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BLUE ENCOUNT

どこまでも届く光を放つニューシングルがネクストステージへと続く道を照らしだす

PH_BLUEN_main2014年9月にEP『TIMELESS ROOKIE』でメジャーデビューを果たしてからも怒涛の快進撃を続けている、BLUE ENCOUNT。11月からはバンド史上最大規模となる全国7都市ワンマンツアーを全て即日SOLD OUTにするという快挙は、まさにその勢いを象徴しているだろう。だが彼らは決して浮足立つことなく着実に進化を遂げながら、ファンからも変わらぬ支持を受け続けている。ツアーファイナルでも披露された新曲「もっと光を」に対するオーディエンスの反応を見れば、それは明白だ。自らが“光”になることを目指すのではなく、もっと“光”が届くように自分たちの音楽で照らしていきたいという想いを込めたこの曲。初めて聴くとは思えないほどのオーディエンスの盛り上がりと共感を呼んだ新たな名曲をタイトルに据えた今回のシングルは、BLUE ENCOUNTをもう1つ上のステージへと導くことは間違いない。全ての悩める人たちを力強くも優しく鼓舞するだけでなく、バンド自身の進むべき道すらも明るく照らしだす光がここから放たれている。

 

「BLUE ENCOUNTは弱いけど、同じように“自分は弱い”と思っている人たちに助けてもらっているんです。だからこそお客さんと助け合って一緒に笑えるっていう、すごくキラキラした空間がそこ(ライブ)には生まれているわけで」

●メジャーデビュー後初にして過去最大規模のワンマンツアー(“TOUR2014 ROOKIE’S HIGH”)も、全公演が即日完売ということで大成功でしたね。

田邊:本当に良いスタートを切れましたね。今回のツアーでは「もっと光を」を全会場で披露したんですけど、新曲を本編のラストに持ってくるというのが僕らとしては初めての試みだったんです。それによってバンドとしても、メンバーそれぞれがすごく引き締まった気持ちでやれたというか。ただ楽しいだけじゃ終わらせないという、BLUE ENCOUNTのライブの良さをしっかりと継続することができて。

●新曲を本編の最後にやることが、良い緊張感につながった?

辻村:集中力をそこまで維持しなくちゃいけないから。やっぱり新曲って慣れていないから、ちょっと緊張するんですよ。その緊張感もお客さんに伝わっちゃうと思うので、いかにお客さんに邪念なく届けられるかというのが勝負でもあって。今まではアンコールとかで1回落ち着いて気を引き締めてから新曲を披露するというやり方だったんですけど、今回はあえて本編最後という一番つらい場面に持ってきたんです。そこに持ってくる意味というのが俺らなりにあったし、それによって俺らの意図していることもちゃんと伝えられたんじゃないかな。

田邊:“みんな初めて聴く曲だと盛り上がりにくいだろうな”という恐れがあって、今まで新曲は本編のセットリストからは外していたんですよ。でも今回は自分たち自身とも戦うという意味で、あえて最後に「もっと光を」を持ってくるというやり方を貫いたおかげでバンドとしても心が強くなったのかなと。ファイナルの渋谷TSUTAYA O-EASTはまさにそれが表現できていたので、今まで以上にちゃんと締めることができたし、良いツアーになったと思いますね。

●「もっと光を」を本編最後にやり続けたことで、バンドとしても進化できたわけですね。

田邊:ライブというのは自分たちらしさを一番出せる場所なので、今回は曲にもその自分たちらしさをもっと反映できないかなと思って。今までもMCで言っているようなことを曲にしたいなと思って作ってはいたんですけど、やっぱりその時にしか出せない言葉がMCなので、それを曲にすると嘘くさくなったり、重たくなったりしてしまう。でも今回はやっと自然に、バンドとして今までもこれからも伝えていきたい“あなたの隣で照らし続ける”というキーワードを曲にして表せたんです。「もっと光を」というタイトルも歌詞も音楽も全てが直球だからこそ、BLUE ENCOUNTらしくできたというか。今だから出せた曲ですね。

●ストレートな表現だから逆に難しいというか。

田邊:難しいですね。だから今までもずっとやりたかったんですけど、やれなかったんです。まだ自分たちにとってストレートさが売りになるかというと、そうではなかったから。デビューEP(『TIMELESS ROOKIE』)の制作段階で既にこの曲はできあがっていたんですけど、“BLUE ENCOUNT”というものを受け手も発する側もちゃんと共有できた時に出そうという気持ちがあったんですよ。だから今回のツアーで育てていこうということで、1つ課題を持って臨んだというか。

●EPの制作時にはできていたんですね。

田邊:EPを録っているのと平行して作っていて、あとは機が熟すのを待っているような状態でした。この曲の歌詞は史上最速で書いたんですよ。仮歌を録る直前に30分くらいで一気に書き上げたんですけど、その時の第一稿からほとんど変わっていなくて。それくらいスタッフやメンバーにもすぐ届いたんだなと。すごく正直に作れたし、頭から爪先まで全部がストレートにできた曲というのは久々だったので、改めて「メジャーデビューしてからも俺らはちゃんと音楽をやれているんだな」と思いましたね。

●機が熟すのを待ったのは、自分たちの中でも強い曲だという感触があったからなのでは?

