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大柴広己

旅するシンガーソングライター、愛を歌う。

アーティスト写真SSWとしてギターを片手に旅回り、今回6枚目のアルバムをリリース。
そんな大柴が10/15にありきたりな “愛”をテーマにした新作『それを愛と呼べる日が来るとは思わなかったよ。』をリリースする。なぜここにきて愛をテーマに歌ったのか。

 

 

 

 

●前作『BANK』(2013年6月リリース)から、今作 『それを愛と呼べる日が来るとは思わなかったよ。』が完成するまでの間はどんな活動をされていましたか?

大柴:今、一応東京に住んでいるんですけど、ここ5年くらいは年間の3分の1はツアーで全国をまわるっていう生活をしているんです。だから『BANK』を出してからも相変わらずギターと鞄ひとつ持って、いろんな街に行っては歌って、「ウェーイ!」って飲んでの繰り返しでしたね(笑)。

●そんな中で、いつ曲を作るんですか?

大柴:酒の席で会話をしていく中で、「自分はこう思っているけど、この人はこう思っているんだ」とか、「この人はこう思っているけど、僕は逆にこう思う」とか考えて、違和感を探す作業をするというか。何気なく誰かがポロッと言ったこととか、そういう時って人の本音が出るんですよ。それを瞬発的に曲にするようにしています。

●普段の会話の中で作っていくと。

大柴:この間、飲み屋でたまたま隣に座ったおじいさんがいきなり「愛とは何だ?」って聞いてきて。「何だこれは…」と思っていたら「もしあなたのお嫁さんなり彼女が才色兼備で容姿端麗、ありとあらゆることが完璧だったとして、それがあっても一番大切なものは何ですか?」って聞かれたんです。僕は答えられなくて「分からないです」っておじいさんに言ったら「それは、健康です。だから愛とは健康なんです」って返されたんです。

●愛と健康が繋がるんですね。

大柴:僕は愛といえば、人を好きであるとか、そばにいることとか、そういうことだと思っていたのに、健康すらも愛になるっていうのが衝撃的だったんですよ。だから『それを愛と呼べる日が来るとは思わなかったよ。』というタイトルを付けました。

●ということはM-2「それを愛と呼べる日が来るとは思わなかったよ。」にそういうメッセージの核があると。

大柴:そうですね。この曲ができて、アルバムのイメージが固まったっていう感じです。

●M-7「妄想疾患■ガール」はニコニコ動画(以下ニコ動)で活動する“もじゃ”名義で作られた曲ですよね。

大柴:元々全然違うボーカロイドのプロジェクトで書いている曲なんですけど、自分が俯瞰して見る愛のストーリーとしては今回のコンセプトに合っていて面白いなと思って、このアルバムに入れました。

●大柴さんと“もじゃ”さんで作風の住み分けをしていたりするんですか?

大柴:最初は住み分けをしようと思っていたんですけど、何かもう境目をなくしたいというか「どっちでもいいわ」と思って、大柴広己(もじゃ)と名乗っています。“もじゃ”名義で「聖槍爆裂ボーイ」も書いているんですけど、実は『BANK』に「あれと、それ」っていうタイトルで収録していたりしますね。

●そうやって大柴広己(もじゃ)に名前を変えられたと。この曲が作品のスパイスになっていて、その後の曲がより心に沁みる印象がありますが、次の8曲目のタイトルはなんと呼ぶんですか?

大柴:「」(カギカッコ)です。3.11(東日本大震災)の時にTwitterでつぶやいていた文章があって、それをそのまま曲にしたんです。この間、東北ライブハウス大作戦に行った時に岩手県の宮古COUNTER ACTIONでこの曲を歌ったんですけど、全然響き方が変わってきたりして、その時に「この曲をアルバムに入れて良かったな」って改めて思えたんですよね。

●そうやって旅をする上で、特に印象に残った場所はありますか?

大柴:もちろん全部に思い入れはあるんですけど、高松が一番印象的でしたね。27歳の頃に5年間所属していたレコード会社を辞めて、全国的に活動もしていない、今よりも全然何もできなかった時期があったんですよ。その頃にmixiの繋がりで高松RUFFHOUSEっていうライブハウスがイベントに呼んでくれたんです。それまで高松でライブをしたこともないのに、歌いに行ってみたらお客さんがいっぱいで。マスターや、そこにいるみんなが僕のことを気に入ってくれて、お客さんを呼んでくれていたんですよね。今まで「東京から発信して広げていくっていう考え方をしろ」ってずっと言われてきた人間からすると、自分のライブに高松の人が集まるなんて想像もしなかったんですよ。それにすごく感動して、その時に初めて自分の考え方を180度変えないといけないって思ったんです。

●そこにいる人の力を感じた、ということですね?

大柴:だから今度、僕も大阪城野外音楽堂で“SSW14”っていう、マイク一本の弾き語りフェスをやるんですよ。元々音楽をはじめたきっかけは弾き語りの音楽に感動して、「いつか世の中はシンガーソングライターでいっぱいになる」って思ったからなんです。笑われるかもしれないけれど「シンガーソングライターの音楽は世界を変えられる」と僕は本気で思ってます。ライブを通して出会った人、音楽が大好きな人、そしてこれからシンガーソングライターを愛してくれる人が毎年この時期に集まって、おんなじ夢を見るような。そんなフェスをみんなで作りたいんです。

Interview:馬渡司

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