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DOLLS REALIZE

強烈なフックを備えたニューアンセム満載の傑作が飛躍への確信を生む

PH_DOLLSデジタルもハードコアもメタルも飲み込んだ新世代ミクスチャーと呼ぶべきスタイルでインパクトを残した、前作の1stフルアルバム『LEAVING FROM CYBER SLUM』を2012年にリリースしてから約2年半…。ツアーに次ぐツアーを重ねながらライブの中で遂げてきた進化を実証するような傑作を、DOLLS REALIZEが遂に完成させた。世界的な音楽シーンの動きにも鋭くアンテナを張り巡らせ、最新の音を取り入れて生み出されるサウンドはまさに唯一無二。心と身体を揺さぶる強力なアンセムを多数搭載した今作は、必ずや彼らを飛躍へと導くはずだ。

 

●前作から2年半以上空けてのリリースとなりますが、その間もライブ活動はずっと続けていたんですよね?

YAG:ずっとやっていましたね。だから自分たちではガツガツ活動しているつもりだったし、“止まっている”という感覚は全くなかったんですよ。でも傍から見れば、やっぱりリリースがないと“動いている”感じがしないんだろうなと。そういうことも今、やっとわかるようになったというか。

●その当時はわからなかった。

YAG:今回の新譜リリースについてニュースを出した時に、たくさんレスポンスが返ってきて。それを見ていたら「やっぱりこういうのが必要なんだな。これがバンドが“動いている”っていうことなんだろうな」と思ったんです。ライブをひたすらやっていた時期は色んな仲間のツテで全国各地に行かせてもらっていて、その場所ごとに実績を積んでいる感覚はあったんですけどね。

●前作を出したことの反響もあったから、全国各地でライブができるようにもなったわけですよね。

YAG:前作が初めての全国流通だったんですよ。だからリリース後は地方に行った時も俺らのTシャツを着ている人がいたり、「待っていました!」みたいな反応もあって、そういうのはすごく嬉しかったですね。それで色んな場所からライブに誘ってもらえるようになったので、忘れられないうちにまた行くっていうのを続けていたら、ずっとライブをしている状況になったんです。

●その間も次の作品をリリースしたいという気持ちはあったんですか?

YAG:ずっとありましたね。だから曲自体は結構あったんですよ。制作期間を特に区切ってはいなくて、ライブで各地をまわりながら曲はずっと作っていたので、ネタだけなら60曲くらいはあったんじゃないかな。

●制作面では前作から変わった部分もある?

YAG:前はMDを使っていたので、みんなで一斉にデモを録る感じだったんですよ。でも最近はデータ化したことで、それぞれに録ったものを重ねることができるようにもなって。最初に浮かんだインスピレーションの上に、新たなアイデアを重ねられるようになったという面ではやっぱり便利だなと思いますね。

●ボーカルは最後に乗せるんでしょうか?

YAG:基本的には最後ですね。歌に関して言えば、昔は俺に丸投げだったんですよ。でも前作を出して以降で、メンバーが良い具合に口を出してくれるようになって。「もっとこうしたほうが良いんじゃない?」みたいに言ってもらったことが、良い方向に出ている曲が今作にはありますね。

●たとえば、どんな意見が出るんですか?

YAG:「もっとわかりやすくしたほうが良いんじゃないか?」とか「もっとみんなで歌えるようにしよう」ということを言われて。それを具体的に説明してもらったことで、俺自身も「なるほど、こんなやり方もあるのか!」と思ったりしましたね。

●確かに今作は、一緒に歌える部分やコーラスパートが増えたように感じました。

YAG:それが今回、メンバーがすごくこだわっていた部分なんです。ポップでキャッチーにする中で、歌いやすいんだけど安っぽくはしたくないということを俺は常に考えていて。そこは試行錯誤しながら、1曲に1ヶ所はそういうパートを入れるようにしましたね。

●そういう部分を意識するようになったのも、ライブをたくさん重ねてきた経験からでは?

YAG:そうかもしれないですね。だから前作の曲も最近のライブではかなりアレンジを加えていて、お客さんが参加できるようにしているんです。コーラスパートがない曲ならフィジカルに楽しめるようにしたりして、構成自体を変えたりもしながらライブでやっていて。新しい曲を作るにあたって、言葉や歌詞の部分でもそういうところを意識したのが今作なんですよ。

●Twitterを見ると、6月〜7月頃まで今作の制作をしていたのかなと思ったんですが。

YAG:6月には生の楽器と歌を全部録り終えたんですけど、7月に同期のデジタル音を後から付け加えたものが2曲だけあるんですよ。デジタル音を乗せた2曲はそこでまた様変わりして、想像以上にビルドアップされましたね。

●今作で同期の音が特に目立つのはM-1「Check yourself before you wreck yourself」とM-5「FLY HIGH」ですが、この2曲のこと?

YAG:その2曲が7月に作業してデジタル音をバキバキに付け加えたものですね。あとは、M-2「L.I.V.E」とM-6「Now I know」にもうっすらと支える程度には入っているんですよ。

●曲によって同期を使い分けていると。7月頃には制作が終わっていたとすると、12月のリリースまでにわりと期間が空いたことになりますね。

YAG:今までは周りがお膳立てしてくれている感じだったんですけど、今回は自分らで色々と動いていこうと思っていたんです。だから壁にブチ当たることもあったし、人から教えてもらうこともある中で、レーベルと相談しながら進めていって。そこで「しっかり準備してから出したいね」という話になったので、俺らも態勢を整えたりしていたら12月になってしまったという感じですね。

●ただリリースするだけじゃなくて、ちゃんとそこに向けた状況を整えていこうとした。

YAG:新譜を出して、(自分たちの状況が)上がらないと意味がないから。今回は俺からレーベルにお願いして、PVを2曲撮らせてもらったんですよ。俺が特に推したいのは「Check yourself〜」だったんですけど、キャッチーなのは「FLY HIGH」だよねという話になって。

●「Check yourself〜」を推したかった理由とは?