田邊:ありましたね。だから生半可には出せないという想いがあって。実際に今回のツアーでやってみたら、とてつもなく強い曲になってしまったんですよね。だからみんなが聴いてくれた時の反応に慣れるのに、自分でも必死だったというか。最初はどこまでこの曲を受け入れてくれるのかというところで不安だったんです。後半の歌詞で“光は誰もくれない”とあえて突き放したりもしているので、そういう部分に対してお客さんがどう思うのかなっていう不安がすごくあったんですよ。でも今までと変わらず受け止めてくれたということに、今回のツアーは本当に感謝しかないなと思います。

●ツアーで受け止めてもらえると実感したことで、自信を持ってリリースもできるんじゃないですか?

田邊:そうですね。本当に混じりっけなしのもので勝負しているから。今回はこの曲を光のごとく“色んなところに届けたい”というのがキーワードなので、今まで以上に1人でも多くの人に聴いて頂けたらなと思っていて。どんな音楽が好きな人にも、“とにかく一度は聴いて欲しい”という想いの強い作品になりましたね。

●前回のデビューEPでは挑戦的なこともしていたのに、その次に出る今作が逆にすごくストレートで開けたものになっているのが面白いなと。

辻村:順番が逆だったら、印象も違ったと思うんですよ。(前作収録の)「MEMENTO」があったからこそ、これだけシンプルなことを振り幅としても出せたので今回は余計に自信が持てますね。

●まだEPとシングルを出しただけなのに、すごく振り幅を見せられている。

田邊:アルバムを2枚出したくらいの感覚というか。BLUE ENCOUNTらしく毎回手を抜かずに、全力で戦う姿勢というのは見せられたなと思います。3曲とも力がこもっていて、1曲1曲が違う人種というくらい濃厚なものになりましたね。

●中でも「もっと光を」は特に強い想いがこもっている感じがして。この曲には自分たち自身が“光”になることを目指していたところからの、心境の変化も表れているんですよね?

田邊:今までは“あなたの光になりたい”とか“自分たちの音楽で誰かを癒せたら”というふうに思っていたんです。でも僕らの音楽で何かが180度変わったり世界が変わるなんていうことはないし、それって自分たちらしくないなと思い始めたんですよ。高みからその人の悩みを見下ろして、上から何か言うのは自分たちらしくないなとすごく思って。そこで2014年の上半期くらいは葛藤していて、“次に何を発すれば良いのか?”という状態になったんですよね。

●自分たちが発するべきことへの葛藤があった。

田邊:その時に“光は誰も与えてくれないんだな”と思ったというか。僕らも自分たちで“光”を見つけてきたわけなので、それをしっかり伝えられたらと思ったんです。“光”にはなれないけど、一緒に“光”を探す仲間にはなれると思ったのが転機だった。それが明確にいつだったかはわからないんですけど、この1年でライブを重ねていく中で少しずつ何かが変わっていったんだと思います。

●ライブを重ねる中で、心境が変わっていったと。

田邊:自分たちではどうしようもないこともあるんだっていうのが、最初は悔しかったですけどね。お客さんの悩みがなくなるわけでもないし、病気が治るわけでもない。でも何かに対して悩んだり泣いたりしている人たちと、一緒に悩んだり泣いたりできるというのがBLUE ENCOUNTの良さかなと。他のアーティストには言えないことも僕らだったら言えるというのが、BLUE ENCOUNTの“居場所の提示の仕方”というか。そう考えた時に、この曲が生まれたんだと思います。

●上から「こうしろ」とメッセージを押し付けるのではなく、隣に寄り添って考えてくれるというか。

田邊:そういうバンドって、今は他にあまりいないと思うんですよ。ただ楽しいだけじゃないバンドに僕らはなりたかったから。逃げ続けた現実の中にも見つめなきゃいけない“核”の部分があるというのは、僕らが生きてきた中でも感じてきたことで。逃げ続けられたとしても、結果的に頭の中には逃げ続けた後悔が残ると思うんですよね。いつかその現実と向き合わなきゃいけないとなった時に、僕らも一緒に向き合いたいというふうに思えたのが大きな心境の変化でした。

●M-2「ワナビィ」の“明日こそは本気を出してみせるからさ 今に見ててよ。だけど変だ、気づけばもう何年間も明日が来てない」という歌詞も、それに通じるところがりますよね。

田邊:これはまさに、何もなかった当時の僕らですね。誰からも“光”をもらえない時代の僕らが腐っていた部分を、今だからこそ隠さずに出せたというか。隠さずに言ってしまうのもまたBLUE ENCOUNTだという気持ちがあったから。この曲を思い切り笑いながら歌う人もいれば、自分に当てはまって「イタタタた…」となる人もいると思うんですよ。特にバンドマンがそうなると思うんですけど(笑)、それくらい1つの現実を表したかったというのもあって。ひたすら踊れる曲調で現実から逃げられるような感じはありつつ、歌っていたらだんだん悲しくなってくる人もいるんじゃないかなと(笑)。

