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FOUR GET ME A NOTS

10年の歩みと、永遠に輝きを放ち続ける光

PHOTO_FGMAN01結成10周年を迎えた2014年、ASPARAGUSのVo./G.渡邊忍をプロデューサーに迎えたアルバム『AUTHENTIC』をリリースし、ツアーをまわり、全国各地のフェスに出演、そして秋には10周年ツアーを大成功させるなど、充実したアニバーサリー・イヤーをおくったFOUR GET ME A NOTS。結成以来、ずっと持ち続けている彼らの想いは、バンドの成長とともにより強く、より純度を増し、そしてより一層強く輝きを放っている。2015年3月、初のベスト盤としてリリースされる『FOLLOW THE TRACKS-The Best of 10years-』は、厳選したライブチューン19曲と、現時点のありのままを詰め込んだ新曲「Our chords」を収録。FOUR GET ME A NOTSの10年間の足跡と、大切な想い、そして3人の人柄がぎゅっと詰まったアルバムが完成した。

 

「3人で音楽を作るのも、音を出すのも楽しいし、“無敵感”みたいなものを感じる瞬間があるんですよね。しかも自分を成長させてくれる場でもある」「ここがなかったらたぶん、私は私じゃない。私が生きる場所。だから辛くてもやれるし、全部が楽しいことに繋がっていくと思えるんです。生きがいですね」「普通に生きてたら経験できないようなことばかりだし、やっててよかったと思うし、これからも刺激的な人生を送ることができると思うし。充実感は半端ない」

●昨年は1月にアルバム『AUTHENTIC』のリリースと、夏フェスの出演などもありつつ、結成10周年ツアーがありましたね。第三者から見ても、充実した1年だったように思うんですが。

石坪:そうですね。『AUTHENTIC』のツアーからPAが変わったんですよ。小島さんっていう、PANとかOVER ARM THROWとかdustboxのPAもやっている人で。その小島さんとツアーの最初から最後までガッツリとまわったんです。

●はい。

石坪:『AUTHENTIC』のツアーは、1本1本「ライブを良くするためには何をすべきか?」みたいなところを毎回話し合ったんです。そういうことは初めてだったんですよね。

●スタッフも含めて1本1本いいものを作っていこうと。

石坪:「なぜこういうセットリストにするのか?」とか「なぜこういう流れにするのか?」みたいなところをしっかりと話し合ったんです。そうやって1本1本ライブを重ねていって、ファイナルへ向かうっていう。それが新鮮でしたね。

高橋:小島さんは音だけじゃなくて、“ステージをどれだけ良くするか”という視点で意見を言ってくれたり。

石坪:ライブに対してとか、ツアーをまわることの意識っていうのは、去年の経験でかなり変わりましたね。

●なるほど。『AUTHENTIC』はASPARAGUSの渡邊忍さんをプロデューサーに迎えた作品だったじゃないですか。その経験も新鮮だったんじゃないですか?

石坪:そうですね。プロデューサーを入れるということも初めてのことだったので。自分たちがやりたいこととか、自分たちがやれることの選択肢がなんとなく見えてきた時期に、プロデューサーという立場の人に入ってもらって、更にそれを料理してもらうという。へへへ(笑)。

●ん? なんで笑ってるんですか?

高橋:今日はいくつか取材してもらってるんですけど、さっきから“料理”しか言わないんですよ。「僕らを料理してもらった」みたいな。

●ハハハ(笑)。プロデューサーを迎えるというアイディアは、自分たちから?

石坪:そうですそうです。“プロデューサーに入ってもらったらどうだろう?”と思って、そう考えたらお願いするのは忍さんしか居ないなと。それでお願いしたらOKしてくれて。

●忍さんに入ってもらって、実際どうでした?

高橋:いや~、すごかったですね。人としても、ミュージシャンとしても、プロデューサーとしても、どの部分に対しても“すごいな”と思うことが多くて。私たちはASPARAGUSでギターを弾いて歌っている忍さんしか今まで知らなかったので、より好きになったし、すごくいろんなものを与えてもらったなって。

●どういう工程から入ってもらったんですか?

