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ホロ

唯一無二の個性を放つ、轟音ギターロック

ホロ20142010年から活動を続け、着実にその名を広めてきた和製轟音ギターロックバンド、ホロ。圧倒的な迫力のサウンド、静と動を使い分けた絶妙なバランスで成り立つアンサンブル、脳裏に焼き付く激しいライブパフォーマンスなど、どれを取っても唯一無二な個性を放っている実力派だ。今回は、11月に約1年振りとなる2ndミニアルバム『耳を澄ませて』をリリースする彼らに、結成の経緯や作品の魅力、込められた想いなどを訊いた。

 

 

「ずっと不満を溜めていたのか、あるとき突然石木が“俺、歌いたくないわ。ギターが弾きたいねん”って言い出したんです」

●今日はホロの4人にお越し頂きました! と言う予定だったのですが…Dr.熊谷さんが遅刻しているようなので、とりあえず3人で始めましょうか(笑)。

石木・岩石・赤毛:はーい(笑)。

●2010年の1月に結成されたそうですが、結成の経緯は?

石木:元々この3人は大学が一緒だったんですよ。そこには音楽学科があって、僕と岩石がギター専攻、赤毛がベース専攻に入っていたんです。そんな中“バンドが組みたいな”と思ったときにこの2人を誘いました。

●ただ、同年の12月に活動休止されたそうですが、一体何があったんでしょうか…?

赤毛:ここで衝撃の事実が発覚しまして…まさかの“石木 歌いたくない騒動”勃発です。

岩石:まず、バンドを始めた当初は石木がボーカルを執っていたんですよ。でもずっと不満を溜めていたのか、急に「俺、歌いたくないわ。ギターが弾きたいねん」って言い出して。

石木:ずっとギターをやっていたんで、ホロを組んだ時もボーカルは一時的にやるだけのつもりだったんですよね。だから新しいボーカルを探すために一旦活動を休止して、1年かけてやっと見つけたんですよ。

●でも、今は石木さんがボーカルですよね?

石木:『耽美と感情の命』というデモ音源のレコーディングが始まった頃、歌録りの直前に見つけてきたボーカルがいなくなってしまって…。

●えぇっ!?

赤毛:レコーディング当日に、プレッシャーに絶えきれず失踪しちゃって。でも既にレコーディングの日程も押えてもらっているし、楽器隊も取り終わっていて「あとは歌だけだ!」っていう状態で。どうしようって考えた結果「石木、歌うか」と。それ以降はずっと石木がボーカルをやっています。

石木:今は歌も大好きで、歌うのも楽しいですけどね。

●そういった心境の変化には、何か理由があったんでしょうか?

石木:昔“放ツ願い”っていうバンドがいたんですけど、そのバンドを観て初めて“ボーカルってめっちゃカッコええやん”って思ったんです。そこからですね、ボーカルに対する意識が変わったのは。
〜ここでDr.熊谷が到着〜

熊谷:遅くなってすみません!

●お疲れさまです(笑)。ちょうど結成の経緯について伺っていたんですが、熊谷さんは2013年に加入されたそうですね。

熊谷:僕は3人とは別の大学だったんですけど、サークルの後輩に「バンドをやりたい」っていう話を常々言っていたんですよ。そしたら後輩から「ホロっていうバンドがいるんですけど、どうですか?」って教えてくれたので、直接コンタクトを取ったんです。

石木:1回スタジオに入ってみたら「こいつええやん」って感じで、速攻で決まりました。

●一緒に合わせてみて、どうでしたか?

熊谷:音楽系の学校に行ってらっしゃったみなさんなので、具体的に演奏のどこが悪いかを教えてくれるんです。音楽面では本当にお世話になりっぱなしですね。それ以外では、弄られているのかいじめられているのかわからないような扱いですけど。

一同:アハハハハ!

●愛されキャラですね(笑)。今作はM-1「瞼を閉じて(introduction)」から始まりますが、これはギターの綺麗な音色が耳に残るインスト曲ですね。

岩石:こういう雰囲気の曲は石木さんの得意分野なんですよね。これは今ライブのSEとしても使っているんですよ。

石木:期待を煽るような曲にしたかったんです。これが1曲目にあることで、“ここから始まっていくんだ”というような感覚になるというか。

●続くM-2「鐘声」はリード曲のひとつで、和テイストのMVも公開されていますね。

赤毛:歌詞設定的に『平家物語』の頃の歌なので、時代はズレていますがイメージにいちばん近い“東映太秦映画村”で撮影しました。

石木:僕らが撮影していた場所以外は通常通り営業していたから、爆音を鳴らしている横にお客さんがいる、というのがすごく面白かったですね。外国人のお客さんが「ブラボー!」って手を叩いてくれたり、熊谷にいたっては小学生にからまれたり(笑)。

熊谷:俺が空き時間にスティックを回して遊んでいたら、スタッフの方いわく、小学生に「あの人は何でスティックを回してるの? ヘタクソだから叩けないの?」ってずっと言われていたらしくて。しかも、初対面の全然知らない子にですよ。

石木:小学生にまで弄られるという(笑)。

●アハハ(笑)。何でも、MVは赤毛さんが脚本を書かれたとか。

赤毛:やっぱり、歌詞を書いた人間が脚本を書くべきだと思うので。MVのストーリーも歌詞に沿った内容になっているんですけど、あまり直接的な表現ではなく、少しぼかしている部分もありますね。

●基本的に、歌詞はどなたが書かれているんですか?

