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“爆ひな’15”

驚きと感動を与えてくれた3組に、心からの拍手を。

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2015/3/3@心斎橋Music Club JANUS 【出演】水曜日のカンパネラ / セックスマシーン / 魔法少女になり隊
【MC】 前田彩名(「なんMEGA!」DJ)/小早川秀樹(「なんMEGA!Z」DJ)
毎年思いもよらぬ対バンでミラクルを巻き起こす“爆ひな”だが、今回も異色の組み合わせが発表された。卑猥なバンド名故に某チャリティーフェスの出演を断られるものの、名を偽って何度も潜り込んだ(というネタがお馴染みとなっている)セックスマシーン、過去ライブ中にちゃぶ台返しや鹿の解体をやってのけたという水曜日のカンパネラ。そして、魔女の呪いにより言葉を発せられなくなったらしいVo.火寺バジルを有する魔法少女になり隊。プロフィールを見るだけでも、ちょっとワクワクしてしまう。何が起こるか分からないドキドキの中会場に足を運んだ。

一番手は要注目の超新星バンド、魔法少女になり隊だ。みんなのトラウマを呼び起こす某ゲーム風のメッセージがバックスクリーンに表示されると、1曲目「冒険の書1」がスタート! 映し出されたドット調の映像やファンタジックな歌詞は、さながらRPGの世界のよう。途中、火寺がしゃべれなくなった理由について衝(笑)撃の真相も明かされつつ、ダンサブルなナンバーを繰り出していく。と思えば、いきなりヘヴィなリフをかましたりしてくるからまた心憎い。曲中にいきなりVJ.gariがカメラを構えて写真を撮り出したときはさすがに驚いた。目を見張るパフォーマンスに始終ワクワクしっぱなし、これぞハイクオリティなエンターテインメント!

続いては「見て分かる通り、俺たちには女兄弟がいない! もしお姉ちゃんがいたらこんなバンド名にはしなかった!」と会場に笑いを誘ったセックスマシーン。彼らにかかればオーディエンスはリードボーカルへと変貌し、初めてそのライブを観た人さえも一瞬で兄弟のように親しくなる。フロアとの距離感をグイグイ詰めていくのが彼らのスタイルなのだ。さらに元Key.アキラが脱退して以降、メンバーで分担しながらキーボードパートを弾くようになったらしく、フロントに3つのキーボードが並んでいる様子はなかなかに壮観。特に新曲「春への扉」で叙情的なサウンドがとても印象的で、バンドの新しい一面をかいま見た気がする。

「キン肉マンGo Fight!」をSEに水曜日のカンパネラが現れると、会場に稲妻が走る。なぜならVo.コムアイがキン肉マンのマスクを被り、2台の脚立にかかる橋の如く横たわっていたからだ。さらにどこからともなく“写真OK”と書かれた紙を取り出したものだから、戸惑いつつもカメラを向けてみた。独特な雰囲気を持った彼女が歌う歌は「桃太郎」「千利休」「カーネル」など固有名詞がタイトルにされており、史実や人物像をモチーフに練られた歌詞が面白い。韻を踏んで心地良く響くシュールな言葉、それに合わせて踊るコムアイとオーディエンス。何とも不思議な、それでいて楽しい空間が出来上がったのだった。

ライブというものは人の数だけやり方があり、それぞれ内容も違うもの。だからこそライブハウスは自由で楽しい場所なのだ。そんな当たり前のことを、この3組はそれぞれのやり方で思い出させてくれた。思いもよらないアプローチで驚きと感動を与えるエモーショナルな3組に、心から拍手を贈りたい。

TEXT:森下恭子

水曜日のカンパネラ

セックスマシーン

魔法少女になり隊