-1「パブリック」が象徴的だと思いました。

小関:最初の段階では自分たちの中で「リード曲はこれで行こう!」という感じではなかったんです。でもプロデューサーのTGMXさん(FRONTIER BACKYARD)が、この曲の中には僕ら自身も気付いていなかった“Benthamらしさ”が入っているというのを見出してくれて。そこから自分たちも気に入って、ライブでやってみた時に「こういうことか!」と気付けましたね。

●その“Benthamらしさ”とは?

小関:メロディがループしていたりして、口ずさみやすいというところですね。僕らもそういうところを押し出していきたいとは思っていたんですけど、より伝わるようにしたという感じです。自分たちがこれからどう闘っていくかというのが、何となく見えてきた気がします。

●他の収録曲はどういう基準で選んだんでしょうか?

小関:M-5「アイ マイ ミー マイン」だけは過去の自主音源に入っていたんですけど、他はどれも今回に向けて作った曲なんです。新しい作品をリリースするにあたって、関わっている人たちの意見も含めて「納得のできるものを」ということで真剣に作りました。Benthamらしさというものを自分たちでもわかっていない部分があったので、それをよりわかりやすく伝えるということを意識して作りましたね。

●作品全体でBenthamらしさを伝えている。

小関:デビューするにあたって、「Benthamはこういうバンドですよ」というのがわかりやすく伝わる5曲になっています。

●曲ごとに伝えたいイメージがあったりもする?

小関:僕の中ではありますね。でもどういうふうに受け取って欲しいというのはなくて、自由に楽しんで欲しいというか。それこそ自分はパンクロック出身なのもあって、たとえばすごく静かな曲で暴れる人がいても良いんじゃないかと思うんです。聴き手によって、捉え方が違っても良い。同じ曲を聴いていても、笑っている人もいれば泣いている人もいるというくらいにまでイメージを膨らませられるように、歌詞や曲は考えています。

●歌詞はどういうところから生まれるんですか?

小関:今はフラストレーションが中心になっていて。僕らにはまだ経験が足りないので、必死にもがいている感じなんです。それは今しか感じられないことだと思うし、同じようにもがいている人たちと共有できるようなものが書きたいんです。

●今作に関しても必死にもがきながら、良い作品を作れたという実感はあるのでは?

辻:ベースに関しては「まだまだやれることがあるな」というのが、作り終えて最初に思ったことで。小関が持ってくる曲に対して、もっと良いベースをつけられるようになりたいなと思いました。

小関:今回は最初の作品ということで、自分たちのやりたいことを盛り込めたと思います。次の作品ではもっと別のアプローチも試してみたいし、「パブリック」よりもっとキャッチーな曲も作れると思うんです。前向きな気持ちになれたし、「これから始まるんだ」という感覚になれましたね。

●リリース後には初のツアーも予定されています。

小関:ライブで音源が完結するというか、やっぱり僕らはライブも含めての“バンド”だと思っているんですよ。もしかしたら予想していたイメージとは違うと感じる人もいるかもしれないけど、激しさだったり感情を揺さぶる部分を楽しんでもらえたらなと。今回の音源も、ライブの感じがにじみ出れば良いなと思いながら録ったつもりだから。その延長線上にライブがあるので、期待は裏切らないはずです。

●今からツアーが楽しみですね。

辻:楽しみと不安が半々な感じですね。今まで地方には単発でしか行ったことがないので、各地でどんな受け入れられ方をするのかがまだ想像できないんですよ。

小関:どんな反響が来るのか考えると、怖いところはあって。ただ、何がどうなっても“Bentham”という言葉が色んなところで行き交うようになって欲しいなと思っています。

Interview:IMAI

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