YAG:歌モノ的なわかりやすいキャッチーさとは違うんだけど、ラップ的な表現でもキャッチーなものって絶対にあるじゃないですか。そこは今までもこれからも突き詰めたい部分なんです。「Check yourself〜」のフックには、HIP HOPでよく使われる節回しを取り入れていたりして。しかもこの曲に入れているデジタル音は今の俺ら界隈で同期を入れているバンドが使うようなものじゃないんですよ。同期を取り入れているバンドはたくさんいるけど、この感じの音を使っているヤツはなかなかいないっていうのをわかって欲しいですね(笑)。

●ラウドロックやミクスチャーとは違うシーンで使われているような音?

YAG:そうですね。海外で流行っているEDMシーンのもっと深いところで使われているような音をどうにか取り入れたいなと思って。それを上手い具合に入れられたのでぜひ聴いてもらいたいなということで、「Check yourself〜」をピックアップしたんです。

●幅広い音楽を聴いていることがサウンドにも反映されているんでしょうね。

YAG:色々聴いていますね。HIP HOPに関しては前作の頃よりも遥かに聴いていますし、それ以外にもダンスミュージックやデジタルなサウンドはよく聴いていて。あと、意外とメタルについては今までそんなに深くなかったんですよ。でも前作はすごくメタル寄りなアルバムになっていたので、そこを改めて聴き直してみたりもしましたね。

●M-4「On and On」はレゲエ的なリズムを取り入れた曲ですが、これも音楽性の幅広さを感じさせるものかなと。

YAG:ずっとやりたかったけど、今までは上手く形にできていなくて。実はこの曲の歌詞だけはすごく古くて、19歳くらいの時にはあったものなんですよ。久しぶりに読み返してみたら、「やっぱり良いな」と思ったんです。このユルい曲調にも合うし、「これだったら良いんじゃない?」と思えたので使ってみました。

●M-3「BOOZE UP」は“酒盛り”という意味のタイトルですが、これはお酒に関する歌?

YAG:そうですね。俺のダメな部分を全部そのまま歌ってみた感じです(笑)。カッコつけて問題提起したり啓発するようなものじゃなくて、「わかっているだろうけど、生の俺はこうだよね」っていう歌詞ですね。そういうものって、実は今までやっていないなと思ったから。

●自分自身をさらけ出した歌詞というか。

YAG:良い感じに肩の力が抜けたものになっていますね。歌詞の中には仲の良い友だちや先輩とか俺がよく呑みに行っている店の名前とかが出てくるんですよ。そういう歌詞って最近はあまり見かけないんですけど、その人の生き様やカルチャーがそのまま出ているようなものが昔のミクスチャーには多かった気がして。そういうものが「こうしよう」と意図したわけじゃなく、自然にスルッと出たから良かったなと。

●ちなみに、最後に入っているのはゲロを吐いている音ですよね…?

YAG:あれはレコーディング中、急にメンバーから話を振られたんです。あの1テイクを録るために、10回以上もやっているんですよ。のどに指を突っ込んだりしているうちに、本当に吐きそうになったりもして(笑)。

●そういう遊び心も取り入れられている(笑)。

YAG:そういう部分でも、良い感じに力が抜けていたんだと思います。やっぱり、この2年間でライブの内容が変わっていったのが大きくて。さっきも言ったように既存の曲をアレンジし直してやったりしていると、MCの雰囲気も変わってきたんです。そこでも昔より肩の力を抜いて、遊び心を入れるようになったというか。MCの時に俺がフリースタイルでラップしたら、観ていたお客さんにTwitterで「ダジャレが面白かったです」と書かれたり…(笑)。

●ハハハ(笑)。ちゃんと伝わっていない(笑)。

YAG:そういうところで「いちいち説明しなくても良くない?」っていう感じの、力の抜け具合に今はなっているんですよ。別に真意をわかってくれなくても、表面的な部分を捉えて遊んでくれていいよっていう気分になれていて。特にミーティングしたわけでもないのに、今はメンバー全員が自然とそういう空気感を共有できているんですよね。

●バンドとしてそういう良い状況だからこそ、新たにやりたいことも増えているのでは?

YAG:今までは曲ごとに1つの方向性に振り切ったものしかできなかったんですよ。でもそういうものを1曲にまとめた上で、何とか“俺ら節”にしたいねということを今回の制作中にもメンバーと話していて。実際にそういうことが今、でき始めているんですよね。世界には色んな音楽がめまぐるしく出てきているので、「これをバンドシーンに引っ張ってきて鳴らしたいな」っていうようなことが今も既にいくつかあるんです。やっぱり他で鳴っていない音を出したいし、次はもっとアグレッシブに新しいことができるんじゃないかなと思っています。

●次作が早くも楽しみになりますね。

YAG:1年以内には次作を出したいと思っています。今回で良い感じにアップデートできたので、その先にもっと行きたい。今作が布石になっちゃうくらいのものを1年以内に出すのが理想だし、今はそこに向けてもう新たな曲を作り始めているんですよ。

Interview:IMAI

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