●“今日も気合で自宅を警備”という歌詞とか(笑)。

田邊:結果的にそういう現実を見せるのも大事だったんですけど、その次の曲(M-3「LIFE」)を聴けばまた変わるというか。僕らもそういう時代がありましたけど、音楽を信じてやってきた。今、“これしか生きる道がない”と思っている人もいるでしょうけど、それでも生き続ければ何か答えは出る。僕らはそうだったので、それをしっかり感じて欲しいということで「LIFE」につながっているんです。

●「LIFE」の“あなたに言いたいことがあるんだ でもね どうやって伝えればいいかわからないんだよ”(訳詞)という部分もすごく正直な表現で良いなと思いました。

田邊:これもまたバンドとしての心境の変化ですよね。今までは全部を受け止めたかったんだけど、全部は受け止められないくらいに本当は弱い自分たちも表現したかった。そこの一文に自分の正直さがすごく出たなと思うし、“希望だけでは終わらせたくない”という想いもあって。BLUE ENCOUNTは弱いけど、同じように“自分は弱い”と思っている人たちに助けてもらっているんです。だからこそお客さんと助け合って一緒に笑えるっていう、すごくキラキラした空間がそこ(ライブ)には生まれているわけで。他のバンドやライブ会場にはない景色を作れるのがBLUE ENCOUNTなんだなという想いが「LIFE」にはこもっているというか。

●すごくスケール感の大きなバラードですよね。

田邊:BLUE ENCOUNTってエモーショナルだけど、バラードをとても大事にするバンドで。そこが他のバンドとは違うところだと思っているんです。バラードさえもBLUE ENCOUNTらしく演奏できるというか。この曲はシンプルなコードで進んでいくんですけど、すごく壮大な感じになっていて。すごく天井の高い会場でやっているような感覚があるんですよね。

●今回は前作に比べると、どれもシンプルでストレートな曲が多いかなと。

田邊:そこもやっぱり、「もっと光を」というものが最初にあったからで。取ってつけたようなカップリング曲になるのがすごく嫌だったし、「もっと光を」という曲をさらに抱きしめられるような曲たちを入れたかったんです。だからカップリング曲を選ぶのは難航しましたね。メチャクチャ話し合って、最後に決まったのがこの2曲でした。

●田邊くんの中で「ワナビィ」にも、すごくこだわりがあった?

田邊:今回のカップリングのために30曲作ったんですけど、その中で僕が「どうしてもやりたい」と言った曲で。メンバーそれぞれに選んだ曲は違ったんですけど、「もっと光を」を作った者として「これじゃないとダメだ」と押し通したんです。それが見事にハマった感覚があったので良かったなと。

辻村:今回の3曲を通して聴くと、「ワナビィ」がすごく良いフックになっているんですよ。俺ら的に「ワナビィ」はすごくフザけているというか。今だからこそ良い感じにフザけられたという感覚があったので、逆に「LIFE」は“そういうことをもうやらなくていいな”っていう。だから「LIFE」に関しては変に考えすぎたりもせず、削ぎ落とすことを恐れなかったですね。

●この3曲の組み合わせだからこそ、ベストなものになっている。

田邊:そうですね。だから“シングル”っていう感覚があまりしないんですよ。何か他に言い方がないのかなと思ってしまうくらい、どれも2番手にしたくないという気持ちがあって。この3曲を届けたいということで、今はみんなが一丸となって動いています。どれが欠けてもダメなので、本当にCDを買って聴いて欲しいなと。

●前作のEPと今回のシングルで振り幅の大きさを見せたわけなので、次がどんな作品になるのかも楽しみになりますね。

田邊:来年はさらに曲作りをして、アルバムを出したいなと考えていて。まだまだ開けたことのない引き出しが僕らにはあるので、それをいかに良いタイミングで提示できるかというのがまた勝負になってくるのかなと。また来年も忙しい1年になりそうですね。

●既に来年5月からのワンマンツアーも発表されていますが、さらに規模感が大きくなっていますね。自分たちでも確実にステップアップしていることを感じられているのでは?

田邊:着実に一歩一歩上がって行きたいというのはあって。今回のツアーでまわった会場も全部やりたかった場所だったので、1本1本にちゃんとドラマがあったんです。次回のツアーは4ヶ所だけですけど、この4ヶ所に懸ける思いが強いので選ばせてもらいました。

●今なら規模感が大きくなっても、変な緊張感はなく臨める感じがします。

辻村:逆にそういうことをしたら、自分たちらしくなくなるとわかっているから。気張れば気張るほどお客さんを不安にさせてしまうので、俺らは自然体で感じたものをそのまま発信していこうと思っているんです。だから、やるべきことはもう明確ですね。それぞれがスキルアップして、今回のツアーで感じたことを次のツアーに活かせればっていうだけで。

田邊:あとはもう僕らに興味を持ってライブに来てもらいさえすれば、絶対に後悔はさせないライブをします!

Interview:IMAI

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