石木:僕と赤毛の2人です。もうひとつのリード曲であるM-7「心臓」は僕が書いています。でも、ほんまは誰が書いているのかはできるだけヒミツにしておきたいと思っていて。

●それは何故でしょうか?

石木:今の世の中って、Twitterとかでメンバーの人柄とかがすぐにわかっちゃうじゃないですか。もちろん全部がわかる訳じゃないけど、先にどちらが書いたかを言っちゃうと、その人のイメージが付いてしまうと思うんです。だから歌詞カードも、最後まで見ないと誰が書いたかわからないようになっているんですよ。

赤毛:僕ら自身は“2人はまったく違うテーマや書き口で歌詞を書いている”っていう想いがあるんですけど、お客さんからは「作詞者が2人いても、悪い違和感はない」って言われたりするんですよね。書いている内容は違うかもしれないけど、バンドとしてまとめたとき決してかけ離れてはないというか。

●確かに、空気感は近い気がします。

石木:その人なりの感性で、僕らが想像もしていなかったような広がり方をするのは楽しいですね。

●今作には、何かコンセプトがあったんですか?

赤毛:アルバムを作る段階では特にコンセプトはないんですよ。もちろん、流れや曲調はある程度考えてはいますけど、あまり自由度を下げるような作り方はしないですね。

●流れというと、2曲目の「鐘声」、M-3「カゲロウ」と勢いや疾走感のある曲が続いた後、ミドルテンポなM-4「通り雨」やM-5「あなたが筆を置くのなら」が来ることでグッと引込まれました。

岩石:「通り雨」のアレンジは、すごく悩みましたね。元々は石木のリフが先にあったんですけど、その上にどんな音を乗っければ良くなるかをいうのをずっと考えていて。ディレイ部分はレコーディングの前日にやっと出てきたんです。

●音を足しすぎるとごちゃっとすることも多いですが、ホロの曲は音がすごく綺麗にかみ合っているのがすごいですよね。演奏面において特に意識していることはありますか?

熊谷:デモの段階で自分では思いつかないようなフレーズがあったりすると、まずは叩くので精一杯なときもあるんですよ。でも、そのうえでどれだけ気持ちを乗せるかという部分は力を入れています。特に「心臓」は自分の状況とかぶる部分もあったので、まっすぐに気持ちが乗せられるよう意識しました。

石木:ギターの場合は2人いるので、両方が納得できるものを作るように心がけていますね。それがクリアできなければ、どれだけ自分が良いと思っても全部没です。

岩石:僕はかゆい所に手が届くような、孫の手みたいなギターを意識しました。

●“孫の手”ですか?

岩石:歌を立たせるためにシンプルなコードを弾くのもいいんですけど、その中でもできることがあるんじゃないかっていうのを探すんです。もう一工夫を加えられるようなプレイというか。

●なるほど。赤毛さんはどうですか?

赤毛:“曲調と歌にとってベストなフレーズを付けること”ですね。ホロの曲は含んでいるコード感が多くて、ベースを抜くとルート音がわかり難くなるんですよ。だからこそ広がりがあるんですけど、そこでベースがルートから逸脱しすぎちゃうと、結果的に歌が前に出なくなってしまうんです。

●ベースが音全体を調律している。

赤毛:目立ちたい気持ちはあるんですけど、それを音に反映するのは違うかなと思っていて。ライブでは“ボーカルより目立ってやる”と思ってますけどね(笑)。

岩石:ずっと「なんで俺を見ないんだ!」って言ってるもんな。(笑)。

●最初からボーカルをやれば良かったんじゃ…?

赤毛:それは違うんですよ! あくまでベースで目立つのがいいんです!

●譲れないこだわりなんですね(笑)。

岩石:僕もサウンド面では常に前に行くことを考えていますね。

赤毛:結局は自分が目立ちたいっていう(笑)。

石木:このバンドでボーカルやるの怖いわ…。

一同:アハハハ!

●また、今作を引っさげてのリリースツアーも決まっているんですよね。

赤毛:そうですね、レコ発ツアーは11/3の大阪からスタートします。年明けにも大きなトピックスを予定しているので、楽しみにしていてください!

Interview:森下恭子

メンバーが語る、アルバムの聴き所

Vo./G.石木政臣
前のアルバムは僕らが3年間やってきたうちのベストアルバムみたいな感じだったんですが、今作は前菜があって、メインがあって…というような流れがあるので、通して聴くからこその良さがあると思います。あとは目立ちたがりがいっぱいいるので、その音をぜひ味わってもらえればと(笑)。

G.岩石洋太郎
“これはこういう曲だ”っていう固定的な考え方で聴くより、まずは自分のイメージを働かせて聴いてみてほしいです。僕も石木からデモをもらったとき“どういう曲かな?”とかを考えたりするんですけど、本人にそれを聴くんじゃなく、自分なりに自由に聴いた方が楽しめると思いますよ。

Ba.赤毛
実は「鐘声」って実は、めちゃくちゃ悪意や憎悪に満ちた歌なんですよ。2週目以降はぜひ“「鐘声」はdis曲”っていうのを踏まえて聴いてみてください。他にも、ベースは指弾き&ノンエフェクターにこだわり続けてやっているので、指弾きプレーヤーは必聴です!

Dr.熊谷亮也
バンドをやっている人だとまずサウンド面に意識が向くことも多いと思いますが、歌をじっくり聴けば歌詞や歌の良さがすごく伝わる曲ばかりが入っています。まず最初は歌を聴いてもらったうえで、2週目以降にサウンド面の細かい所にも注目して聴いて欲しいです!

 

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