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PAN

変われる素晴らしさと、変わらない素晴らしさ

“〜PAN『ベスト盤゜』リリースツアー〜【ベスト盤゜でベストPANツアー】”
出演:PAN
GUEST:dustbox
2015/6/26@心斎橋BIGCAT

PANは今年で結成20周年。その節目の年に作られた20年間のベストアルバム、その名も『ベスト盤゜』のツアーファイナルが心斎橋BIGCATで開催された。

ベストのツアーのラストのゲスト(ラップ調)として駆け付けたdustboxは、のっけからテンションがMAXになるアンセムを次々と繰り出していく。「俺らはすごくPANにお世話になってる。大阪に来ると“帰ってきたな”って思える感覚はあいつらが作ってくれた」とBa./Cho.JOJIがPANに対する想いを語ると、会場の熱はいっそう増していくようだった。dustboxのステージで最も印象的だったのは、なんといっても「Here Comes A Miracle」。この曲は出だしの歌詞を全員でシンガロングするのが定番だが、なんと今日はお客さんの中から1人が選ばれ、その人の歌を皮切りに演奏がスタートしたのだ! タイトル通り奇跡のような景色は、間違いなく今日のハイライトのひとつだろう。

Vo.川さんとG.ゴッチによる影アナコントで景気よく始まったPANのライブ。「天国ミュージック」「完全な命」「今日だけ祭り」など立て続けに数曲披露したかと思うと、「ごめん、俺ら順番間違えたわ。ちゃんと自己紹介してなかった」と川さんが言い、PAN名物のパン投げ! バンド名にちなんでフロアにパンを投げ込む不思議な光景を見せた後「人生の湯」「ジャパニーズソウル」「フリーダム」「成せば成る」とノンストップで駆け抜ける!

次のMCで、いきなり米の話を始める川さん。PANで米と言えば、次は当然“あの”曲が来るハズ! …と思いきや“例えば〜きみがいるだ〜けで〜”といきなり米米CLUBの「君がいるだけで」を歌い出したとき、きっとその場の全員がツッコミを入れたはずだ。そんなネタも挟みつつ、今度こそPANの持ち曲である“あの”曲こと「こめかみ」へ。流石は大阪のバンド、アクションのひとつひとつが面白い。またスカver.で演奏された「ゴッチメン」では、ゴッチが「チキチッチ」「ハッハッ」と、スカらしいトースティングを入れていく。それがだんだん「いよっ」「イヤサッサ」と調子が変わっていき、終いには「はぁ〜どうした」と、完全にスカとは別物のリアクションになっていった…(笑)。そんなコミカルな彼らだが「夜明け前」のように、どこかノスタルジックで胸がきゅっとなる曲もまた天下一品なのだ。さらに盟友SABOTENとのスプリットアルバム『TROPICAL PARK 2』から新曲「踊るハードル」も披露! Dr.よこしんによるグルーヴィーなドラミングやBa.ダイスケの軽快なスラップが気持ち良い。最後は息つく間もなく放たれた「今夜はBBQ」「ムサンソ」「オアシス」で熱狂の渦に包まれる中、4人はステージを後にした。

しかしそこはツアーファイナル、会場からはすかさずアンコールの声が。すると突然「ステージに出る前に、みんなに見てもらいたいものがあります」と川さんの声が流れ、ドラムロールが鳴り出した。やがて“ドン!”と音がしてスポットライトがあてられた場所を見ると、吊るされていた垂れ幕が落ち「12月20日 なんばHatch PANマン開催決定!」の文字が! すぐさま「絶対に行くー!」との声が飛び交うあたり、“本当に愛されているバンドなんだなぁ”としみじみ感じた。そして、アー写でも着ている銀のスーツでビシッとキメたPANが登場! 動き難い格好もなんのその、いつも以上に飛び跳ねて踊るメンバーたち。最後の曲「がんばりまっせ」まで、『ベスト盤゜』ツアーのファイナルに相応しいベストな姿を見せてくれた。

今のPANは、主催イベント“MASTER COLISEUM”の4days開催やなんばHatchでのワンマンなど、ステップアップしていく姿が如実に現れている様に思う。それでも、どんなに会場が大きくなって活躍の場所が広がっていっても、ライブの度に「またライブハウスで会いましょう!」と言ってくれる。彼らがこの場所で出会った仲間たちを大切に思っている事は絶対に変わらないから、私たちはPANが大好きなのだ。この先何があったとしても、思うままに突き進んでほしいし、共にどこまでも一緒に進んでいきたい。

TEXT:森下恭子