石坪:曲作りの段階からです。

●あ、そんなところから。

高橋:「やるんだったらそこから入りたい」と言ってくださって。

石坪:4人目のメンバーみたいな感じだったね。レコーディングもずっと居てくれて。

●そういう過程を経て作ったアルバムなので、ツアーも当然新鮮だったでしょうね。

阿部:うんうん。だから『AUTHENTIC』のツアーは力が入りました。それにトラブルも今まで以上に多かったんですよね。大雪が降って、大分で機材車が進まなくなっちゃって。今まで経験しなかったことを、あのツアーでいっぱい経験しました。

高橋:そうだったね(笑)。

●そんな充実したツアーを経て、去年の夏はフェスにもたくさん出演されましたよね。

石坪:あんなにたくさん出させてもらったのも初めてだったんですよ。“ROCK IN JAPAN FESTIVAL”とか“SUMMER SONIC”とか“京都大作戦”とか。

●あ、そうだったんですか。僕は“京都大作戦”で観させてもらいましたけど、どうでした?

石坪:すごく勉強になりましたね。やることは普段のライブハウスとあまり変わらないんですけど、とにかくひたすら楽しかった。お客さんもすごく居てくれて。

高橋:『AUTHENTIC』のツアーをやった後だったからなのか、そんなに肩に力が入らなかったんですよね。もちろん“やってやるぞ!”という気持ちもあったんですけど、楽しむことが先行したというか。

●“京都大作戦”はトップバッターでしたけど、すごく盛り上がってましたよね。

高橋:ありがたいことに(笑)。フェスってやっぱりどれも色が全然違って。全然タイプが違うイベントを1ヶ月くらいの間に全部味わったというか。すごくいい経験ができたなって思います。

阿部:さっきボッチ(石坪)が言ってましたけど、フェスといえど終わっちゃえば“やっぱりライブハウスと一緒だな”という感じなんですよね。“ライブはライブだな”って。“京都大作戦”とかはライブハウスに近い雰囲気のフェスで、お客さんの熱量とかがすごくて、朝からライブするなんて初めての経験でしたけどすごく盛り上がって。“ROCK IN JAPAN FESTIVAL”とかは、たぶんこういう音楽を普段聴かない人たちもいっぱい居ただろうし、そういう部分でもいい経験だったなって。

●うんうん。初回限定盤のDVDには、昨年の10周年ツアー、10th Anniversary “GRATEFUL FOR ALL TOUR” ~Gratefully~の新代田FEVERでのライブが収録されていますけど、あのツアーで10周年ということを実感しましたか?

石坪:そうですね。それまでは10周年というのもあまりピンと来ていなかったんですけど、ライブをやってみていちばん実感しましたね。新代田FEVERではリクエストワンマンということで、お客さんからのリクエストで演る曲を決めて。だから普段あまりやらない曲とかもあったんですよね。そこで自分たち自身が“こういう曲もあったんだ”って、10年間やってきたことを実感したというか。

●そんな充実した10周年を経て、今回初のベスト盤『FOLLOW THE TRACKS -The Best of 10years-』がリリースとなるわけですが、想像するに選曲は悩んだんじゃないですか?

高橋:もう、めちゃめちゃ悩みました。

石坪:70曲くらいあるんですよ。アルバム4枚とミニアルバム3枚。

●どうやって決めたんですか?

石坪:曲数は19曲+新曲1曲というのは先に決まっていたので、マネージャーも含めて議論して。そもそもベストを作るきっかけというのは、10周年というのはもちろんですけど、僕たちのライブを観た後に物販にCDを買いに来る人っているじゃないですか。そこで「あの曲とあの曲はどのCDに入ってるんですか?」とか訊かれたとき、「これとこれです」みたいに収録されているアルバムが違っていたりして。

●ああ~。

石坪:2枚買ってくれたらそれはそれで嬉しいですけど、でもちょっと手を出しづらくもなりますよね。だったらライブでよく演る定番の曲が入っている作品があってもいいんじゃないかなと。それも1つのコンセプトではあったんですよね。

