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Fear, and Loathing in Las Vegas

彼らは、時代を創り出す術を知っている。

PHOTO_LasVegasFear, and Loathing in Las Vegas(以下、ラスベガス)が武道館でのワンマン公演を発表した。デビュー以来飛ぶ鳥を落とす勢いで規模を拡大してきた彼らにとって、武道館公演自体は単なる通過点なのかもしれないが、これは時代とラスベガスが共鳴しているひとつの証なのではないだろうか。

彼らがCDデビューした2010年、“Dance & Scream Tour”の新宿ACB公演で初めてライブを観たときの衝撃は今も鮮明に覚えている。他のどのバンドにも当てはまらない、ポップとコアを融合させた独自のバランス感覚。自身のツアーとは言え、SiMやSECRET 7 LINEといった自分たちよりキャリアのあるラインナップの中で圧倒的な存在感を誇示し、フロアをぐちゃぐちゃにシャッフルさせたステージング。その後、彼らは若い層を中心に支持を増やしながら、音楽シーンのコアとポップを上手く採り込みながら駆け続けてきた。ラスベガスは、たった5年で武道館でのワンマン公演を発表し、海外へも活動の幅を拡げ、4枚目のアルバムを完成さてオリジナルなサウンドを更に発展させ、自分たちを確立した。

4枚目のアルバム『Feeling of Unity』を聴けば、彼らがデビュー以来ずっとブレていないことがありありと伝わってくる。従来の“ラスベガスらしさ”をギリギリまで削ぎ落として洗練させたM-1「Cast Your Shell」によるインパクトのある幕開けから、グラデーション的に聴く者の感情を沸点まで熱し続けていくM-11「Journey to Aim High」まで、バンドとしての“成長”と、“意志”と、“スタンス”と、彼らが“目指す先”を随所で感じることができるアルバムだ。

“一体感”(Feeling of Unity)と名付けられた今作は、自らの手で、音楽で、アイディアで、オーディエンスを高揚させ、踊らせ、楽しませたいというラスベガスの意志の表れなのだ。世界的な盛り上がりをみせるEDMというジャンルの枠組みに縛られることなく、そして日本の音楽シーンで活況を続けているラウドロックというコアなジャンルへの敬意を忘れることなく、そこに自らのアイデンティを注ぎ込み、次の時代を担う音楽を自らの手で構築しようという強い意気込みを感じさせる。ライブハウスシーンとクラブシーン、コアとポップ、日本と海外、下の世代と上の世代…音楽の道を志す者たちに以前からずっとつきまとってきた様々な“壁”を壊す手段として、彼らはどこにも存在しないバンドになろうとしているのだ。

“2つめのフェーズ”(PHASE 2)というタイトルのアルバムを昨年リリースし、ラスベガスはいよいよ自分たちの夢を具現化する段階へと突入した。そう考えると、彼らの武道館ワンマンは時代が求めたものだったのだろうし、彼らにとってはあくまで通過点の1つだろうし、その先にある彼らの活動の1つ1つは今まで以上に意味のある濃いものになっていくことが容易に想像できる。

そんな過程でリリースされたアルバム『Feeling of Unity』は、彼らが今から進んでいく道には無くてはならない強力な武器となり、そして様々な壁を壊して多くの人の心を掴む作品として時代に刻まれるだろう。

TEXT:Takeshi.Yamanaka

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