●なるほど。

高橋:しかも私たちは割と新旧関係なく、ライブでは満遍なく曲を演るので。

石坪:だからベスト盤の選曲はそういう観点も含めて考えていったんです。

●ライブのキラーチューンというか。

石坪:今後ライブを初めて観て“音源欲しいな”と思ってくれた人は、とりあえずこれを買っておけば網羅できるかなって。

高橋:それで“この時期はどのアルバムなんだろう?”と掘り下げて、新しい曲とも出会ってもらったらいいなと。そういうきっかけとしても、すごくいいベスト盤になったと思います。だから収録曲を決めていく過程では、メンバーそれぞれの意見がわかれるというより、みんな入れたい曲が多くて候補が30~40曲くらいになっちゃって。

●ハハハ(笑)。

高橋:私、もう途中で諦めました(笑)。書き出していったら入れたい曲がどんどん増えていって自分の中で収集がつかなくなって、「だいたい被ってるからもう任せます」って(笑)。

●今作を聴いて感じたんですけど、今作の曲順は時系列になっているので順を追って聴いていけばFOUR GET ME A NOTSの10年が伝わってくるというか。

石坪:あ、そうです。

●ということは、今作を作る過程で自分たち自身もこの10年間を振り返ることになったわけで。思うところもたくさんあったと想像するんですが。

石坪:ああ~、そうですね。

阿部:歌い方とか曲の作り方というか、そういうバンドの変化もわかりますよね(笑)。それも楽しんでもらいたいところで。

●うんうん。やっぱりM-1.「Firm resolution」やM-2.「Chase after rainbows」を聴いたら“若い”
ということがわかるし(笑)。

一同:確かに(笑)。

高橋:ちょっと恥ずかしいくらいですからね(笑)。「若い!」って。

阿部:だから敢えてのこの曲順なんですよね。

●FOUR GET ME A NOTSというバンドのオリジナリティは、3人のハーモニーとか切なげなメロディだと個人的に思っていたんです。でもそれだけじゃなくて、3人の素朴な内面だったり、ライブで感じることができる“熱さ”や“勢い”みたいなもの…そういったものも含めて全部が今作を聴けば伝わってくるというか。人柄がやっぱり出ていますね。

石坪:でも歌っていることは昔から変わってないんですよ(笑)。

●そうですね。あまり変わってない。というか、全然変わってない(笑)。

石坪:だから最後に入っている新曲M-20.「Our chords」ではそのままを歌ったんです。“What I'm trying to say is the same thing/Unchanged from 10 years ago”(僕が伝えたいことは同じこと/10年前から変わらないんだ)って。

●そうそう。それってすごいことだと思うんです。

石坪:昔書いた歌詞を読むのは恥ずかしいんですけど(笑)、でも結局伝えたいことは変わってないんですよね。表現方法はちょっと変わったかもしれないけど。ライブで作りたい雰囲気とか空気感は、10年前からあまり変わってない。

●それはきっと、バンドをやるモチベーションとか核みたいな想いなんでしょうね。

石坪:そうだと思います。ライブで自分がそういう体験をしたいっていうか。

高橋:私たちは、自分のためというより人の…聴いてくれる人だったり親しい人…なんていうのかな、大事な人たちのために歌詞を書いたり曲を作ったりしているんです。だからたぶん変わらないんだと思うんです。

●なるほど。自分のためだったら、その時々でやりたいこととか伝えたいことが変わっていくかもしれないけど。

高橋:そうそう。その時のテンションによって変わるかもしれないですけど、ライブでお客さんたちと共有することだったりとか、とにかく“人のために”っていうところが多いんです。

石坪:もちろん中には雰囲気重視みたいな曲もあるんですけど、やっぱり自分たちの音楽やライブでは笑顔になって、元気になってもらいたいんですよね。

高橋:音楽で人の気持ちを動かすっていうか、聴いた人をいろんな気持ちにさせることができるっていうのはすごいことだと思うんです。私が音楽をやりたいと思ったきっかけは、自分が作った曲をすごく仲のいい友達に聴かせたときに、泣いて喜んでくれたっていう根本的な原点があるので。“私は音楽をやろう”と思えた瞬間だったんですよね。それは今も変わっていないんです。

●その話は今までにもお聞きしたことがありましたが、そういった想いがFOUR GET ME A NOTSの核になっていて、ずっと変わらないと。今の話は新曲「Our chords」にそのまま書かれていますよね。もう、そのまんま。

石坪:ハハハ(笑)。そうですね。「Our chords」は本当につい最近作った曲なんですよ。今年の1月。

●あ、めちゃくちゃ最近じゃないですか。

石坪:そうなんです。だから最新のバンドの想いが入ってます。今感じていることをそのまま曲にしようと思って。

●こういう、ストレートにバンドの想いが伝わってくる曲ってライブに直結するからいいですね。リリース後は3月末に下北沢SHELTERで“BLINKS 5”-Follow your tracks-がありつつ、イベントも盛りだくさんですね。新曲は作っているんですか?

石坪:作ってます。近い将来、新作をリリースしたいなと思っていて。

●楽しみですね。アルバム『AUTHENTIC』は新しい料理の手法を忍さんに提示されたという話がありましたが、今後の音楽的な方向性としてはどうなっていくんでしょうか?

石坪:『AUTHENTIC』で学んだことを盛り込みつつ、そのときに自分たちがやりたいことを、次は自分たちで料理していくっていう。

●“料理”多用しますね(笑)。でも『AUTHENTIC』ではバンドの新しい可能性を感じたというか、聴き手としても“こういうのもアリなんだ!”みたいな新しい発見があったので、今後が更に楽しみなんですよね。

石坪:忍さんに新しい扉を開くきっかけを作っていただいて。だから僕たち自身もこれからが楽しみですね。

●10年を経て、FOUR GET ME A NOTSというバンドをやる喜びというのは、改めて何だと思いますか?

高橋:うーん、私の生きている意味がここにあるような気がするんです。私が必要とされる場所だったりとか、私が居たいと思う場所がここ(FOUR GET ME A NOTS)っていう。

●うんうん。

高橋:ここがなかったらたぶん、私は私じゃない。私が生きる場所。だから辛くてもやれるし、全部が楽しいことに繋がっていくと思えるんです。生きがいですね。

●いいですね。

石坪:この3人で音楽を作るのも、音を出すのも楽しいし、“無敵感”みたいなものを感じる瞬間があるんですよね。しかも自分を成長させてくれる場でもある。自分にとってはそういうものです。

●今まで何度もインタビューさせてもらってますけど、3人とも自分からグイグイ想いを話すタイプではないじゃないですか。それは昔から全然変わってなくて(笑)。別に人見知りというわけではないと思うけど、自己主張が強いタイプではないし、恥ずかしがり屋だし、しゃべりが上手いとは言えないですよね(笑)。

3人:はい(笑)。

●そんな3人が、ライブではステージの上ですごく活き活きとした顔をしていて。先ほどの歌詞の話もそうですけど、FOUR GET ME A NOTSは3人にとって自己表現の場なのかなと。

石坪:ああ~、それは思います。しゃべりは全然上達しないし、先にオチを言っちゃって変な空気になることもあるし(笑)。

●ハハハ(笑)。

石坪:でも曲やライブでは正直になれるっていうか。僕らにとって、FOUR GET ME A NOTSはそういう場所ですね。

阿部:確かにそうだな~。俺も、率先して人前に立つようなタイプではないんですよ。バンドやっていなかったらたぶん、俺は人前に出ようとは思わないんです。“なんでわざわざ人前に出で恥ずかしくなんなきゃいけないんだ?”って。でもバンドって不思議なんですよね。ドラム叩いてたら全然そんなこと思わないし、むしろやりたいし。バンドにはそういう不思議なパワーがありますよね。

●なるほど。

阿部:自分たちが作った曲で喜んでくれる人も居るし、それを待ってくれている人も居るからやれる。もちろん好きでやっているんですけど、バンドに関することは全部やりがいですね。やることなすこと“いいな!”って思うことがいろいろある。普通に生きてたら経験できないようなことばかりだし、やっててよかったと思うし、これからも刺激的な人生を送ることができると思うし。充実感は半端ないです。

interview:Takeshi.Yamanaka
live photo:AZUSA TAKADA

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